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ナレッジ
監査委員会の展望
気候変動への対応
Global Boardroom Programによる「監査委員会の展望」シリーズの第一弾。調査結果によると、世界各国・地域の監査委員会メンバーは気候変動対応へ十分な備えをしていないことが判明。
Global Boardroom Programによる「監査委員会の展望」シリーズの第一弾として、世界各国の監査委員会メンバーに気候変動への対応状況に関する調査を実施した。
今日では企業による気候変動への対応が経営戦略上重要な課題であり、企業を取り巻く多様なステークホルダーから企業の成長戦略に対応策の組み込みを求められています。企業が気候変動への取り組みを報告し、進捗状況を測定する方法を明確にする責任を負う一方、監査委員会は従来の、財務諸表における判断と見積りの検証だけではなく監督範囲を広げる必要があると考えられています。
本稿では、気候変動への対応を推進を阻害する課題と、監査委員会として検討すべき項目を明らかにしました。気候変動への対応に苦慮する監査委員会が解決に向けた道筋を紹介しています。
ハイライト:
- 監査委員会メンバーの多くは気候変動に関する定期的な議論を実施しておらず、半数程度の回答者が気候変動対応に関する十分な知識が備わっていないとの見方を示した。
- 42%の回答者が、自社組織の気候変動対応は自身が望むほど迅速かつ十分ではないと回答した。
- 回答者の70%が、自社の組織は総合的に与える影響の評価を実施しておらず、半数程度が気候変動問題は自組織に重要な影響を及ぼさないと考えていることが明らかになった。
調査方法
本調査は、2021年9月に世界各国・地域の監査委員会メンバーを対象としたオンラインで実施した。40を超える地域の合計350名以上から回答を取得し、その大半(56%)が監査委員会の委員長でした。会社の種別に関しては、回答者の67%が上場企業の監査委員会の委員を務めている一方、同族経営企業を含む非公開企業にて委員を務めている回答者は17%でした。業界は多岐にわたり、最も大きな割合を占めた回答者は金融サービス(27%)で、製造業(15%)と資源関連(14%)がそれに続きました。
「監査役委員会の展望」シリーズについて
Global Boardroom Programによる本シリーズ、「監査委員会の展望」では、辺境にある重大な問題を取り上げることに狙いを定めています。気候変動に関する本稿を皮切りに、監査委員会の重要アジェンダに沿って喫緊の課題を今後を取り上げる予定です
Global Boardroom Program とは
Deloitte Global Boardroom Programは、世界中のデロイトメンバーファームの知識と経験を結集し、企業の取締役会や経営幹部が共通して関心を寄せる重要なトピックに取り組むプログラムです。 各地のプログラムを補完し、デロイトの実務者と、企業およびその取締役、経営陣、投資家、会計専門家、学術界、そして 政府との間の対話を促進することを使命としています。Deloitte Global Boardroom Programでは、重要なトピックに関する論考の出版に加え、著名なパネリストを招いた必見のウェビナーを開催しており、グローバル企業の取締役や経営陣に知見を提供しています。
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