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地域医療再編の先駆者・リーダーに聞く成功の軌跡 その6

日高医療圏における行政と病院の連携

近年、地域医療において、公立・公的病院を含む統合や建替を通じた医療再編は大きなテーマになっています。統合再編は「言うに易く、行うに難い」ものであり、これまでも多くの挑戦があったものと認識しています。デロイト トーマツでは他に先駆けて地域医療再編に取り組み、成果を出している事例のリーダーに対して、コンサルタントが統合再編時から現在に至るまでの取組みをお伺いしながら、統合再編のポイントを探ります。

統合再編、経営改善事例(新ひだか町立病院)

インタビューの背景

平成27年、新公立病院改革ガイドラインが提示された際、新ひだか町にある2病院は病院の在り方を検討するよう議会から意見が出されていました。新ひだか町と病院が連携し、強い信念を持ち改革を推進することで、令和5年度に過去最高となる入院収益を計上し、経常収支の黒字化を達成しました。改革の中心を担った方々にお話を伺いました。

インタビューの概要

大野克之町長、上田保健福祉部長、及川啓明健康推進課長、町立静内病院小松幹志院長、渡辺智之事務長、東亮佑主査との対談を通じて、2病院の再編を成し遂げ、業績を回復させた要因は次の3つであることがわかりました。

① 強い信念を持ち、行政と病院がタッグを組んだ改革を進める
② 住民への丁寧な説明と下準備を進めることで住民の理解を得ることができる
③ 多職種連携タスクフォースの取組を通じて職員の意識改革を進める

文化や考えの異なる2病院の再編を進めるためには、病院単独ではなく、行政と一緒になって進めていく必要があり、また、今後の人口減少を見据えて更なる統合再編を進めるためには、都道府県のサポートが必要であるというコメントを頂きました。

更に、病院の統合再編を進めるには職員の理解と協力が必要不可欠であり、2病院の多職種で構成されるタスクフォースによる取組が病院の経営改善の成功要因の大きなポイントであるとのお話を頂きました。

事務職員だけではなく、病院職員全体で地域医療を考え、統合再編を進めることが、地域医療を維持するために必要であり、今後、人口減少が進んでいく中で求められることであると感じました。

対談の詳細については添付資料を是非ご覧ください。

執筆

デロイト トーマツ リスクアドバイザリー合同会社
ヘルスケア

※上記の部署・内容は、掲載日時点のものとなります。2025/2

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