未知の発見を社会に還元する ブックマークが追加されました
日本の国際競争力維持には、研究シーズの社会実装・イノベーションを生み出していくことが重要です。実現に向けた課題として博士人材の不足が明らかになっています。博士号の取得、または採用をご検討中の皆様のご参考に、キャリアパスの1つとしてデロイト トーマツの博士人材をご紹介します。
※本ブログは採用情報を紹介するものではありませんのでご留意ください。
有限責任監査法人トーマツ
デロイトアナリティクス R&D マネジャー 福島 誠
Ph.D.(博士号)
プロフィール:日米の研究機関において脳神経科学分野の研究者として基礎研究に従事。その後、外資系企業において脳科学の手法を応用したマーケティング業務に従事。現在はデロイトアナリティクス R&Dにおいてニューロテクノロジー領域の研究開発活動をリード。主な専門領域はシステム神経科学、神経生理学。
Q.(現在の所属部署の)仕事内容についてお教えください。
A. デロイトアナリティクスの研究開発部門において、脳神経科学の領域で発展した技術である「ニューロテクノロジー(Neurotechnology)」を応用する研究開発をリードしています。ニューロテクノロジーを新しいコミュニケーションの形を提供する技術であると捉え、他の企業との連携や共同研究を通じて、ニューロテクノロジーの実社会における可能性を引き出すことを目指しています。また、脳神経科学の専門家としてアドバイザリー案件や提案にも関与しています。最近では大規模言語モデルのような、生成AIを用いた研究も行なっています。
参考:
Q. デロイト トーマツを選んだ理由を教えてください。
A. デロイトの専門性の深さと扱う業界知識・専門領域の広さとともに、研究開発部門を抱えて高度な専門性を持ったメンバーが研究活動を行える場があることが理由でした。また、デロイトは国際的なプレゼンスを持つグローバル企業であり、私の海外での経験が活かせると感じていました。ヨーロッパではDeloitte Neuroscience Instituteが設立されており、ニューロサイエンスを活用する活動を行っていたこともデロイト トーマツに関心を持った理由の一つです。
Q. デロイト トーマツで働くことの魅力はどんなところですか?
A. 多様な業界やプロジェクトに関わることができる点です。これにより、特定の業界の文脈に沿って、自分の専門領域をどのように応用できるかを検討し、実行に移すことができます。また、デロイトは世界中にオフィスを持ち、グローバルなネットワークや知見を活用することが可能です。国際的なプロジェクトに参加する機会もあり、私自身もこれまで複数のプロジェクトを海外のファームと共同で実施してきました。
さらに、日本でも各法人間でのコラボレーションが盛んで、Deloitte AI InstituteやDeloitte Tohmatsu Science & Technologyのようなデロイト トーマツ グループ横断のイニシアティブがあり、AIや科学技術の専門性が必要とされる活動が存在します。最近では、Deloitte Tohmatsu Innovation Parkのようなコラボレーションを創発する施設も開設されました。私の研究プロジェクトの一つは、ここに設置されたレーシングシミュレーターを利用して行われていますが、このような機会もデロイト トーマツならではのユニークなものだと言えるでしょう。
Q. 今後の目標を教えてください。
A. 物理学者のJohn Archibald Wheelerが残した「In any field, find the strangest thing and then explore it.」※という言葉があります。これは、どんな分野であっても奇妙と思えるような新しい現象や発見を探究すべきだという意味だと解釈できると思います。この視点から振り返ると、私も自分のキャリアの中で、さまざまなデータや現象の中から新しい発見をしてきたと言えると思います。それが研究成果になることもあれば、企業の実務における示唆や洞察を提供し、新たなソリューションを生み出すきっかけになることもあります。
今後も私は自分の専門性を軸としながら、未知の可能性を探究し、その発見を社会に還元していきたいと思います。その結果として、さまざまな専門性や個性を包括しながら、サステナブルな発展を可能とする社会の構築に少しでも寄与したいと考えています。
※引用元:Crick, F. H. C., “The Astonishing Hypothesis, The Scientific Search for the Soul”, Scribner, New York ,(1994)
デロイト トーマツ グループは、日本におけるサイエンス・テクノロジー領域の研究成果の事業化および、そのための産学連携の支援に向けて、グループ横断のバーチャル組織「デロイト トーマツ サイエンス アンド テクノロジー」(以下 DTST)を立ち上げサービスを提供しています。
例えば、2050年ゼロエミッション達成に向けた様々な環境エネルギー関連の技術開発や、少子高齢化社会における効率化向上のためのAIの活用、宇宙空間の活用促進など、中長期的な社会課題解決を担う研究シーズを対象に、各種戦略策定・新規事業開発支援を行っています。
Deloitte Tohmatsu Science and Technology(DTST)
網倉 隆雄/Takao Amikura
デロイト トーマツ リスクアドバイザリー合同会社 ガバメント&パブリックサービシーズ マネジャー
グローバルメーカーにて情報システム企画・システム運用全般に従事したのち、新規事業推進部門や新規事業部門にてIT商材のビジネスリードを経験し、現職。DTSTの事務局運営を担当し、産官学連携を行うプロフェッショナルや外部との連携をサポート。
※所属などの情報は執筆当時のものです。
大学院博士課程修了後、新卒で電力会社に入社。主に企画部門(自由化対応戦略、電気事業連合会対応、需給計画、広域運営、系統計画、技術開発戦略)や人材育成部門を経験。 指名制選抜制度にて米国スタンフォード大学に社費留学(客員研究員)。 その後米国系戦略コンサルティングファーム、欧州系大手製造業(事業部長)、Big4系コンサルティングファーム(パートナー、エネルギープラクティス戦略チーム責任者)、グローバル戦略コンサルティングファーム(パートナー、エネルギープラクティス責任者)、起業(代表取締役)を経てトーマツ入社。 有限責任監査法人トーマツへ入社後は、環境・エネルギー分野のアドバイザリー業務に従事。