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ネットゼロへの道

金融機関は低炭素な未来への移行にどう取り組み、移行を加速させているか

最悪な気候変動シナリオを避けるため、2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする必要がある事が科学的コンセンサスです。そして多くの金融機関がこの課題に積極的に取り組んでいます。本レポートでは、これらを実現する為に何が必要かを述べています。

金融業界に寄せられる脱炭素化の進展に対する期待はますます高まっており、その対象には、金融事業内の脱炭素化と、金融・保険機能の発揮を通じた脱炭素化の両方が含まれます。金融機関が取り組んでいる実務的なステップとは?金融機関の初期の経験から得られる教訓はあるでしょうか?

デロイトとIIFは、世界の金融サービス企業のエグゼクティブを対象にした調査を実施しました。そして、金融機関が行動に移す為の重要な10項目が見えてきました。

  1. 避けられない課題が持ち上がった時、コミットメントは推進力となり、勢いを持続させてくれます。
  2. 4機関中3機関では、CEOがネットゼロ戦略実行の最終責任者を担っていました。
  3. 複数の部門・事業領域にまたがる数年がかりの取り組みであることから、厳密にプログラムを管理することが極めて重要です。
  4. CSOは、アジャイルな変革の担い手となる必要があります。
  5. 50%以上の金融機関が、ネットゼロ戦略を達成するために人員を増やしたり新たな役割を設けたりしていると回答しています。
  6. ネットゼロに取り組むことで、金融機関の焦点は新たなバリュードライバーや機会へと移りつつあります。
  7. 各顧客の気候リスクを評価できると確信している金融機関はわずか3%しかありません。
  8. (さしあたっての)目標は、金融機関の野心を代弁し、行動指針としても有意義な方向性のある目標を策定することです。
  9. ネットゼロに関するコミュニケーションを効果的に行ううえで重要なのは、透明性、説明責任、信頼性です。
  10. 気候変動固有の課題に対処する唯一の方法は、同業者、顧客、科学者、非政府組織(NGO)、政府、規制当局など、エコシステム全体にわたって幅広く協働することです。

詳細につきましては、本レポートをご覧ください。
また、本レポートに関する個別のディスカッション等をご希望の方は、お気軽にお問い合わせください。

 

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