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日本における新たな保険ソルベンシー規制
技術的な仕様に関する暫定的な決定
金融庁は、保険会社のための新たなソルベンシー規制の枠組みを策定している。その枠組みは、保険監督者国際機構(IAIS)において開発中の保険資本基準(Insurance Capital Standard:ICS)と基本的な構造を共有するものとなることが想定されている。
金融庁は2022年6月、報告書を公表し、その中で、①主要な技術的な仕様に関する暫定な結論、および、②規制の最終化のベースとなる基本的な方向性、をそれぞれ提示した。暫定的な結論は、同規制の最終化に向けて、基本的には変更が行われないことが想定されている。他方で、基本的な方向性については、それらをベースに詳細な議論が行われていくこととなる。
本ペーパーは、グローバルおよびいくつかの主要な国・地域における保険のソルベンシー規制の動向を整理した上で、2022年6月の金融庁の報告書における主要な点を概説する。加えて、特に制度の設計や監督上の観点に焦点をあて、いくつかの重要な論点について議論を試みる。
新たな規制の導入に向け、保険会社がそのガバナンスや内部統制をさらに強化しなければならないことに疑いの余地はない。そのためには、経営陣の強いリーダーシップと十分なコミットメントが求められる。
(本ペーパーは英語のみでの公表となります。)