会計・監査の最新情報 - 2024年 ブックマークが追加されました
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会計・監査の最新情報 - 2024年
有限責任監査法人トーマツの「新しい公表」のページです。企業会計基準委員会(ASBJ)や日本公認会計士協会(JICPA)等からの新しい公表をお伝えします。
【2024.11.08】金融庁:「記述情報の開示の好事例集2024(第1弾)」の公表(サステナビリティに関する考え方及び取組の開示①)
2024年11月8日に、金融庁より「記述情報の開示の好事例集2024(第1弾)」が公表された。
金融庁では、開示の充実化に向けた実務の積上げ・浸透を図る取組として、2018年から毎年、「記述情報の開示の好事例に関する勉強会」(以下「勉強会」)を実施した上で、「記述情報の開示の好事例集」(以下「好事例集」)を公表している。
2023年1月に改正された「企業内容等の開示に関する内閣府令」において、有価証券報告書等にサステナビリティに関する考え方及び取組の記載欄が新設された。
金融庁では、本改正を踏まえ、どのような開示が投資判断にとって有益と考えられるのかについて、投資家・アナリスト・有識者及び企業の皆様による勉強会を開催して、御議論をいただいた。
今般公表された「記述情報の開示の好事例集2024(第1弾)」は、第1回勉強会(テーマ:サステナビリティに関する考え方及び取組の開示①(全般的要求事項、個別テーマ))での議論の内容を踏まえて、サステナビリティに関する考え方及び取組の開示について取りまとめたものである。
なお、「記述情報の開示の好事例集2024」においては、今後、第2回勉強会以降のテーマを追加して、公表、更新することを予定している。
詳細については金融庁のウェブページを参照いただきたい。
「記述情報の開示の好事例集2024(第1弾)」の公表 (サステナビリティに関する考え方及び取組に関する開示①):金融庁
以上
【2024.11.01】ASBJ:2024年年次改善プロジェクトによる企業会計基準等の修正
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2024年11月1日に、次の企業会計基準、企業会計基準適用指針、実務対応報告及び移管指針の修正を公表した。本修正は、公表と同時に適用される。
なお、本修正は、会計処理及び開示に関する定めを実質的に変更するものではないとされている。
修正を反映した企業会計基準、企業会計基準適用指針、実務対応報告及び移管指針は以下のとおりとされている。
- 企業会計基準第7号「事業分離等に関する会計基準」
- 企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」
- 企業会計基準適用指針第6号「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」
- 企業会計基準適用指針第10号「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」
- 企業会計基準適用指針第12号「その他の複合金融商品(払込資本を増加させる可能性のある部分を含まない複合金融商品)に関する会計処理」
- 企業会計基準適用指針第13号「関連当事者の開示に関する会計基準の適用指針」
- 企業会計基準適用指針第14号「四半期財務諸表に関する会計基準の適用指針」
- 企業会計基準適用指針第25号「退職給付に関する会計基準の適用指針」
- 実務対応報告第1号「旧商法による新株予約権及び新株予約権付社債の会計処理に関する実務上の取扱い」
- 実務対応報告第6号「デット・エクイティ・スワップの実行時における債権者側の会計処理に関する実務上の取扱い」
- 実務対応報告第11号「外貨建転換社債型新株予約権付社債の発行者側の会計処理に関する実務上の取扱い」
- 実務対応報告第19号「繰延資産の会計処理に関する当面の取扱い」
- 実務対応報告第20号「投資事業組合に対する支配力基準及び影響力基準の適用に関する実務上の取扱い」
- 実務対応報告第21号「有限責任事業組合及び合同会社に対する出資者の会計処理に関する実務上の取扱い」
- 実務対応報告第22号「厚生年金基金に係る交付金の会計処理に関する当面の取扱い」
- 実務対応報告第23号「信託の会計処理に関する実務上の取扱い」
- 実務対応報告第38号「資金決済法における暗号資産の会計処理等に関する当面の取扱い」
- 移管指針第2号「外貨建取引等の会計処理に関する実務指針」
- 移管指針第4号「連結財務諸表における資本連結手続に関する実務指針」
- 移管指針第5号「株式の間接所有に係る資本連結手続に関する実務指針」
- 移管指針第6号「連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針」
- 移管指針第8号「研究開発費及びソフトウェアの会計処理に関する実務指針」
- 移管指針第9号「金融商品会計に関する実務指針」
- 移管指針第11号「研究開発費及びソフトウェアの会計処理に関するQ&A」
- 移管指針第14号「土地再評価差額金の会計処理に関するQ&A」
詳細については、ASBJのウェブページ(2024年年次改善プロジェクトによる企業会計基準等の修正について|企業会計基準委員会)を参照いただきたい。
以上
【2024.10.30】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2024年10月30日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2024年9月20日)からの主な改訂点
・「1. 開発中の会計基準」「(2) 四半期報告書制度の見直しへの対応」において、企業会計基準第33号「中間財務諸表に関する会計基準」及び企業会計基準第12号「四半期財務諸表に関する会計基準」を統合した会計基準等の開発の要否について2024年10月より検討を開始している旨の記載が追加されている。
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb-j.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2024.10.25】金融庁:「企業内容等の開示に関する留意事項について(企業内容等開示ガイドライン)」の改正(案)に対するパブリックコメントの結果等
金融庁は、「企業内容等の開示に関する留意事項について(企業内容等開示ガイドライン)」に対する意見募集を行い、2024年10月25日に結果を公表した。
本改正は、「有価証券報告書等の提出期限の承認の取扱い」(企業内容等開示ガイドライン24-13)において、以下を明確化するため、所要の改正を行うものであるとされている。
- 既に有価証券報告書等の提出期限の延長承認を受けている発行者から、当該承認の対象となった有価証券報告書等と同一の有価証券報告書等について、再度の延長承認の申請があった場合の取扱い
- 有価証券報告書等の延長承認に係る事務処理の留意点(申請の可能性のある発行者に対する速やかな意向確認、発行者に対する早期の申請準備の慫慂等)
「企業内容等の開示に関する留意事項について(企業内容等開示ガイドライン)」の改正は2024年10月25日付で適用されている。
詳細については以下のウェブページを参照いただきたい。
「企業内容等の開示に関する留意事項について(企業内容等開示ガイドライン)」の改正(案)に対するパブリックコメントの結果等について:金融庁
以上
【2024.09.30】文部科学省:学校法人会計基準の一部改正等
文部科学省は、2024年9月30日に、「学校法人会計基準の一部を改正する省令(令和6年文部科学省令第28号)」(以下「改正省令」という。)及び「私立学校振興助成法施行規則(令和6年文部科学省令第29号)」(以下「私学助成法施行規則」という。)を公布した。
第一 学校法人会計基準の一部を改正する省令(令和6年文部科学省令第28号)
1. 改正の趣旨
私立学校法の一部を改正する法律(令和5年法律第 21 号。以下「改正法」とい う。)により、補助金の適正配分を主な目的として私立学校振興助成法(昭和50年法律第61号)に位置づけられていた学校法人会計基準(昭和46年文部省令第18号)は、ガバナンス強化の観点から、ステークホルダーへの情報開示を主な目的とする基準として、私立学校法に位置づけられたところである。これに伴い、所要の改正を行うものである。
2. 施行日等
改正省令は2025年4月1日から施行し、改正省令による改正後の学校法人会計基準の規定は、2025年度以降の会計年度に係る会計処理並びに計算書類及びその附属明細書並びに財産目録の作成について適用することとされている。2024年度以前の会計年度に係るものについては、なお従前の例によることとされている。
第二 私立学校振興助成法施行規則(令和6年文部科学省令第29号)
1. 制定の趣旨
改正法附則第19条による改正後の私立学校振興助成法(以下「改正助成法」という。)第 14 条第3項及び第4項により、監査報告及び所轄庁への書類提出に関する規定について、文部科学省令に委任されたところである。 これに伴い、各種規定を整備するものである。
2. 施行日
私学助成法施行規則は2025年4月1日から施行し、私学助成法施行規則の規定は、私学助成法施行規則の施行の日以後に開始する会計年度に係る改正助成法第14条第1項の補助金を受ける学校法人について適用することとされている。私学助成法施行規則の施行の日以前の会計年度に係る改正助成法第14条第1項の補助金の交付を受けた学校法人の貸借対照表、収支計算書その他の財務計算に関する書類、収支予算書及び監査報告書の作成及び届出については、なお従前の例によることとされている。
詳細については以下のウェブページを参照いただきたい。
https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/1040?CLASSNAME=PCM1040&id=185001382&Mode=1
以上
【2024.09.20】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2024年9月20日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2024年9月13日)からの主な改訂点
・「1. 開発中の会計基準」「(3) 上場企業等が保有するベンチャーキャピタル(VC)ファンドの出資持分に係る会計上の取扱い」において、各論点について検討を行い、2024年9月20日に移管指針公開草案第15号(移管指針第9号の改正案)「金融商品会計に関すること実務指針(案)」(コメント期限:2024年11月20日)を公表した旨の記載が追加されている。
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb-j.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2024.09.20】ASBJ:移管指針公開草案第15号(移管指針第9号の改正案)「金融商品会計に関する実務指針(案)」の公表
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2024年9月20日に、移管指針公開草案第15号(移管指針第9号の改正案)「金融商品会計に関する実務指針(案)」を公表した。
我が国においては、企業が投資する組合等への出資の評価に関して、当該組合等の構成資産が金融資産に該当する場合には企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」(以下「金融商品会計基準」という。)に従って評価し、当該組合等への出資者である企業の会計処理の基礎とするとされている(移管指針第9号「金融商品会計に関する実務指針」第132項)。この点、金融商品会計基準は、市場価格のない株式について取得原価をもって貸借対照表価額とする(金融商品会計基準第19項)としているため、企業が投資する組合等の構成資産が市場価格のない株式である場合、これらについても取得原価で評価することとなる。
当該定めに関して、近年、ファンドに非上場株式を組み入れた金融商品が増加しており、これらの非上場株式を時価評価することによって、財務諸表の透明性が向上し、投資家に対して有用な情報が開示及び提供されることになり、その結果、国内外の機関投資家からより多くの成長資金がベンチャーキャピタルファンド等に供給されることが期待されるとして、ベンチャーキャピタルファンドに相当する組合等の構成資産である市場価格のない株式を時価評価するようにすみやかに会計基準を改正すべきとの要望が聞かれていた。
こうした状況を受けて、企業会計基準諮問会議から提言がなされ、これを踏まえ、2023年12月に開催された第516回企業会計基準委員会において、ベンチャーキャピタルファンドに相当する組合等の構成資産である市場価格のない株式を中心とする範囲に限定し、上場企業等が保有するベンチャーキャピタルファンドの出資持分に係る会計上の取扱いの見直しを目的として会計基準の開発に着手することとし、検討を重ねてきた。
今般、2024年9月18日開催の第533回企業会計基準委員会において、移管指針公開草案第15号(移管指針第9号の改正案)「金融商品会計に関する実務指針(案)」(以下「本公開草案」という。)の公表を承認し、公表したものである。
コメント募集期間は、2024年11月20日(水)までとされている。
詳細については、ASBJのウェブページ(移管指針公開草案第15号(移管指針第9号の改正案)「金融商品会計に関する実務指針(案)」の公表|企業会計基準委員会 (asb-j.jp))を参照いただきたい。
以上
【2024.09.13】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2024年9月13日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2024年8月21日)からの主な改訂点
・「1. 開発中の会計基準」「(3) 上場企業等が保有するベンチャーキャピタル(VC)ファンドの出資持分に係る会計上の取扱い」において、各論点について検討を行い、2024 年 9 月に公開草案を公表することを目標としている旨の記載が追加されている。
・「2. 開発中の指針」「(2) バーチャルPPAに係る会計上の取扱い」において、2024年9月から検討を開始している旨の記載が追加されている。
・「2. 開発中の指針」「(4) 子会社株式及び関連会社株式の減損とのれんの減損の関係」において、会計制度委員会報告第7号「連結財務諸表における資本連結手続に関する実務指針」について2024年7月1日に移管指針第4号「連結財務諸表における資本連結手続に関する実務指針」として企業会計基準委員会に移管された旨の注釈が追加された。
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb-j.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2024.09.13】ASBJ: 企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」等の公表
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2024年9月13日に、企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」等を公表した。
我が国においては、2007年3月にASBJが企業会計基準第13号「リース取引に関する会計基準」(以下「企業会計基準第13号」という。)及び企業会計基準適用指針第16号「リース取引に関する会計基準の適用指針」(以下「企業会計基準適用指針第16号」という。)を公表し、リースに関する我が国の会計基準は当時の国際的な会計基準と整合的なものとなった。
しかしながら、2016年1月に国際会計基準審議会(IASB)より国際財務報告基準(IFRS)第16号「リース」(以下「IFRS第16号」という。)が公表され、同年2月に米国財務会計基準審議会(FASB)よりFASB Accounting Standards
Codification(FASBによる会計基準のコード化体系)のTopic 842「リース」(以下「Topic 842」という。)が公表された。IFRS第16号及びTopic 842では、借手の会計処理に関して、主に費用配分の方法が異なるものの、原資産の引渡しによりリースの借手に支配が移転した使用権部分に係る資産(使用権資産)と当該移転に伴う負債(リース負債)を計上する使用権モデルにより、オペレーティング・リースも含むすべてのリースについて資産及び負債を計上することとされている。IFRS第16号及びTopic 842の公表により、我が国の会計基準とは、特に負債の認識において違いが生じることとなり、国際的な比較において議論となる可能性があった。
これらの状況を踏まえ、ASBJは、財務諸表作成者及び財務諸表利用者から幅広く意見を聴取した上で、2019年3月に開催された第405回企業会計基準委員会において、借手のすべてのリースについて資産及び負債を計上する会計基準の開発に着手することとし、検討を重ねてきた。また、2023年5月2日に公開草案を公表し、広くコメント募集を行った後、ASBJに寄せられた意見等について、検討を重ねてきた。
今般、2024年9月3日開催の第532回企業会計基準委員会において、以下の企業会計基準、企業会計基準適用指針、実務対応報告及び移管指針(以下合わせて「本会計基準等」という。)の公表を承認し、公表した。
- 企業会計基準第34号
「リースに関する会計基準」(以下「リース会計基準」という。) - 企業会計基準適用指針第33号
「リースに関する会計基準の適用指針」 - 企業会計基準第35号
「『固定資産の減損に係る会計基準』の一部改正」 - 企業会計基準第36号
「『連結キャッシュ・フロー計算書等の作成基準』の一部改正(その2)」 - 改正企業会計基準第18号
「資産除去債務に関する会計基準」 - 改正企業会計基準第20号
「賃貸等不動産の時価等の開示に関する会計基準」 - 改正企業会計基準第29号
「収益認識に関する会計基準」 - 改正企業会計基準適用指針第6号
「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」 - 改正企業会計基準適用指針第10号
「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」 - 改正企業会計基準適用指針第13号
「関連当事者の開示に関する会計基準の適用指針」 - 改正企業会計基準適用指針第15号
「一定の特別目的会社に係る開示に関する適用指針」 - 改正企業会計基準適用指針第19号
「金融商品の時価等の開示に関する適用指針」 - 改正企業会計基準適用指針第23号
「賃貸等不動産の時価等の開示に関する会計基準の適用指針」 - 改正企業会計基準適用指針第30号
「収益認識に関する会計基準の適用指針」 - 改正実務対応報告第35号
「公共施設等運営事業における運営権者の会計処理等に関する実務上の取扱い」 - 改正移管指針
「移管指針の適用」 - 改正移管指針第6号
「連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針」 - 改正移管指針第9号
「金融商品会計に関する実務指針」 - 改正移管指針第10号
「特別目的会社を活用した不動産の流動化に係る譲渡人の会計処理に関する実務指針」 - 改正移管指針第13号
「特別目的会社を活用した不動産の流動化に係る譲渡人の会計処理に関する実務指針についてのQ&A」
また、リース会計基準の適用により、以下の企業会計基準、企業会計基準適用指針、実務対応報告及び移管指針の適用は終了となる。
- 企業会計基準第13号
「リース取引に関する会計基準」 - 企業会計基準適用指針第16号
「リース取引に関する会計基準の適用指針」 - 実務対応報告第31号
「リース手法を活用した先端設備等投資支援スキームにおける借手の会計処理等に関する実務上の取扱い」 - 移管指針第3号
「連結財務諸表におけるリース取引の会計処理に関する実務指針」
【参考情報】
本会計基準等は、以下の日本公認会計士協会(JICPA)の実務指針等にも影響するため、ASBJでは検討の上、JICPAにこれらの実務指針等について改正を依頼しており、当該依頼を踏まえ、同日、JICPAより、以下の実務指針等の改正が公表されている。
- 日本公認会計士協会 監査・保証実務委員会実務指針第90号
- 「特別目的会社を利用した取引に関する監査上の留意点についてのQ&A」日本公認会計士協会 業種別監査委員会報告第19号
- 「リース業における金融商品会計基準適用に関する当面の会計上及び監査上の取扱い」
- 日本公認会計士協会 業種別委員会実務指針第53号
- 「年金基金の財務諸表に対する監査に関する実務指針」
- 日本公認会計士協会 業種別委員会実務指針第65号
- 「投資法人における監査上の取扱い」
- 日本公認会計士協会 会計制度委員会研究報告第12号
- 「臨時計算書類の作成基準について」
詳細については、ASBJのウェブページ(企業会計基準第34号 「リースに関する会計基準」等の公表|企業会計基準委員会 (asb-j.jp))及びJICPAのウェブページ(企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」等の公表に伴う実務指針等の改正及び「公開草案に対するコメントの概要及び対応」について|日本公認会計士協会 (jicpa.or.jp))を参照いただきたい。
以上
【2024.08.22】金融庁:「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)」等に対するパブリックコメントの結果等
金融庁は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)」等に対する意見募集を行い、2024年8月22日に結果を公表した。
企業会計基準委員会(ASBJ)において、実務対応報告第46号「グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示に関する取扱い」を公表したことを受け、財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等及び「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」の取扱いに関する留意事項について(財務諸表等規則ガイドライン)等について所要の改正を行うものとされている。
財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令等は、2024年8月22日付で公布・施行される。
詳細については以下のウェブページを参照いただきたい。
「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)」等に対するパブリックコメントの結果等について:金融庁 (fsa.go.jp)
以上
【2024.08.21】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2024年8月21日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2024年7月1日)からの主な改訂点
・「1. 開発中の会計基準」「(1) リースに関する会計基準」において、2024年9月に最終化することを目標としている旨の記載が追加されている。
・「1. 開発中の会計基準」「(5) 後発事象に関する会計基準」の項目が追加され、日本公認会計士協会が公表した実務指針等のうち会計に関する指針に相当すると考えられる記載の移管を行うことに焦点を当てて、後発事象に関する会計基準の開発について、今後検討を開始する予定であるとされている。
・「1. 開発中の会計基準」「(6) 継続企業に関する会計基準」の項目が追加され、日本公認会計士協会が公表した実務指針等のうち会計に関する指針に相当すると考えられる記載の移管を行うことに焦点を当てて、継続企業に関する会計基準の開発について、今後検討を開始する予定であるとされている。
・「2. 開発中の指針」「(2) バーチャルPPAに係る会計上の取扱い」の項目が追加され、2024 年7月に企業会計基準諮問会議から提言を受け、バーチャル PPA(Power Purchase Agreement)に関して、現在我が国において行われている一般的な取引形態で用いられる取引を前提に、需要家の観点から優先度の高い論点に範囲を限定した当面の会計上の取扱いについて、2024年9月から検討を開始することを予定しているとされている。
・「2. 開発中の指針」「(3) 繰延資産に係る会計上の取扱い」の項目が追加され、2024 年7月に企業会計基準諮問会議から提言を受け、繰延資産に係る会計上の取扱いについて、今後、他のプロジェクトの状況やリソースの状況を踏まえて、検討を開始することを予定しているとされている。
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb-j.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2024.07.16】JICPA:中小事務所等施策調査会研究報告第10号「第1四半期又は第3四半期の四半期決算短信に含まれる四半期連結財務諸表等に関する表示のチェックリスト」の公表
日本公認会計士協会(中小事務所等施策調査会)は、2024年7月16日に、中小事務所等施策調査会研究報告第10号「第1四半期又は第3四半期の四半期決算短信に含まれる四半期連結財務諸表等に関する表示のチェックリスト」を公表した。
2023年11月に「金融商品取引法等の一部を改正する法律」が成立し、2024年4月1日から四半期報告書制度が廃止され、第1四半期及び第3四半期については四半期決算短信に一本化されることとなりました。第1四半期及び第3四半期の四半期決算短信については、監査人による期中レビューは原則任意とされ、一定の要件に該当する場合に、監査人による期中レビューが義務付けられている。
本研究報告は、監査事務所が、第1四半期又は第3四半期の四半期決算短信に含まれる四半期連結財務諸表及び四半期財務諸表(以下「四半期連結財務諸表等」という。)に関する期中レビューにおいて、表示の確認を実施する際の参考に資するため、チェックリストの形式で取りまとめたものである。
本研究報告利用上の注意については、チェックリスト本文「1.はじめに」及び「3.本研究報告利用上の留意点」に記載されている。
なお、本研究報告は、あくまでも一例を示したものであるため、被監査会社の四半期連結財務諸表等の表示を確認する際には、それぞれの実情に即して、加除修正等の検討を行う必要がある。また、2024年6月30日時点で施行されている法令や会計基準等に基づいて作成しているため、法令や会計基準等の改正が実施された場合には、その改正事項を考慮した上で使用する必要がある。
詳細についてはJICPAのウエブページ(こちら)をご覧ください。
以上
【2024.07.16】JICPA:中小事務所等施策調査会研究報告第9号「第1種中間連結財務諸表等を含む半期報告書に関する表示のチェックリスト」の公表
日本公認会計士協会(中小事務所等施策調査会)は、2024年7月16日に、中小事務所等施策調査会研究報告第9号「第1種中間連結財務諸表等を含む半期報告書に関する表示のチェックリスト」を公表した。
2023年11月に「金融商品取引法等の一部を改正する法律」が成立し、2024年4月1日から四半期報告書制度が廃止され、第1四半期及び第3四半期については四半期決算短信に一本化されると共に、金融商品取引法上の開示制度としては、中間会計期間について半期報告書の開示が行われることとなった。
本研究報告は、監査事務所が、金融商品取引法第24条の5第1項の表の第1号の中欄に掲げる事項を記載した半期報告書に含まれる第一種中間連結財務諸表又は第1種中間財務諸表に関する表示の確認を実施する際の参考に資するため、チェックリストの形式で取りまとめたものである。
本研究報告利用上の注意については、チェックリスト本文「1.はじめに」及び「3.本研究報告利用上の留意点」に記載されている。
なお、本研究報告は、あくまでも一例を示したものであるため、被監査会社の半期報告書の表示を確認する際には、それぞれの実情に即して、加除修正等の検討を行う必要がある。また、2024年6月30日で施行されている法令や会計基準等に基づいて作成しているため、法令や会計基準等の改正が実施された場合には、その改正事項を考慮した上で使用する必要がある。
※従来公表していた中小事務所等施策調査会研究報告第5号「四半期報告書に関する表示のチェックリスト」については、利用が見込まれる期間が経過した後、廃止する予定とされている。
詳細についてはJICPAのウエブページ(こちら)をご覧ください。
以上
【2024.07.03】金融庁:「企業内容等の開示に関する留意事項について(企業内容等開示ガイドライン)」の改正(案)の公表
金融庁は、2024年7月3日に「企業内容等の開示に関する留意事項について(企業内容等開示ガイドライン)」の改正(案)を公表した。
1.改正の概要
本改正は、「有価証券報告書等の提出期限の承認の取扱い」(企業内容等開示ガイドライン24-13)において、以下を明確化するため、所要の改正を行うものであるとされている。
- 既に有価証券報告書等の提出期限の延長承認を受けている発行者から、当該承認の対象となった有価証券報告書等と同一の有価証券報告書等について、再度の延長承認の申請があった場合の取扱い
- 有価証券報告書等の延長承認に係る事務処理の留意点(申請の可能性のある発行者に対する速やかな意向確認、発行者に対する早期の申請準備の慫慂等)
2.適用時期
本パブリックコメント終了後、速やかに適用する予定とされている。
意見募集期間は令和6年8月2日までとされている。
詳細については以下のウェブページを参照いただきたい。
「企業内容等の開示に関する留意事項について(企業内容等開示ガイドライン)」の改正(案)の公表について:金融庁(fsa.go.jp)
以上
【2024.07.01】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2024年7月1日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2024年6月6日)からの主な改訂点
・「1. 開発中の会計基準」「(3) 四半期報告書制度の見直しへの対応」において、中間会計基準に関連する他の会計基準等の修正への対応として、以下の項目が追加されている。
・中間会計基準等に関連する他の会計基準等のうち用語の置き換え
・中間会計期間の取扱いについて現行の会計基準等で取扱いが明らかでない項目の取扱い
また、上記のうち、中間会計期間の取扱いについて現行の会計基準等で取扱いが明らかでない項目の取扱いに関して、2024年6月より検討を開始している旨の記載が追加されている。
・2024年7月1日に、移管指針「移管指針の適用」等が公表されたことにあわせて、「3. その他の日本基準の開発に関する事項」「(1) 日本公認会計士協会が公表した実務指針等の移管」の項目が削除されている。
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb-j.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2024.07.01】移管指針「移管指針の適用」等の公表
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2024年7月1日付けで移管指針「移管指針の適用」等(以下「本移管指針」という。)を公表した。
我が国の会計基準は、ASBJが設立される前は、会計基準については企業会計審議会が公表し、実務上の取扱い等を示す企業会計に関する実務指針(Q&Aを含む。以下「実務指針等」という。)については日本公認会計士協会(JICPA)が公表していた。2001年にASBJが設立された後は、新しい会計基準、適用指針及び実務対応報告についてはいずれについてもASBJが公表することとされている。JICPAが公表した実務指針等については包括的にASBJに引き継ぐことはせず、引き継げるものから引き継ぐ形をとっているものの、多くの実務指針等はまだJICPAに残されている。
こうした状況を受けて、ASBJ及びJICPAは、JICPAが公表した実務指針等をASBJに移管するプロジェクトについての考え方を示し、関係者からの意見を募集することを目的として2023年6月に「日本公認会計士協会が公表した実務指針等の移管に関する意見の募集」(以下「意見募集文書」という。)を公表した。また、2023年11月開催の理事会では「企業会計基準及び修正国際基準の開発に係る適正手続に関する規則」が改正され、企業会計基準等に新たに「移管指針」の区分が設けられた。
ASBJでは、意見募集文書に対して寄せられた意見を踏まえ、会計に関する指針のみを扱う実務指針等の移管について検討が重ねられてきた。
2024年6月20日開催の第528回企業会計基準委員会において、以下の移管指針「移管指針の適用」等の公表が承認され、2024年7月1日に公表されている。
- 移管指針「移管指針の適用」
- 移管指針第1号「ローン・パーティシペーションの会計処理及び表示」
- 移管指針第2号「外貨建取引等の会計処理に関する実務指針」
- 移管指針第3号「連結財務諸表におけるリース取引の会計処理に関する実務指針」
- 移管指針第4号「連結財務諸表における資本連結手続に関する実務指針」
- 移管指針第5号「株式の間接所有に係る資本連結手続に関する実務指針」
- 移管指針第6号「連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針」·
- 移管指針第7号「持分法会計に関する実務指針」
- 移管指針第8号「研究開発費及びソフトウェアの会計処理に関する実務指針」
- 移管指針第9号「金融商品会計に関する実務指針」
- 移管指針第10号「特別目的会社を活用した不動産の流動化に係る譲渡人の会計処理に関する実務指針」
- 移管指針第11号「研究開発費及びソフトウェアの会計処理に関するQ&A」·
- 移管指針第12号「金融商品会計に関するQ&A」
- 移管指針第13号「特別目的会社を活用した不動産の流動化に係る譲渡人の会計処理に関する実務指針についてのQ&A」
- 移管指針第14号「土地再評価差額金の会計処理に関するQ&A」
本移管指針については、2024年4月3日に公開草案が公表され、広くコメント募集が行われた後、ASBJに寄せられた意見を踏まえて検討が行われ、公表するに至ったものであるとされている。
【参考情報】
日本公認会計士協会(会計制度委員会)は、本移管指針が公表され、以下の委員会報告等がASBJに移管されたことに伴う対応として、2024年7月1日付けで以下の委員会報告等を廃止したことを公表している
- 会計制度委員会報告第3号「ローン・パーティシペーションの会計処理及び表示」
- 会計制度委員会報告第4号「外貨建取引等の会計処理に関する実務指針」
- 会計制度委員会報告第5号「連結財務諸表におけるリース取引の会計処理に関する実務指針」
- 会計制度委員会報告第7号「連結財務諸表における資本連結手続に関する実務指針」
- 会計制度委員会報告第7号(追補)「株式の間接所有に係る資本連結手続に関する実務指針」
- 会計制度委員会報告第8号「連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針」
- 会計制度委員会報告第9号「持分法会計に関する実務指針」
- 会計制度委員会報告第12号「研究開発費及びソフトウェアの会計処理に関する実務指針」
- 会計制度委員会報告第14号「金融商品会計に関する実務指針」
- 会計制度委員会報告第15号「特別目的会社を活用した不動産の流動化に係る譲渡人の会計処理に関する実務指針」
- 会計制度委員会「研究開発費及びソフトウェアの会計処理に関するQ&A」
- 会計制度委員会「金融商品会計に関するQ&A」
- 会計制度委員会「特別目的会社を活用した不動産の流動化に係る譲渡人の会計処理に関する実務指針についてのQ&A」
- 会計制度委員会「土地再評価差額金の会計処理に関するQ&A」
詳細については、ASBJのウェブページ(移管指針「移管指針の適用」等の公表|企業会計基準委員会 (asb-j.jp))及びJICPAのウェブページ(移管に伴う会計制度委員会が公表した実務指針等の廃止について|日本公認会計士協会 (jicpa.or.jp))を参照いただきたい。
以上
【2024.06.21】ASBJ:「継続企業及び後発事象に関する調査研究」の公表
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2024年6月21日付けで継続企業と後発事象に関する実務指針等についての調査研究を完了したため、「継続企業及び後発事象に関する調査研究」(以下「本文書」という。)を公表した。
ASBJのウェブページには、本文書は、「企業会計基準及び修正国際基準の開発に係る適正手続に関する規則」第20条に規定する文書ではなく、意見の募集は行われない旨が記載されている。
詳細については、ASBJのウェブページ(「継続企業及び後発事象に関する調査研究」の公表|企業会計基準委員会 (asb-j.jp))を参照いただきたい。
【2024.06.18】JICPA:「「国立大学法人会計基準」及び「国立大学法人会計基準注解」に関する実務指針」の一部改訂
日本公認会計士協会(JICPA)は、2024年6月18日付けで「「国立大学法人会計基準」及び「国立大学法人会計基準注解」に関する実務指針」(以下「Q&A」という。)の一部改訂を公表した。
今回の改訂は、2024年2月21日付けで『「国立大学法人会計基準」及び「国立大学法人会計基準注解」報告書』が改訂されたことを受け、文部科学省及び日本公認会計士協会の両者で検討を行ったものとされている。
改訂後のQ&Aは、令和6事業年度から適用される。
ただし、大学運営基金及び国際卓越研究大学研究等体制強化助成等に関する改訂箇所の適用に当たっては、国立大学法人法の一部を改正する法律(令和5年法律第88号)の施行に合わせ、令和6年10月1日以後に終了する事業年度から適用される。
JICPAのウェブページには、Q&Aの改訂に当たって、2024年4月23日から5月24日までの間、草案を公開し、広く意見を求めたが、特段意見は寄せられなかった旨が記載されている。
詳細については、JICPAのウェブページ(「「国立大学法人会計基準」及び「国立大学法人会計基準注解」に関する実務指針」の一部改訂について | 日本公認会計士協会(jicpa.or.jp))を参照いただきたい。
【2024.06.14】金融庁:「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)」等の公表
金融庁は、2024年6月14日に「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「財務諸表等規則」という。)等の一部を改正する内閣府令(案)」等を公表した。
改正の概要は以下のとおりである。
1.「財務諸表等規則等の一部を改正する内閣府令(案)」等について
本件については、企業会計基準委員会(ASBJ)において、実務対応報告第46号「グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示に関する取扱い」を公表したことを受け、財務諸表等規則等及び「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」の取扱いに関する留意事項について(財務諸表等規則ガイドライン)等について所要の改正を行うものである。
2.施行日
公布の日から施行される。
意見募集期間は令和6年7月16日までとされている。
詳細については以下のウェブページを参照いただきたい。
「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)」等の公表について:金融庁(fsa.go.jp)
【2024.06.06】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2024年6月6日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2024年5月23日)からの主な改訂点
・「1. 開発中の会計基準」「(2) 金融商品に関する会計基準」において、「2022年4月より、予想信用損失モデルに基づく金融資産の減損について、IFRS第9号「金融商品」(以下「IFRS第9号」という。)のモデル(ECLモデル)を開発の基礎として検討を進めている」ことに加えて、「現在、金融機関において適用されるIFRS第9号を出発点として適切な引当水準を確保したうえで実務負担に配慮した会計基準の開発に関する検討を継続しつつ、同時並行的に一般事業会社における取扱いに関する検討を行っている」旨の記載が追加されている。
・「3. その他の日本基準の開発に関する事項」「(1)
日本公認会計士協会が公表した実務指針等の移管」において、2024年6月3日に移管指針の公開草案のコメントが締め切られ、今後、公表開草案に寄せられたコメントを検討することを予定している旨の記載が追加されている。
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb-j.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2024.05.27】JICPA:会計制度委員会報告第7号「連結財務諸表における資本連結手続に関する実務指針」の改正
日本公認会計士協会(JICPA)は、2024年5月27日付で、会計制度委員会報告第7号「連結財務諸表における資本連結手続に関する実務指針」(以下「資本連結実務指針」という。)の改正について公表した。
1.改正の背景
2023年11月に「金融商品取引法等の一部を改正する法律」(令和5年法律第79号)が成立し、四半期開示の見直しとして、上場企業について金融商品取引法上の四半期開示義務(第1・第3四半期)が廃止され、開示義務が残る第2四半期報告書を半期報告書として提出することとされた。これにより改正後の金融商品取引法上は半期報告書において中間連結財務諸表又は中間個別財務諸表が開示されることとなった。これを受けて、企業会計基準委員会(ASBJ)において、新たに半期報告書を提出することとなる会社に適用される会計基準等に関して検討がなされ、企業会計基準第33号「中間財務諸表に関する会計基準」及び企業会計基準適用指針第32号「中間財務諸表に関する会計基準の適用指針」(以下合わせて「中間会計基準等」という。)が公表された。
これに伴い、資本連結実務指針についても改正する必要が生じたため、ASBJからJICPAに対し、資本連結実務指針の改正の検討が依頼された。
本改正は、JICPAによる検討の結果、資本連結実務指針の改正を行うものである。
2.改正内容
現行の資本連結実務指針第7項では、決算日に四半期決算日又は中間決算日が含まれるとされているが、中間会計基準等の公表に伴い、その他の適切に決算が行われた日についても決算日に含まれることが明確化された。
本実務指針の見直し及び検討に当たって、2024年3月22日から2024年4月22日までの間、草案を公開し、広く意見募集が行われた結果、意見は寄せられなかったため、草案のとおり公表された。
【参考情報】
ASBJより中間会計基準等が公表されている。
詳細については、JICPAのウェブページ(会計制度委員会報告第7号「連結財務諸表における資本連結手続に関する実務指針」の改正について| 日本公認会計士協会 (jicpa.or.jp))を参照いただきたい。
以上
【2024.05.23】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2024年5月23日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2024年5月10日)からの主な改訂点
・「1. 開発中の会計基準」「(3) 四半期報告書制度の見直しへの対応」において、以下の検討を行うことを予定している旨の記載が追加されている。
① 企業会計基準第33号「中間財務諸表に関する会計基準」(以下「中間会計基準」という。)及び企業会計基準第12号「四半期財務諸表に関する会計基準」を統合した会計基準等の開発の要否
② 中間会計基準に関連する他の会計基準等の修正への対応
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb-j.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2024.05.10】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2024年5月10日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2024年4月23日)からの主な改訂点
・「1. 開発中の会計基準」「(3) 四半期報告書制度の見直しへの対応」において、企業会計基準第33号「中間財務諸表に関する会計基準」の公表に関連して、2024年3月22 日に日本公認会計士協会から会計制度委員会報告第 7 号「連結財務諸表における資本連結手続に関する実務指針」の公開草案が公表され、2024年4月22日にコメントが締め切られたため、今後、寄せられたコメントを検討することを予定しているとされていたが、今後検討することを予定している旨の記載に修正されている。
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb-j.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2024.04.23】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2024年4月23日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2024年4月3日)からの主な改訂点
・「1. 開発中の会計基準」「(3) 四半期報告書制度の見直しへの対応」において、企業会計基準第33号「中間財務諸表に関する会計基準」の公表に関連して、2024年3月22 日に日本公認会計士協会から会計制度委員会報告第 7 号「連結財務諸表における資本連結手続に関する実務指針」の公開草案が公表され、2024年4月22日にコメントが締め切られたため、今後、寄せられたコメントを検討することを予定している旨の記載が追加されている。
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb.or.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2024.04.04】SSBJ:「現在開発中のサステナビリティ開示基準に関する今後の計画」の改訂
サステナビリティ基準委員会(SSBJ)は、2024年4月4日に「現在開発中のサステナビリティ開示基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
SSBJは、第7回サステナビリティ基準委員会(2023年1月18日開催)において、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)のIFRS S1号「サステナビリティ関連財務情報の開示に関する全般的要求事項」に相当する基準(日本版S1基準)及びIFRS S2号「気候関連開示」に相当する基準(日本版S2基準)の開発に関するプロジェクトを開始することを決定した。基準開発プロジェクトにおいては、ISSBにより規範性があるものと位置付けた内容について、我が国においても取り入れるかどうかを検討することとしている。IFRS S2号とあわせてISSBが公表した「IFRS S2号『気候関連開示』を適用するための産業別ガイダンス」は適用が任意とされたため、日本版S2プロジェクトにおいても検討の範囲に含まれていない。
SSBJは、日本版S1基準及び日本版S2基準の公開草案等を2024年3月29日に公表し、確定基準の公表目標を2024年度中(遅くとも2025年3月31日まで)としている。公開草案は、基準の適用対象企業を定めていないが、金融庁から示された方向性を踏まえて、プライム上場企業が適用することを想定している。
SSBJは、確定基準公表日以後終了する年次報告期間(遅くとも2025
年3月31 日以後終了する年次報告期間)から適用できることを提案している。強制適用時期については、SSBJは別途法令において定められることを想定し、公開草案では定めていない。
SSBJは、我が国のサステナビリティ開示基準の開発状況について明示することにより、国内外の関係者の予見可能性が高まると考えられることから、SSBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2023年8月3日)からの主な改訂点
● SSBJは、主な論点について検討を行い、2024年3月29日に、下記の公開草案を公表した(以後これらの公開草案をあわせて「本公開草案」という)。コメント期限は2024年7月31日。
▶サステナビリティ開示ユニバーサル基準公開草案「サステナビリティ開示基準の適用(案)」
▶サステナビリティ開示テーマ別基準公開草案第1 号「一般開示基準(案)」
▶サステナビリティ開示テーマ別基準公開草案第2 号「気候関連開示基準(案)」
● SSBJが公表した本公開草案は、基準の適用対象企業を定めていないが、金融庁から「SSBJ基準の適用対象については、グローバル投資家との建設的な対話を中心に据えた企業(プライム上場企業ないしはその一部)から始めることが考えられる」との方向性が示されたことを踏まえ、プライム上場企業が適用することを想定して、本公開草案の開発を行った。
●本公開草案は、プライム上場企業以外の企業(例えば、金融商品取引法以外の法令によりサステナビリティ関連財務開示の開示が求められる場合や、法令に基づかず、任意でサステナビリティ関連財務開示を作成する場合)も適用できるとしている。ただし、これらの企業が適用することを想定して開発を行ったものではないことに留意する必要がある。
●本公開草案の金融商品取引法に基づく法定開示における位置付けは、本公開草案の公表時点において明らかにされていないが、SSBJが企業会計基準委員会と同様に法令上位置付けられた場合に、SSBJが開発する基準の定めに基づく開示が有価証券報告書に含められることが想定されることを踏まえている。
●本公開草案の適用は、確定基準公表日以後終了する年次報告期間(遅くとも2025 年3月31 日以後終了する年次報告期間)に係るサステナビリティ関連財務開示から適用可能となる予定であるが、強制適用時期については定めていない。これは、SSBJが公表するサステナビリティ開示基準に従って開示を行うことが強制される時期については、SSBJが公表するサステナビリティ開示基準に従って開示を行うことを要求する法令において定められることが想定されるためである。
詳細については、SSBJのウェブページ(https://www.ssb-j.jp/jp/domestic_standards/ssbj_disclosure_standards.html)を参照いただきたい。
以上
【2024.04.03】ASBJ:移管指針公開草案 「移管指針の適用(案)」等の公表
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2024年4月3日に、移管指針公開草案 「移管指針の適用(案)」等を公表した。
我が国の会計基準は、ASBJが設立される前は、会計基準については企業会計審議会が公表し、実務上の取扱い等を示す企業会計に関する実務指針(Q&Aを含む。以下「実務指針等」という。)については日本公認会計士協会が公表していた。2001年にASBJが設立された後は、新しい会計基準、適用指針及び実務対応報告についてはいずれについてもASBJが公表することとされている。日本公認会計士協会が公表した実務指針等については包括的にASBJに引き継ぐことはせず、引き継げるものから引き継ぐ形がとられているが、多くの実務指針等はまだ日本公認会計士協会に残されている。
こうした状況を受けて、ASBJ及び日本公認会計士協会は、日本公認会計士協会が公表した実務指針等をASBJに移管するプロジェクトについての考え方を示し、関係者からの意見を募集することを目的として2023年6月に「日本公認会計士協会が公表した実務指針等の移管に関する意見の募集」(以下「意見募集文書」という。)を公表した。また、2023年11月開催の理事会では「企業会計基準及び修正国際基準の開発に係る適正手続に関する規則」が改正され、企業会計基準等に新たに移管指針の区分が設けられた。
ASBJでは、意見募集文書に対して寄せられた意見を踏まえ、会計に関する指針のみを扱う実務指針等の移管について検討が重ねられてきた。
2024年4月2日開催の第523回企業会計基準委員会において、移管指針公開草案「移管指針の適用(案)」等(以下「本公開草案」という。)の公表が承認され、2024年4月3日に公表されている。
本公開草案のコメント募集期間は、2024年6月3日までとされている。
詳細については、ASBJのウェブページ(移管指針公開草案「移管指針の適用(案)」等の公表|企業会計基準委員会
(asb-j.jp))を参照いただきたい。
以上
【2024.04.03】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2024年4月3日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2024年3月22日)からの主な改訂点
・「3. その他の日本基準の開発に関する事項」「(1)
日本公認会計士協会が公表した実務指針等の移管」において2024年4月3日に移管指針の公開草案(コメント期限:2024年6月3日)を公表している旨の記載が追加されている。
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb.or.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2024.03.29】金融庁:有価証券報告書の作成・提出に際しての留意すべき事項等(サステナビリティ開示等の課題対応にあたって参考となる開示例集を含む)及び有価証券報告書レビューの実施について(令和6年度)
金融庁は、2024年3月29日に、「有価証券報告書の作成・提出に際しての留意すべき事項等(サステナビリティ開示等の課題対応にあたって参考となる開示例集を含む)及び有価証券報告書レビューの実施について(令和6年度)」を公表した。
1.有価証券報告書の作成・提出に際しての留意すべき事項等(サステナビリティ開示等の課題対応にあたって参考となる開示例集を含む)について
(1)令和5年度 有価証券報告書レビューの審査結果及び審査結果を踏まえた留意すべき事項等
令和5年度の有価証券報告書レビューでは、令和5年1月に施行された企業内容等の開示に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令(サステナビリティ、人的資本・多様性及びコーポレート・ガバナンスに関する開示についての改正)*1を対象に法令改正関係審査を実施するとともに、サステナビリティに関する企業の取組の開示を重点テーマとした審査(以下「重点テーマ審査」)も実施し、重点テーマ審査の対象会社には、重点テーマ以外の有価証券報告書の記載項目(政策保有株式に関する開示等)についても適宜審査が実施され、主に以下のような複数の審査対象会社に共通した課題が識別された。
●サステナビリティに関する考え方及び取組
- サステナビリティ関連のガバナンスに関する記載がない又は不明瞭である。
- サステナビリティ関連のリスク及び機会を識別、評価及び管理するための過程の記載がない又は不明瞭である。
- 戦略並びに指標及び目標のうち、重要なものについて記載がない。
- サステナビリティ関連のリスク及び機会の記載がない又は不明瞭なため、サステナビリティに関する戦略並びに指標及び目標に関する記載が不明瞭である。
- 人的資本に関する方針、指標、目標及び実績のいずれかの記載がない又は不明瞭である。
● 従業員の状況
- 女性管理職比率を女性活躍推進法の管理職の定義に従って算定・開示していない。
●コーポレート・ガバナンスの状況等
- 取締役会、会社が任意に設置する指名・報酬委員会、監査役会等の開催頻度、具体的な検討内容、出席状況等の記載がない。
- 内部監査が取締役会に直接報告を行う仕組みの有無に関する記載がない。
- 政策保有株式縮減の方針を示しつつ、売却可能時期等について発行者と合意をしていない状態で純投資目的の株式に変更を行っており、又は、発行者から売却の合意を得た上で純投資目的の株式に区分変更したものの、実際には長期間売却に取り組む予定はなく、実質的に政策保有株式を継続保有していることと差異がない状態になっている。
これらの課題の詳細を含む、令和5年度の有価証券報告書レビューの審査結果及び審査結果を踏まえた留意すべき事項等の詳細が公表されており(詳細は【こちら】)、令和6年3月31日以降に終了する事業年度に係る有価証券報告書の作成・提出に際して留意することとされている。
*1:サステナビリティに関する企業の取組(ガバナンス、リスク管理、戦略及び指標及び目標)の開示、人的資本・多様性(女性管理職比率、男性の育児休業取得率及び男女間賃金格差)に関する開示及びコーポレート・ガバナンス(取締役会等の活動状況、内部監査の実効性及び政策保有株式の発行者との業務提携等の概要)に関する開示についての改正
(2)サステナビリティ開示等の課題対応にあたって参考となる開示例集
今後の提出会社による自主的な改善に資するよう、サステナビリティ開示等の課題対応にあたって参考となる開示例が取りまとめられ(開示例集は【こちら】)、昨今サステナビリティに関する開示について投資家の関心が高まってきていることから、活用することが推奨されている。また、この開示例集には、政策保有株式関連の開示についても、投資者の関心が高いことや、昨今の企業による政策保有株式関連の開示の動向等を踏まえ、今後の提出会社による自主的な改善のために参考となる開示例(スタートアップ企業への投資に関する事例)が掲載されているため、参考にすることが推奨されている。
2.有価証券報告書レビューの実施について
令和6年3月31日以降に終了する事業年度に係る有価証券報告書のレビューについては、以下の内容で実施される。なお、過去の有価証券報告書レビューにおいて、フォローアップが必要と認められた会社についても、別途審査が実施される。
(1)法令改正関係審査
近年のサステナビリティに関する企業の取組みの開示及びコーポレートガバナンスに関する開示についての改正並びに令和5年度の審査において識別された課題の状況等を踏まえ、令和6年度においても、以下の有価証券報告書の開示項目を対象に審査が実施される。
Ø 令和5年1月に施行された企業内容等の開示に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令及び識別された課題に関連する開示項目(「従業員の状況」における女性管理職比率並びに「コーポレート・ガバナンスの状況等」における取締役会・監査役会等の活動状況及び政策保有株式に関連した開示を含む。)
(2)重点テーマ審査
令和5年度の審査において識別された課題の状況等を踏まえ、令和6年度においても、以下を重点テーマとして審査を実施される。
〔重点テーマ〕 サステナビリティに関する企業の取組の開示 *2
*2:令和5年1月に施行された企業内容等の開示に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令の適用にともない、有価証券報告書において開示される「サステナビリティに関する考え方及び取組」に関する記載内容について自主的な改善に資するよう審査される。
(3)情報等活用審査
上記に該当しない場合であっても、適時開示や報道、一般投資家等から提供された情報等を勘案した審査が行われる。
(参考)開示義務違反等に関する金融庁の情報受付窓口(ディスクロージャー・ホットライン)
詳細については以下のウェブページを参照いただきたい。
以上
【2024.03.29】金融庁:「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則に規定する金融庁長官が定める企業会計の基準を指定する件」等の一部改正(案)に対するパブリックコメントの結果等
金融庁は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則に規定する金融庁長官が定める企業会計の基準を指定する件」等の一部改正(案)に関する意見募集を行い、2024年3月29日に結果を公表した。
この改正により、企業会計基準委員会において2024年3月22日に公表された企業会計基準第33号「中間財務諸表に関する会計基準」は、連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則第1条第3項及び財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則第1条第3項に規定する一般に公正妥当と認められる企業会計の基準として指定され、企業会計基準第12号「四半期財務諸表に関する会計基準」については指定から削除されている。
本改正は、2024年3月29日付で公布され、2024年4月1日から施行される。
詳細については以下のウェブページを参照いただきたい。
「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則に規定する金融庁長官が定める企業会計の基準を指定する件」等の一部改正(案)に対するパブリックコメントの結果等について:金融庁
(fsa.go.jp)
以上
【2024.03.29】SSBJ:「サステナビリティ開示基準の公開草案」を公表
サステナビリティ基準委員会(SSBJ)は2024年3月29日に、「サステナビリティ開示基準の公開草案」を公表した。意見募集期限は2024年7月31日まで。
SSBJは、第33回サステナビリティ基準委員会(2024年3月21日開催)において、以下のサステナビリティ開示ユニバーサル基準及びサステナビリティ開示テーマ別基準の公開草案(以下あわせて「本公開草案」という。)を承認し、3月29日に公表した。
・サステナビリティ開示ユニバーサル基準公開草案「サステナビリティ開示基準の適用(案)」
・サステナビリティ開示テーマ別基準公開草案第1号「一般開示基準(案)」
・サステナビリティ開示テーマ別基準公開草案第2号「気候関連開示基準(案)」
適用時期(予定)は、以下の通り
適用可能時期(任意適用):最終基準公表日以後に終了する事業年度
強制適用時期:SSBJ基準において、強制適用時期は定めない(今後法令上の定が設けられる予定)
詳細については、SSBJのウェブページを参照いただきたい。(https://www.ssb-j.jp/jp/domestic_standards/exposure_draft/y2024/2024-0329.html)
以上
【2024.3.28】日本取引所グループ:金融商品取引法改正に伴う四半期開示の見直しに関する上場制度の見直し等
東京証券取引所(東証)では、2023年12月18日から2024年1月17日までの間、四半期開示の見直しに関する上場制度の見直し(*)についてパブリック・コメントを実施し2024年3月28日にその結果を公表した。
(*)「金融商品取引法等の一部を改正する法律」(令和5年法律第79号)が2023年11月に成立し、四半期報告書(第1・第3四半期)が四半期決算短信に「一本化」されることとなった。東証では、2022年6月及び12月に公表された金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ報告によって示された「一本化」の具体的な方向性に沿った実務の実現に向け、「四半期開示の見直しに関する実務検討会」における検討を踏まえ、2023年11月に「四半期開示の見直しに関する実務の方針」を公表している。これらを踏まえ、四半期開示の見直し等に関して、所要の上場制度の整備を行うこととされていた。
また、同日に有価証券上場規程等の一部改正及び「会社情報適時開示ガイドブック(2024年4月版)」の公表も行われている。
詳細については以下のウェブページを参照いただきたい。
パブリック・コメント | 日本取引所グループ (jpx.co.jp)
規則改正新旧対照表 | 日本取引所グループ (jpx.co.jp)
会社情報適時開示ガイドブック | 日本取引所グループ (jpx.co.jp)
以上
【2024.03.27】金融庁:「四半期レビュー基準の期中レビュー基準への改訂に係る意見書」及び「監査に関する品質管理基準の改訂に係る意見書」の公表について
企業会計審議会(会長 徳賀 芳弘 京都先端科学大学副学長 兼 京都大学名誉教授)は、令和6年3月12日(火曜日)に開催した総会において、「四半期レビュー基準の期中レビュー基準への改訂に係る意見書」(別紙1)及び「監査に関する品質管理基準の改訂に係る意見書」(別紙2)を取りまとめ公表した。
なお、本件につきまして、令和5年12月21日(木曜日)から令和6年1月24日(水曜日)にかけて広く意見の募集が行われた。
その結果、4の個人及び団体から延べ9件のコメントが寄せられた。
本件に関して寄せられたコメントの概要及びコメントに対する考え方は別紙3を参照いただきたい。
また、具体的な改訂の内容については、別紙4、別紙5を参照いただきたい。
詳細については、金融庁のウェブページ(こちら)を参照いただきたい。
以上
【2024.3.27】金融庁:令和5年金融商品取引法等改正に係る政令・内閣府令案等に対するパブリックコメントの結果等
金融庁は、令和5年金融商品取引法等改正に係る政令・内閣府令案等(*)について、2023年12月8日から2024年1月9日にかけて意見募集を行い、2024年3月27日にその結果を公表した。
(*) 令和5年金融商品取引法等改正に係る政令・内閣府令案等は、2023年11月20日に成立した「金融商品取引法等の一部を改正する法律」(令和5年11月29日法律第79号)のうち、四半期報告書制度の廃止に関する規定の施行に伴い、関係政令・内閣府令等の規定の整備を行うものとされていた。
施行日等は、以下のとおりとされている。
- 本件に係る政令は、2024年3月22日に閣議決定され、2024年3月27日に公布されており、2024年4月1日から施行される。
- 本件に係る内閣府令等及び告示は2024年3月27日に公布されており、ガイドライン等と併せて、2024年4月1日から施行・適用される。
- 中間財務諸表等規則ガイドライン及び四半期財務諸表等規則ガイドラインは、財務諸表等規則ガイドラインへの統合により、2024年4月1日をもって廃止される(連結も同様)。
詳細については以下のウェブページを参照いただきたい。
令和5年金融商品取引法等改正に係る政令・内閣府令案等に対するパブリックコメントの結果等について:金融庁 (fsa.go.jp)
以上
【2024.3.26】JICPA:「「地方独立行政法人会計基準」及び「地方独立行政法人会計基準注解」に関するQ&A」等の一部改訂
日本公認会計士協会(JICPA)は、2024年3月26日付で、「「地方独立行政法人会計基準」及び「地方独立行政法人会計基準注解」に関するQ&A」等(以下「Q&A」という。)の一部改訂について公表した。
今回の改訂は、実務上の論点となる事項について明確にするため、総務省及び日本公認会計士協会の両者で検討を行ったものとされている。
<改訂対象のQ&A>
・「地方独立行政法人会計基準及び地方独立行政法人会計基準注解」に関するQ&A
・「地方独立行政法人会計基準及び地方独立行政法人会計基準注解」に関するQ&A【公営企業型版】
・「固定資産の減損に係る地方独立行政法人会計基準」及び「固定資産の減損に係る地方独立行政法人会計基準注解」に関するQ&A
改訂後のQ&Aは、2023(令和5事業)年度から適用される。なお、公開草案に寄せられた主なコメントの概要とその対応も併せて公表されている。
詳細については、JICPAのウェブページ(「「地方独立行政法人会計基準及び地方独立行政法人会計基準注解」に関するQ&A」等の一部改訂について | 日本公認会計士協会 (jicpa.or.jp))を参照いただきたい。
以上
【2024.3.22】 ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2024年3月22日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2024年3月6日)からの主な改訂点
- 「1. 開発中の会計基準」「(3) 四半期報告書制度の見直しへの対応」において、企業会計基準第33号「中間財務諸表に関する会計基準」及び企業会計基準第12号「四半期財務諸表に関する会計基準」を統合した会計基準等の開発の要否について、今後、検討することを予定している旨の記載が追加されている。
- 「3. その他の日本基準の開発に関する事項」「(1) 日本公認会計士協会が公表した実務指針等の移管」において、2024年4月に移管指針の公開草案を公表することを目標としている旨の記載が追加されている。
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb.or.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2024.3.22】ASBJ:企業会計基準第33号「中間財務諸表に関する会計基準」等の公表
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2024年3月22日に、企業会計基準第33号「中間財務諸表に関する会計基準」等を公表した。2022年12月に公表された金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ報告(以下「ディスクロージャーWG報告」という。)において、四半期開示の見直しとして、上場企業について金融商品取引法上の四半期開示義務(第1・第3四半期)を廃止し、取引所規則に基づく四半期決算短信に「一本化」すること及び開示義務が残る第2四半期報告書を半期報告書として提出することが示された。当該ディスクロージャーWG報告に沿って2023年3月に金融商品取引法等の一部を改正する法律案(以下「法律案」という。)が国会に提出され、2023年11月に「金融商品取引法等の一部を改正する法律」(令和5年法律第79号)として成立し、これにより金融商品取引法(昭和23年法律第25号)が改正された。ASBJでは、法律案において施行日が2024年4月1日とされていたことから、法律案の成立を前提に四半期報告書制度の見直しへの対応について、検討が重ねられていた。
2024年3月18日開催の第522回企業会計基準委員会において、以下の企業会計基準及び企業会計基準適用指針(以下合わせて「本会計基準等」という。)の公表が承認され、2024年3月22日に公表されている。
- 企業会計基準第33号「中間財務諸表に関する会計基準」
- 企業会計基準適用指針第32号「中間財務諸表に関する会計基準の適用指針」
本会計基準等については、2023年12月15日に公開草案を公表し、広くコメント募集を行った後、ASBJに寄せられた意見を踏まえて検討を行い、公開草案の内容を一部修正したうえで公表するに至ったものである。
【参考情報】
本会計基準等は、日本公認会計士協会(JICPA)の実務指針等にも影響するため、ASBJでは検討の上、JICPAに改正を依頼しており、当該依頼を踏まえ、同日、JICPAより、以下の実務指針の改正案が公表されている。
- 日本公認会計士協会 会計制度委員会報告第7号「連結財務諸表における資本連結手続に関する実務指針」
詳細については、ASBJのウェブページ(企業会計基準第33号「中間財務諸表に関する会計基準」等の公表|企業会計基準委員会 (asb-j.jp))及びJICPAのウェブページ(会計制度委員会報告第7号「連結財務諸表における資本連結手続に関する実務指針」の改正及び「公開草案に対するコメントの概要及び対応」について | 日本公認会計士協会 (jicpa.or.jp))を参照いただきたい。
以上
【2024.3.22】ASBJ:改正企業会計基準適用指針第2号「自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準の適用指針」等の公表
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2024年3月22日に、改正企業会計基準適用指針第2号「自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準の適用指針」等を公表した。
令和5年度税制改正において、完全子会社株式について一部の持分を残す株式分配のうち、当該一部の持分が当該完全子会社の株式の発行済株式総数の20%未満となる株式分配について、他の一定の要件を満たす場合には、完全子会社株式のすべてを分配する場合と同様に、課税の対象外とされる特例措置、いわゆるパーシャルスピンオフ税制が新たに設けられた。これを受けて、2023 年3月に開催された第497回企業会計基準委員会において、事業を分離・独立させる手段であるスピンオフの会計処理を検討することが企業会計基準諮問会議よりASBJに提言され、当該取引に係る会計基準の開発に着手することとし、検討が重ねられてきた。
2024年3月18日開催の第522回企業会計基準委員会において、以下の改正企業会計基準適用指針(以下合わせて「本適用指針」という。)の公表が承認され、2024年3月22日に公表されている。
- 改正企業会計基準適用指針第2号「自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準の適用指針」
- 改正企業会計基準適用指針第28号「税効果会計に係る会計基準の適用指針」
本適用指針については、2023年10月6日に公開草案を公表し、広くコメント募集を行った後、ASBJに寄せられた意見を踏まえて検討を行い、公開草案の修正を行ったうえで公表するに至ったものである。
【参考情報】
本適用指針は、日本公認会計士協会(JICPA)の実務指針にも影響するため、ASBJでは検討の上、JICPAに改正を依頼しており、当該依頼を踏まえ、同日、JICPAより、以下の実務指針の改正が公表されている。·
- 日本公認会計士協会 会計制度委員会報告第7号「連結財務諸表における資本連結手続に関する実務指針」
詳細については、ASBJのウェブページ(改正企業会計基準適用指針第2号「自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準の適用指針」等の公表|企業会計基準委員会 (asb-j.jp))及びJICPAのウェブページ(会計制度委員会報告第7号「連結財務諸表における資本連結手続に関する実務指針」の改正及び「公開草案に対するコメントの概要及び対応」について | 日本公認会計士協会 (jicpa.or.jp))を参照いただきたい。
以上
【2024.3.22】ASBJ:実務対応報告第46号「グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示に関する取扱い」等の公表
2021年10月に経済協力開発機構(OECD)/主要20か国・地域(G20)の「BEPS包摂的枠組み(Inclusive Framework on Base Erosion and Profit Shifting)」において、当該枠組みの各参加国によりグローバル・ミニマム課税について合意が行われている。これを受けて、我が国においても国際的に合意されたグローバル・ミニマム課税のルールのうち所得合算ルール(Income Inclusion Rule(IIR))に係る取扱いが2023年3月28日に成立した「所得税法等の一部を改正する法律」(令和5年法律第3号)において定められ、2024年4月1日以後開始する対象会計年度から適用することとされている。これは、一定の要件を満たす多国籍企業グループ等の国別の利益に対して最低15%の法人税を負担させることを目的とし、当該課税の源泉となる純所得(利益)が生じる企業と納税義務が生じる企業が相違する新たな税制とされている。現行の会計基準等では、当該税制に係る法人税等(当期税金)及び当該法人税等に関する税効果会計をどのように取り扱うかが明らかでないとの意見が聞かれたことから、ASBJでは2023年1月より審議を開始し、税効果会計の取扱いについては、2023年3月に実務対応報告第44号「グローバル・ミニマム課税に対応する法人税法の改正に係る税効果会計の適用に関する当面の取扱い」を公表した。その後、ASBJにおいて、グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等(当期税金)及び同制度適用後の税効果会計の取扱いについて審議が行われていた。
2024年3月18日開催の第522回企業会計基準委員会において、グローバル・ミニマ ム課税制度に係る法人税等(当期税金)に関する標記の「グローバル・ミニマム課税制度に係 る法人税等の会計処理及び開示に関する取扱い」(以下「本実務対応報告」という。)の公表が承認され、2024年3月22日に公表されている。
本実務対応報告については、2023年11月17日に公開草案を公表し、広くコメント募集を行った後、ASBJに寄せられたコメントを検討し、公開草案の修正を行ったうえで公表するに至ったものである。
詳細については、ASBJのウェブページ(実務対応報告第46号「グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示に関する取扱い」等の公表|企業会計基準委員会 (asb-j.jp))を参照いただきたい。
以上
【2024.3.22】ASBJ:改正実務対応報告第44号「グローバル・ミニマム課税制度に係る税効果会計の適用に関する取扱い」の公表
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2024年3月22日に、改正実務対応報告第44号「グローバル・ミニマム課税制度に係る税効果会計の適用に関する取扱い」を公表した。
2021年10月に経済協力開発機構(OECD)/主要20か国・地域(G20)の「BEPS包摂的枠組み(Inclusive Framework on Base Erosion and Profit Shifting)」において合意が行われたグローバル・ミニマム課税のルールには、所得合算ルール(Income Inclusion Rule(IIR))、軽課税所得ルール(Undertaxed Profits Rule(UTPR))及び国内ミニマム課税(Qualified Domestic Minimum Top-up Tax(QDMTT))がある。このうち、所得合算ルール(IIR)に係る取扱いが2023年3月28日に成立した「所得税法等の一部を改正する法律」(令和5年法律第3号)において定められたことに対応して、ASBJは、2023年3月に実務対応報告第44号「グローバル・ミニマム課税に対応する法人税法の改正に係る税効果会計の適用に関する当面の取扱い」を公表した。
我が国においては、グローバル・ミニマム課税制度を導入するための法人税法の改正は数年にわたって行われる予定であり、令和6年度税制改正において所得合算ルール(IIR)に係る取扱いの見直しが予定されている。また、軽課税所得ルール(UTPR)及び国内ミニマム課税(QDMTT)に係る取扱いについては今後の税制改正での法制化が予定されているものの、国際会計基準審議会(IASB)が2023年5月に公表した「国際的な税制改革-第2の柱モデルルール(IAS第12号の修正)」では、所得合算ルール(IIR)のみならず、軽課税所得ルール(UTPR)及び国内ミニマム課税(QDMTT)も含めて、第2の柱モデルルールの適用から生じる繰延税金資産及び繰延税金負債を認識しないこととしている。このため、ASBJにおいても、所得合算ルール(IIR)に係る取扱いのみならず、軽課税所得ルール(UTPR)及び国内ミニマム課税(QDMTT)等の取扱いが今後法制化された場合のこれらの取扱いも含めたグローバル・ミニマム課税制度に係る税効果会計の取扱いについて検討されていた。
2024年3月18日開催の第522回企業会計基準委員会において、改正実務対応報告第44号「グローバル・ミニマム課税制度に係る税効果会計の適用に関する取扱い」(以下「本実務対応報告」という。)の公表が承認され、2024年3月22日に公表されている。
本実務対応報告については、2024年1月24日に公開草案を公表し、広くコメント募集を行った後、ASBJに寄せられたコメントを踏まえて検討を行い、公表するに至ったものである。
詳細については、ASBJのウェブページ(改正実務対応報告第44号「グローバル・ミニマム課税制度に係る税効果会計の適用に関する取扱い」の公表|企業会計基準委員会(asb-j.jp))を参照いただきたい。
以上
【2024.2.21】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2024年3月6日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2024年2月21日)からの主な改訂点
・「1. 開発中の会計基準」「(4) 四半期報告書制度の見直しへの対応」において、2024年3月に最終化することを目標としている旨の記載が追加されている。
・「2. 開発中の指針」「(2) グローバル・ミニマム課税に関する改正法人税法への対応」において、2023年11月17日に公表した実務対応報告公開草案第67号「グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示に関する取扱い(案)」及び補足文書(案)「グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等に関する適用初年度の見積りについて(案)」について、2024年3月に最終化することを目標としている旨の記載が追加されている。また、2024年1月24日に公表した実務対応報告公開草案第68号(実務対応報告第44号の改正案)「グローバル・ミニマム課税制度に係る税効果会計の適用に関する当面の取扱い(案)」について2024年2月26日にコメントを締め切り、現在、公表開草案に寄せられたコメントへの対応を検討しており、2024年3月に最終化することを目標としている旨の記載が追加されている。
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb.or.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2024.2.21】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2024年2月21日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2023年2月6日)からの主な改訂点
・「1. 開発中の会計基準」「(3) パーシャルスピンオフの会計処理」において、2024年3月に最終化することを目標としている旨の記載が追加されている。
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb.or.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2024.2.19】金融庁:「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)」等に対するパブリックコメントの結果等
金融庁は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)」等に対するに関する意見募集を行い、2024年2月19日に結果を公表した。
1.改正の概要
(1)「財務諸表等規則等の一部を改正する内閣府令」について本件については、企業会計基準委員会(ASBJ)において、実務対応報告書第45号「資金決済法における特定の電子決済手段の会計処理及び開示に関する当面の取扱い」及び企業会計基準第32号「『連結キャッシュ・フロー計算書等の作成基準』の一部改正」を公表したことを受け、財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「財務諸表等規則」という。)等について所要の改正を行うものとされている。
(2)「財務諸表等規則に規定する金融庁長官が定める企業会計の基準を指定する件」等の一部改正について企業会計基準委員会が令和5年11月17日までに公表した会計基準を、連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則第1条第3項及び財務諸表等規則第1条第3項に規定する一般に公正妥当と認められる企業会計の基準とするとされている。・令和5年11月17日公表企業会計基準第32号「『連結キャッシュ・フロー計算書等の作成基準』の一部改正」
2.公布・施行日
財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令等は、本日付で公布・施行される。
詳細については以下のウェブページを参照いただきたい。
「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)」等に対するパブリックコメントの結果等について:金融庁 (fsa.go.jp)
以上
【2024.2.15】 金融庁:「投資信託財産の計算に関する規則の一部を改正する内閣府令(案)」等に対するパブリックコメントの結果等
金融庁は、「投資信託財産の計算に関する規則の一部を改正する内閣府令(案)」等の改正案に対するに関する意見募集を行い、2024年2月15日に結果を公表した。
- 改正の概要
本件は、投資信託及び投資法人に係る一単位(口)当たりの純資産額と基準価額において差異が生じた場合に、貸借対照表等において当該基準価額及び当該差異の理由が注記されるよう所要の改正を行うものとされている。
- 施行日本件の内閣府令は、本日付けで公布・施行される。
詳細については以下のウェブページを参照いただきたい。
「投資信託財産の計算に関する規則の一部を改正する内閣府令(案)」等に対するパブリックコメントの結果等について:金融庁 (fsa.go.jp)
以上
【2024.2.8】金融庁:「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則に規定する金融庁長官が定める企業会計の基準を指定する件」等の改正
金融庁は、2024年2月8日に「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則に規定する金融庁長官が定める企業会計の基準を指定する件(平成21年金融庁告示第69号)の一部を改正する件」及び「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則に規定する金融庁長官が定める企業会計の基準を指定する件(平成21年金融庁告示第70号)の一部を改正する件」について、別紙のとおり取りまとめ、公表した。
改正の概要は以下のとおりである。
1.一般に公正妥当と認められる企業会計の基準の指定について
四半期報告書制度の廃止に伴い、企業会計基準委員会において、企業会計基準公開草案第80号「中間財務諸表に関する会計基準(案)」を公表(コメント募集期間:令和5年12月15日~令和6年1月19日)したところであり、当該会計基準の最終化後に連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「連結財務諸表規則」という。)第1条第3項及び財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「財務諸表等規則」という。)第1条第3項に規定する一般に公正妥当と認められる企業会計の基準として指定する予定とされている。
また、これに伴い、企業会計基準第12号「四半期財務諸表に関する会計基準」については指定から削除する予定とされている。
なお、令和5年の金融商品取引法等の一部を改正する法律附則の規定により「なお従前の例による」こととされるものについては、関係する内閣府令の附則において同様の定めを置く予定とされている。
このため、例えば、2月末決算会社の第1四半期報告書の提出にあたっては、当該附則の想定に従い、「四半期財務諸表に関する会計基準」に基づき作成した、四半期財務諸表を添付することとなるとされている。
2.指定国際会計基準の指定について
国際会計基準審議会が令和5年12月31日までに公表した国際会計基準を、連結財務諸表規則第93条(改正後は同規則312条)に規定する指定国際会計基準とされる。更新される会計基準は以下のとおりである。
・令和5年8月15日公表
o 国際財務報告基準第21号「為替レート変動の影響」の改訂
3.財務諸表等規則等の改正に伴う改正について
現在、以下の内閣府令を廃止し、財務諸表等規則及び連結財務諸表規則において、従前の四半期財務諸表を第1種中間財務諸表、従前の中間財務諸表を第2種中間財務諸表として中間財務諸表の作成方法等を含め規定する改正を行っており、これに伴う所要の改正を行うものである。
中間財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則
四半期財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則
中間連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則
四半期連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則
4.施行日
本パブリックコメント終了後、所要の手続を経て令和6年(2024)年3月29日公布、同年4月1日適用の予定とされている。
意見募集期間は令和6年3月11日までとされている。
詳細については以下のウェブページを参照いただきたい。
「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則に規定する金融庁長官が定める企業会計の基準を指定する件」等の改正について:金融庁(fsa.go.jp)
以上
【2024.2.6】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2024年2月6日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2023年1月24日)からの主な改訂点
・「1. 開発中の会計基準」「(4) 四半期報告書制度の見直しへの対応」において、2023年12月15日に公表した企業会計基準公開草案第80号「中間財務諸表に関する会計基準(案)」等について、2024年1月19日にコメントを締め切り、現在、公開草案に寄せられたコメントへの対応を検討している旨の記載が追加されている。
・「3. その他の日本基準の開発に関する事項」「(1) 日本公認会計士協会が公表した実務指針等の移管」において、2023年6月20日に公表した移管のアプローチ等に関する意見募集文書について、2023年8月25日にコメントを締め切り、現在、意見募集文書に寄せられたコメントへの対応を検討しており、日本公認会計士協会が公表した実務指針等の移管のアプローチ等について検討を行うとともに、継続企業及び後発事象に関する調査研究を行っている旨の記載が追加されている。
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb.or.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2024.1.24】ASBJ:実務対応報告公開草案第68号(実務対応報告第44号の改正案)「グローバル・ミニマム課税制度に係る税効果会計の適用に関する当面の取扱い(案)」の公表
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2024年1月24日に、実務対応報告公開草案第68号(実務対応報告第44号の改正案)「グローバル・ミニマム課税制度に係る税効果会計の適用に関する当面の取扱い(案)」を公表した。
2021年10月に経済協力開発機構(OECD)/主要20か国・地域(G20)の「BEPS包摂的枠組み(Inclusive Framework on Base Erosion and Profit Shifting)」において合意が行われたグローバル・ミニマム課税のルールには、所得合算ルール(Income Inclusion Rule(IIR))、軽課税所得ルール(Undertaxed Profits Rule(UTPR))及び国内ミニマム課税(Qualified Domestic Minimum Top-up Tax(QDMTT))がある。このうち、所得合算ルール(IIR)に係る取扱いが2023年3月28日に成立した「所得税法等の一部を改正する法律」(令和5年法律第3号)において定められたことに対応して、ASBJは、2023年3月に実務対応報告第44号「グローバル・ミニマム課税に対応する法人税法の改正に係る税効果会計の適用に関する当面の取扱い」において当面の取扱いを公表した。
我が国においては、グローバル・ミニマム課税制度を導入するための法人税法の改正は数年にわたって行われる予定であり、令和6年度の税制改正において所得合算ルール(IIR)に係る取扱いの見直しが予定されている。また、軽課税所得ルール(UTPR)に係る取扱い及び国内ミニマム課税(QDMTT)に係る取扱いについては今後の税制改正での法制化が予定されているものの、国際会計基準審議会(IASB)が2023年5月に公表した「国際的な税制改革-第2の柱モデルルール(IAS第12号の修正)」では、所得合算ルール(IIR)のみならず、軽課税所得ルール(UTPR)及び国内ミニマム課税(QDMTT)も含めて、第2の柱モデルルールの適用から生じる繰延税金資産及び繰延税金負債を認識しないこととしている。このため、ASBJにおいても、所得合算ルール(IIR)に係る取扱いのみならず、軽課税所得ルール(UTPR)及び国内ミニマム課税(QDMTT)等の取扱いが今後法制化された場合のこれらの取扱いも含めたグローバル・ミニマム課税制度に係る税効果会計の取扱いについて検討が行われた。
2024年1月23日開催の第518回企業会計基準委員会において、標記の「グローバル・ミニマム課税制度に係る税効果会計の適用に関する当面の取扱い(案)」(以下「本公開草案」という。)の公表が承認され、2024年1月24日に公表されている。
本公開草案のコメント募集期間は、2024年2月26日までとされている。
詳細については、ASBJのウェブページ(実務対応報告公開草案第68号(実務対応報告第44号の改正案)「グローバル・ミニマム課税制度に係る税効果会計の適用に関する当面の取扱い(案)」の公表|企業会計基準委員会:財務会計基準機構(asb.or.jp))を参照いただきたい。
以上
【2024.1.23】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2024年1月24日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2023年12月28日)からの主な改訂点
・「1. 開発中の会計基準」「(4) 四半期報告書制度の見直しへの対応」において、2023年12月15日に公表した企業会計基準公開草案第80号「中間財務諸表に関する会計基準(案)」等について、2024年1月19日にコメントを締め切り、今後、公開草案に寄せられたコメントへの対応の検討を予定している旨の記載が追加されている。
・「2. 開発中の指針」「(2)
グローバル・ミニマム課税に関する改正法人税法への対応」において、グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等(当期税金)の会計処理及び開示の取扱いについては、2023年11月17日に公表した実務対応報告公開草案第67号「グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示に関する取扱い(案)」及び補足文書(案)「グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等に関する適用初年度の見積りについて(案)」について、2024年1月9日にコメントが締め切られている。また、グローバル・ミニマム課税制度に係る税効果会計の取扱いについては、2024年1月24日に実務対応報告公開草案第68号(実務対応報告第44号の改正案)「グローバル・ミニマム課税制度に係る税効果会計の適用に関する当面の取扱い(案)」(コメント期限:2024年2月26日)を公表している旨の記載が追加されている。
・「3. その他の日本基準の開発に関する事項」「(1) 日本公認会計士協会が公表した実務指針等の移管」において、2023年6月20日に公表した移管のアプローチ等に関する意見募集文書について、2023年8月25日にコメントを締め切り、現在、意見募集文書に寄せられたコメントへの対応を検討しており、日本公認会計士協会が公表した実務指針等の移管のアプローチ等について検討を行うとともに、継続企業及び後発事象に関する調査研究を行うことを予定している旨の記載が追加されている。
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb.or.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2024.1.23】JICPA:「「地方独立行政法人会計基準」及び「地方独立行政法人会計基準注解」に関するQ&A」等の一部改訂について(公開草案)
日本公認会計士協会(JICPA)は、2024年1月23日付で、「「地方独立行政法人会計基準」及び「地方独立行政法人会計基準注解」に関するQ&A」等(以下「Q&A」という。)の一部改訂について公表した。
令和4年9月付けで改訂した、「「地方独立行政法人会計基準」及び「地方独立行政法人会計基準注解」に関するQ&A」(総務省及びJICPAの連名による発行)について、実務上の論点となる事項について明確にするため、両者で検討が行われ、一通りの検討を終えたため、公開草案として公表されている。
<改訂対象のQ&A>
・「地方独立行政法人会計基準」及び「地方独立行政法人会計基準注解」に関するQ&A
・「地方独立行政法人会計基準」及び「地方独立行政法人会計基準注解」に関するQ&A【公営企業型版】
・固定資産の減損に係る地方独立行政法人会計基準」及び「固定資産の減損に係る地方独立行政法人会計基準注解」に関するQ&A
意見募集期間は、2024年2月26日までとされている。
詳細については、JICPAのウェブページ(「「地方独立行政法人会計基準」及び「地方独立行政法人会計基準注解」に関するQ&A」等の一部改訂について(公開草案)| 日本公認会計士協会 (jicpa.or.jp))を参照いただきたい。
以上
【2023.12.28】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2023年12月28日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2023年12月15日)からの主な改訂点
・「1. 開発中の会計基準」「(3) パーシャルスピンオフの会計処理」において、2023年10月6日に公表した企業会計基準適用指針公開草案第80号(企業会計基準適用指針第2号の改正案)「自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準の適用指針(案)」等について、2023年12月6日にコメントを締め切り、現在、公表開草案に寄せられたコメントへの対応検討している旨の記載が追加されている。
・「1. 開発中の会計基準」「(5)
上場企業等が保有するベンチャーキャピタル(VC)ファンドの出資持分に係る会計上の取扱い」において、2023年11月に企業会計基準諮問会議から提言を受け、上場企業等が保有する組合等への出資持分に関して、VCファンドに相当する組合等の構成資産である市場価格のない株式を中心とする限定した範囲の会計上の取扱いについて、2023年12月より検討を開始している旨の記載が追加されている。
・「2. 開発中の指針」「(2)
グローバル・ミニマム課税に関する改正法人税法への対応」において、令和6年度以降の税制改正への対応として、実務対応報告第44号「グローバル・ミニマム課税に対応する法人税法の改正に係る税効果会計の適用に関する当面の取扱い」における当面の取扱いを継続するための改正の要否について、2023年12月より検討を開始し、2024年1月に公開草案を公表することを目標としている旨の記載が追加されている。
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb.or.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2023.12.25】SSBJ:「現在開発中のサステナビリティ開示基準に関する今後の計画」の改訂
SSBJは、第7回サステナビリティ基準委員会(2023年1月18日開催)において、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)のIFRS S1号「サステナビリティ関連財務情報の開示に関する全般的要求事項」に相当する基準(日本版S1基準)及びIFRS S2号「気候関連開示」に相当する基準(日本版S2基準)の開発に関するプロジェクトを開始することを決定した。
基準開発プロジェクトにおいては、ISSBにより強制力があるものと位置付けた内容について、我が国においても取り入れるかどうかを検討することとしている。
IFRS S2号とあわせてISSBが公表した「IFRS S2号『気候関連開示』を適用するための産業別ガイダンス」は適用が任意とされたため、日本版S2プロジェクトにおいても検討の範囲に含まれていない。
SSBJは、日本版S1基準及び日本版S2基準の公開草案の公表目標を、2023年度中(遅くとも2024年3月31日まで)、確定基準の公表目標を2024年度中(遅くとも2025年3月31日まで)としている。
SSBJは、確定基準公表後ただちに強制適用を求めることは意図しておらず、当該基準において定められた適用時期に関する定めに従い適用されることを意図している。
SSBJは、我が国のサステナビリティ開示基準の開発状況について明示することにより、国内外の関係者の予見可能性が高まると考えられることから、SSBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2023年8月3日)からの主な改訂点
・ISSBの文書のうち、「基準に準拠した旨を表明するにはそのすべてに従わなければならないもの」を「規範性」があるものと表現していたが、「強制力」があるものに用語が変更されている。
・SSBJにおける基準開発の状況及びISSBを含む国際的な基準開発の状況に応じて、日本版S1プロジェクト及び日本版S2プロジェクトの論点リストが更新(温室効果ガス排出に関する各論点の追加等)されている。
詳細については、SSBJのウェブページ(https://www.asb.or.jp/jp/project/plan-ssbj.html)を参照いただきたい。
以上
【2023.12.22】金融庁:「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正案に対するパブリックコメントの結果等
金融庁は、「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正案に対するに関する意見募集を行い、2023年12月22日に結果を公表した。
1.主な改正内容
2022年6月に公表された「金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ報告」において、個別分野における「重要な契約」について、開示すべき契約の類型や求められる開示内容を具体的に明らかにすることで、適切な開示を促すことが考えられるとの提言がなされた。
当該提言等を踏まえた、有価証券報告書及び有価証券届出書(以下「有価証券報告書等」)及び臨時報告書の記載事項の改正内容は、以下のとおりとされている。
【1】企業・株主間のガバナンスに関する合意
有価証券報告書等の提出会社(提出会社が持株会社の場合には、その子会社含む。)が、提出会社の株主との間で、以下のガバナンスに影響を及ぼし得る合意を含む契約(重要性の乏しいものを除く。)を締結している場合、当該契約の概要や合意の目的及びガバナンスへの影響等の開示が求められる。
(a)役員候補者指名権の合意
(b)議決権行使内容を拘束する合意
(c)事前承諾事項等に関する合意
【2】企業・株主間の株主保有株式の処分・買増し等に関する合意
有価証券報告書等の提出会社が、提出会社の株主(大量保有報告書を提出した株主)との間で、以下の株主保有株式の処分等に関する合意を含む契約(重要性の乏しいものを除く。)を締結している場合、当該契約の概要や合意の目的等の開示が求められる。
(a)保有株式の譲渡等の禁止・制限の合意
(b)保有株式の買増しの禁止に関する合意
(c)株式の保有比率の維持の合意
(d)契約解消時の保有株式の売渡請求の合意
【3】ローン契約と社債に付される財務上の特約
(1)臨時報告書の提出
有価証券報告書等の提出会社が、財務上の特約の付されたローン契約の締結又は社債の発行をした場合(既に締結している契約や既に発行している社債に新たに財務上の特約が付される場合も含む。)であって、その元本又は発行額の総額が連結純資産額の10%以上の場合には、契約の概要(契約の相手方の属性、元本総額及び担保の内容等)や財務上の特約の内容を記載した臨時報告書の提出が求められる。
そして、上記の財務上の特約に変更があった場合や財務上の特約に抵触した場合には、財務上の特約の変更内容や抵触事由等を記載した臨時報告書の提出が求められる。
(2)有価証券報告書等への記載
有価証券報告書等の提出会社が、財務上の特約の付されたローン契約の締結又は社債の発行をしている場合であって、その残高が連結純資産額の10%以上である場合には(同種の契約・社債はその負債の額を合算する)、当該契約又は社債の概要及び財務上の特約の内容の開示が求められる。
2.公布・施行日等
本改正に係る内閣府令は、本日付で公布され、2024年4月1日から施行される。
なお、改正後の規定は、以下のとおり適用される(具体的な適用時期については、別紙2を参照)。また、本改正に伴い開示ガイドライン(別紙3)が改正され、2024年4月1日より適用される。
①「重要な契約」の有価証券報告書等への記載(上記【3】(1)以外)
2025年3月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書等から適用
※ ただし、施行日前に締結された契約については、2026年3月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書等までは省略可能
②財務上の特約に係る臨時報告書の提出(上記【3】(1))
2025年4月1日以後に提出される臨時報告書から適用
※ ただし、財務上の特約に変更があった場合等に係る臨時報告書について、施行日前に締結された契約については、2026年4月1日以後に提出される臨時報告書までは省略可能
詳細については以下のウェブページを参照いただきたい。
「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正案に対するパブリックコメントの結果等について:金融庁(fsa.go.jp)
以上
【2023.12.21】金融庁:「四半期レビュー基準の期中レビュー基準への改訂及び監査に関する品質管理基準の改訂について(公開草案)」の公表
金融庁から、2023年12月21日付で、「四半期レビュー基準の期中レビュー基準への改訂及び監査に関する品質管理基準の改訂について(公開草案)」が公表された。
企業会計審議会監査部会(部会長 堀江 正之 日本大学商学部教授)は、「四半期レビュー基準の期中レビュー基準への改訂及び監査に関する品質管理基準の改訂について(公開草案)」をとりまとめ、公表する。
令和5(2023)年11月20日に「金融商品取引法等の一部を改正する法律」(令和5年11月29日法律第79号)が成立し、四半期開示義務を廃止する金融商品取引法の改正に伴う関係政令・内閣府令等の規定の整備が進められている中、監査部会においても、四半期開示の見直しに伴う監査人のレビューに係る必要な対応について、審議が行われた。
年度の財務諸表の監査を実施する監査人が行う中間財務諸表その他の期中財務諸表に対するレビューについては、種々異なる需要が想定される。
こうしたことから、監査部会において、四半期レビュー基準について、改正後の金融商品取引法における中間財務諸表に対するレビューに加えて、四半期開示義務が廃止された後の四半期決算短信におけるレビューも含め、年度の財務諸表の監査を実施する監査人が行う期中レビューの全てに共通するものとする方向で改訂の検討を進めることとし、このたび、公開草案をとりまとめました。今回の改訂においては、四半期レビュー基準を期中レビュー基準に名称変更するとともに、現行の四半期レビュー基準で規定している適正性に関する結論の表明の形式に加えて、準拠性に関する結論の表明の形式を期中レビュー基準に導入し、併せて、特別目的の期中財務諸表に対する結論の表明の位置付けを明確にすることとする。
具体的な内容については(別紙1)~(別紙3)をご参照いただきたい。
詳細については、金融庁のウェブページ(こちら)をご覧iいただきたい。
【2023.12.15】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2023年12月15日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2023年11月30日)からの主な改訂点
・「1. 開発中の会計基準」「(3) パーシャルスピンオフの会計処理」において、2023年10月6日に公表した企業会計基準適用指針公開草案第80号(企業会計基準適用指針第2号の改正案)「自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準の適用指針(案)」等について、2023年12月6日にコメントを締め切り、今後、公表開草案に寄せられたコメントを検討することを予定している旨の記載が追加されている。
・「1. 開発中の会計基準」「(4) 四半期報告書制度の見直しへの対応」において、2023年12月15日に企業会計基準公開草案第80号「中間財務諸表に関する会計基準(案)」等(コメント期限:2024年1月19日)を公表している旨の記載が追加されている。
・「1. 開発中の会計基準」「(5)
上場企業等が保有するベンチャーキャピタル(VC)ファンドの出資持分に係る会計上の取扱い」の項目が追加され、2023年11月に企業会計基準諮問会議から提言を受け、上場企業等が保有する組合等への出資持分に関して、VCファンドに相当する組合等の構成資産である市場価格のない株式を中心とする限定した範囲の会計上の取扱いについて、今後、検討を開始することを予定しているとされている。
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb.or.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2023.12.15】ASBJ:企業会計基準公開草案第80号「中間財務諸表に関する会計基準(案)」等の公表
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2023年12月15日に、企業会計基準公開草案第80号「中間財務諸表に関する会計基準(案)」等を公表した。
2022年12月に公表された金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ報告(以下「ディスクロージャーWG報告」という。)において、四半期開示の見直しとして、上場企業について金融商品取引法上の四半期開示義務(第1・第3四半期)を廃止し、取引所規則に基づく四半期決算短信に「一本化」すること及び開示義務が残る第2四半期報告書を半期報告書として提出することが示された。当該ディスクロージャーWG報告に沿って2023年3月に金融商品取引法等の一部を改正する法律案(以下「法律案」という。)が国会に提出され、2023年11月に「金融商品取引法等の一部を改正する法律」(令和5年法律第79号)として成立し、これにより金融商品取引法(昭和23年法律第25号)が改正された。ASBJでは、法律案において施行日が2024年4月1日とされていたことから、法律案の成立を前提に四半期報告書制度の見直しへの対応について、検討が重ねられていた。
2023年12月13日開催の第516回企業会計基準委員会において、以下の企業会計基準及び企業会計基準適用指針の公開草案(以下合わせて「本公開草案」という。)の公表が承認され、2023年12月15日に公表されている。
企業会計基準公開草案第80号「中間財務諸表に関する会計基準(案)」
企業会計基準適用指針公開草案第82号「中間財務諸表に関する会計基準の適用指針(案)」
コメント募集期間は、2024年1月19日までとされている。
【参考情報】
四半期開示制度の見直しに関連して、改正後の金融商品取引法に係る政令・内閣府令案等が、2023年12月8日に金融庁のホームページより公表された。また、四半期開示制度の見直しに関連した公表物は、東京証券取引所及び日本公認会計士協会からもそれぞれのホームページより公表されている。
本公開草案は、改正後の金融商品取引法に従い、新たに作成される中間財務諸表に適用することを提案しており、各団体から公表された四半期開示制度の見直しに関連する公表物も本公開草案の理解に資すると考えられるため、参考情報としてまとめられている。
四半期開示制度の見直しに関する情報については、以下のサイトを参照のこととされている。
https://www.asb.or.jp/jp/info/206330.html
詳細については、ASBJのウェブページ(企業会計基準公開草案第80号「中間財務諸表に関する会計基準(案)」等の公表|企業会計基準委員会:財務会計基準機構(asb.or.jp))を参照いただきたい。
以上
【2023.12.08】金融庁:令和5年金融商品取引法等改正に係る政令・内閣府令案等の公表
金融庁は、2023年12月8日に令和5年金融商品取引法等改正に係る政令・内閣府令案等を取りまとめ、公表した。
1.改正の概要
令和5(2023)年11月20日に成立した「金融商品取引法等の一部を改正する法律」(令和5年11月29日法律第79号。以下「改正法」という。)のうち、四半期報告書制度の廃止に関する規定の施行に伴い、関係政令・内閣府令等(注1)の規定の整備を行うものとされている。
主な改正等の内容は以下のとおりとされている。
l 四半期報告書制度の廃止に伴う規定の整備
· 上場会社等が提出する半期報告書に関する規定を整備する。
· 以下の事項について、臨時報告書の提出事由に追加する(注2)。
Ø 「企業・株主間のガバナンスに関する合意」の締結・変更
Ø 「企業・株主間の株主保有株式の処分・買増し等に関する合意」の締結・変更
· 以下の内閣府令を廃止し、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下、「財務諸表等規則」という。)及び「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」において、従前の四半期財務諸表を第1種中間財務諸表、従前の中間財務諸表を第2種中間財務諸表として中間財務諸表の作成方法等を含め規定する(注3)。
Ø 中間財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則
Ø 四半期財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則
Ø 中間連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則
Ø 四半期連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則
· その他、関係政令、内閣府令等について所要の改正等を行う。
(注1)本改正案で用いている一部の名称は仮称であり、企業会計審議会等における議論の結果を踏まえ、名称を変更する可能性があるとされている。
(注2)令和4(2022)年12月に公表された金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ報告で、四半期報告書において、直近の有価証券報告書の記載内容から重要な変更があった場合に開示が求められてきた事項については、臨時報告書の提出事由とすることが考えられるとされたことを踏まえ、改正を行うものとされている。
(注3)財務諸表等規則等の本改正案は、金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ報告(「上場企業の半期報告書については、現行と同様、第2四半期報告書と同程度の記載内容とする」)に基づき作成しているが、第1種中間財務諸表等に適用される会計基準については、現在、企業会計基準委員会において議論が行われているところであり、その基準案の内容を踏まえた修正を行う可能性があるとされている。
2.適用日
本パブリックコメント終了後、所要の手続を経て公布、施行(令和6(2024)年4月1日)の予定とされている(参考1、2)。
改正後の規定のうち、有価証券報告書等の様式に係る規定の適用については、以下を予定しているとされている。
· 有価証券届出書及び発行登録書(企業内容等の開示に関する内閣府令(以下「開示府令」という。)第2号様式等)
施行日以後最初に有価証券報告書を提出した時から適用(改正法附則第3条第2項の規定により、改正後の規定に基づく半期報告書を提出する会社にあっては、施行日以後最初に当該半期報告書を提出した時から適用)
· 有価証券報告書(開示府令第3号様式等)
施行日以後開始する事業年度に係る有価証券報告書から適用(改正法附則第3条第2項の規定により、改正後の規定に基づく半期報告書を提出する会社にあっては、施行日以後に提出する有価証券報告書から適用)
· 臨時報告書(開示府令第19条第2項第12号の2及び第12号の3)
令和7(2025)年4月以後提出されるものから適用
(参考1) 四半期報告書は、施行日以後開始する四半期会計期間に係るものから提出が不要となるが、施行日前に開始する四半期会計期間に係るものについては提出が必要とされている(改正法附則第2条第1項)。
(参考2) 改正後の規定に基づく半期報告書は、施行日以後開始する事業年度に係るものから提出する必要があるとされている(改正法附則第3条第1項)。
なお、施行日前に事業年度が開始し、かつ、施行日以後に第2四半期会計期間が開始する会社(12月期決算会社、1月期決算会社及び2月期決算会社)については、当該四半期会計期間が属する事業年度に係るものから、改正後の規定に基づく半期報告書を提出する必要があるとされている(改正法附則第3条第2項)。
意見募集期間は令和6年1月9日(火)までとされている。
詳細については以下のウェブページを参照いただきたい。
令和5年金融商品取引法等改正に係る政令・内閣府令案等の公表について:金融庁 (fsa.go.jp)
令和5年金融商品取引法等改正に係る政令・内閣府令案等の公表について|e-Govパブリック・コメント
以上
【2023.12.07】金融庁:「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)」等の公表
金融庁は、2023年12月7日に「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「財務諸表等規則」という。)等の一部を改正する内閣府令(案)」等を取りまとめ、公表した。
改正の概要は以下のとおりである。
1.「財務諸表等規則等の一部を改正する内閣府令(案)」について
企業会計基準委員会(ASBJ)において、企業会計基準第45号「資金決済法における特定の電子決済手段の会計処理及び開示に関する当面の取扱い」及び企業会計基準第32号「『連結キャッシュ・フロー計算書等の作成基準』の一部改正」を公表したことを受け、財務諸表等規則等について所要の改正を行うものであるとされている。
2.「財務諸表等規則に規定する金融庁長官が定める企業会計の基準を指定する件」の一部改正(案)について
企業会計基準委員会が令和5年11月17日までに公表した会計基準を、連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則第1条第3項及び財務諸表等規則第1条3項に規定する一般に公正妥当と認められる企業会計の基準とするとされている。
● 令和5年11月17日公表
● 企業会計基準第32号「連結キャッシュ・フロー計算書等の作成基準」の一部改正
3.施行日
公布の日から施行するとされている。
意見募集期間は令和6年1月9日(火)までとされている。
詳細については以下のウェブページを参照いただきたい。
「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則の一部を改正する内閣府令(案)」等の公表について:金融庁(fsa.go.jp)
「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)」等の公表について|e-Govパブリック・コメント
以上
【2023.12.01】金融庁:「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正(案)の公表
金融庁は、2023年12月1日に「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正(案)を以下のとおり取りまとめ、公表した。
1.改正の概要
【1】新規公開時に提出される有価証券届出書における個人情報の記載の見直し
新規公開時に提出される有価証券届出書では、新規公開前2年間※に発行された株式やストック・オプション(以下、株式等)の全取得者の氏名や住所、一定期間における株式等の移動状況(移動を行った当事者の氏名・名称、住所等)の開示が求められているところ、以下の改正が行われる。
- 株式等を付与された者が使用人(退任・退職者を含む。以下同じ)である場合には、使用人に付与された株式等の全体数の開示を求めつつ、氏名・住所の記載を不要とする。
- 役員(退任・退職者を含む。以下同じ)については、氏名及び役員ごとに付与された株式等の数の開示を求めますが、住所の記載は不要とすることとする。
- ただし、役員及び使用人について、大量保有報告書提出義務がある場合又は所有株式数上位10名に含まれる場合には、引き続き、氏名と(市区町村までの)住所の記載を求めることとする。
※最近事業年度の末日の2年前の日から届出書提出日までの間
【2】第三者割当の方法による募集又は売出しに係る届出書の個人情報の見直し
第三者割当の方法による募集又は売出しに係る有価証券届出書については、割当予定先が個人である場合は、「第三者割当の場合の特記事項」欄において、当該個人の氏名、住所及び職業の内容等を記載する必要があるところ、以下の改正が行われる。
- 退任・退職者に対し、在任・在職中の役務への対価として株式等を付与する場合には、「第三者割当の場合の特記事項」欄の記載を不要とする。
2.適用日
パブリックコメント終了後、所要の手続を経て公布、施行の予定とされている。
また、意見募集期間は、2023年1月9日(火)までとされている。
詳細については以下のウェブページを参照いただきたい。
「企業内容等の開示に関する留意事項について(企業内容等開示ガイドライン)」の改正(案)の公表について:金融庁
(fsa.go.jp)
「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正(案)の公表について|e-Govパブリック・コメント
以上
【2023.11.30】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2023年11月30日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2023年11月17日)からの主な改訂点
・「1. 開発中の会計基準」「(2) 金融商品に関する会計基準」において、IFRS第9号「金融商品」(以下「IFRS第9号」という。)を適用した場合と同じ実務及び結果となると認められる会計基準の開発を目的とした審議が一巡したことを踏まえ、IFRS第9号を出発点として適切な引当水準を確保したうえで実務負担に配慮した会計基準の開発を目的とした審議を行っている旨の記載が追加されている。
・「1. 開発中の会計基準」「(4) 四半期報告書制度の見直しへの対応」において、各論点について検討を行い、公開草案の公表に向け審議を進めており、2023年12月に公開草案を公表することを目標としている旨の記載が追加されている。
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb.or.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2023.11.21】金融庁:四半期報告書制度の廃止を含む「金融商品取引法等の一部を改正する法律」の公表
金融庁は、第212回国会において、「金融商品取引法等の一部を改正する法律」等が成立したことを2023年11月21日に公表した(2023年3月14日法案提出、2023年11月20日成立)。
「金融商品取引法等の一部を改正する法律案要綱」では、「我が国の金融及び資本市場をめぐる環境変化に対応し、金融サービスの顧客等の利便の向上及び保護を図るため、顧客等の最善の利益を勘案しつつ、誠実かつ公正に業務を遂行すべき義務の規定の整備、顧客等への契約締結前の説明義務等に係る規定の整備、インターネットを用いてファンド形態で出資を募り企業等に貸し付ける仕組みを取り扱う金融商品取引業者に係る規制の整備等の措置を講ずる必要がある。このため、金融商品取引法等の一部を改正することとする。」と記載され、有価証券とみなされる権利の範囲の見直しや、四半期報告書制度の廃止、ソーシャルレンディング等のファンドに関する規定の整備のほか複数の事項についての法律の改正案の内容が説明されている。このうち、「金融商品取引法の一部改正(第1条関係)」における「四半期報告書制度廃止」の改正案の内容について、以下のように説明されている。
・四半期報告書制度廃止
⑴ 上場会社に対する期中の業績等の開示について、現在の3ヶ月ごとの開示から6ヶ月ごとの開示に頻度を落とし(四半期報告書制度の廃止)、上場会社に対して、四半期報告書に代わり半期報告書の提出を義務付けることとし、四半期報告書の提出に関する規定を削除することとする。(金融商品取引法第5条、第24条、第24条の4の7、第24条の4の8、第24条の5、第25条、第27条、第27条の30の2、第27条の30の6、第57条の2、第166条関係)
⑵ 参照方式の届出書、発行登録書類及び発行登録追補書類、半期報告書及び半期報告書の確認書並びに臨時報告書(これらの訂正書類も含む。)の公衆縦覧期間を5年に延長することとする。(金融商品取引法第25条関係)
施行期日については、原則として、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとされている。
ただし、四半期報告書制度の廃止に関連する規定(金融商品取引法第24条の4の7及び第24条の4の8を削る改正規定や同法第5条、第24条、第24条の5等の改正規定など)[TOG1] は、2024年4月1日から施行され(附則第1条第3号)、この施行日前に開始した四半期に係る四半期報告書の提出ついては従前の例による(附則第2条第1項)とされている。また、金融商品取引法第24条の5第1項の規定は、この施行日以後に開始する事業年度に係る半期報告書について適用し、この施行日前に開始した事業年度に係る半期報告書については、なお従前の例によるとされているが(附則第3条第1項)、この施行日以後に四半期報告書(事業年度における最初の四半期に係るものであってこの施行日以後にその提出すべき期間が開始するものに限る。)を提出する場合において、半期報告書の提出については、当該四半期が属する年度から適用することが規定されている(附則第3条第2項)。
詳細については以下のウェブページを参照いただきたい。
第212回国会における金融庁関連法律案 (fsa.go.jp)
以上
【2023.11.21】JPX:「四半期開示の見直しに関する実務の方針」の公表
日本取引所グループ(JPX)は、2023年11月21日「四半期開示の見直しに関する実務の方針」を公表した。
2022年6月及び12月に公表された金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ報告(以下「DWG報告」という。)において、金融商品取引法上の四半期報告書(第1・第3四半期)を廃止し、取引所規則に基づく四半期決算短信に「一本化」する方向性が示されるとともに、「一本化」の具体化における各論点の方向性が示された。
JPXでは、2023年6月に「四半期開示の見直しに関する実務検討会」(以下「実務検討会」という。)を設置し、DWG報告で示された「一本化」の具体的な方向性に沿った実務の実現に向けて検討を重ね、実務検討会における検討を踏まえ、「四半期開示の見直しに関する実務の方針」を取りまとめが行われ、公表された
具体的な制度改正にあたっては、今後、制度要綱を公表のうえ、パブリック・コメント手続きを実施する予定であり、公表が行われるとされている。
詳細については以下のウェブページを参照いただきたい。
「四半期開示の見直しに関する実務の方針」の公表について| 日本取引所グループ (jpx.co.jp)
以上
【2023.11.20】JICPA:業種別委員会研究資料第2号「Web3.0関連企業における監査受嘱上の課題に関する研究資料」の公表
日本公認会計士協会は、2023年11月20日に、業種別委員会研究資料第2号「Web3.0関連企業における監査受嘱上の課題に関する研究資料」を公表した。
Web3.0関連企業における監査受嘱にあたり、取引の経済合理性の理解、会計処理を実施するための前提となる発行者及び保有者との間の権利及び義務の特定、関連法令等の理解及び内部統制の構築等、検討すべき事項は多岐にわたっている。本研究資料は、これらの監査上の課題について調査し、また、会計監査に関する企業側と監査人側の相互の理解の促進等のための企業関係者、弁護士、監査人が実施した「Web3.0関連企業の会計監査に関する勉強会」における議論も踏まえ、現時点における考えを取りまとめたものとされている。なお、公開草案に寄せられた主なコメントの概要とその対応も併せて公表されている。
詳細については、JICPAのウェブページ(業種別委員会研究資料第2号「Web3.0関連企業における監査受嘱上の課題に関する研究資料」及び「公開草案に対するコメントの概要及び対応」の公表について| 日本公認会計士協会 (jicpa.or.jp))を参照いただきたい。
以上
【2023.11.17】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2023年11月17日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2023年11月2日)からの主な改訂点
・「2. 開発中の指針」において、2023年11月17日に実務対応報告第45号「資金決済法における特定の電子決済手段の会計処理及び開示に関する当面の取扱い」が公表されたことを受けて、「資金決済法上の「電子決済手段」の発行・保有等に係る会計上の取扱い」に関する記載が削除されている。
・「2. 開発中の指針」「(3) グローバル・ミニマム課税に関する改正法人税法への対応」において、以下の記載が追加されている。
ü 2023年11月17日に実務対応報告公開草案第67号「グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示に関する取扱い(案)等(コメント期限:2024年1月9日)を公表している旨
ü 上述した実務対応報告を適用する場合に実務に資するための情報を提供することを目的として、補足文書(案)「グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等に関する適用初年度の見積りについて(案)」(コメント期限:2024年1月9日)を公表している旨
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb.or.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2023.11.17】ASBJ:実務対応報告公開草案第67号「グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示に関する取扱い(案)」等の公表
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2023年11月17日に、実務対応報告公開草案第67号「グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会 計処理及び開示に関する取扱い(案)」等を公表した。
2021年10月に経済協力開発機構(OECD)/主要20か国・地域(G20)の「BEPS包摂的枠組み(Inclusive Framework on Base Erosion and Profit Shifting)」において、当該枠組みの各参加国によりグローバル・ミニマム課税について合意が行われた。これを受けて、我が国においても国際的に合意されたグローバル・ミニマム課税のルールのうち所得合算ルール(IIR)に係る取扱いが2023年3月28日に成立した「所得税法等の一部を改正する法律」(令和5年法律第3号)において定められ、2024年4月1日以後開始する対象会計年度から適用することとされている。これは、一定の要件を満たす多国籍企業グループ等の国別の利益に対して最低15%の法人税を負担させることを目的とし、当該課税の源泉となる純所得(利益)が生じる企業と納税義務が生じる企業が相違する新たな税制とされている。当該税制について、現行の会計基準等では、当該税制に係る法人税等(当期税金)及び当該法人税等に関する税効果会計をどのように取り扱うかが明らかでないとの意見が聞かれたことから、ASBJでは2023年1月より審議を開始し、税効果会計の取扱いについては、2023年3月に実務対応報告第44号「グローバル・ミニマム課税に対応する法人税法の改正に係る税効果会計の適用に関する当面の取扱い」において当面の取扱いを公表している。その後、ASBJは、グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等(当期税金)及び同制度適用後の税効果会計の取扱いについて、検討が行われた。
2023年11月14日開催の第514回企業会計基準委員会において、グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等(当期税金)に関する標記の「グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示に関する取扱い(案)」(以下「本公開草案」という。)の公表が承認され、2023年11月17日に公表されている。
また、実務対応報告第X号「グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示に関する取扱い」を適用する場合に実務に資するための情報を提供することを目的として、補足文書「グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等に関する適用初年度の見積りについて」(以下「補足文書」という。)を公表することを予定している。
本公開草案及び補足文書のコメント募集期間は、2024年1月9日(火)までとされている。
詳細については、ASBJのウェブページ(実務対応報告公開草案第67号「グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示に関する取扱い(案)」の公表|企業会計基準委員会:財務会計基準機構(asb.or.jp))を参照いただきたい。
以上
【2023.11.17】ASBJ:実務対応報告第45号「資金決済法における特定の電子決済手段の会計処理及び開示に関する当面の取り扱い」等の公表
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2023年11月17日に、実務対応報告第45号「資金決済法における特定の電子決済手段の会計処理及び開示に関する当面の取扱い」等を公表した。
2022年6月に成立した「安定的かつ効率的な資金決済制度の構築を図るための資金決済に関する法律等の一部を改正する法律」(令和4年法律第61号)により「資金決済に関する法律」(平成21年法律第59号。以下「資金決済法」という。)が改正された。改正された資金決済法においては、いわゆるステーブルコインのうち、法定通貨の価値と連動した価格で発行され券面額と同額で払戻しを約するもの及びこれに準ずる性質を有するものが新たに「電子決済手段」と定義され、また、これを取り扱う電子決済手段等取引業者について登録制が導入され、必要な規定の整備が行われた。当該規定の整備を背景に、2022年7月に公益財団法人財務会計基準機構内に設けられている企業会計基準諮問会議に対して、資金決済法上の電子決済手段の発行及び保有等に係る会計上の取扱いについて検討するよう要望が寄せられ、ASBJにおいて、資金決済法上の電子決済手段の発行及び保有等に係る会計上の取扱いについて、検討が行われた。
2023年11月14日開催の第514回企業会計基準委員会において、以下の実務対応報告及び企業会計基準(以下合わせて「本実務対応報告等」という。)の公表が承認され、2023年11月17日に公表されている。
・実務対応報告第45号「資金決済法における特定の電子決済手段の会計処理及び開示に関する当面の取扱い」
・企業会計基準第32号「『連結キャッシュ・フロー計算書等の作成基準』の一部改正」
本実務対応報告等については、2023年5月31日に公開草案を公表し、広くコメント募集を行った後、ASBJに寄せられた意見を踏まえて検討を行い、公表するに至ったものである。
【参考情報】
本実務対応報告等は、日本公認会計士協会(JICPA)の実務指針にも影響するため、ASBJで検討の上、JICPAに改正を依頼しており、当該依頼を踏まえ、同日、JICPAより、以下の実務指針の改正案が公表されている。
・日本公認会計士協会 会計制度委員会報告第8号
「連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針」
詳細については、ASBJのウェブページ(実務対応報告第45号「資金決済法における特定の電子決済手段の会計処理及び開示に関する当面の取扱い」等の公表|企業会計基準委員会:財務会計基準機構
(asb.or.jp))及びJICPAのウェブページ(「会計制度委員会報告第8号「連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針」の改正について」の公表について| 日本公認会計士協会 (jicpa.or.jp))を参照いただきたい。
以上
【2023.11.06】金融庁:「企業内容等の開示に関する留意事項について(企業内容等開示ガイドライン)」の改正(案)の公表
金融庁は、2023年11月6日に「企業内容等の開示に関する留意事項について(企業内容等開示ガイドライン)」の改正(案)を以下のとおり取りまとめ、公表した。
1.改正の概要
総額1億円以上の有価証券の募集又は売出しを行う際には、有価証券届出書の提出が必要とされている。他方で、株式報酬として交付される株式が譲渡制限付である場合(※)については、有価証券届出書の提出を不要とし、臨時報告書の提出で足りるとする特例が設けられている。
本改正は、当該株式報酬について発行会社が定める株式報酬規程等に、
・ 取締役等の死亡その他正当な理由による退任又は退職
・ 発行会社の組織再編成等
といった事由が生じた際、当該株式の譲渡が禁止される旨の制限を解除する旨の定めが設けられている場合であっても、当該特例の譲渡制限期間の要件を満たし、有価証券届出書の提出が不要であることを、企業内容等開示ガイドラインにおいて明確化する改正を行うものとされている。
※ いわゆる譲渡制限付株式(RS:Restricted Stock)
2.適用日
パブリックコメント終了後、速やかに適用する予定とされている。
また、意見募集期間は、2023年12月5日(火)までとされている。
詳細については以下のウェブページを参照いただきたい。
「企業内容等の開示に関する留意事項について(企業内容等開示ガイドライン)」の改正(案)の公表について:金融庁
(fsa.go.jp)
「企業内容等の開示に関する留意事項について(企業内容等開示ガイドライン)」の改正(案)の公表について|e-Govパブリック・コメント
以上
【2023.11.02】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2023年11月2日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2023年10月6日)からの主な改訂点
・「2. 開発中の指針」「(2) 資金決済法上の「電子決済手段」の発行・保有等に係る会計上の取扱い」において、2023年11月に最終化することを目標としている旨の記載が追加されている。
・「2. 開発中の指針」「(3) グローバル・ミニマム課税に関する改正法人税法への対応」において、各論点について検討を行い、グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等(当期税金)の会計処理及び開示について、公開草案の公表に向け審議を進めているおり、2023年11月に公開草案を公表することを目標としている旨の記載が追加されている。
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb.or.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2023.10.18】金融庁:「投資信託財産の計算に関する規則の一部を改正する内閣府令(案)」等の公表について
金融庁は、2023年10月18日に「投資信託財産の計算に関する規則の一部を改正する内閣府令(案)」等を以下のとおり取りまとめ、公表した。
1.主な改正内容
投資信託及び投資法人に係る一単位(口)当たりの純資産額と基準価額において差異が生じた場合に、貸借対照表等において当該基準価額及び当該差異の理由が注記されるよう所要の改正を行うとされている。
2.施行日
パブリックコメント終了後、所定の手続きを経て公布、施行の予定である。
また、意見募集期間は2023年11月17日(金)までとされている。
詳細については以下のウェブページを参照いただきたい。
「投資信託財産の計算に関する規則の一部改正する内閣府令(案)」等の公表について:金融庁(fsa.go.jp)
「投資信託財産の計算に関する規則の一部を改正する内閣府令(案)」等の公表について|e-Govパブリック・コメント
以上
【2023.10.06】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2023年10月6日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2023年9月22日)からの主な改訂点
・「1. 開発中の会計基準」「(3) パーシャルスピンオフの会計処理」において、2023年10月6日に企業会計基準適用指針公開草案第80号(企業会計基準適用指針第2号の改正案)「自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準の適用指針(案)」等(コメント期限:2023年12月6日)を公表している旨の記載が追加されている。
・「1. 開発中の会計基準」「(4) 四半期報告書制度の見直しへの対応」において、金融商品取引法等の一部を改正する法律案が成立した場合を想定し、改正後の金融商品取引法上の半期報告書制度に対応する会計基準等について、2023年10月より検討を開始している旨の記載が追加されている。
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb.or.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2023.10.06】ASBJ:企業会計基準適用指針公開草案第80号(企業会計基準適用指針第2号の改正案)「自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準の適用指針(案)」等の公表
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2023年10月6日に、企業会計基準適用指針公開草案第80号「自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準の適用指針(案)」等を公表した。
令和5年度税制改正において、完全子会社株式について一部の持分を残す株式分配のうち、当該一部の持分が当該完全子会社の株式の発行済株式総数の20%未満となる株式分配について、他の一定の要件を満たす場合には、完全子会社株式のすべてを分配する場合と同様に、課税の対象外とされる特例措置、いわゆるパーシャルスピンオフ税制が新たに設けられた。これを受けて、2023年3月に開催された第497回企業会計基準委員会において、事業を分離・独立させる手段であるスピンオフの会計処理を検討することが企業会計基準諮問会議より当委員会に提言され、当該取引に係る会計基準の開発に着手することとし、検討が行われた。
2023年10月5日開催の第511回企業会計基準委員会において、以下の企業会計基準適用指針の公開草案(以下合わせて「本公開草案」という。)の公表が承認され、2023年10月6日に公表されている。
・企業会計基準適用指針公開草案第80号(企業会計基準適用指針第2号の改正案)「自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準の適用指針(案)」
・企業会計基準適用指針公開草案第81号(企業会計基準適用指針第28号の改正案)「税効果会計に係る会計基準の適用指針(案)」
コメント募集期間は、2023年12月6日(水)までとされている。
【参考情報】
なお、本公開草案は、日本公認会計士協会(JICPA)の実務指針にも影響するため、ASBJで検討の上、JICPAに改正を依頼しており、当該依頼を踏まえ、同日、JICPAより、以下の実務指針の改正案が公表されている。下記の改正案についてのコメント募集期間も、2023年12月6日(水)までとされている。
·・日本公認会計士協会 会計制度委員会報告第7号
「連結財務諸表における資本連結手続に関する実務指針」
詳細については、ASBJのウェブページ(企業会計基準適用指針公開草案第80号(企業会計基準適用指針第2号の改正案)「自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準の適用指針(案)」等の公表|企業会計基準委員会:財務会計基準機構(asb.or.jp))及びJICPAのウェブページ(会計制度委員会報告第7号「連結財務諸表における資本連結手続に関する実務指針」の改正について(公開草案) | 日本公認会計士協会 (jicpa.or.jp))を参照いただきたい。
以上
【2023.09.22】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2023年9月22日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2023年9月8日)からの主な改訂点
・「3. その他の日本基準の開発に関する事項」「(1) 日本公認会計士協会が公表した実務指針等の移管」において2023年6月20日に公表した日本公認会計士協会が公表した実務指針等の移管に着手する前の段階における移管のアプローチ等に関する意見募集文書について、2023年8月25日にコメントを締め切り、現在、公開草案に寄せられたコメントへの対応を検討している旨が記載されている。
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb.or.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2023.09.21】JICPA:会計制度委員会研究報告第17号「環境価値取引の会計処理に関する研究報告 - 気候変動の課題解決に向けた新たな取引への対応 -」及び「公開草案に対するコメントの概要及び対応」の公表について
日本公認会計士協会は、2023年9月21日に、会計制度委員会研究報告第17号「環境価値取引の会計処理に関する研究報告 - 気候変動の課題解決に向けた新たな取引への対応 -」を公表した。
本研究報告は、近時の世界的な脱炭素、低炭素化によるサステナブルな社会の実現に向けた動きを踏まえて種々の環境関連取引が行われるようになってきているものの、現行の会計基準等において、新たな環境関連取引に関し、会計処理が明らかにされていないものがあることを踏まえ、環境価値を直接取引対象とする環境関連取引(環境価値取引)に関する会計処理の考え方について調査し、現時点における考えを取りまとめたものとされている。なお、公開草案に寄せられた主なコメントの概要とその対応も併せて公表されている。
詳細については、JICPAのウェブページ(会計制度委員会研究報告第17号「環境価値取引の会計処理に関する研究報告 - 気候変動の課題解決に向けた新たな取引への対応 -」及び「公開草案に対するコメントの概要及び対応」の公表について| 日本公認会計士協会 (jicpa.or.jp))を参照いただきたい。
以上
【2023.09.15】金融庁:「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正(案)に対するパブリックコメントの結果等について
金融庁は、「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正(案)に関する意見募集を行い、2023年9月15日に結果を公表した。
令和4年6月に公表された金融審議会「市場制度ワーキング・グループ」中間整理において、新規公開(IPO)の公開価格設定プロセス等について、令和4年2月に日本証券業協会より「公開価格の設定プロセスのあり方等に関するワーキング・グループ」報告書で改善策が取りまとめられており、この公開価格設定プロセス等の見直しを、必要な制度的対応を行いつつ、着実に進展させる必要があるとされた。
上記の報告書においては、上場日程の短縮化や日程設定の柔軟化が課題とされたところ、かかる課題に対する改善策として、あらかじめ上場承認前に有価証券届出書(以下「承認前届出書」)を提出することが考えられ、その際の承認前届出書の記載事項等の実務運用について検討することとされた。これを踏まえ、承認前届出書の記載事項について、以下の改正を行うこととされた。
【1】日程関連の記載(企業内容等の開示に関する留意事項について(以下「開示ガイドライン」)5-8-2-3)
承認前届出書において、上場日に紐づく以下の日程について、一定の幅を持った期間での記載を可能とする改正が行われた。
1.申込期間、払込期日、株式受渡期日
2.発行価格、売出価格の決定予定時期
3.引受人の氏名・名称、住所、引受株式数、引受け条件の決定予定時期
【2】株式数関連の記載(企業内容等の開示に関する内閣府令(以下「開示府令」)第9条第9号)
承認前届出書において、発行数や売出数について「未定」と記載することを可能とする改正が行われた。
【3】価格関連の記載(開示府令第9条第9号並びに開示ガイドライン5-8-2-2及び5-8-3)
承認前届出書において、価格関連の以下の項目について記載しないことを可能にする改正が行われた。
1.払込金額及び手取金の総額(使途の区分ごとの金額)における想定発行価格
2.発行価額及び資本組入額の総額の算定根拠
3.売出価額の総額
上記のほか、承認前届出書の位置づけに関連した事項として、承認前届出書に、上場承認前の募集又は売出しの相手方に関する記載を求める等の改正が行われている。
本改正に係る内閣府令は、2023年9月15日付で公布され、2023年10月1日付で施行される。また、本改正に伴い開示ガイドラインは、2023年10月1日付で改正され、同日より適用される。
詳細については以下のウェブページを参照いただきたい。
「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の一部改正(案)に対するパブリックコメントの結果等の公表について:金融庁(fsa.go.jp)
以上
【2023.09.08】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2023年9月8日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2023年8月28日)からの主な改訂点
・「1. 開発中の会計基準」「(1) リースに関する会計基準」において2023年5月2日に公表した企業会計基準公開草案第73号「リースに関する会計基準(案)」等について、2023年8月4日にコメントを締め切り、現在、公開草案に寄せられたコメントへの対応を検討している旨が記載されている。
・「2.開発中の指針」「(2) 資金決済法上の「電子決済手段」の発行・保有等に係る会計上の取扱い」において2023年5月31日に公表した実務対応報告公開草案第66号「資金決済法における特定の電子決済手段の会計処理及び開示に関する当面の取扱い(案)」等について、2023年8月4日にコメントを締め切り、現在、公開草案に寄せられたコメントへの対応を検討している旨が記載されている。
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb.or.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2023.09.06】JICPA:業種別委員会研究資料「Web3.0関連企業における監査受嘱上の課題に関する研究資料」(公開草案)の公表
日本公認会計士協会(業種別委員会)は、2023年9月6日に、業種別委員会研究資料「Web3.0関連企業における監査受嘱上の課題に関する研究資料」(公開草案)を公表した。
昨今、暗号資産やNFT(Non-Fungible Token)などのトークン(電子的な記録・記号)を活用するWeb3.0ビジネスが広がりを見せており、Web3.0関連企業における監査受嘱については、取引の経済合理性の理解、会計処理を実施するための前提となる発行者及び保有者との間の権利及び義務の特定、関連法令等の理解及び内部統制の構築等、検討すべき事項は多岐にわたっている。これを踏まえ、日本公認会計士協会(業種別委員会)では、Web3.0関連企業における監査受嘱上の課題について研究を重ね、また、調査研究の一環として、会計監査に関する企業側と監査人側の相互の理解の促進等のため、「Web3.0関連企業の会計監査に関する勉強会」を設置し、企業関係者、弁護士、監査人間で議論が行われていた。このたび、Web3.0関連企業における監査受嘱上の課題に関する一通りの検討を終えたため、公開草案として公表したものとされている。
本公開草案は、2023年10月6日まで意見募集がされている。
詳細については、JICPAのウェブページ(業種別委員会研究資料「Web3.0関連企業における監査受嘱上の課題に関する研究資料」(公開草案)の公表について| 日本公認会計士協会 (jicpa.or.jp) )を参照いただきたい。
【2023.08.31】金融庁:「「内部統制報告制度に関するQ&A」等の改訂について」の公表
金融庁から、2023年8月31日付で、「「内部統制報告制度に関するQ&A」等の改訂について」が公表されましたので、お知らせいたします。
金融庁では、平成20年4月から導入された内部統制報告制度に関して、平成19年10月に「内部統制報告制度に関するQ&A」を、平成23年3月に「内部統制報告制度に関する事例集」を公表し、その後、随時、改訂を行っているところです。
令和5年4月7日、企業会計審議会から「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準の改訂について(意見書)」が公表されたことを踏まえ、「内部統制報告制度に関するQ&A」、「内部統制報告制度に関する事例集」を改訂し公表しました。
詳細については、金融庁のウェブページ(こちら)をご覧ください。
【2023.08.28】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2023年8月28日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2023年8月3日)からの主な改訂点
・「1. 開発中の会計基準」「(1) リースに関する会計基準」において2023年5月2日に公表した企業会計基準公開草案第73号「リースに関する会計基準(案)」等について、2023年8月4日にコメントを締め切り、今後、公開草案に寄せられたコメントへの対応を検討することを予定している旨が記載されている。
・「2.開発中の指針」「(2) 資金決済法上の「電子決済手段」の発行・保有等に係る会計上の取扱い」において2023年5月31日に公表した実務対応報告公開草案第66号「資金決済法における特定の電子決済手段の会計処理及び開示に関する当面の取扱い(案)」等について、2023年8月4日にコメントを締め切り、今後、公開草案に寄せられたコメントへの対応を検討することを予定している旨が記載されている。
・「3. その他の日本基準の開発に関する事項」「(1) 日本公認会計士協会が公表した実務指針等の移管」において、2023年6月20日に公表した移管のアプローチ等に関する意見募集文書について、2023年8月25日にコメントを締め切り、今後、意見募集に寄せられたコメントへの対応を検討することを予定している旨が記載されている。
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb.or.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2023.08.03】SSBJ:「現在開発中のサステナビリティ開示基準に関する今後の計画」の改訂
SSBJは、第7回サステナビリティ基準委員会(2023年1月18日開催)において、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)のIFRS S1号「サステナビリティ関連財務情報の開示に関する全般的要求事項」に相当する基準(日本版S1基準)及びIFRS S2号「気候関連開示」に相当する基準(日本版S2基準)の開発に関するプロジェクトを開始することを決定した。基準開発プロジェクトにおいては、ISSBにより規範性があるものと位置付けた内容について、我が国においても取り入れるかどうかを検討することとしている。IFRS S2号とあわせてISSBが公表した「IFRS S2号『気候関連開示』を適用するための産業別ガイダンス」は適用が任意とされたため、日本版S2プロジェクトにおいても検討の範囲に含まれていない。
SSBJは、日本版S1基準及び日本版S2基準の公開草案の公表目標を、2023年度中(遅くとも2024年3月31日まで)、確定基準の公表目標を2024年度中(遅くとも2025年3月31日まで)としている。SSBJは、確定基準公表後ただちに強制適用を求めることは意図しておらず、当該基準において定められた適用時期に関する定めに従い適用されることを意図している。
SSBJは、我が国のサステナビリティ開示基準の開発状況について明示することにより、国内外の関係者の予見可能性が高まると考えられることから、SSBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2023年4月6日)からの主な改訂点
・SSBJにおける基準開発の状況及びISSBを含む国際的な基準開発の状況に応じて、日本版S1プロジェクト及び日本版S2プロジェクトの論点リストが更新されている。
詳細については、SSBJのウェブページ(https://www.asb.or.jp/jp/project/plan-ssbj.html)を参照いただきたい。
以上
【2023.08.03】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2023年8月3日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2023年6月20日)からの主な改訂点
・「2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)」「(3) グローバル・ミニマム課税に関する改正法人税法への対応」について、企業会計基準第27号「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」及び企業会計基準適用指針第28号「税効果会計に係る会計基準の適用指針」等の会計基準等の改正の要否を検討することが予定されていたが、2023年7月より検討が開始された旨が記載されている。
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb.or.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2023.06.30】金融庁:「企業内容等の開示に関する留意事項について(企業内容等開示ガイドライン)」の改正(案)に対するパブリックコメントの結果等について
金融庁は、「企業内容等の開示に関する留意事項について(企業内容等開示ガイドライン)」の改正(案)に関する意見募集を行い、2023年6月30日に結果を公表した。
2022年6月に公表された金融審議会「市場制度ワーキング・グループ」中間整理において、新規公開(IPO)の公開価格設定プロセス等について、2022年2月に日本証券業協会より「公開価格の設定プロセスのあり方等に関するワーキング・グループ」報告書で改善策が取りまとめられており、この公開価格設定プロセス等の見直しを、必要な制度的対応を行いつつ、着実に進展させる必要があるとされた。
本改正は、仮条件の範囲外で公開価格が決定される場合や公開価格の決定と同時に売出株数を変更する場合の訂正届出書の効力発生日について、企業内容等開示ガイドラインにおいて明確化されたものである。
本件のガイドラインは、2023年6月30日付で適用されている。
詳細については以下のウェブページを参照いただきたい。
「企業内容等の開示に関する留意事項について(企業内容等開示ガイドライン)」の改正(案)に対するパブリックコメントの結果等について:金融庁(fsa.go.jp)
以上
【2023.06.30】金融庁:「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正(案)の公表について(「上場承認前届出書」にかかる改正)
金融庁は、2023年6月30日に「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正(案)を以下のとおり取りまとめ、公表した。
1.改正の背景・概要
2022年6月に公表された金融審議会「市場制度ワーキング・グループ」中間整理において、新規公開(IPO)の公開価格設定プロセス等について、2022年2月に日本証券業協会より「公開価格の設定プロセスのあり方等に関するワーキング・グループ」報告書で改善策が取りまとめられており、この公開価格設定プロセス等の見直しを、必要な制度的対応を行いつつ、着実に進展させる必要があるとされた。上記の報告書においては、上場日程の短縮化や日程設定の柔軟化が課題とされたところ、かかる課題に対する改善策として、あらかじめ上場承認前に有価証券届出書(以下「承認前届出書」)を提出することが考えられ、その際の承認前届出書の記載事項等の実務運用について検討することとされた。これを踏まえ、承認前届出書の記載事項について、以下の改正を行うとされている。
【1】日程関連の記載(企業内容等の開示に関する留意事項について(以下「開示ガイドライン」)5-8-2-3)
承認前届出書において、上場日に紐づく以下の日程について、一定の幅を持った期間での記載を可能とする。
1.申込期間、払込期日、株式受渡期日
2.発行価格、売出価格の決定予定時期
3.引受人の氏名・名称、住所、引受株式数、引受け条件の決定予定時期
【2】株式数関連の記載(企業内容等の開示に関する内閣府令(以下「開示府令」)第9条第9号)
承認前届出書において、発行数や売出数について「未定」と記載することを可能とする。
【3】価格関連の記載(開示府令第9条第9号並びに開示ガイドライン5-8-2-2及び5-8-3)
承認前届出書において、価格関連の以下の項目について記載しないことを可能にする。
1.払込金額及び手取金の総額(使途の区分ごとの金額)における想定発行価格
2.発行価額及び資本組入額の総額の算定根拠
3.売出価額の総額
上記のほか、承認前届出書の位置づけに関連した事項として、承認前届出書に、上場承認前の募集又は売出しの相手方に関する記載を求める等の改正を行うとされている。
2.施行・適用について(予定)
パブリックコメント終了後、所要の手続を経て公布、施行(2023年10月1日)の予定とされている。
また、意見募集期間は、2023年7月31日(月)までとされている。
詳細については以下のウェブページを参照いただきたい。
「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正(案)の公表について:金融庁 (fsa.go.jp)
「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正(案)の公表について|e-Govパブリック・コメント
以上
【2023.06.30】金融庁:「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正(案)の公表について(「重要な契約」の開示にかかる改正)
金融庁は、2023年6月30日に「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正(案)を以下のとおり取りまとめ、公表した。
1.主な改正内容
2022年6月に公表された「金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ報告」において、個別分野における「重要な契約」について、開示すべき契約の類型や求められる開示内容を具体的に明らかにすることで、適切な開示を促すことが考えられるとされたことを踏まえ、有価証券報告書及び有価証券届出書(以下「有価証券報告書等」)及び臨時報告書の記載事項について、以下の改正を行うとされている。
【1】企業・株主間のガバナンスに関する合意
有価証券報告書等の提出会社(提出会社が持株会社の場合には、その子会社(重要性の乏しいものを除く。)含む。)が、提出会社の株主との間で、以下のガバナンスに影響を及ぼし得る合意を含む契約を締結している場合、当該契約の概要や合意の目的及びガバナンスへの影響等の開示が求められる。
(a)役員候補者指名権の合意
(b)議決権行使内容を拘束する合意
(c)事前承諾事項等に関する合意
【2】企業・株主間の株主保有株式の処分・買増し等に関する合意
有価証券報告書等の提出会社が、提出会社の株主(大量保有報告書を提出した株主その他の重要な株主)との間で、以下の株主保有株式の処分等に関する合意を含む契約を締結している場合、当該契約の概要や合意の目的等の開示が求められる。
(a)保有株式の譲渡等の禁止・制限の合意
(b)保有株式の買増しの禁止に関する合意
(c)株式の保有比率の維持の合意
(d)契約解消時の保有株式の売渡請求の合意
【3】ローン契約と社債に付される財務上の特約
(1)臨時報告書の提出
有価証券報告書等の提出会社が、財務上の特約の付されたローン契約の締結又は社債の発行をした場合(既に締結している契約や既に発行している社債に新たに財務上の特約が付される場合も含む。)であって、その元本又は発行額の総額が連結純資産額の3%以上には、契約の概要(契約の相手方、元本総額及び担保の内容等)や財務上の特約の内容を記載した臨時報告書の提出が求められる。
そして、上記の財務上の特約に変更があった場合や財務上の特約に抵触した場合には、財務上の特約の変更内容や抵触事由等を記載した臨時報告書の提出が求められる。
(2)有価証券報告書等への記載
有価証券報告書等の提出会社が、財務上の特約の付されたローン契約の締結又は社債の発行をしている場合であって、その残高が連結純資産額の10%以上である場合(同種の契約・社債はその負債の額を合算する)、当該契約又は社債の概要及び財務上の特約の内容の開示が求められる。
2.適用日
改正後の規定は公布の日から施行される予定である。
なお、改正後の規定は、以下の適用が予定されている。
①「重要な契約」の有価証券報告書等への記載(上記【3】(1)以外)
2025年3月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書等から適用
②財務上の特約に係る臨時報告書の提出(上記【3】(1))
2025年4月1日以後に提出される臨時報告書から適用
また、意見募集期間は2023年8月10日(木)までとされている。
詳細については以下のウェブページを参照いただきたい。
「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正(案)の公表について:金融庁 (fsa.go.jp)
「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正(案)の公表について|e-Govパブリック・コメント
以上
【2023.06.30】金融庁:「『財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則』の取扱いに関する留意事項について(財務諸表等規則ガイドライン)」等の改正(案)に対するパブリックコメントの結果等について
金融庁は、「『財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則』の取扱いに関する留意事項について(財務諸表等規則ガイドライン)」、「『中間財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則』の取扱いに関する留意事項について(中間財務諸表等規則ガイドライン)」、「『四半期財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則』の取扱いに関する留意事項について(四半期財務諸表等規則ガイドライン)」及び「『財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制に関する内閣府令』の取扱いに関する留意事項について(内部統制府令ガイドライン)」の改正(案)に関する意見募集を行い、2023年6月30日に結果を公表した。
本改正は、外国会社が有価証券届出書等の提出に際し、その本国又は本国以外の本邦外地域で開示又は作成している財務計算に関する書類を財務書類として提出すること等を「金融庁長官が公益又は投資者保護に欠けることがないものとして認める場合」に係る判断基準の明確化を図るものとされている。
改正後の「『財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則』の取扱いに関する留意事項について(財務諸表等規則ガイドライン)」等については、2023年6月30日から適用されている。
詳細については以下のウェブページを参照いただきたい。
「『財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則』の取扱いに関する留意事項について(財務諸表等規則ガイドライン)」等の改正(案)に対するパブリックコメントの結果等について(fsa.go.jp)
以上
【2023.06.30】金融庁:「「財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令(案)」等に対するパブリックコメントの結果等について」の公表
金融庁から、2023年6月30日付で、「「財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令(案)」等に対するパブリックコメントの結果等について」が公表されましたので、お知らせいたします。
1.パブリックコメントの結果
金融庁では、「財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令(案)」等について、令和5年4月10日(月曜)から令和5年5月12日(金曜)にかけて公表し、広く意見の募集を行いました。
その結果、3の個人及び団体より3件のコメントが寄せられました。 本件に関して寄せられたコメントの概要及びそれに対する金融庁の考え方は、別紙1をご覧ください。
主な改正等の内容は以下のとおりです。
内部統制基準・実施基準の改訂(令和5年4月7日付)により、内部統制報告書、訂正内部統制報告書及び内部統制監査報告書の記載事項が追加されたことに伴い、以下のとおり改正を行うもの。
・ 前年度に開示すべき重要な不備を報告した場合には、内部統制報告書において、付記事項として、当該開示すべき重要な不備に対する是正状況を記載
・ 事後的に内部統制の有効性の評価が訂正される際には、訂正内部統制報告書において、具体的な訂正の経緯や理由等を記載
・ 企業が内部統制報告書の内部統制の評価結果において内部統制は有効でない旨を記載している場合には、監査人はその旨を内部統制監査報告書において監査人の意見に含めて記載
具体的な改正の内容については、別紙2・別紙3をご参照ください。
2.公布・施行日等
本件の内閣府令は、本日公布されており、ガイドラインと併せて、令和6年4月1日(月曜)から施行・適用されることとなります。
詳細については、金融庁のウェブページ(こちら)をご覧ください。
【2023.06.26】JICPA:会計制度委員会研究報告「環境価値取引の会計処理に関する研究報告 - 気候変動の課題解決に向けた新たな取引への対応 -」(公開草案)の公表について
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2023年6月20日に、「日本公認会計士協会が公表した実務指針等の移管に関する意見の募集」を公表した。
我が国の会計基準は、企業会計基準委員会が設立される前は、会計基準については企業会計審議会が公表し、実務上の取扱い等を示す企業会計に関する実務指針(Q&Aを含む。以下「実務指針等」という。)については日本公認会計士協会が公表していた。2001年にASBJが設立された後は、新しい会計基準、適用指針及び実務対応報告についてはいずれについてもASBJが公表することとし、日本公認会計士協会が公表した実務指針等については包括的に企業会計基準委員会に引き継ぐことはせず、引き継げるものから引き継ぐ形をとっているが、多くの実務指針等はまだ日本公認会計士協会に残されている。
このため、日本基準の全体像を把握しにくいなどの課題が指摘されており、こうした状況を受けて、ASBJ及び日本公認会計士協会は、これまでに日本公認会計士協会が公表した実務指針等のASBJへの移管について検討を行ってきた。
今般、これらの課題への対応について、標記の意見募集文書(以下「本意見募集文書」という。)の公表が、2023年6月13日の第503回企業会計基準委員会において承認され、また、日本公認会計士協会においては2023年6月16日の理事会において承認されたため公表されたものである。
コメント募集期間は、2023年8月25日(金)までとされている。
詳細については、ASBJのウェブページ(「日本公認会計士協会が公表した実務指針等の移管に関する意見の募集」の公表|企業会計基準委員会:財務会計基準機構(asb.or.jp))を参照いただきたい。
以上
【2023.06.20】ASBJ:「日本公認会計士協会が公表した実務指針等の移管に関する意見の募集」の公表
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2023年6月20日に、「日本公認会計士協会が公表した実務指針等の移管に関する意見の募集」を公表した。
我が国の会計基準は、企業会計基準委員会が設立される前は、会計基準については企業会計審議会が公表し、実務上の取扱い等を示す企業会計に関する実務指針(Q&Aを含む。以下「実務指針等」という。)については日本公認会計士協会が公表していた。2001年にASBJが設立された後は、新しい会計基準、適用指針及び実務対応報告についてはいずれについてもASBJが公表することとし、日本公認会計士協会が公表した実務指針等については包括的に企業会計基準委員会に引き継ぐことはせず、引き継げるものから引き継ぐ形をとっているが、多くの実務指針等はまだ日本公認会計士協会に残されている。
このため、日本基準の全体像を把握しにくいなどの課題が指摘されており、こうした状況を受けて、ASBJ及び日本公認会計士協会は、これまでに日本公認会計士協会が公表した実務指針等のASBJへの移管について検討を行ってきた。
今般、これらの課題への対応について、標記の意見募集文書(以下「本意見募集文書」という。)の公表が、2023年6月13日の第503回企業会計基準委員会において承認され、また、日本公認会計士協会においては2023年6月16日の理事会において承認されたため公表されたものである。
コメント募集期間は、2023年8月25日(金)までとされている。
詳細については、ASBJのウェブページ(「日本公認会計士協会が公表した実務指針等の移管に関する意見の募集」の公表|企業会計基準委員会:財務会計基準機構(asb.or.jp))を参照いただきたい。
以上
【2023.06.20】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2023年6月20日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2023年5月31日)からの主な改訂点
・「3.その他の日本基準の開発に関する事項」「(1) 日本公認会計士協会が公表した実務指針等の移管」について、日本公認会計士協会が公表した実務指針等の移管に着手する前の段階において、移管のアプローチ等に関する意見募集文書を2023年6月20日に公表(コメント期限:2023年8月25日)した旨が記載されている。
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb.or.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2023.05.31】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2023年5月31日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2023年5月17日)からの主な改訂点
・「1.開発中の会計基準」において「(4) 四半期報告書制度の見直しへの対応」の項目が設けられ、金融商品取引法上の四半期報告書制度の見直しへの対応として、四半期財務諸表に関する会計基準等の改正又は修正について、今後、検討を開始することを予定している旨が記載されている。
・「2.開発中の指針」「(2) 資金決済法上の「電子決済手段」の発行・保有等に係る会計上の取扱い」について2023年5月31日に、実務対応報告公開草案第66号「資金決済法における特定の電子決済手段の会計処理及び開示に関する当面の取扱い(案)」等(コメント期限: 2023年8月4日)を公表した旨が記載されている。
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb.or.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2023.05.31】ASBJ:実務対応報告公開草案第66号「資金決済法における特定の電子決済手段の会計処理及び開示に関する当面の取扱い(案)」等の公表
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2023年5月31日に、実務対応報告公開草案第66号「資金決済法における特定の電子決済手段の会計処理及び開示に関する当面の取扱い(案)」等を公表した。
2022年6月に成立した「安定的かつ効率的な資金決済制度の構築を図るための資金決済に関する法律等の一部を改正する法律」(令和4年法律第61号)により「資金決済に関する法律」(平成21年法律第59号。以下「資金決済法」という。)が改正された。改正された資金決済法においては、いわゆるステーブルコインのうち、法定通貨の価値と連動した価格で発行され券面額と同額で払戻しを約するもの及びこれに準ずる性質を有するものが新たに「電子決済手段」と定義され、また、これを取り扱う電子決済手段等取引業者について登録制が導入され、必要な規定の整備が行われた。当該規定の整備を背景に、2022年7月に公益財団法人財務会計基準機構内に設けられている企業会計基準諮問会議に対して、資金決済法上の電子決済手段の発行及び保有等に係る会計上の取扱いについて検討するよう要望が寄せられ、ASBJにおいて、資金決済法上の電子決済手段の発行及び保有等に係る会計上の取扱いについて、検討が行われた。
2023年5月29日開催の第502回企業会計基準委員会において、以下の実務対応報告及び企業会計基準の公開草案の公表が承認され、2023年5月31日に公表されている。
・実務対応報告公開草案第66号「資金決済法における特定の電子決済手段の会計処理及び開示に関する当面の取扱い(案)」
・企業会計基準公開草案第79号「『連結キャッシュ・フロー計算書等の作成基準』の一部改正(そのX)(案)」
コメント募集期間は、2023年8月4日(金)までとされている。
詳細については、ASBJのウェブページ(実務対応報告公開草案第66号「資金決済法における特定の電子決済手段の会計処理及び開示に関する当面の取扱い(案)」等の公表|企業会計基準委員会:財務会計基準機構(asb.or.jp))を参照いただきたい。
以上
【2023.05.31】JICPA:会計制度委員会報告第8号「連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針」の改正について(公開草案)
日本公認会計士協会(JICPA)は、2023年5月31日に、会計制度委員会報告第8号「連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針」(以下「キャッシュ・フロー実務指針」という。)の公開草案を公表した。
JICPA(会計制度委員会)では、企業会計基準委員会(Accounting Standards Board of Japan:ASBJ)から2023年5月31日に公表された実務対応報告公開草案第66号「資金決済法における特定の電子決済手段の会計処理及び開示に関する当面の取扱い(案)」及び企業会計基準公開草案第79号「『連結キャッシュ・フロー計算書等の作成基準』の一部改正(そのX)(案)」(以下合わせて「実務対応報告案等」という。)に対応するため、キャッシュ・フロー実務指針について見直しが行われた。今般、一通りの検討を終えたため、公開草案として公表し、広く意見を求めることとしたとされている。
コメント募集期間は、2023年8月4日(金)までとされている。
1.改正の背景
2022年6月3日に成立した「安定的かつ効率的な資金決済制度の構築を図るための資金決済に関する法律等の一部を改正する法律」(令和4年法律第61号)により改正された「資金決済に関する法律」(以下「改正資金決済法」という。)により、いわゆるステーブルコインのうち、法定通貨の価値と連動した価格で発行され、券面額と同額で払戻しを約するもの及びこれに準ずる性格を有するものが新たに「電子決済手段」として定義され、必要な規定が整備されたため、企業会計基準諮問会議からASBJに対し、会計基準の開発が提言された。
ASBJにおいては、2023年5月26日に公表された改正資金決済法に係る政令・内閣府令等により別途規定された内容も踏まえた検討がなされ、実務対応報告案等が公表された。これに伴い、キャッシュ・フロー実務指針についても改正する必要が生じたため、ASBJからJICPAに対し、キャッシュ・フロー実務指針の改正の検討の依頼があり、JICPAによる検討の結果、キャッシュ・フロー実務指針の改正を行うものであるとされている。
2.改正内容等
キャッシュ・フロー実務指針の主な改正内容として以下が提案されている。
(1) 現金の定義の修正
実務対応報告案等では、その適用対象となる電子決済手段が通貨に類似する性格と要求払預金に類似する性格を有する資産であると整理され、特定の電子決済手段を現金に含める案が示されている。その定めとの整合を図るため、現金の定義に「特定の電子決済手段」を追加することとした。
(2) 上記(1)の特定の電子決済手段に該当する資産に関する記載の追加
実務対応報告案等の記載と整合させる形で、「特定の電子決済手段」は実務対応報告の適用対象となる第1号電子決済手段、第2号電子決済手段及び第3号電子決済手段が該当し、「外国電子決済手段」は、これらの電子決済手段のうち電子決済手段の利用者が電子決済手段等取引業者に預託しているものに限られる旨の記載を追加することとした。
3.適用
ASBJより今後公表される予定の実務対応報告第 号「資金決済法における特定の電子決済手段の会計処理及び開示に関する当面の取扱い」の適用時期と同様とすることを予定している。
【参考】
ASBJより公表されている実務対応報告案等は、ASBJのウェブサイトを参照いただきたい。
詳細については、JICPAのウェブページ(会計制度委員会報告第8号「連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針」の改正について(公開草案)| 日本公認会計士協会 (jicpa.or.jp))を参照いただきたい。
以上
【2023.05.17】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2023年5月17日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2023年5月2日)からの主な改訂点
・「3.その他の日本基準の開発に関する事項」において、「(1) 日本公認会計士協会が公表した実務指針等の移管」の項目が設けられ、日本公認会計士協会が公表した実務指針等をASBJに移管するに当たり、移管のアプローチ等について検討を行うとともに、あわせて、会計基準等の利用者における利便性を向上させることを目的として、会計基準等を体系化するための取組みについて検討を行う旨が記載されている。また、日本公認会計士協会が公表した実務指針等の移管に着手する前の段階において、移管のアプローチ等に関する意見募集を行うとされている。当該意見募集文書は、2023年6月までに公表することを目標としているとされている。
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb.or.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2023.05.12】金融庁:「『財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則』の取扱いに関する留意事項について(財務諸表等規則ガイドライン)」等の改正(案)の公表について
金融庁は、「『財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則』の取扱いに関する留意事項について(財務諸表等規則ガイドライン)」、「『中間財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則』の取扱いに関する留意事項について(中間財務諸表等規則ガイドライン)」、「『四半期財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則』の取扱いに関する留意事項について(四半期財務諸表等規則ガイドライン)」及び「『財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制に関する内閣府令』の取扱いに関する留意事項について(内部統制府令ガイドライン)」の改正(案)を取りまとめ、公表した。
本改正は、外国会社が有価証券届出書等の提出に際し、その本国又は本国以外の本邦外地域で開示又は作成している財務計算に関する書類を財務書類として提出すること等を「金融庁長官が公益又は投資者保護に欠けることがないものとして認める場合」に係る判断基準の明確化を図るものとされている。
意見募集期間は令和5年5月12日(金)から令和5年6月12日(月)までとされている。
詳細については以下のウェブページを参照いただきたい。
「『財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則』の取扱いに関する留意事項について(財務諸表等規則ガイドライン)」等の改正(案)の公表について(fsa.go.jp)
「『財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則』の取扱いに関する留意事項について(財務諸表等規則ガイドライン)」等の改正(案)の公表について|e-Govパブリック・コメント
以上
【2023.05.02】jicpa:企業会計基準公開草案第73号「リースに関する会計基準(案)」等の公表に伴う実務指針等の改正及び廃止について(公開草案)
日本公認会計士協会は、2023年5月2日に以下の実務指針等の改正及び廃止を公表した。
日本公認会計士協会(会計制度委員会、業種別委員会及び監査・保証基準委員会)では、企業会計基準委員会(ASBJ)から2023年5月2日に公表された企業会計基準公開草案第73号「リースに関する会計基準(案)」及び企業会計基準適用指針公開草案第73号「リースに関する会計基準の適用指針(案)」等(以下、これらを合わせて「リース会計基準案等」という。)に対応するため、以下の実務指針等について見直しを行った。今般、一通りの検討を終えたため、公開草案として公表し、広く意見を求めることとしたとされている。
コメント募集期間は、2023年8月4日(金)までとされている。
1.対象の実務指針等
【改正対象】
- 会計制度委員会報告第8号「連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針」
- 会計制度委員会報告第14号「金融商品会計に関する実務指針」
- 会計制度委員会報告第15号「特別目的会社を活用した不動産の流動化に係る譲渡人の会計処理に関する実務指針」
- 会計制度委員会「特別目的会社を活用した不動産の流動化に係る譲渡人の会計処理に関する実務指針についてのQ&A」
- 会計制度委員会研究報告第12号「臨時計算書類の作成基準について」
- 業種別監査委員会報告第19号「リース業における金融商品会計基準適用に関する当面の会計上及び監査上の取扱い」
- 業種別委員会実務指針第53号「年金基金の財務諸表に対する監査に関する実務指針」
- 業種別委員会実務指針第65号「投資法人における監査上の取扱い」
- 監査・保証実務委員会実務指針第90号「特別目的会社を利用した取引に関する監査上の留意点についてのQ&A」
【廃止対象】
- 会計制度委員会報告第5号「連結財務諸表におけるリース取引の会計処理に関する実務指針」
2.改正の背景
ASBJにおいて、日本基準を国際的に整合性のあるものとする取組みの一環として、借手の全てのリースについて資産及び負債を認識するリースに関する会計基準の開発に向けて、国際的な会計基準を踏まえた検討が行われており、基本的な方針として、IFRS第16号の単一モデルを基礎とするものの、IFRS第16号の全ての定めを採り入れるのではなく、主要な定めのみを採り入れることにより、簡素で利便性が高く、かつ、IFRS第16号の定めを個別財務諸表に用いても、基本的に修正が不要となることを目指したリース会計基準案等が公表された。これに伴い、実務指針等についても改正及び廃止する必要が生じたため、ASBJからjicpaに対し、実務指針等の改正及び廃止の検討の依頼があり、jicpaによる検討の結果、実務指針等の改正及び廃止を行うものであるとされている。
3.改正内容等
実務指針等の主な改正内容等として、以下が提案されている。
(1) ASBJからの改正依頼による主な改正
① 用語の変更
以下の現在の用語を変更案のとおり改正する。
- (現在の用語)リース取引 ⇒ (変更案)リース
- (現在の用語)リース資産 ⇒ (変更案)使用権資産
- (現在の用語)リース債務 ⇒ (変更案)リース負債
② 借手の会計処理
借手のリースの費用配分の方法について、IFRS第16号と同様に、リースがファイナンス・リースであるかオペレーティング・リースであるかにかかわらず、全てのリースを金融の提供として捉えて、使用権資産に係る減価償却費及びリース負債に係る利息相当額を計上する単一の会計処理モデルにする。
(2) ASBJからの改正依頼によらないjicpa独自の主な改正
① 業種別監査委員会報告第19号「リース業における金融商品会計基準適用に関する当面の会計上及び監査上の取扱い」
- 「2.リース業における負債の包括ヘッジの取扱い」は、ヘッジ取引のうち2000年4月1日以後開始する最初の事業年度末までに行ったヘッジ取引契約(ただし、最長契約期間10年以内のものに限る。)を適用の対象としており、既にその役割を終えているため削除する。
- 当文書の名称を「業種別監査委員会報告第19号」から「業種別委員会実務指針第19号」に変更する。
② 業種別委員会実務指針第53号「年金基金の財務諸表に対する監査に関する実務指針」、同実務指針第65号「投資法人における監査上の取扱い」及び監査・保証実務委員会実務指針第90号「特別目的会社を利用した取引に関する監査上の留意点についてのQ&A」
- 監査基準報告書(序)「監査基準報告書及び関連する公表物の体系及び用語」及び保証業務実務指針(序)「保証業務実務指針及び専門業務実務指針並びに関連する公表物の体系及び用語」(2022年7月21日公表)に伴う適合修正を行う。
(3) ASBJからの廃止依頼
① 会計制度委員会報告第5号「連結財務諸表におけるリース取引の会計処理に関する実務指針」
- リースの連結上の会計処理の取扱いを示すという意義はあるものの、実際に示されている会計処理は、一般的な連結財務諸表の連結修正仕訳の考え方と大きく変わらないものであるため廃止する。
【参考】
ASBJより公表されているリース会計基準案等は、ASBJのウェブサイトをご参照いただきたい。
詳細については、JICPAのウェブページ(企業会計基準公開草案第73号「リースに関する会計基準(案)」等の公表に伴う実務指針等の改正及び廃止について(公開草案) | 日本公認会計士協会 (jicpa.or.jp))を参照いただきたい。
以上
【2023.05.02】ASBJ:企業会計基準公開草案第73号「リースに関する会計基準(案)」等の公表
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2023年5月2日に、企業会計基準公開草案第73号「リースに関する会計基準(案)」等を公表した。
我が国においては、2007年3月にASBJが企業会計基準第13号「リース取引に関する会計基準」及び企業会計基準適用指針第16号「リース取引に関する会計基準の適用指針」を公表し、リースに関する我が国の会計基準は当時の国際的な会計基準と整合的なものとなった。
しかしながら、2016年1月に国際会計基準審議会(IASB)より国際財務報告基準(IFRS)第16号「リース」(以下「IFRS第16号」という。)が公表され、同年2月に米国財務会計基準審議会(FASB)よりFASB Accounting Standards Codification(FASBによる会計基準のコード化体系)のTopic 842「リース」(以下「Topic 842」という。)が公表された。IFRS第16号及びTopic 842では、借手の会計処理に関して、主に費用配分の方法が異なるものの、原資産の引渡しによりリースの借手に支配が移転した使用権部分に係る資産(使用権資産)と当該移転に伴う負債(リース負債)を計上する使用権モデルにより、オペレーティング・リースも含むすべてのリースについて資産及び負債を計上することとされている。IFRS第16号及びTopic 842の公表により、我が国の会計基準とは、特に負債の認識において違いが生じることとなり、国際的な比較において議論となる可能性があった。
これらの状況を踏まえ、ASBJは、財務諸表作成者及び財務諸表利用者から幅広く意見を聴取したうえで、2019年3月に開催された第405回企業会計基準委員会において、借手のすべてのリースについて資産及び負債を計上する会計基準の開発に着手することとし、検討を重ねてきた。
今般、2023年4月26日開催の第500回企業会計基準委員会において、以下の企業会計基準、企業会計基準適用指針及び実務対応報告の公開草案(以下合わせて「本公開草案」という。)の公表を承認し、公表したものである。
- 企業会計基準公開草案第73号「リースに関する会計基準(案)」
- 企業会計基準適用指針公開草案第73号「リースに関する会計基準の適用指針(案)」
- 企業会計基準公開草案第74号「『固定資産の減損に係る会計基準』の一部改正(案)」
- 企業会計基準公開草案第75号「『連結キャッシュ・フロー計算書等の作成基準』の一部改正(案)」
- 企業会計基準公開草案第76号(企業会計基準第18号の改正案)「資産除去債務に関する会計基準(案)」
- 企業会計基準公開草案第77号(企業会計基準第20号の改正案)「賃貸等不動産の時価等の開示に関する会計基準(案)」
- 企業会計基準公開草案第78号(企業会計基準第29号の改正案)「収益認識に関する会計基準(案)」
- 企業会計基準適用指針公開草案第74号(企業会計基準適用指針第6号の改正案)「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針(案)」
- 企業会計基準適用指針公開草案第75号(企業会計基準適用指針第13号の改正案)「関連当事者の開示に関する会計基準の適用指針(案)」
- 企業会計基準適用指針公開草案第76号(企業会計基準適用指針第15号の改正案)「一定の特別目的会社に係る開示に関する適用指針(案)」
- 企業会計基準適用指針公開草案第77号(企業会計基準適用指針第19号の改正案)「金融商品の時価等の開示に関する適用指針(案)」
- 企業会計基準適用指針公開草案第78号(企業会計基準適用指針第23号の改正案)「賃貸等不動産の時価等の開示に関する会計基準の適用指針(案)」
- 企業会計基準適用指針公開草案第79号(企業会計基準適用指針第30号の改正案)「収益認識に関する会計基準の適用指針(案)」
- 実務対応報告公開草案第65号(実務対応報告第35号の改正案)「公共施設等運営事業における運営権者の会計処理等に関する実務上の取扱い(案)」
コメント募集期間は、2023年8月4日(金)までとされている。
詳細については、ASBJのウェブページ(企業会計基準公開草案第73号「リースに関する会計基準(案)」等の公表|企業会計基準委員会:財務会計基準機構 (asb.or.jp))を参照いただきたい。
以上
【2023.04.17】jicpa:「「国立大学法人会計基準」及び「国立大学法人会計基準注解」に関する実務指針」の一部改訂について
日本公認会計士協会(jicpa)は、2023年4月17日付で、「「国立大学法人会計基準」及び「国立大学法人会計基準注解」に関する実務指針」(以下「Q&A」という。)の一部改訂について公表した。
今回の改訂は、実務上の論点となる事項について明確にするため、文部科学省及び日本公認会計士協会の両者で検討を行ったものである。
改訂後のQ&Aは、2022(令和4事業)年度から適用される。ただし、収益認識に関する改訂箇所であるQ13-8、Q71-3(収益認識に関する重要な会計方針の記載例)、Q71-7A4、Q71-31、Q77-1、Q77-4からQ77-10、及び受託研究等の取扱いに関する改訂箇所であるQ8-2、Q8-3、Q78-3A4については2023(令和5事業)年度から、それぞれ適用するとされている。
Q&Aの改訂に当たっては、2023年2月20日から3月20日までの間、草案を公開し、意見募集を行い、草案に寄せられたコメントの概要とその対応も併せて公表されている。
詳細については、jicpaのウェブページ(「「国立大学法人会計基準」及び「国立大学法人会計基準注解」に関する実務指針」の一部改訂について | 日本公認会計士協会 (jicpa.or.jp))を参照いただきたい。
以上
【2023.04.12】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2023年4月12日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2023年3月31日)からの主な改訂点
・「2.開発中の指針」「(2) 資金決済法上の「電子決済手段」の発行・保有等に係る会計上の取扱い」において、資金決済法上の「電子決済手段」の発行及び保有等に係る会計上の取扱いについて、各論点について検討を行い、公開草案の公表に向け審議を進めている旨の記載が追加されている。
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb.or.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2023.04.07】金融庁:「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準の改訂について(意見書)」の公表
金融庁から、2023年4月7日付で、「「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準の改訂について(意見書)」の公表について」が公表された。
企業会計審議会(会長 徳賀 芳弘 京都先端科学大学副学長 兼 京都大学名誉教授)は、令和5年4月7日(金曜)に開催した総会において、「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準の改訂について(意見た)」(別紙1)を取りまとめ、公表した。
なお、本件につきまして、令和4年12月15日(木曜)から令和5年1月19日(木曜)にかけて広く意見の募集が行われた。
その結果、34の個人及び団体から延べ190件のコメントが寄せられた。
本件に関して寄せられたコメントの概要及びコメントに対する考え方は別紙2を参照いただきたい。
また、具体的な改訂の内容については、別紙3を参照いただきたい。
詳細については、金融庁のウェブページ(こちら)を参照いただきたい。
【2023.04.06】SSBJ:「現在開発中のサステナビリティ開示基準に関する今後の計画」の改訂
サステナビリティ基準委員会(以下「SSBJ」という)は、2023年4月6日に「現在開発中のサステナビリティ基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
SSBJは、第7回SSBJ(2023年1月18日開催)において、国際サステナビリティ基準審議会(以下「ISSB」という)のS1基準及びS2基準に相当する基準(日本版S1基準及び日本版S2基準)の開発を審議テーマとすることを決定している。SSBJは、ISSBのS1基準及びS2基準が確定されていない状況であるものの、確定基準が公表されるまでの間に可能な範囲で検討を進めておくことが適切と考えられること、また、SSBJのサステナビリティ開示基準の開発状況について明示することにより、国内外の関係者の予見可能性が高まると考えられることから、2023年2月に「現在開発中のサステナビリティ開示基準に関する今後の計画」を公表している。
前回の公表(2023年2月2日)からの主な改訂点
●ISSBは、2023年2月のISSBボード会議において、以下の暫定決定を行ったことが追加で記載されている。
・S1基準及びS2基準の両方について、2024年1月1日以後開始する年次報告期間から発効することを要求すること
・企業がS1基準及びS2基準を適用する最初の年次報告期間において、一定の救済措置を利用可能とすること
●「日本版S1プロジェクトの論点リスト」の「【論点1-3】つながりのある情報」は、「日本版S2プロジェクトの論点リスト」に記載されていた「【論点1-2】現在の及び予想される財務的影響」と統合され、「【論点1-3】現在の及び予想される財務的影響並びにつながりのある情報(connected information)」とされた。
●「日本版S1プロジェクト論点リスト」に以下の論点が追加された。
・【論点2-1】指標及び目標の目的
・【論点2-2】 判断、仮定及び見積りの開示
・【論点2-3】 報告時点で課題なコストや労力をかけずに利用可能な、合理的で裏付け可能な情報
・【論点2-4】 機会に関する商業上の機密情報
なお、「別紙1 日本版S1プロジェクト」の 「2. ISSBの再審議において新たに追加された要求事項」にそれぞれの論点について、ISSBの再審議における暫定決定事項が追加で記載されている。
※ISSBの公開草案「IFRS S1号『サステナビリティ関連財務情報の開示に関する全般的要求事項』」を「S1基準案」といい、確定した基準を「S1基準」という。また、ISSBの公開草案「IFRS S2号『気候関連開示』」を「S2基準案」といい、確定した基準を「S2基準」という。
詳細については、SSBJのウェブページ(https://www.asb.or.jp/jp/project/plan-ssbj.html)を参照いただきたい。
以 上
【2023.03.31】ASBJ:実務対応報告第44号「グローバル・ミニマム課税に対応する法人税法の改正に係る税効果会計の適用に関する当面の取扱い」の公表
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2023年3月31日に、実務対応報告第44号「グローバル・ミニマム課税に対応する法人税法の改正に係る税効果会計の適用に関する当面の取扱い」を公表した。
令和5年度税制改正において、グローバル・ミニマム課税に対応する法人税が創設され、それに係る規定(以下「グローバル・ミニマム課税制度」という。)を含めた税制改正法(「所得税法等の一部を改正する法律」(令和5年法律第3号))(以下「改正法人税法」という。)が2023年3月28日に成立した(以下、改正法人税法が成立した2023年3月28日を「改正法人税法の成立日」という。)。これにより、グローバル・ミニマム課税制度の施行日以後においてその適用が見込まれる企業は、改正法人税法の成立日以後に終了する連結会計年度及び事業年度の決算(四半期連結決算及び四半期決算を含む。)において、グローバル・ミニマム課税制度を前提として税効果会計を適用するか否かを検討する必要があるが、その対応について実務上困難であるとの意見が聞かれたことから、ASBJでは、必要と考えられる取扱いを検討していた。
今般、2023年3月22日開催の第498回企業会計基準委員会において、標記の「グローバル・ミニマム課税に対応する法人税法の改正に係る税効果会計の適用に関する当面の取扱い」(以下「本実務対応報告」という。)の公表を承認し、公表したものである。
本実務対応報告については、2023年2月8日に公開草案を公表し、広くコメント募集を行った後、ASBJに寄せられたコメントを検討し、公表するに至ったものである。
詳細については、ASBJのウェブページ(実務対応報告第44号「グローバル・ミニマム課税に対応する法人税法の改正に係る税効果会計の適用に関する当面の取扱い」の公表|企業会計基準委員会:財務会計基準機構(asb.or.jp))を参照いただきたい。
以上
【2023.03.31】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2023年3月31日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2023年3月9日)からの主な改訂点
・「1.開発中の会計基準」「(3)パーシャルスピンオフの会計処理」が新設されている。2023年3月に企業会計基準諮問会議から提言を受け、事業を分離•独立させる手段であるスピンオフに関して、スピンオフ実施会社に一部の持分を残すスピンオフの会計処理について、2023年4月より検討を開始する予定であるとされている。
・「2.開発中の指針」「(3)グローバル・ミニマム課税に関する改正法人税法への対応」のうち、②グローバル・ミニマム課税に関する改正法人税法の成立日以後に決算日を迎える企業の会計処理についての対応の必要性の有無についての検討において、2023年3月31日に実務対応報告第44号「グローバ ル.ミニマム課税に対応する法人税法の改正に係る税効果会計の適用に関する当面の取扱い」を公表した旨が記載されている。また、①企業会計基準第27号「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」及び企業会計基準適用指針第28号「税効果会計に係る会計基準の適用指針」等の会計基準等の改正の要否の検討について、今後検討することを予定している旨が記載されている。
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb.or.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2023.03.27】金融庁:「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則の一部を改正する内閣府令(案)」等に対するパブリックコメントの結果等
金融庁は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「連結財務諸表規則」という。)の一部を改正する内閣府令(案)」に対する意見募集を行い、令和5年3月27日に結果を公表した。
改正の概要は以下のとおりである。
1.連結財務諸表規則の一部を改正する内閣府令
企業会計基準委員会(ASBJ)において、企業会計基準第27号「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の改正を公表したことを受け、連結財務諸表規則について所要の改正が行われている。
2.連結財務諸表規則に規定する金融庁長官が定める企業会計の基準を指定する件の一部改正等
企業会計基準委員会が令和4年12月31日までに公表した会計基準(令和4年10月に公表された企業会計基準第27号「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の改正)を、連結財務諸表規則第1条第3項及び財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則第1条第3項に規定する一般に公正妥当と認められる企業会計の基準とするとされている。
国際会計基準審議会が令和4年12月31日までに公表した国際会計基準(令和4年9月に公表された国際財務報告基準第16号「リース」の修正及び令和4年10月に公表された国際会計基準第1号「財務諸表の表示」の修正)を、連結財務諸表規則第93条に規定する指定国際会計基準とするとされている。
連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則の一部を改正する内閣府令等は、令和5年3月27日付で公布・施行されている。
詳細については以下のウェブページを参照いただきたい。
「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則の一部を改正する内閣府令(案)」等に対するパブリックコメントの結果等について:金融庁(fsa.go.jp)
「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則の一部を改正する内閣府令(案)」等に対するパブリックコメントの結果等について|e-Govパブリック・コメント
以上
【2023.03.27】金融庁:「記述情報の開示の好事例集2022」の更新
金融庁では、投資家と企業との建設的な対話に資する充実した企業情報の開示を促すため、「記述情報の開示の好事例集」を公表している。
2023年1月31日に公表した「記述情報の開示の好事例集2022」について、今般、新たに「コーポレート・ガバナンスの概要」、「監査の状況」、「役員の報酬等」及び「株式の保有状況」に関する開示の好事例を追加し、公表した。
この他、「記述情報の開示の好事例集」の公表を開始した2018年度から2022年度までの間において開示の充実化が進展している企業の事例等を盛り込んだ「記述情報の開示に関する充実化の動向」についても追加し、公表した。
開示の好事例の検討に当たっては、投資家・アナリスト及び企業による勉強会が開催され、現時点でどのような開示が投資判断にとって有用と考えられるかについて議論されており、この勉強会で議論された開示例を取りまとめ、「記述情報の開示の好事例集2022」に追加したものとされている。
なお、更新された開示例のうち、「コーポレート・ガバナンスの概要」及び「監査の状況」については、2023年1月31日に公表された改正「企業内容等の開示に関する内閣府令」において新たに求められている「コーポレートガバナンスに関する開示」の参考となる開示例が掲載されている。(参考:「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正案に対するパブリックコメントの結果等について(令和5年1月31日))
詳細については金融庁のウェブページを参照いただきたい。
【2023.03.14】金融庁:四半期報告書制度の廃止を含む金融庁関連法律案等の公表
金融庁は、2023年3月14日に第211回国会における金融庁関連法律案等を公表した。
「金融商品取引法等の一部を改正する法律案要綱」では、「我が国の金融及び資本市場をめぐる環境変化に対応し、金融サービスの顧客等の利便の向上及び保護を図るため、顧客等の最善の利益を勘案しつつ、誠実かつ公正に業務を遂行すべき義務の規定の整備、顧客等への契約締結前の説明義務等に係る規定の整備、インターネットを用いてファンド形態で出資を募り企業等に貸し付ける仕組みを取り扱う金融商品取引業者に係る規制の整備等の措置を講ずる必要がある。このため、金融商品取引法等の一部を改正することとしたものである。」と記載されている
この「金融商品取引法等の一部を改正する法律案要綱」において、「四半期報告書制度廃止」に関する改正の法律案について、以下のように説明されている。
・四半期報告書制度廃止
⑴ 上場会社に対する期中の業績等の開示について、現在の3ヶ月ごとの開示から6ヶ月ごとの開示に頻度を落とし(四半期報告書制度の廃止)、上場会社に対して、四半期報告書に代わり半期報告書の提出を義務付けることとし、四半期報告書の提出に関する規定を削除することとする。(金融商品取引法第5条、第24条、第24条の4の7、第24条の4の8、第24条の5、第25条、第27条、第27条の30の2、第27条の30の6、第57条の2、第166条関係)
⑵ 参照方式の届出書、発行登録書類及び発行登録追補書類、半期報告書及び半期報告書の確認書並びに臨時報告書(これらの訂正書類も含む。)の公衆縦覧期間を5年に延長することとする。
施行期日については、原則として、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとされている。
ただし、四半期報告書制度の廃止に関連する規定は、2024年4月1日から施行し(附則第1条第3号)、この施行の日より前に開始した四半期については従前の例による(附則第2条第1号)とされている。
詳細については以下のウェブページを参照いただきたい。
第211回国会における金融庁関連法律案:金融庁(fsa.go.jp)
以上
【2023.03.09】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2023年3月9日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2023年2月8日)からの主な改訂点
・「2.開発中の指針」「(3)グローバル・ミニマム課税に関する改正法人税法への対応」のうち、②グローバル・ミニマム課税に関する改正法人税法の成立日以後に決算日を迎える企業の会計処理についての対応の必要性の有無についての検討において、2023年2月8日に公表した実務対応報告公開草案第64号「グローバ ル.ミニマム課税に対応する法人税法の改正に係る税効果会計の適用に関する当面の取扱い(案)」について、2023年3月3日にコメントを締め切り、現在、公開草案に寄せられたコメントへの対応を検討している旨が記載されている。また、本件については、改正法人税法の成立を条件に3月中に最終化し、同法の成立後に公表することを目標としている旨が記載されている。
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb.or.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2023.02.20】JICPA:「「国立大学法人会計基準」及び「国立大学法人会計基準注解」に関する実務指針」の一部改訂について(公開草案)
日本公認会計士協会(JICPA)は、2023年2月20日付で、「「国立大学法人会計基準」及び「国立大学法人会計基準注解」に関する実務指針」の一部改訂についての公開草案を公表した。
2022年5月23日付けで改訂された、国立大学法人会計基準の実務上の取扱いを定める『「国立大学法人会計基準」及び「国立大学法人会計基準注解」に関する実務指針』(文部科学省及び当協会の連名による発行)について、実務上の論点となる事項について明確にするため、両者で検討を行い、このたび一応の検討を終えたため、公開草案として公表し、広く意見を求めることとしたものである。
意見募集期間は、2023年3月30日(月)までとされている。
詳細については、JICPAのウェブページ(「「国立大学法人会計基準」及び「国立大学法人会計基準注解」に関する実務指針」の一部改訂について(公開草案)| 日本公認会計士協会 (jicpa.or.jp))を参照いただきたい。
以上
【2023.02.08】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2023年2月8日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2023年1月18日)からの主な改訂点
・「2.開発中の指針」「(3)グローバル・ミニマム課税に関する改正法人税法への対応」のうち、②グローバル・ミニマム課税に関する改正法人税法の成立日以後に決算日を迎える企業の会計処理についての対応の必要性の有無についての検討において、2023年2月8日に、実務対応報告公開草案第64号「グローバ ル.ミニマム課税に対応する法人税法の改正に係る税効果会計の適用に関する当面の取扱い(案)」(コメント期限:2023年3月3日)を公表した旨が記載されている。また、本件については2023年3月に最終化することを目標としている旨が記載されている。
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb.or.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上
【2023.02.08】ASBJ:実務対応報告公開草案第64号「グローバル・ミニマム課税に対応する法人税法の改正に係る税効果会計の適用に関する当面の取扱い(案)」の公表
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2023年2月8日に、「グローバル・ミニマム課税に対応する法人税法の改正に係る税効果会計の適用に関する当面の取扱い(案)」(以下「本公開草案」という。)を公表した。
令和5年度税制改正において、グローバル・ミニマム課税に対応する法人税が創設される予定であり、それに係る規定(以下「グローバル・ミニマム課税制度」という。)を含めた税制改正法(「所得税法等の一部を改正する法律」(令和5年法律第X号))(以下「改正法人税法」という。また、改正法人税法が成立した2023年XX月XX日を、以下「改正法人税法の成立日」という。)案が第211回通常国会に提出されている。改正法人税法が成立した場合、グローバル・ミニマム課税制度の施行日以後においてその適用が見込まれる企業は、改正法人税法の成立日以後に終了する連結会計年度及び事業年度の決算(四半期(連結)決算を含む。)において、グローバル・ミニマム課税制度を前提として税効果会計を適用するか否かを検討する必要があるが、その対応については実務上困難であるとの意見が聞かれたことから、必要と考えられる取扱いを検討していたものである。
コメント募集期間は、2023年3月3日(金)までとされている。
詳細については、ASBJのウェブページ(実務対応報告公開草案第64号「グローバル・ミニマム課税に対応する法人税法の改正に係る税効果会計の適用に関する当面の取扱い(案)」の公表|企業会計基準委員会:財務会計基準機構(asb.or.jp))を参照いただきたい。
以上
【2023.02.02】SSBJ:「現在開発中のサステナビリティ開示基準に関する今後の計画」の公表について
サステナビリティ基準委員会(以下「SSBJ」という)は、第7回SSBJ(2023年1月18日開催)において、国際サステナビリティ基準審議会(以下「ISSB」という)のS1基準及びS2基準に相当する基準(日本版S1基準及び日本版S2基準)の開発を審議テーマとすることを決定した。
SSBJは、ISSBのS1基準及びS2基準が確定されていない状況であるものの、確定基準が公表されるまでの間に可能な範囲で検討を進めておくことが適切と考えられること、また、SSBJのサステナビリティ開示基準の開発状況について明示することにより、国内外の関係者の予見可能性が高まると考えられることから、「現在開発中のサステナビリティ開示基準に関する今後の計画」を作成し、2023年2月2日に公表したものである。
本開発計画は、基準の開発状況や国際的な動向を踏まえ、随時改訂する予定とされている。
なお、SSBJにおけるサステナビリティ開示基準の開発に関する基本的な方針については、2022年11月24日に公表した「サステナビリティ基準委員会の運営方針」(https://www.asb.or.jp/jp/wp-content/uploads/middle_plan_20221124.pdf)を参照いただきたい。
※ISSBの公開草案「IFRS S1号『サステナビリティ関連財務情報の開示に関する全般的要求事項』」を「S1基準案」といい、確定した基準を「S1基準」という。また、ISSBの公開草案「IFRS S2号『気候関連開示』」を「S2基準案」といい、確定した基準を「S2基準」という。
詳細については、SSBJのウェブページ(https://www.asb.or.jp/jp/project/plan-ssbj.html)を参照いただきたい。
以 上
【2023.01.31】金融庁:「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正案に対するパブリックコメントの結果等について
金融庁は、「企業内容等の開示に関する内閣府令」(以下「開示府令」)等の改正案に関する意見募集を行い、2023年1月31日(火)に結果を公表した。2022年6月に公表された金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ報告において、「サステナビリティに関する企業の取組みの開示」、「コーポレートガバナンスに関する開示」などに関して、制度整備を行うべきとの提言がなされたことを踏まえ、有価証券報告書及び有価証券届出書(以下「有価証券報告書等」)の以下の記載事項が改正されている。
1.主な改正内容
【1】サステナビリティに関する企業の取組みの開示
(1) サステナビリティ全般に関する開示
① サステナビリティ情報の「記載欄」の新設(開示府令第二号様式「第二部 第2【事業の状況】」及び同様式記載上の注意「(30-2)サステナビリティに関する考え方及び取組」等)
② 将来情報の記述と虚偽記載の責任及び他の公表書類の参照(企業内容等の開示に関する留意事項について(以下「開示ガイドライン」)
(2) 人的資本、多様性に関する開示(開示府令第二号様式 記載上の注意「(29)従業員の状況」、「(30-2)サステナビリティに関する考え方及び取組」及び開示ガイドライン)
(3) サステナビリティ情報の開示における考え方及び望ましい開示に向けた取組み(「記述情報の開示に関する原則」)
【2】コーポレートガバナンスに関する開示(第二号様式
記載上の注意「(54)コーポレート・ガバナンスの概要」、「(56)監査の状況」及び「(58)株式の保有状況」等)
【3】その他
EDINETが稼働しなくなった際の臨時的な措置として代替方法による開示書類の提出を認めるため、「開示用電子情報処理組織による手続の特例等に関する内閣府令」の改正を行うとされている。
2.公布・施行日等
本改正に係る内閣府令は、2023年1月31日付で公布・施行されている。
なお、改正後の開示府令等の規定は、2023年3月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書等から適用され、本改正に伴うガイドラインは2023年1月31日より適用される。加えて、記述情報の開示に関する原則が公表されている。
詳細については以下のウェブページを参照いただきたい。
「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の一部改正(案)に対するパブリックコメントの結果等の公表について:金融庁(fsa.go.jp)
以上
【2023.01.31】金融庁:「記述情報の開示の好事例集2022」の公表(サステナビリティ情報等に関する開示)
金融庁では、投資家と企業との建設的な対話に資する充実した企業情報の開示を促すため、「記述情報の開示の好事例集」を公表している(2022年3月最終公表)。
今般、新たに「サステナビリティ情報」並びに有価証券報告書の主要項目である「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」、「事業等のリスク」及び「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(MD&A)」に関する開示の好事例を取りまとめ、2023年1月31日に「記述情報の開示の好事例集2022」を公表した。
このうち、「サステナビリティ情報」に関する開示については、2022年6月に公表された金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ報告(以下、WG報告)において、「サステナビリティに関する企業の取組みの開示」に関して、制度整備を行うべきとの提言がなされたことを踏まえ、どのような開示が投資判断にとって有用と考えられるかを含め、開示の好事例について、投資家・アナリスト及び企業の皆様による勉強会を開催し、議論がなされた開示例を「記述情報の開示の好事例集2022」として取りまとめたものである。
また、同日付けで、WG報告を踏まえた改正「企業内容等の開示に関する内閣府令」が公布された。「記述情報の開示の好事例集2022」では、改正「企業内容等の開示に関する内閣府令」において新たに求められている「サステナビリティに関する企業の取組みの開示」の参考となる開示例を掲載している。
詳細については金融庁のウェブページを参照いただきたい。
「記述情報の開示の好事例集2022」の公表(サステナビリティ情報等に関する開示) (fsa.go.jp)
以上
【2023.01.30】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2023年1月18日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表している。
前回の公表(2022年12月27日)からの主な改訂点
・「2.開発中の指針」において、「(3)グローバル・ミニマム課税に関する改正法人税法への対応」として、以下の検討が想定されている。
① 企業会計基準第27号「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」及び企業会計基準適用指針第28号「税効果会計に係る会計基準の適用指針」等の会計基準等の改正の要否を検討
② グローバル・ミニマム課税に関する改正法人税法の成立日以降に決算日を迎える企業の会計処理についての対応の必要性の有無についての検討
2023年3月31日までにグローバル・ミニマム課税に関する改正法人税法が成立した場合を想定し、上記のうち②について2023年1月より検討を開始している旨が記載されている。
詳細については、ASBJのウェブページ(https://www.asb.or.jp/jp/project/plan.html)を参照いただきたい。
以上