桐原 祐一郎

代表執行者

伸びる会社の条件とは

1:市場変化を前向きに捉え、強い意志を持ち変化・成長する
2: 社会のニーズをつかみ組織や事業を素早く変革できる
3:デジタルネイティブな人材が活躍している

サイバー空間の活用が必要不可欠
デジタルネイティブの育成が鍵に

新型コロナウイルスのまん延により、多くの企業でリモートワークが導入され、半強制的に働き方を変えざるを得なくなりました。この出来事によって、今後どのような企業が伸びるのか、明暗が浮き彫りになったと感じています。

まず、デジタル化が進んでいる企業では、こうした非常時であっても普段と変わらず効率的に仕事ができているということが分かりました。その中でも一部の企業では、このコロナの影響が不可逆的なものであり、もう元に戻らなくなることを前提に、早い段階から事業や働き方の変革に着手していました。ただ一方で、一時的にリモートワークを取り入れたものの、緊急事態宣言が解除された後、すぐにビフォーコロナのワークスタイルに戻った企業が一定数存在するのも事実です。その理由としては、経営層のデジタルリテラシー不足や、メンバーを身近でマネジメントできない不安によるところが大きいと私は考えています。

前者と後者、今後伸びる会社はどちらかというと、前者であることは明らかです。それを分かりやすく表しているのが、デロイト トーマツ グループが企業の経営層と社員向けに実施したリモートワークに関するアンケート。経営層はリモートワークを週1日程度に限定したいと考えているのに対し、社員からは週3〜4日程度のリモートワークを希望する声が多数あがったのです。このアンケート結果が意味するのは、企業の思惑とは異なり、個人ベースではフレキシブルに働くことへのニーズが高いということ。つまり、優秀な人材は次第に柔軟な働き方を許容する企業に集まり、そうした企業の成長力はさらに高まると言っていいでしょう。これはビジネスにおいても同様。変わりつつある社会のニーズを的確にキャッチし、多岐にわたるリスクをコントロールしながら、スピーディーに事業を変革していける企業がこの先も伸びていくはずです。

それでは、ここで言う変革とはどういうものを指すのでしょうか。われわれデロイト トーマツ サイバー(以下、DTCY)が事業の主軸として注力している〝サイバー空間〞は大きなキーワードになるでしょう。

DTCYはデロイト トーマツ グループに属していた2社のサイバーセキュリティ部門の統合により設立された、サイバーセキュリティに特化したコンサルティングファームです。サイバー攻撃や情報流出など、サイバー空間におけるリスクを経営やDX戦略に直結する課題として捉え、新たなサービスやソリューションを提供しています。

デジタル化が加速するアフターコロナにおいては、私たちが普段生活しているフィジカル空間(現実空間)だけでなく、サイバー空間(仮想空間)をいかに活用できるかが重要な点だと考えます。しかしながら、前述のとおりデジタルリテラシーが低く、サイバー空間をうまく活用できていない企業が多いのが実状。だからこそ、顧客に合わせたコンサルティング、いわばサイバー空間をデザインしていくことが、われわれDTCYが残すべきインパクトだと思っています。そこで最近注力しているものの一つとしてご紹介したいのが、スマートシティやスマートワーク、スマートモビリティなど、フィジカル空間とサイバー空間を融合した〝スマートX〞です。皆さんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。まだ実証実験の段階ですが、東京のある地域でスマートシティを構築するべく、デジタルインフラの整備、そしてサイバー空間を守り、活用していくプロセスの全てにおいて、DTCYが大きく関わっています。

会社は成長するための
プラットフォームに過ぎない

今後のビジョンは、3〜4年後に企業規模を5倍まで拡大すること。それは単純な水ぶくれではなく、付加価値と収益性の高いソリューションを提供していくことを目指しています。顧客がサイバー空間を駆使できるようになるためのトランスフォーメーションを、われわれが主導となって仕掛け、サイバー空間において不可欠な存在になっていきたいのです。そのビジョンを達成するために求めるのが、新しいことや楽しいことに挑戦したいという強い欲求を持っている人。なぜならば、サイバー空間というもの自体がこれから加速度的に成長してく段階にあり、それだけ新しいことにチャレンジしているということだからです。

一人一人がプロフェッショナルとして自分でやりたいことを決め、居場所をつくり、価値を発揮していく。デロイト トーマツ グループではおのおのがこうした働き方をしています。会社は自分を成長させるためのプラットフォームに過ぎません。そこで声を大にして伝えたいのは、DTCYは成長したい人にとって最高のフィールドであるということ。なぜならグローバルに広がるグループのリソースを活用でき、自由なチャレンジが可能だからです。サイバーセキュリティ人材は需要に対し著しく枯渇しており、市場価値が急上昇することは間違いありません。そのため、トレーニングの7〜8割はグローバル水準のプログラムを取り入れ、一人あたり数百万円もの教育費用を投資。グループ内でも人材育成は最も注力している部分の一つとなっています。加えてサイバーセキュリティ領域には国境がありません。ですから、世界のどこでも活躍できる市場価値の高いプロフェッショナルを目指したい。そう考える人にとって、DTCYはうってつけのフィールドであるはずです。

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