最新動向/市場予測

システミックリスク回避が使命:LIBOR移行問題/中国頼みの様相を強める世界経済 他

リスクインテリジェンス メールマガジン Vol.61(2020年8月)

リスクの概観と金融規制の動向に係る概観について、留意すべき特徴点を炙り出すと同時に、有限責任監査法人トーマツ リスク管理戦略センターが考える意見も発信いたします。

リスクの概観(トレンド&トピックス)

システミックリスク回避が使命:LIBOR移行問題

有限責任監査法人トーマツ
リスク管理戦略センター
ディレクター
勝藤 史郎
 

2021年末のLIBOR移行(LIBORの恒久停止に伴う代替金利への移行)期限を前に、本邦においても市場参加者のLIBOR移行準備がようやく加速しつつある。一つのきっかけとなったのは、6月1日に金融庁と日本銀行が連名で主要金融機関代表者宛に発出した「ロンドン銀行間取引金利の恒久的な公表停止に向けた対応について」(いわゆるDear CEOレター)である。Dear CEOレターにおいて金融庁・日銀は、主要金融機関に対してLIBOR移行のガバナンス体制、移行計画の内容、その進捗管理状況などにつき報告を求めた。

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マクロ経済の動向(トレンド&トピックス)

中国頼みの様相を強める世界経済

有限責任監査法人トーマツ
リスク管理戦略センター
マネジャー
市川 雄介
 

各国の景気は、経済制限の解除を背景に5~6月にかけて急反発した後、7~8月にかけて足踏み状態にある、というのが概ね共通した傾向となっている。米国や一部アジア諸国、中南米のように新型コロナウイルスの第一波を十分に封じ込められなかった国のみらならず、日本や欧州各国などひとまず第一波を乗り切った国々、さらには感染封じ込めの優等生とされた韓国でも、再び感染者が大きく増加する事態となっている。

このうち日米欧や韓国などでは、死者数が春先ほどは増えていないこともあって、全土的な制限措置はとられていない。しかし、感染が拡大していることで、早くも消費行動の慎重化が鮮明となっている。

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金融規制の動向(トレンド&トピックス)

加速する決済のデジタル化への対応:インクルーシブな視点が不可欠

有限責任監査法人トーマツ
リスク管理戦略センター
シニアマネジャー
対木 さおり
 

COVID-19パンデミックにより、社会のデジタル化は不可逆的に進み、決済のデジタル化への対応も待ったなしの状況となった。

こうした中、国際決済銀行(BIS)は7月に公表したBIS アニュアルレポート2020において、「デジタル時代における中央銀行及び決済」と題する章で、リテール決済の目覚ましい変化と当局としての中央銀行の役割や課題について考察・分析結果を公表した。デジタル決済の動きが加速する中で、構造的な課題を理解し、先行きを見据えることは不可欠であると考えられることから、上記レポートから注目すべき論点を紹介しよう。

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リスクインテリジェンス メールマガジン

グローバルな視点からみた、企業経営上の様々なリスクをチェックするリスクインテリジェンス メールマガジン(グローバル・リスク・ウォッチ)では、毎月、過去一ヶ月間に起きた事象を振り返りながら、事業リスクという視点から、多くの金融機関や事業法人が留意すべき特徴点を炙り出します。同時に、様々なリスク管理や金融規制上のトピックに関し、デロイト トーマツ グループの一員である有限責任監査法人トーマツ リスク管理戦略センターが考える意見も発信していきます。

 

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