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GRCツールが実現するインシデント(現場で起きる問題)管理の高度化

発生した問題を素早く報告・管理し、有効な次の一手に役立てる

昨今、データ偽装や検査不正 などのコンプライアンス上の問題、製品の重大な欠陥によるリコール、サイバー攻撃による情報漏洩やデータ紛失など経営に影響を与える重大な問題が発生しています。これらの問題は、GRCツールを活用し、インシデント(現場で起きる問題)を適切に把握し管理することで、未然に防止できる可能性が高まります。

インシデント管理には多くの課題があります

データ偽装や検査不正、製品の重大な欠陥といった品質問題は、その後に同じような事象が再発したり、より大きな問題に発展したりするケースは少なくありません。

通常これらのケースでは、インシデントが 適切に報告・管理されていません。 潜在していたインシデントが何らかのきっかけで表出しただけで、以前から存在しています。

これらのインシデントが表面化しにくいのは、例えば以下のような要因があります。

  • 発生した拠点ではその問題を大した問題だと思っていないため特段報告しない
  • どのような事案をどこに報告するのか分からない
  • 悪い情報は報告しない「忖度する」企業文化がある

またインシデントが報告されている企業であっても、情報の伝達・管理を行うためのインフラ環境が整備されておらず、各拠点からメールや電話などによりバラバラと報告される情報を管理するために膨大な労力を要しています。それにより、改善のフォローアップやインシデントの原因分析などに手が回らないことがよくあります。

 

GRCツールの活用によりインシデント情報の報告が迅速になります

GRCツール*は個別のインシデント情報を報告・管理するワークフロー機能と、各インシデント情報を保存するデータベース機能、分析結果をビジュアルで、かつ双方向に報告するダッシュボード機能を有しています。

インシデント管理のルールを明確に定義したうえでGRCツールを活用することで、インシデントの初報・続報から重要性判断、その後の対応・報告がワークフローに基づき実施されます。適切な報告ルートを保ち、属人的な要素を削減することで、迅速な報告を行うことができます。インフラが整備され組織のトップマネジメントの意向が明確化されれば、報告する文化が徐々に定着していきます。

* GRCツール:GRC(ガバナンス・リスク・コンプライアンス)を効果的に実現するためのITプラットフォームの総称
 

<GRCツールを使ったインシデント管理のイメージ>

GRCツールを使ったインシデント管理のイメージ
※画像をクリックすると拡大表示します

<メリット>

  •  インシデント情報が統一したルールに基づき適切に報告される
  • インシデントの発生傾向を正確に把握でき、対応策の判断を行いやすい
  • 対応の経緯を詳細にモニタリングできる
  • インシデントの報告方法がシンプルかつ明確になり現場からの報告を行いやすい

 

GRCツールでの真因分析により、確実な対応策の立案が可能です

GRCツールでは、インシデント情報を一元的に管理することで、組織やインシデントの種類、発生時期など様々な観点で、組織全体のインシデントの発生・対応状況を可視化します。

経営層や管理部門は、全社的なインシデントの傾向に基づいて、より根本的な要因を分析し、本質的な問題を解決するための対策の立案を行うことができます。
 

<入力画面とダッシュボードの例>

入力画面とダッシュボードの例
※画像をクリックすると拡大表示します

<メリット>

  • 組織全体のインシデントの発生・対応状況がタイムリーに可視化される
  • 傾向分析に基づき、対策を打つべきポイントが明確になる

 

GRCツールを導入する前に、情報整理や管理体制の整備が必要です

GRCツールを活用するためには、まず管理するインシデントの定義や分類、管理するプロセス、責任部署、報告ルートなどインシデントの管理体制を明確にすることが必要です。また、GRCツールによる管理を念頭において、管理に適した構成を意識した情報整備と、管理プロセスを構築することも重要です。

デロイト トーマツでは、データ偽装や検査不正などのコンプライアンス上の問題、製品の重大な欠陥によるリコール、サイバー攻撃による情報漏洩やデータ紛失など、様々な分野のリスクマネジメントの専門家を有しています。

クライアント企業の適切なインシデント管理の実現に向けた情報整理や管理体制の整備から、GRCツールによる環境整備に至るまで、総合的なサポートを行います。

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