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国際会計基準審議会(IASB)及び国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)が、2024年7月の会議を受けてワーク・プランの更新を公表
IAS Plus 2024.07.29
IASB及びISSBの2024年7月に改訂されたワーク・プランでは、「IFRS会計基準の年次改善」及び「IFRS第9号の適用後レビュー 減損」が削除された他、複数のプロジェクトの予定が更新されている。
2024年7月の国際会計基準審議会(IASB)及び国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)の会議を受け、ワーク・プランが前回更新された2024年6月以来、会議及びその他の進展からどのような変更があったかを理解するために、IFRS財団ウェブサイトのワーク・プランを分析した。
以下は、2024年6月24日(デロイト トーマツのWebサイト-※1)の前回の分析からワーク・プランに行われたすべての変更の分析である。
基準設定プロジェクト
- 「持分法」
公開草案が2024年9月に予定されている(以前は2024年第3四半期)。 - 「資本の特徴を有する金融商品」
IASBはプロジェクトの将来の方向性を決定し、最終修正の公表を2026年に予定している。 - 「料金規制対象活動」
IFRS会計基準が2025年下半期に予定されている(以前は2025年)。
メンテナンスプロジェクト
- 「『IFRS for SMEs 会計基準第3版』公開草案への補遺」
公開草案のフィードバックが2024年9月に予定されている(以前は2024年第3四半期)。 - 「IFRS会計基準の年次改善」
最終修正が2024年7月18日に公表されたため、本プロジェクトはワーク・プランから削除されている。 - 「超インフレ表示通貨への換算(IAS第21号)」
2024年7月25日 (IAS Plus-英語※2)に公開草案が公表されており、次のプロジェクトは受領したフィードバックの議論であり、2025年上半期に開始する予定である。
リサーチ・プロジェクト
- 「IFRS第15号の適用後レビュー」
フィードバック・ステートメントが2024年9月に予定されている(以前は2024年第3四半期)。 - 「IFRS第9号(減損)の適用後レビュー」
IASBは、2024年7月4日にプロジェクトの要約 (IAS Plus-英語※3)を公表したことでプロジェクトを完了したため、本プロジェクトはワーク・プランから削除されている。
その他プロジェクト
- 「IFRS会計タクソノミの更新-『公的説明責任のない子会社:開示』及びIFRS第7号及びIFRS第9号の修正」
IFRSタクソノミの更新案が2024年9月に予定されている(以前は2024年第3四半期)。
上記は、2024年6月24日と2024年7月29日の、IASB及びISSBのワーク・プランの忠実な比較である。
現在のワーク・プランについては、いつでもこちら(IFRS財団のWebサイト-英語※ 4)からアクセスできる。
》IASB及びISSBのワーク・プラン(IFRS財団のWebサイト-英語)
》Deloitteのプロジェクト・ページ(IAS Plus-英語)
※1》「国際会計基準審議会(IASB)及び国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)は、2023年6月の会議を受けてワーク・プランの更新を公表」(デロイト トーマツのWebサイト)
※2》 ‘IASB proposes amendments regarding translations to a hyperinflationary presentation currency’(IAS Plus-英語)
※3》 ‘IASB completes post-implementation review of the impairment requirements in IFRS 9’(IAS Plus-英語)
※4》 ‘Work plan’(IFRS財団のWebサイト-英語)