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気候変動に対する金属業界の新たな挑戦
鉄鋼業のカーボンニュートラル取組み事例と今後の方向性
日本の鉄鋼業界におけるカーボンニュートラル実現への取り組みを、他業界の事例を交えて論じます。
鉄鋼・非鉄金属業界向け Newsletter「Next Stage」Vol.26
気候変動に対する金属業界の新たな挑戦
今や気候変動は世界共通の最も重要な問題の1つであるといえます。本レポートでは、同課題に対する各業界(自動車、電力、石油化学、金属業界)の動向や向けた取り組みについて述べています。
金属業界においては、足元は鉄鋼業における高炉水素還元やCCU/CCSといった技術革新や、リサイクルによる環境負荷の低減が期待されますが、これらの実現においては水素や再生可能エネルギーの安定・安価調達が必須となります。
これら課題を踏まえ、2050年のカーボンニュートラルを実現するために日本の金属業界が目指すべき姿について提言を行いました。
(プロセスユニット ニュースレター「Next Stage」vol.26 2021年4月発行)
【目次】
1.はじめに
2020年10月所信表明演説で菅義偉氏は、「2050年カーボンニュートラル」を宣言した。これは日本に新たな目標が設定されたことを意味し、日本は今後、温暖化を防ぎカーボンニュートラルを実現するための施策を一層強化していかざるを得なくなった。本レポートでは、気候変動問題に対する各業界の動向や取り組み、及び今後鉄鋼業界や金属業界がカーボンニュートラル実現に向けて取るべき方向性について考える。
2.各業界の動向と取り組み
カーボンニュートラルに向けての各業界の動向と取り組みを紹介する。
2-1.自動車業界
トヨタ自動車の事例から自動車業界のカーボンニュートラルの取り組みと課題を論じる。
2-2.電力業界
カーボンニュートラル化に向けた再生可能エネルギー比率向上の現状を論じる。
2-3.石油・化学業界
石油・化学業界の現状や具体的な取組みを論じる。
2-4.金属業界
日本製鉄や日本鉄鋼連盟などの事例から、カーボンニュートラルへの課題やアプローチを論じる。
3.日本の金属業界が目指す姿への提言
これまで各業界、各企業が2050年カーボンニュートラル実現に向けて取り組む新たな事業戦略立案や技術開発を紹介してきた。最後に金属・鉄鋼業界が今後目指すべき姿を提言する。
3-1.サプライチェーン全体の環境負荷を考慮した製品設計への貢献
3-2.脱炭素社会に向けた日本の産業全体の牽引
3-3.シナリオプランニングとモニタリングによる迅速且つ適切な経営判断
4.おわりに