金融庁:「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正案に対するパブリックコメントの結果等(政策保有株式の開示関係) ブックマークが追加されました
ナレッジ
金融庁:「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正案に対するパブリックコメントの結果等(政策保有株式の開示関係)
月刊誌『会計情報』2025年3月号
『会計情報』編集部
金融庁は、「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正案に対する意見募集を行い、2025年1月31日に結果を公表した。
金融庁では、2023年度の有価証券報告書レビューにおいて、「株式の保有状況」の開示のうち、いわゆる政策保有目的から純投資目的に保有目的を変更した株式の開示状況を検証したところ、実質的に政策保有株式を継続保有していることと差異がない状態になっているとの課題が識別された。
また、2024年6月に公表された「コーポレートガバナンス改革の実践に向けたアクション・プログラム2024」においても、コーポレートガバナンスの観点からこの課題が指摘され、制度改正等の今後の方向性が提言されている。
さらに、2024年8月に公表された「2024事務年度金融行政方針」において、「政策保有株式の開示の適切性について有価証券報告書レビュー等で検証を行うとともに、政策保有株式に係る開示事項の追加等を検討する」との方針が示されている。
こうした経緯を踏まえ、今般、有価証券報告書及び有価証券届出書(以下「有価証券報告書等」)における「株式の保有状況」の開示に関して、以下の改正が行われた。
【企業内容等の開示に関する内閣府令の改正】
当期を含む最近5事業年度以内に政策保有目的から純投資目的に保有目的を変更した株式(当事業年度末において保有しているものに限る。)について、以下の開示を求める。
- 銘柄
- 株式数
- 貸借対照表計上額
- 保有目的の変更年度
- 保有目的の変更の理由及び変更後の保有又は売却に関する方針
【企業内容等の開示に関する留意事項について(開示ガイドライン)の改正】
従前のパブリックコメントの回答内容等を踏まえ、「純投資目的」の考え方を明示する。
本改正に係る内閣府令は、2025年1月31日付で公布・施行される。
なお、改正後の規定は、2025年3月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書等から適用される。また、本改正に伴い開示ガイドラインが改正され、2025年1月31日より適用される。
詳細については以下のウェブページを参照いただきたい。
「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正案に対するパブリックコメントの結果等について(政策保有株式の開示関係):金融庁
以上
本記事に関する留意事項
本記事は皆様への情報提供として一般的な情報を掲載するのみであり、その性質上、特定の個人や事業体に具体的に適用される個別の事情に対応するものではありません。また、本記事の作成または発行後に、関連する制度その他の適用の前提となる状況について、変動を生じる可能性もあります。個別の事案に適用するためには、当該時点で有効とされる内容により結論等を異にする可能性があることをご留意いただき、本記事の記載のみに依拠して意思決定・行動をされることなく、適用に関する具体的事案をもとに適切な専門家にご相談ください。