調査レポート

CPO(Chief Procurement Officer)サーベイ2013

より広範囲な自社組織への貢献が必要との懸念が表面化

トーマツグループの実施した「CPOサーベイ2013」では、各社の調達機能は目標を達成しているものの、より広範囲に渡った社内のステークホルダーへの貢献に対して懸念があることが判明した。コスト削減は9割近くの回答者が達成しているとしているが、その一方で充分な価値を提供できていないと答えた回答者が3分の2に上った。

2013年度CPOに対する調達トレンド調査結果

はじめに

本調査は、アメリカ、ヨーロッパ、中東、アジア及び日本、オーストラリアを含めた17カ国、180名に及ぶCPO(Chief Procurement Officer)や調達責任者の回答結果に基づき、2013年におけるグローバルの調達トレンドを報告するものである。

 

また、本調査は、調達関連のベンチマークとして継続実施されているものであり、直近の財務観点でのCPOの認識・計画・期待とともに、コストや供給におけるセキュリティ、価格変動なども重要な指標と捉えて評価を行っている。

 

なお、ビジネスパートナーシップの構築、リスクマネジメントの説明責任、デジタル変革に関連する事業機会、トップ人材の開発等に関する洞察も本調査に含めている。

 

本調査では以下のトピックに関して紹介している。

  ・調達に関する主要トピックの動向

  ・デロイト/各社の調達プロフェッショナルの洞察

  ・調達分野における業界/地域の違い

(1.2MB, PDF)

コスト削減は不変、新たな戦略が必要との認識

サーベイサマリー

今回のCPOサーベイによって、各社の調達機能はコスト削減の目標を達成できているが、より広範囲に自社ビジネスに貢献できていないとの懸念が表明された。全調査対象者のうち88%の回答者が、コスト削減の計画を達成していると答えたが、3分の2がステークホルダーに価値を充分に提供しきれていないと感じている。

 

近年、景気回復が見込まれる中、グローバル企業において、新製品の開発及び新規市場への優先度が高まってきている。このため、CPOはコスト削減のみの施策に限界を感じ始めており、新たな戦略・施策への準備が必要と考え始めている。

 

成長のためには投資が必要であり、コスト管理の優先度は高い。しかし、サプライチェーンの最適化を競争力の源泉とする場合、新たなサプライヤの発掘や革新的なサプライヤ・インセンティブモデルの構築が必要となる。

これらに関するリスクは、近年、変容しつつあるが、一般的なコンセプトとして、このような取り組みは各企業で行われており、今後極めて重要な取り組み事項になると考えられる。

 

本調査では、以下の5つのポイントを通じて、CPOが抱く課題に対する回答及び期待値とのギャップを検証している。

 ・社内への関与度、及び影響度を改善するためのパートナーリングモデルの検証

 ・リスク管理をさらに実施するためのニーズの認識

 ・サプライヤの潜在的ニーズを先取りし、改善及び自社調達部門との協業推進を目的とした新しい分析アプローチへの投資

 ・既存の調達スキルセットに対する見直し

 ・将来的な人材育成のためのアプローチ検討

 

調達機能は時代に即して常に変化し続けなくてはならない。既存の調達機能・業務の見直し、廃止、または、従来コア業務と思われていた調達業務自体のアウトソーシング化も検討していく必要がある。

継続的な成長、リスクへの対応、差別化を図るための他部門との協業、及び強固なサプライチェーン構築こそが、今後の調達部門がステークホルダーへ価値を提供するためには必要不可欠である。

お役に立ちましたか?