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サービス
グローバル監査
高品質なグローバル監査を実現するためにグローバル リード クライアント サービス パートナーが全世界の監査チームを強力に主導します。
監査業務のグローバル対応
日本企業の海外進出拡大に伴い、企業グループの財務報告や内部統制における海外子会社の占める割合が増しており、それに合わせて、監査業務における海外子会社の重要性がますます高まっています。トーマツでは、国際化が進む日本企業のグローバル監査に対応するため、全世界の監査チームを指揮するグローバル リード クライアント サービスパートナー(GLCSP)制度を採用して、GLCSP主導でグローバル監査の品質向上を図るとともに、GLCSPを筆頭とする監査チームを支援する体制を整えています。
監査グローバルサポートデスクと日系企業サービスグループ(JSG)による監査チームの支援
グローバル監査を主導するGLCSP
トーマツが加盟するDTTLでは、メンバーファーム契約により、日本の親会社監査チームの筆頭責任者がGLCSPとして、海外子会社の監査チームも含めグローバルに監査チームを指揮する権限を有し、高品質な監査を実施する責任を負っています。GLCSPは、海外子会社のビジネス環境、各国特有の監査上の留意事項や会計基準及び税制等の様々な状況を踏まえて、グローバル監査チームを組成し、海外子会社監査チームに指示を出します。そのうえで、各国で実施された監査結果を評価して、親会社の連結財務諸表に対する監査意見を表明します。一連のコミュニケーションにおいて企業グループと全世界の監査チームが緊密に連携することで、経営課題やリスクに対する認識を相互に共有し、強固なガバナンスの維持・向上に貢献します。
グローバルミーティング
GLCSPは、グローバル監査チーム内での課題共有及び連携強化のため、子会社監査チームの主要メンバーを一堂に集めたグローバルミーティングを開催しています。このグローバルミーティングでは、被監査会社の経営者及び監査役等の参加を得て、被監査会社の会計上の懸念事項や監査上のリスクの識別、そして、それらへの対応手続等について事前協議を行い、円滑な連結決算業務と監査業務の遂行に役立てます。
またGLCSPは、デロイトが監査する主要な海外子会社のCFO等からのサービス・クオリティ・アセスメント(SQA)によるフィードバックを定期的に収集し、これを海外子会社の監査チームに伝達することで、品質改善のための指導・助言を定期的に行っています。
グローバル監査チームの支援体制
監査アカウントプログラム
トーマツは、グローバルに展開する大規模企業の監査を対象に、監査チームの支援やモニタリングを目的とする「監査アカウントプログラム」を運用しています。被監査会社がプログラム対象となった場合、監査・保証事業本部長がグローバル監査や海外駐在等の経験をもとにGLCSP等の主要メンバーを決定し、監査業務の遂行に必要なリソースを優先的に割り当てます。このプログラムでは、グローバル監査におけるリスク評価やSQAによる被監査会社からのフィードバックに基づいて、GLCSPが高品質な監査を達成するための課題を識別します。識別された課題は監査計画を策定する過程で検討され、監査チームは監査・保証事業本部から必要なサポートを受けながら対応策を実施します。対応策の実施状況は、監査・保証事業本部との定期的な面談を通じてモニタリングされ、監査の実施結果とともに評価されます。
監査グローバルサポートデスク
トーマツでは、グローバル監査において監査チームが各国・地域特有の事象に的確に対応できるよう、「監査グローバルサポートデスク」を設置しています。監査グローバルサポートデスクは海外駐在経験者により構成され、各国・地域特有の監査上の留意事項や会計基準・税制等の最新情報を発信するとともに、監査チームの個別相談に応じ助言を行います。また、上場会社等の監査業務を対象として、海外の重要な子会社等に関する情報をデータベース化し、これをもとに各国・地域の日系企業サービスグループ(JSG)と連携してモニタリングを行っています。
日系企業サービスグループ(JSG)
デロイト トーマツ グループは、JSGを1970年代から全世界規模で展開しています。JSGは、日本企業の特性を熟知した日本ビジネスに関する専門集団であり、トーマツの海外駐在員や日本語が堪能なプロフェッショナルを中核メンバーとして、各国デロイト内に組成されています。また、JSGは現地の日本企業や子会社監査チームとの単なる連絡窓口ではなく、海外子会社監査チームの一員として子会社監査にも従事します。これにより、JSGは、監査実施の過程で親会社監査チームから伝達された監査実施上の課題を子会社監査チームと共有し、より深度ある子会社監査の実践に貢献します。また、JSGは、海外子会社の現地マネジメントと密接なコミュニケーションを取るとともに、海外子会社監査上の課題を親会社監査チームにフィードバックすることで、親会社の監査品質にも貢献しています。重要な海外子会社等が新興国にある場合や、買収によって新規に監査対象になった場合、あるいは現地の監査人がデロイトでない場合等、グローバル監査のリスクが特に高いと考えられる場合には、JSGは監査チームと監査グローバルサポートデスクとの協議を実施し、グローバル監査の品質を確保するための助言や支援を提供します。さらにJSGは、デロイト メンバーファームの各監査チームにフィードバックを行うことで、現地での品質向上につなげる役割も果たしています。
トーマツでは、このような役割を担っている海外駐在員を各国メンバーファームへ多数派遣しています。
グローバルに広がる子会社管理の強化を実現するデータ活用
日本企業のグローバルベースでの急速な事業変革や事業拡大に伴い、適切な財務報告を行ううえでグループ会社管理、とりわけ海外子会社の適切な管理はますます重要性を増しています。トーマツでは、企業グループを取り巻く経営環境を把握し、その企業活動の変化や個々の関係会社で生じている重要な不正やミスの兆候を適切に把握・識別するため、アナリティクスやAI (人工知能)を活用しています。
アジアパシフィック対応
トーマツでは、日系企業の進出が目覚ましいアジアパシフィック(AP)地域での監査対応に注力しています。海外子会社の監査チームを強力に指導できるよう、親会社監査チームの強化に取り組むとともに、必要に応じてアジアパシフィック地域の統括責任者であるRegional Lead Client Service Partnerを設置する等、被監査会社のリスクとニーズに応じた対応を行っています。
グローバル人財育成
日本の企業グループにおける海外子会社の占める割合が増し、グローバル監査の重要性が高まっている現在、監査チームにはより多くのグローバル人財が必要になります。実践的な英語力を有し、グローバル案件で他国の担当者と円滑に業務が遂行できるレベルの人財を拡充するために、グローバル人財育成に力を入れています。育成施策として、グローバル全体で行っているリーダー育成に加え、海外派遣・語学研修等を行っています。
海外派遣制度
グローバルネットワーク構築のため、法人設立翌年の1969年から世界各国に駐在員を派遣しています。以後、多様化する被監査会社のビジネスに対応できるよう、グローバルな知見の獲得を目的とした各種派遣制度を設けています。最近では、デロイト グローバルやデロイト アジア パシフィック(AP)が進める様々なプロジェクト(デロイトのメンバーファームが共通して使用する監査ツールや研修教材の開発/展開、デロイト グローバルやAP横断での品質/リスク管理強化等)への派遣も増えています。国内の監査キャリアを継続しながら、部分的にリモートで海外業務に参画する等、派遣形態も幅が広がっています。
語学研修
海外派遣やグローバル監査に必須である英語力の短期間での向上を図るため、3週間程度、職員を海外の語学学校や大学に付属する語学プログラムに参加させています。質の高い講師陣はもちろんのこと、監査の現場に直結する電話会議等のプログラムを厳選しています。また、自己学習の促進として、オンライン英会話や通学講座等の受講料補助も行っています。
グローバルでのリーダー育成
デロイトは、米国、欧州、アジアの計7カ所に、世界で活躍するリーダーたちが集まり、共に成長できる「場と機会」を提供するDeloitte University(DU)を設けています。DUは2011年、米国テキサス州ウエストレイクに誕生し、その後、2016年にはアジアパシフィック地域のプロフェッショナルを対象としたDeloitte University Asia Pacific(DUAP)がシンガポールに開設されました。DUAPでは、リーダーシップやインダストリー等の研修が実施されており、トーマツからも多くの社員・職員が参加しています。DUAPに参加することでアジアのリーダーやメンバーから刺激を受けるとともに、ネットワークの強化を図っています。