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親子上場
ビジネスキーワード:ファイナンシャルアドバイザリー
ファイナンシャルアドバイザリーに関する用語を分かり易く解説する「ビジネスキーワード」。本稿では「親子上場」について概説します。
親子上場とは
親子上場とは、親会社と子会社が共に上場していることをいう。欧米ではあまり見られない慣行であるが、日本では1980年代から2007年ごろまで増加傾向にあった。子会社を上場させても買収等の脅威にさらされる危険が少なく、上場基準緩和などの後押しもあったからである。
一方で、従来から親子上場にはさまざまな弊害が指摘されており、東京証券取引所は「親会社を有する会社の上場に対する当取引所の考え方について」(2007 年6 月25 日)を公表し、「子会社上場を禁止はしないが、望ましい資本政策とは言い切れない以上、株主の権利等への配慮、積極的なアカウンタビリティの遂行が望まれる」趣旨の見解を示している。また直近では、政府が「成長戦略実行計画」(2019年6月)のなかで、親子上場の問題を取り上げ、上場子会社のガバナンスのあり方を示す指針などを公表。親子上場の見直しを促す動きが強まっている。