調査レポート

Global Powers of Construction 2023(2024年7月版)

世界の建設企業トップ100社の業績を徹底分析

世界の建設業界における売上位100社および時価総額上位30社について主要な財務指標を分析し、企業が関連する課題と機会を理解し、評価するのに役立つ洞察を提供する。また、過去数年間にわたって建設業界を形成してきた、または将来大きな影響を与えると予想される業界トレンドについても調査している。

本レポートでは、世界の建設業界における現在のマクロ経済見通しと今後数年間の見通しに関する分析している。建設業界は、COVID-19パンデミックによる混乱や2022年初頭に欧州で勃発した戦争の影響を受けて、商品価格の高騰、サプライチェーンの混乱、インフレの再発とそれに伴う金利の急上昇、為替レートの変動などに苦しんでいる。これらの要因が2023年の主要な建設企業の収益が緩やかに増加する背景にある。主に先進国に影響を与えると予想される厳しいマクロ経済環境により、2024年の建設業界の成長は鈍化すると見込まれている。しかし、建設業界は中期的には底堅さを維持し、安定した成長パターンが見込まれる。

建設業界の主要な建設企業の財務指標を分析している。売上高、時価総額、国際的プレゼンス、多角化、収益性、負債、その他の財務比率についてのパフォーマンスを検証している。2023年度は、トップ100社の総売上高は前年度比3.4%増加し、時価総額は18.3%増加した。

また、私たちは脱炭素化の課題についても分析するセクションを設けている。これは、ポストパンデミック時代の新たな優先事項を踏まえ、近い将来に大きな影響を与えると予想される業界のトレンドである。全体として、建設業界は持続可能性の面でまだ長い道のりがあるものの、これからの数年間で主要な建設企業がこの課題に取り組むことが期待されている。

主な調査結果

  • 2023年の上位100社の総売上高は3.4%増加し、時価総額は18.3%増加した。
  • 2023年、上位30社の海外売上高比率は前年の17.1%から18.4%に上昇したが、パンデミック前の2019年の19%にはまだ達していない。
  • 上位30社のうち、2023年および2022年に建設損失を計上した企業はなかった。
  • 建設業界は2023年の10.4兆米ドルから2030年には16.1兆米ドルに成長し、この期間の年平均成長率(CAGR)は約5.9% と予想されており、長期的な見通しは依然としてポジティブである。
  • 急速な都市化や経済の脱炭素化といった世界的なトレンドは、建設企業にとって海外進出の大きな機会であると同時に、従来の建設事業に加えて新たな事業をポートフォリオに加える機会でもある。

目次

  • はじめに
  • 上場グローバル建設会社ランキング
  • GPoCトップ100社-売上高によるランキング
  • GPoCトップ30社-時価総額によるランキング
  • GPoCトップ30社-海外売上高によるランキング
  • 世界の建設業界の見通し 
  • 建設業界の脱炭素化
  • GPoC 2023の財務実績
  • GPoCの地理的およびポートフォリオの分散


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2023 Global Powers of Construction - GPoC 2023 [PDF, 2.4MB]

Global Powers of Construction (GPoC) analyzes the outlook for the construction industry and discusses the strategies and performance of the most representative listed global construction groups in 2023.

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