ハラスメントを受けたZ世代、78%が職場へ通報 ブックマークが追加されました
ニュースリリース
ハラスメントを受けたZ世代、78%が職場へ通報
デロイト トーマツ「Z・ミレニアル世代年次調査2023」
ミレニアル世代は44%。日本では両世代間のギャップが明らかになり、人事施策においてのリスクや留意点が異なることが示された
2023年10月25日
デロイト トーマツ グループ(東京都千代田区、グループCEO:木村 研一)は、デロイトがグローバルで行っているZ世代・ミレニアル世代を対象とした年次調査の最新版となる「Z・ミレニアル世代年次調査2023」の日本の結果を発表します。本調査は、世界各国のZ・ミレニアル世代約22,856名(Z世代14,483名、ミレニアル世代8,373名)を対象に、2022年11月から2023年3月にかけて実施したものです。
COVID-19の世界的流行は一旦の終息を迎えながらも、国際社会における緊張の高まりや世界的な物価高の進行が生じる中で、企業にとって将来を担う世代であるZ世代・ミレニアル世代*の社会観・就業観にもその影響が及んでいます。例年のテーマでもある社会課題に対する意識、企業への期待や自身の就業観に加え、コロナ禍を経て関心が高まったワークライフバランスの理想と実態などについて回答を得ています。本調査結果からは、日本のZ世代とミレニアル世代では、より良いワークライフバランスとメンタルヘルスのための行動に世代間ギャップがあることが明らかになりました。
*本調査ではZ世代を1995~2004年生まれ、ミレニアル世代を1983~1994年生まれと定義
【主な調査結果】
■日本のZ世代はハラスメントの被害を受けた際に78%が職場に通報
ハラスメントの職場への通報状況については、日本のZ世代はハラスメントの被害を受けた際、「職場に通報した」との回答が78%にのぼった。これはグローバルのZ・ミレニアル世代と同水準である一方で(グローバルZ世代78%、ミレニアル世代80%)、日本のミレニアル世代の回答が44%に留まり、日本では世代間ギャップが見られた。日本のミレニアル世代は、ハラスメントの被害を受けても沈黙していることがうかがえる。
■出社を強制された場合に転職を検討する人は60%以上、2年以内の離職意向はZ世代で40%以上
企業における働き方の柔軟性に関する設問では「出社を強制された場合に転職を検討する」との回答がグローバル、日本の両世代で60%を超えた(グローバルZ世代77%、ミレニアル世代75%、日本Z世代70%、ミレニアル世代62%)。コロナ禍でリモートワークが普及したことを受け、職場の働き方の柔軟性を重視する傾向がうかがえる。
2年以内の離職意向についてはグローバルのZ・ミレニアル世代においてコロナ禍の昨年よりも上昇した(2022年:Z世代40%、ミレニアル世代24%、2023年:Z世代45%、ミレニアル世代27%)。日本においてもZ世代が昨年に引き続き40%であった一方で、ミレニアル世代は13%と昨年の14%から下降した。日本のZ世代は、日本のミレニアル世代と比較し、離職意向が高いことが明らかになった。
■より良いメンタルヘルス・ワークライフバランスのために行動するZ世代
今回の調査では、日本のZ世代・ミレニアル世代間で、求める働き方などには共通した傾向が見られた一方で、改善に向けては対照的な行動を取っていることが明らかになった。日本のZ世代は積極的なハラスメントの通報や転職などを行うことでより良いメンタルヘルス、ワークライフバランスのために行動していることがうかがえる。一方で日本のミレニアル世代は、ハラスメント被害を職場に通報せず、2年以内の離職意向も低い水準で推移している状況が見られ、転職により環境を変えることなく、企業にとどまっていることがうかがえる。このような日本特有の世代間のギャップは、人事施策上のリスクや留意点がZ世代・ミレニアル世代においてそれぞれ異なる可能性を示唆しており、企業はそのことを認識して対応する必要がある。
調査結果の詳細はこちらのウェブサイトをご参照ください。
【調査概要】
本調査は、デロイトが2022年11月から2023年3月に実施したもので、世界44カ国約22,856名のミレニアル世代(本調査では1983年~1994年生まれ)とZ世代(同1995年~2004年生まれ)を対象に行った調査です。
調査形式:Webアンケート方式、および一部対象者に定性インタビュー
調査時期:2022年11月~2023年3月
調査対象:22,856名(内、日本801名:Z世代501名、ミレニアル世代300名)
<報道機関の方からの問い合わせ先>
デロイト トーマツ グループ 広報担当 岡根谷、西原
Tel: 03-6213-3210 Email: press-release@tohmatsu.co.jp
デロイト トーマツ グループは、日本におけるデロイト アジア パシフィック リミテッドおよびデロイトネットワークのメンバーであるデロイト トーマツ合同会社ならびにそのグループ法人(有限責任監査法人トーマツ、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社、デロイト トーマツ税理士法人、DT弁護士法人およびデロイト トーマツ グループ合同会社を含む)の総称です。デロイト トーマツ グループは、日本で最大級のプロフェッショナルグループのひとつであり、各法人がそれぞれの適用法令に従い、監査・保証業務、リスクアドバイザリー、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリー、税務、法務等を提供しています。また、国内約30都市に約1万7千名の専門家を擁し、多国籍企業や主要な日本企業をクライアントとしています。詳細はデロイト トーマツ グループWebサイト(www.deloitte.com/jp)をご覧ください。
Deloitte(デロイト)とは、デロイト トウシュ トーマツ リミテッド(“DTTL”)、そのグローバルネットワーク組織を構成するメンバーファームおよびそれらの関係法人(総称して“デロイトネットワーク”)のひとつまたは複数を指します。DTTL(または“Deloitte Global”)ならびに各メンバーファームおよび関係法人はそれぞれ法的に独立した別個の組織体であり、第三者に関して相互に義務を課しまたは拘束させることはありません。DTTLおよびDTTLの各メンバーファームならびに関係法人は、自らの作為および不作為についてのみ責任を負い、互いに他のファームまたは関係法人の作為および不作為について責任を負うものではありません。DTTLはクライアントへのサービス提供を行いません。詳細は www.deloitte.com/jp/about をご覧ください。
デロイト アジア パシフィック リミテッドはDTTLのメンバーファームであり、保証有限責任会社です。デロイト アジア パシフィック リミテッドのメンバーおよびそれらの関係法人は、それぞれ法的に独立した別個の組織体であり、アジア パシフィックにおける100を超える都市(オークランド、バンコク、北京、ベンガルール、ハノイ、香港、ジャカルタ、クアラルンプール、マニラ、メルボルン、ムンバイ、ニューデリー、大阪、ソウル、上海、シンガポール、シドニー、台北、東京を含む)にてサービスを提供しています。
Deloitte(デロイト)は、監査・保証業務、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリー、リスクアドバイザリー、税務、法務などに関連する最先端のサービスを、Fortune Global 500®の約9割の企業や多数のプライベート(非公開)企業を含むクライアントに提供しています。デロイトは、資本市場に対する社会的な信頼を高め、クライアントの変革と繁栄を促し、より豊かな経済、公正な社会、持続可能な世界の実現に向けて自ら率先して取り組むことを通じて、計測可能で継続性のある成果をもたらすプロフェッショナルの集団です。デロイトは、創設以来175年余りの歴史を有し、150を超える国・地域にわたって活動を展開しています。 “Making an impact that matters”をパーパス(存在理由)として標榜するデロイトの約415,000名の人材の活動の詳細については、(www.deloitte.com)をご覧ください。
その他の記事
行動するZ世代と沈黙するミレニアル世代
2023年 デロイト Z・ミレニアル世代年次調査日本版 ミレニアル世代を取り囲む負のサイクルとは