博士学位を持つプロフェッショナルのキャリア展開 ブックマークが追加されました
日本の国際競争力維持には、研究シーズの社会実装・イノベーションを生み出していくことが重要です。実現に向けた課題として博士人材の不足が明らかになっています。博士号の取得、または採用をご検討中の皆様のご参考に、キャリアパスの1つとしてデロイト トーマツの博士人材をご紹介します。
※本ブログは採用情報を紹介するものではありませんのでご留意ください。
デロイト トーマツ リスクアドバイザリー合同会社
ガバメント&パブリックサービシーズ シニアコンサルタント 櫻井 敦朗
光学機器メーカー出身
博士号(生命科学/研究テーマ「三次元培養を用いたガン発生メカニズムの解明」)/大学院出身/キャリアパス
Q.(現在の所属部署の)仕事内容についてお教えください。
A. 私はガバメント&パブリックサービシーズのイノベーションエコシステムチームに属しており、科学技術の社会実装に向けた中小企業やスタートアップ支援業務に携わっています。主な業務内容としてはPoC(概念実証)の伴走支援や、各種ワークショップやセミナーの企画・運営等マーケティングに関わる活動です。その他にも、官公庁や大企業からの科学技術調査の案件や、監査チームと一緒にIPO(新規公開株式)に向けたバイオベンチャーの支援を行うこともあります。
上記のように科学技術が関連するアドバイザリー業務を行っているため、博士課程や前職のメーカー時代に養った科学技術に対する感覚が活かされていると思っています。
Q. デロイト トーマツを選んだ理由を教えてください。
A. 前職のコンサルティングファームに在籍している時は、主に業務改善などの案件が多く、あまり科学技術に関係する案件がありませんでした。そのような中で、自分としてはもっと最先端の科学技術に関わりたい、埋もれている技術を世の中に出したいと思い、転職活動をしました。その時にサイエンス・テクノロジー領域の研究成果の事業化を目的とするデロイト トーマツのDTST(Deloitte Tohmatsu Science and Technology)に出会い、デロイト トーマツであれば自分のバックグラウンドや興味に合った案件に携われると考え、入社しました。
Q. デロイト トーマツで働くことの魅力はどんなところですか?
A. デロイト トーマツの最大の魅力は組織の幅が広く、組織間のコラボレーションが多いことだと思います。前述した監査チームとのバイオベンチャー支援はもともと監査チームが検討していた案件ですが、クライアントとなるバイオベンチャーの技術の詳細が分からない状態でした。その時に、バイオ系の専門知識が欲しいということをDTST経由で知り、私が手を挙げ、参画することになりました。クライアントはもちろんバイオ業界の専門家なので、そういった専門家と議論し、信頼してもらうために私の博士というバックグラウンドが活きたのかなと思っています。
このようにデロイト トーマツのあらゆる組織の中で高い専門性が求められる案件が日々生まれています。デロイト トーマツは組織間の壁が低いため、別の組織の案件であっても自分の専門性が活きるような案件に参画できますし、積極的に自ら手を挙げることを推奨されています。このような環境は博士の方にはピッタリではないかと思います。
Q. 今後の目標を教えてください。
A. 私がデロイト トーマツに入った理由の一つでもありますが、日本の科学技術がもっと日の目を見られるような社会にすることが今後の目標です。そのための社会の仕組みづくりを行い、その仕組みを活用して多くの大学や企業を支援したいと思っています。また、博士人材のキャリアパスを広げることに貢献することも秘かな目標です。私自身が自分のキャリアパスを考えるようになったのは、博士課程の時にラボOB・OGの方と、共同研究していた社会人の方にマーケティングという仕事を教えてもらったことがきっかけでした(恥ずかしながらそれまでマーケティングという仕事を詳しく知りませんでした)。それまでは「博士だから就職先は研究職だよね」と勝手に思い込んでいましたが、アドバイザリーやマーケティングという仕事を知ってから、研究職でなくても博士課程の経験や知識が必要な仕事があると知り、自分ができる仕事は何か、どういうキャリアパスを歩みたいのかということを考えるようになりました。自分ももちろんですが、世の中の博士人材の方が様々な場面でその力を活かせるような社会になるように微力ながら尽力したいと思っています。
デロイト トーマツ グループは、日本におけるサイエンス・テクノロジー領域の研究成果の事業化および、そのための産学連携の支援に向けて、グループ横断のバーチャル組織「デロイト トーマツ サイエンス アンド テクノロジー」(以下 DTST)を立ち上げサービスを提供しています。
例えば、2050年ゼロエミッション達成に向けた様々な環境エネルギー関連の技術開発や、少子高齢化社会における効率化向上のためのAIの活用、宇宙空間の活用促進など、中長期的な社会課題解決を担う研究シーズを対象に、各種戦略策定・新規事業開発支援を行っています。
Deloitte Tohmatsu Science and Technology(DTST)
網倉 隆雄/Takao Amikura
デロイト トーマツ リスクアドバイザリー合同会社 ガバメント&パブリックサービシーズ マネジャー
グローバルメーカーにて情報システム企画・システム運用全般に従事したのち、新規事業推進部門や新規事業部門にてIT商材のビジネスリードを経験し、現職。DTSTの事務局運営を担当し、産官学連携を行うプロフェッショナルや外部との連携をサポート。
※所属などの情報は執筆当時のものです。
大学院博士課程修了後、新卒で電力会社に入社。主に企画部門(自由化対応戦略、電気事業連合会対応、需給計画、広域運営、系統計画、技術開発戦略)や人材育成部門を経験。 指名制選抜制度にて米国スタンフォード大学に社費留学(客員研究員)。 その後米国系戦略コンサルティングファーム、欧州系大手製造業(事業部長)、Big4系コンサルティングファーム(パートナー、エネルギープラクティス戦略チーム責任者)、グローバル戦略コンサルティングファーム(パートナー、エネルギープラクティス責任者)、起業(代表取締役)を経てト…