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RPA本格導入におけるRPAガバナンス・IT統制の重要性
財務・会計分野の業務の自動化・効率化に向けて
RPA導入企業が増加し、導入効果を感じている一方、本格導入に向けたリスクや課題がよく聞かれるようになりました。テクノロジーのソリューションが多様化することにより、導入できる業務の拡大が想定されるRPAを効果的に活用するために、ガバナンス態勢を整え、課題に対処していくことが求められます。
目次
- テクノロジーの進化により、財務・会計分野の業務の効率化、適正化の加速が想定されます
- RPA導入企業には、IT統制の整備、評価に対するリスク管理態勢の構築が求められます
- デロイト トーマツは、RPAの本格導入時の各段階に合わせ、ガバナンス・内部統制高度化を支援します
- プロフェッショナル
テクノロジーの進化により、財務・会計分野の業務の効率化、適正化の加速が想定されます
RPAの活用により、業務を効率化できる領域として、財務・会計分野においてRPA導入が進んでいくことが予想されます。
伝票処理、データ突合等の既存業務のみならず、ルールベースでの不正リスク分析、減損判定や、各部門・子会社業績管理業務等への活用も進んでいます。
また、今後はAI技術との掛け合わせにより、各種分析・判定や管理業務が高度化し、当該業務に従事する人の介在時間が大幅に削減される未来が想定されます。
テクノロジーの進化に伴う財務・会計業務の近未来像
RPA導入企業には、IT統制の整備、評価に対するリスク管理態勢の構築が求められます
財務・会計業務には、J-SOX評価対象業務も多く、RPAがJ-SOX対象業務プロセスに組み込まれた場合、該当業務がJ-SOXのIT評価の対象となる可能性があります(IT業務処理統制、およびIT業務処理統制の有効性の基礎となるIT全社統制、IT全般統制の経営者評価が必要となります。)
RPAのIT統制は、基幹システム等に対する一般的なIT統制とは検証のポイント及び評価ポイントが異なります。内部統制リスクがRPAの本格導入を阻害しないよう、RPA導入・運用にあたって全社共通ルールを定義し、ルールを遵守するための運用手順への落とし込みをする等、リスク管理態勢の構築が必要です。
RPAのIT統制評価の検討ポイント
デロイト トーマツは、RPAの本格導入時の各段階に合わせ、ガバナンス・内部統制高度化を支援します
財務・会計業務領域をはじめてとして、RPAの全社的な本格導入前にRPAガバナンスを整え、業務改善を見据えた現状業務のプロセス評価、自動化の適用判断基準の作成、基準に基づく実行・管理等を行うことが、リスクを回避しつつ、RPAの業務適用拡大及び導入効果の最大化につながります。
デロイト トーマツでは、RPA導入及び本格導入時の各段階に合わせ、内部統制高度化に向けたRPAガバナンスの各種サービスを提供しています。
RPA導入の各段階におけるトーマツ提供可能サービス概要
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