ConvergeHEALTH Safety™による医薬品安全性管理プロセスの変革 ブックマークが追加されました
サービス
ConvergeHEALTH Safety™による医薬品安全性管理プロセスの変革
医薬品の安全情報を的確に捉え、医療現場に価値のある情報を提供するプラットフォーム
ヘルスケア業界は今、より患者様を中心に据えた構造に変化しており、この変化によってもたらされる、コンプライアンス及び業務オペレーション上の課題に対処するためには、ファーマコビジランス(医薬品安全性監視)業務における変革が求められます。Deloitteは、この変革を支援するため、規制当局や業界パートナーと協力し、セーフティ・インテリジェンスを実現するためのプラットフォームとしてConvergeHEALTH Safetyを開発しました。
プラットフォーム概要
医薬品の安全性情報を的確に捉えるためには、個々の安全性情報をリスクベースで評価・集積する従来のアプローチから、より広範な情報を基にエビデンスベースで分析を行うセーフティ・インテリジェンスへ移行することが重要です。ConvergeHEALTH Safetyは、セーフティ・インテリジェンスを実現する先進のプラットフォームです。
・コグニティブ技術を活用した個別症例処理
・定期報告と安全性情報の分析
・シグナル検出
・ダッシュボード機能
ConvergeHEALTH Safetyはファーマコビジランス・ライフサイクル全体をカバーしており、ニーズに合わせてモジュール毎に導入可能な構成となっています。
主な特徴
- Industry Driven規制当局、および業界パートナーの協力のもと、ファーマコビジランス業務特有の課題や将来のニーズに対応しており、先進的な機能を提供できます
- Purpose Built 安全性におけるペルソナを設定の上、設計・構築されており、快適なユーザー・エクスペリエンスと機能を提供できます
- Cognitive Enabled 高度なコグニティブ・自動化技術を組み込み、品質の向上・新たなインサイトの獲得・および業務効率の向上を実現することができます
- High Performance and Scalable 複数のデータソースから構造化・非構造化情報を収集し、迅速かつ効率的な分析が可能です
- Modular & Flexible機能ごとに分化したモジュールを単独で、または既存システムと連携させるように導入することが可能です。コンフィグレーションにより、柔軟な対応が可能です
- Integrated ユーザーインタフェースやデータは、モジュール横断で利用することが可能です
- Hosted & Managed セキュアなDeloitte PV Cloud上でマネージドサービスとして提供されます
- Pre-validated & Compliant GxPおよび21 CFR Part 11、日本版ER/ES等の要件を満たすよう、バリデーション済みであり、導入時のバリデーション工数を最小化します
コグニティブ技術を活用した個別症例処理
有害事象に関する情報ソースが従来よりも多様化しており、製品の安全性プロファイルに対する理解をより深いレベルで確立する機会が増えています。そのような中、コグニティブや自動化技術が、個別症例処理の品質および生産性向上に大きく貢献することが期待されています。
ConvergeHEALTH Safety Cognitive Intake & Processingを利用することにより、従来多くの工数が掛かっていた、手作業でのデータ入力およびコーディングの負荷を軽減し、品質レビューおよびメディカル・レビュー等のプロセスに工数をシフトさせることが可能です。
特徴
- 非構造化情報などのデータソースからのコグニティブ技術を使った症例の特定および抽出
- 信頼度スコアの付いたコーディングの自動化及びレコメンデーション
- ルールベースや過去の入力実績を学習することによる自動処理
- 閾値、ルール、およびリスクの予測モデルに基づいた、アラートや通知
利点
- 一症例あたりのコスト削減
- 個別症例処理の品質向上
- 優先度に基づくリソース配分の実現
- コンプライアンスの向上
定期報告と安全性情報の分析
製薬企業は複雑性を増す規制の変化に直面しており、規制、オペレーション、サイエンス等の複数の観点から安全性に対するより深いインサイトを得ることが求められています。ConvergeHEALTH Safety Aggregate Reporting & Safety Analysisを利用することにより、安全性定期報告の作成や将来予測も含め、サイエンスに基づく安全性情報の分析が可能となります。
特徴
- 複数のデータソースからのリアルタイムに近い形でのデータ取り込み、および柔軟な可視化
- 新たなレポートテンプレートの作成、任意の時点におけるレポートやデータセットの作成
- 安全性シグナルを検出、管理、分析するためのクエリの作成・保存・共有
- 設定したマイルストーンやタスクに基づくレポートやダッシュボードの自動生成、および様々なワークフローの一元的な管理
利点
- 規制当局への報告における情報の一貫性や品質の向上
- プロアクティブモニタリングによるインサイトの獲得
- 安全性に関するソースデータ、分析、レポートの一元管理 (SSOT:Single Source of Truth)
- 高速処理、及び個別要件に応える柔軟な拡張性
シグナル
安全性情報を的確に捉えリスクを管理するためには、従来以外のデータソースからも安全性シグナルを検出し、潜在的なリスクの検証とそれに対する安全対策を効果的に管理することが重要となります。ConvergeHEALTH Safety Signal を利用することにより、統計的、および非統計的手法を用いてシグナルを検出することが可能となります。また、ワークフロー上でシグナルを管理することで、インサイトの獲得、エビデンスの特定、リスク軽減プランの策定を進めることが可能となります。
特徴
- 統計的、および非統計的手法によるシグナル検出
- 自動/マニュアルで特定されたシグナル一覧の管理
- 内部データ、外部データ、リアルワールドデータ(RWD)等の安全性データソースを活用したシグナルの検証と評価
- シグナルマネジメントのライフサイクル全体をカバーする柔軟なワークフロー
- 検出したシグナル、およびエビデンスの紐付け
利点
- Module IX要件への整合
- 自動化による精度の向上
- 分析用のデータの一元管理 (例:内部、公的、RWD)
- ワークフロー上でシグナルを管理することによる分析作業の整流化
- データサイエンスのオープンプラットフォームを通じた手法の高度化
医薬品安全性管理業務とコンプライアンスをサポートするダッシュボード機能
個別症例安全性報告(ICSR)を含む規制当局への報告やその他関連する規制要件に対して、グローバルレベルで対応する必要があります。ConvergeHEALTH Safety Operations and Complianceは、ICSRの処理および定期報告等の提出状況をモニターし、レポートやダッシュボードを生成、コンプライアンスリスクのモニタリングに特化したソリューションを提供します。
特徴
- ルールベースのコンプライアンス指標の柔軟な設定
- 症例データ・処理パフォーマンス・個別症例や定期報告の提出状況に関する、レポートの作成
- アフィリエイトやパートナーを含む、グローバルレベルでの報告状況の把握
- コンプライアンス指標による評価結果に基づく改善計画の策定
利点
- 機械学習により生成されたアラートや通知による、予防的なリスク管理
- アフィリエイト、およびパートナー間におけるグローバルレベルでの指標の統一
- 症例やコンプライアンス関連情報を利用した強力な分析機能
- ルールベースのコンフィグレーションによる直観的なユーザーインタフェース
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シリーズ “Predictions 2020-2030” 第3回