コーポレート情報

包括代表 就任のご挨拶

ステークホルダーの期待に応え続ける監査法人の実現に向けて

有限責任監査法人トーマツ 包括代表の大久保孝一からのメッセージをお届けします。

2022年6月

包括代表への就任にあたり、この場をお借りしてご挨拶を申し上げます。

1948年の公認会計士法の制定、1966年の監査法人制度の導入等の歴史を経て、監査法人は我が国にとって欠かすことのできない資本市場のインフラストラクチャーの役割を担っており、投資家、関与先、社職員を始めとするステークホルダーの期待に応え続けることをその使命・存在意義としています。

我が国の経済社会を取り巻く環境の変化は著しく、近年の企業経営に目を転じるだけでも、デジタルトランスフォーメーション(DX)の加速、SDGs(持続可能な開発目標)に向けた期待等に応えるためのビジネスモデル変革がかつてない速度で進展しています。さらに、昨今の新型コロナウイルス感染症拡大や、国際情勢等の影響を受けたグローバルベースでの原材料・資源価格の高騰やサプライチェーンの混乱、サイバーリスクの深刻化といった適切なリスクマネジメントを要するさまざまな課題が経営の複雑性を高めています。経営実態の透明性についての期待も高まっており、ESG(環境・社会・ガバナンス)情報を中心とした非財務情報開示制度の確立に向けた議論も進行しています。また、上場企業の企業価値向上の見地から、2022年4月に東京証券取引所市場構造の見直しがなされる等、我が国の経済社会の基盤強化に向けた取り組みが進んでいます。

ステークホルダーとの対話を重視し、その期待に応え続ける監査法人へ

環境変化に呼応して、我々監査法人に対するステークホルダーからの期待も高まっています。例えば、監査・保証事業については、関与先のビジネスや内部統制等の課題をより深く理解した上で、先進的なテクノロジーを活用した監査、さらには将来的な非財務情報への信頼性の付与、また、リスクアドバイザリー事業に対しては、これらにかかるガバナンス・リスク・コンプライアンス支援サービス等の提供というように、それぞれ多くの役割が期待されています。

このように変化し続け、かつ、多岐にわたるステークホルダーからの期待に応える高品質なサービスの提供のためには、何よりもステークホルダーとの対話が欠かせません。我々は深度のあるステークホルダーとのコミュニケーションが極めて重要と考えており、これまで以上に積極的に対話を実施して参ります。

ステークホルダーからの期待を理解した上で、その期待にプロフェッショナルとして十分に応えていくためには、優秀な「人財」が不可欠となります。トーマツの強みは幅広い領域に専門性を有する多様な人財による総合力であり、その優秀な人財がいきいきと活躍できる組織風土、基盤を有する監査法人であり続けることが期待に応えることにつながると考えています。

我々は、グローバルレベルでの人財獲得競争が続く中、監査法人の構成員一人ひとりが、デロイト トーマツのPurpose(存在意義)と経営理念を理解し、また、プロフェッショナルとしての職業倫理を最重要視し、それを誇りとしながら共通の価値観に即した行動を実践するプロフェッショナル集団となることが、人財を惹きつける重要な要素であると考えます。そのため、上述の共通の価値観等はもちろん、互いの個性や働き方を尊重し、努力やチャレンジを称賛し合い、自由闊達で仕事の喜びや楽しさを感じ続けられる組織文化の醸成を目指します。そして、多様な人財が活躍できる基盤として、社内外コミュニケーションの充実、経営の透明化、正当かつ透明な評価の実現、テクノロジーを最大限に活用した柔軟な働き方の尊重、DEI(Diversity, Equity & Inclusion)の浸透、デロイト ネットワーク外を含む世界のさまざまな組織・メンバーとのつながりを深め、多様な経験を積むことのできる機会の提供等の取り組みを着実に前進させることで、目指す組織文化と基盤を具備する法人を実現していきます。

業界全体への取り組みを通じた社会への貢献

一方、業界全体の状況を見渡しますと、自らの組織について考えるばかりでは解決が難しい課題があります。特に人財確保については、近年公認会計士試験受験者が大きく伸びておらず、監査法人での監査・保証業務を選択する人財の確保が重要な課題となっています。リスクアドバイザリー業務についても、特にESGやサイバー領域等での優秀な人財の必要性がより高まっており、この傾向は今後強まることが予想されます。この結果、人財不足がステークホルダーからの期待に応えるにあたっての制約となる可能性があります。これは、個々の監査法人で対応するばかりでは十分とは言えません。

このため、我々は、我々自身の変革を続けるだけではなく、中長期的な業界全体の魅力向上への貢献を目指します。今後も我々の信頼の基盤である監査・保証業務を期待される水準で持続的に提供するための人財確保には、公認会計士及び監査法人での監査・保証業務及びリスクアドバイザリー業務を志向する人の増加が欠かせません。

日本公認会計士協会を始めとする関係機関等とも連携しながら、経済社会における存在意義の発信等の取り組みを続け、業界全体の取り組みを通じて社会に貢献をして参ります。

日本経済と企業の成長に貢献し続ける未来へ

私は、このご挨拶にあたり、改めてステークホルダーの皆様との積極的なコミュニケーションの実施、そしてその期待に応えるために多様で優秀な人財を惹きつけ、育成し、活躍出来る組織の実現に向けた弛まぬ自己変革への思いを新たにしています。今後も経済社会の複雑性が一層増すと予想される中、情熱を持ってステークホルダーからの期待に応えることで監査法人の使命をしっかりと果たし、日本経済と企業の持続的成長に貢献し続けるトーマツの未来を創って参ります。

有限責任監査法人トーマツ 包括代表
大久保 孝一

 

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