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中国における保険ソルベンシー規制の現状
リスク指向のソルベンシー規制(フェーズII)の解説
中国銀行保険監督管理委員会(CBIRC)は、2012年3月にリスク指向のソルベンシー規制(China Risk Oriented Solvency System:C-ROSS)の設計を始め、2016年1月にその適用を開始しました。
その後、中国の国内外の事業環境やビジネス・モデル、中国の金融および保険市場のリスク・プロファイルが大きく変化する中、中国の保険市場およびC-ROSSは新たなリスクや課題に直面することとなり、ソルベンシー規制の高度化が課題となっていました。
CBIRCは2017年9月、保険会社のリスク管理とリスクへのレジリエンスを高めることなどを目的として、C-ROSSの改正に着手し、2021年12月にC-ROSS IIとして公表しました。なお、C-ROSS IIは、2022年第1四半期から完全施行されています。
本稿では、デロイト中国がC-ROSS IIにおける主な変更点についてが解説しているほか、日本の専門家の目線から、①国際的なソルベンシー規制の策定や改正との関係で見たC-ROSS IIの改正、②C-ROSS IIが日本の保険会社に与え得る潜在的な影響、について考察しています。
【C-ROSS IIの全体像】