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税効果会計シリーズ(8)  前編 連結財務諸表における繰延税金資産及び繰延税金負債の計上(1)

(月刊誌『会計情報』2018年11月号)

税効果会計シリーズでは、税効果会計に関する会計処理及び開示の基本的な内容をQ&Aで連載している。本号では、連結財務諸表固有の一時差異についての繰延税金資産及び繰延税金負債を計上する場合の論点のうち、子会社に対する投資に係る一時差異及び債権と債務の相殺消去に伴い修正される貸倒引当金に係る一時差異について、2018年2月に公表された企業会計基準適用指針第28号「税効果会計に係る会計基準の適用指針」を踏まえて解説する。

著者:公認会計士 永江 孝幸

はじめに

税効果会計シリーズでは、税効果会計に関する会計処理及び開示の基本的な内容をQ&A方式で連載している。

本号では、連結財務諸表固有の一時差異についての繰延税金資産及び繰延税金負債を計上する場合の論点のうち、子会社に対する投資に係る一時差異及び債権と債務の相殺消去に伴い修正される貸倒引当金に係る一時差異について、2018年2月に公表された企業会計基準適用指針第28号「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(以下「税効果適用指針」という。)を踏まえて解説する。

Q1 子会社に対する投資に係る連結財務諸表固有の一時差異①子会社に対する投資に係る連結財務諸表固有の一時差異は、どのような場合に生じ、どのような場合に解消するか。

A

▶ 子会社に対する投資に係る連結財務諸表固有の一時差異は、投資の連結貸借対照表上の簿価と税務上の簿価との差額とされている。

▶ 主な一時差異の発生原因とその解消事由は、(表1)のとおりである。

※続きは添付ファイルをご覧ください。

(597KB, PDF)
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