グローバルサーベイにみるシェアードサービスの現状 2023年版 ブックマークが追加されました
ナレッジ
グローバルサーベイにみるシェアードサービスの現状 2023年版
Global Shared Services Survey 2023
デロイトが2023年に実施したグローバル シェアードサービス サーベイより、グローバルにおけるシェアードサービスの実態・トレンドを紹介します。
2023年版 シェアードサービスサーベイ結果概要
デロイトグローバルで2023年に調査したシェアードサービスの実態・トレンドに関するサーベイ結果の概要を紹介します。
2023年のサーベイでは、「ロケーション及び組織」、「戦略及びスコープ」、「機能スコープ」、「テクノロジー活用及びESG」、「センターオフィス」、「人材戦略」等のカテゴリー毎に質問項目を設定し、40ヶ国、約500名から回答を得ました。
デロイト 第13回 グローバルシェアードサービス・アウトソーシングサーベイ
調査期間における世界情勢
- この調査は 2022 年第 4 四半期から 2023 年第 1 四半期にかけて実施されました
- この間、全世界共通的なコロナ禍の混乱に対応すべく、GBS(Global Business Services)組織にとっては、コスト削減を押し進めると同時に、よりアジャイルなオペレーションへの変革を押し進める中での実施となりました
- また、世界経済は、地政学的な出来事に起因するサプライチェーンの混乱により、景気後退のリスクに直面していました
GBSにもたらされた主な変化(前回調査からの変化)
- ハイパーデジタライゼーション、コスト効率追求、絶えず進化するビジネス環境への対応等のトレンドトピックに対する洞察の提供
- GBS の効率的なバックオフィスから、変革のビジネスパートナーへの進化
- GBS におけるCxO(特にCFO) の役割の増大
- サステナビリティ経営実現において中心的な役割を果たすことへの注力
本サーベイにおける主たるテーマ
Future of Work: Ways of working in uncertain times
継続的なコスト削減
への注力
・GBS組織は、変化するグローバル経済に対抗するため、引き続き、コスト削減を最優先の目的として焦点を当てています
・また、よりコスト効率の高いロケーションに作業や業務を移すことを主眼に、業務配置の最適化を図っています
・労働市場の緊張の高まりとコスト圧力は、GBS組織のロケーション戦略に影響を与える主要な要素となっています
更なる価値創出の
牽引者
・自動化、シングルインスタンスERP, ワークフローツールがGBS横断にて積極的に取り入れられています
・先1~3年を見据えて、グローバルプロセス標準化、アナリティクス機能の集約、セルフサービスへ注力する組織が増加しています
・GBS組織の成熟度が上がる(設立後3年以上)につれ、End to Endでのプロセスオーナーシップ制の導入が進んでいます
ESG経営実践における
中心的役割
・GBSはESG経営の実践に向け中心的な役割を担い、凡そ50%の組織においてESGが注力領域と位置付けられています
・社会的責任と多様性の促進がGBS組織に とって最も注力されているテーマである。また、凡そ60%の組織において、ESGレポート作成を含むESGプロセス構築・実行のサポートを行っています
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Future of Work: Ways of working in uncertain times
CXOとの
密接性の高まり
・GBS組織の成熟度が上がる(設立後7年以上)につれ、GBS長が設置された組織による運営がなされています
・新しいGBS組織(設立後1〜3年)の3分の1は、CXOへのレポートラインを有しています
・CXOの内、CFOが最も一般的なGBSリーダーとなっています
ビジネスパートナー
としての価値提供
・GBS組織は、効率性だけでなく、顧客とユーザーエクスペリエンスに焦点を当てることにより、トランザクション処理中心のバックオフィスからビジネスパートナーへのシフトを進めています
・50%以上のGBS組織が、自動化、レポーティング&アナリティクス、プロセスエクセレンス、End to Endでのプロセスのオーナーシップ、 事業継続計画を主導しています
柔軟性と高いスキルを
有する人材の育成確保
・GBSは、働き方改革を推進、デジタル化の取り組みを加速させ、労働時間に係るフレキシブルな制度を導入することで、厳しい労働市場下での人材の定着化を図っています
・ウェルビーイングの機会、スキルの向上、競争力のある報酬が、GBS組織が採用する主要な人材リテンション戦略となります