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CEO Message :「デロイト トーマツ グループ Impact Report 2021」の発行によせて

経済社会の変革のカタリストとして、『Well-being(ウェルビーイング)社会』の実現を目指す

本レポートの対象期間(2020年6月1日~2021年5月31日 以下、当年度)は、新型コロナウィルス感染症の影響から新しい生活様式が求められたり、政府・行政や企業のデジタル化の必要性がクローズアップされたりと、日本社会全体がこれまで以上に困難な課題や大きな変革への対応を迫られた時期と重なっています。また、日本政府が「2050年カーボンニュートラル実現」という目標を打ち出したことが、気候変動対応への取り組み機運を一気に高めたことに象徴されるように、これまでの経済価値中心の成長モデルから社会価値と経済価値を両立させる持続可能な成長モデルへの転換が不可避であることが明確に示された一年でした。

こうした中で、デロイト トーマツ グループ(以下、デロイト トーマツまたは当グループという)は、かねてから自らのありたい姿(Aspiration)として標榜する「経済社会の変革のカタリスト」、すなわち「触媒」としての本領を発揮すべく、様々な領域で産官学の垣根をこえた新たな連携の機会を創出し、ポストコロナの時代を切り拓く経済社会システムのあり方を追求してきました。デロイト トーマツは、1968年に設立された日本初の全国規模の監査法人である「等松・青木・津田・塚田・青木・宇野・月下部会計事務所」を源流としており、1万5千人を擁する総合プロフェショナルファームに発展した現在においても、グループの根底には社会的公正の実現に対する強い使命感が脈々と受け継がれています。このような社会的使命感を共通の基盤として、多様なプロフェッショナルが専門領域をこえて連携・共創することで、次世代の経済社会のあり方を大胆に構想し、その実現に向けた変革を様々な角度から推進しています。当年度においても、世界経済フォーラムと協働で、日本が今後推進すべき「グレート・リセット」(経済・社会システム基盤の抜本的な変革)のあり方を、各界を代表するリーダーの方々から寄せられた洞察に基づき提言しました。また、カーボンニュートラル実現に向けた気候変動対応や政府・公共部門のデジタル変革加速といった最重要な経済社会テーマに関してグループ横断でのCEO直轄のイニシアチブを始動し、幅広い専門性や国内外のネットワークを駆使した取り組みを展開してきました。

さらに、社会価値と経済価値の同時追求が「当たり前」になる中で、デロイト トーマツ自身がこれからの社会といかに向き合い、どのような社会価値を創出していくべきかについて、明確な指針を示すことが一層強く求められるようになります。当年度においては、こうした課題意識から、グループ内外の多くの方々と議論を重ね、具体的な社会価値創出につながる活動基盤をこれまでとは異なる次元で拡充・強化していくための取り組みも進めてきました。そして、これらを集約する形で、東日本大震災から10年の節目となる2021年3月11日に、これまでの復興支援などへの関与を通じて培った経験を次世代に繋げる意味も込めて、私たちが展開する様々な社会価値創出の取り組みの基軸となるAspirational Goal(アスピレーショナル ゴール/目指すべき社会の姿)として、「人とひとの相互の共感と信頼に基づく『Well-being(ウェルビーイング)社会』」の実現を目指すことを定め、ステークホルダーへの発信も開始しました。

私たちが目指す「Well-being社会」とは、一人ひとりの個人のレベル(Personal/パーソナル)、私たちが属する地域コミュニティの集合体である社会のレベル(Societal/ソシエタル)、そして、それらすべての基盤である地球環境のレベル(Planetary/プラネタリー)という3つのレベルで構成され、それぞれのレベルでWell-beingの継続的な改善・向上が図られ、全ての人々の主体的な関与を通じてその成果を実感し、共に分かち合うことができている社会であると考えます。3つのWell-beingは「トレードオフ」ではなく「トレードオン」の関係にあることから、個人・社会・地球環境の3つのレベルでWell-beingを相乗的に高めていくことが必要不可欠です。

本レポートは、当年度を振り返り、デロイト トーマツが展開してきた主要な活動とその成果をご紹介しながら、私たちが「Well-being社会」の実現を目指して、3つのWell-beingに関わる領域で今後に向けてどのように経営基盤や活動推進体制を拡充・強化しようと取り組んでいるかについても説明しています。本レポートの刊行が、私たちデロイト トーマツの経営の透明性の向上に寄与するとともに、ステークホルダーの皆様に当グループをより良くご理解いただき、「Well-being社会」の実現にむけた様々な対話と連携の輪が広がる契機となることを期待しています。

デロイト トーマツ グループCEO

 

 

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