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調査レポート
Deloitte CFO Signals Japan: 2021Q1
2四半期連続の財政見通し後退
日本における第24回目の実施となったCFO向けの定期サーベイ。 本サーベイでは、「経済環境に関する調査項目」で時系列でCFOの意識変化やマクロ的な視点での日本経済及び世界主要国のリスクシナリオに関する意識調査を行い、調査時点での最新の見通しを考察しました。あわせて、日本の独自のホットトピックとして、ESG・サステイナビリティ経営に関してについてお伺いしました。 本ページでは、今回のサーベイ結果の中で特徴的な回答結果についてまとめています。(調査期間:2021/05/18~05/28)
目次
Deloitte CFO Signalsについて
Deloitte CFO Signalsは、デロイトがグローバルレベルで定期的に実施している、企業を取り巻く経済環境に関するCFOの意識調査です。毎回の調査で世界各国CFOの皆様から得られた回答結果を集約し、デロイトの専門家が考察を加え、CFOからの”Signals”として発信しています。日本で行うDeloitte CFO Signals Japanでは、「経済環境に関する調査」において、毎回グローバルで統一の設問を設定しています。それによって日本だけに限らず、グローバルレベルでCFOの動向を考察します。
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2021Q1 CFO Signals Report Highlights
財政的な見通し
設問1. 財政的な見通し
各社の財政的な見通しが3 ヶ月前と比べてどのように変化したかを調査した。
今回の2021Q1サーベイでは「大いに楽観的になった」「やや楽観的になった」の合計が39%と、前回の48%から減少、「大いに楽観的ではなくなった」「やや楽観的でなくなった」の合計は17%と、前回の10%から増加した。財政見通しの楽観度合いは2四半期連続の悪化となった。
緊急事態宣言は6月20日に解除済、東京オリンピックも予定通り開催の見通しである。日本でもワクチン接種が進行しつつあり、今後コロナに対する企業の懸念は徐々に後退していくと考えられる。宣言解除後の大きなリバウンドや変異株の急拡大などがなければ、次回2021Q2調査では久々のCFO景況感の改善を想定しておきたい。
(全文レポートより一部抜粋)
今後1年間の日本経済の注目点
設問4. 今後1年間の日本経済の注目点
今後1 年間の事業展開を展望するうえで注目される日本経済の注目点を調査した。
日本経済に係る注目点は「政府のコロナ対策・経済対策・支援策」「移動制限、時間短縮、イベント縮小」「サプライチェーン停滞(半導体不足)」が順に上位3つを占めた。政府対応や経済活動制限は前回につづき上位3位入りしたが、コロナ起因のサプライチェーン停滞や、テレワーク等の働き方改革は順位を大幅に下げた。
グローバルな半導体不足や、原材料や輸送費などの生産コスト上昇が新たな懸念としてCFOの注目点となっている。半導体不足や生産コスト上昇はコロナ動向に関わらず今後グローバルな構造変化に伴う変動である可能性があり、今後もCFOの関心事項であり続ける可能性が高そうだ。
(全文レポートより一部抜粋)
ESG・サステナビリティ経営に関する取組状況
設問6. ESG・サステナビリティに関する取組状況
近年の企業経営におけるホットトピックにもなっているESG・サステナビリティに関する取組状況を伺った。
ESGの経営方針への組み入れ、マテリアリティの特定、ESG・サステナビリティに関する目標のステークホルダーへの開示、および長期の事業ポートフォリオ戦略へのESG要素の組み込みといった、経営層・CxOクラスが関与するような経営アジェンダについては、およそ7割程度の企業で既に取り組まれていることが明らかとなった。
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サーベイの結果から、これまでは経営層の強いコミットメントのもとトップダウンで推進されてきたESG・サステナビリティの取組が、今後は全社的な浸透施策として一歩踏み込んだものになることが期待される。
(全文レポートより一部抜粋)
ESGやサステイナビリティの取組を主管する部署
設問8. ESGやサステイナビリティの取組を主管する部署
かつては広報・IR部やCSR部が担うことの多かった、ESG・サステナビリティを主管すべき部署について伺った。
ESG・サステナビリティの企業内部での位置づけが変化しているように受け取れる。これはESG・サステナビリティに関する認識が、企業の社会貢献活動やブランディング活動の一環という位置づけから、企業の成長戦略の一環という位置づけに変化してきていることを表しているように思われる。
ESG・サステナビリティは縦割りの組織で対応するものではなく、組織横断で取り組むべき経営アジェンダとして認識されていることもうかがわれる。
(全文レポートより一部抜粋)
CFOにとっての“the Trusted Advisor”となるために
デロイト トーマツ グループでは、様々な課題に直面するCFOを支え、ファイナンス組織の能力向上に寄与することを目指したサービスを展開しています。グローバルに展開するプロフェッショナルファームとして先進的な知見やネットワークの場を提供し、CFOにとっての“the Trusted Advisor"となることを目指します。詳しくは、CFOプログラム*をご確認ください。*CFOプログラムとは、様々な課題に直面するCFOを支え、ファイナンス組織の能力向上に寄与することを目指すデロイト トーマツ グループによる包括的な取り組みです。