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財務・会計分野におけるRPAの活用と内部統制上の留意点【前編】

RPA導入による企業のリスク評価への影響

財務・会計分野が効果的なロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)導入先として注目されており、実際に同分野でのRPAの活用が進んでいます。同時にRPA導入に伴うリスク(財務上の損失や市場でのレピュテーションの低下を引き起こす可能性等)も増加しています。そのため企業各社においては、RPA導入による変化が企業のリスク評価にどのように影響するか、既存の基準・プロセス・体制の是正が必要か否かを評価することが極めて重要となっています。

財務・会計分野でのRPAの活用が進んでいます

デロイトが2017年度に実施したRPA調査の結果、市場トレンドとして、向こう5年間に世界中でRPAの導入が更に進むことが予想されています。また、RPA導入における平均支出額に関する調査では、試験的な導入費として150万ドル(約1億7,000万円)、本格的な導入費として300万ドル(約3億4,000万円)を各企業が支出していることが判明しています。この調査結果からも分かるように、企業は業務の自動化への投資をこれまでにないレベルで進めています。更に、各企業はRPAの新たな活用方法も継続的に模索しています。

デロイト ロボティクス・コグニティブ オートメーションデリバリーセンターの調査によると、デロイトのクライアントの間では、財務・会計分野が効果的なRPA導入先として挙げられており、また最もRPAの導入が進んでいる業務分野であることが判明しています。
特に以下のような業務の自動化が進められています。

・高レベルの精度・整合性が求められる処理
・反復的で、マニュアルなトランザクション処理
・分断されたシステムからの情報収集
・定型的なデータ入力・データ操作・レポート作成

一例として図表1にて、財務・会計分野の特定のプロセスにおける自動化の可能性について「高・中・低」の度合いで示しています。

財務・会計分野の特定のプロセスにおける自動化の可能性
※画像をクリックすると拡大表示します

RPA導入による変化に合わせて、財務報告リスクと内部統制の見直しが必要です

RPA導入のメリットとして、意図的・非意図的なヒューマンエラーの減少が挙げられますが、一方でRPA導入には新たなリスクが伴うことから、リスクの把握・対処が導入企業には求められています。

企業においては、このような変化が自社のリスク評価(特にIT関連リスク)にどのように影響するか、既存の基準・プロセス・体制(すなわち、統制環境)の是正が必要か否かを評価することが極めて重要となります。RPAの導入を図る際には、可能な限り既存の統制環境を活用すると共に、ガバナンスモデルが変化に適切に対応できないと思われる領域に対して何らかの対策を練ることも重要です。

また、企業各社は、RPAの継続的な開発・導入やモニタリングの観点をもち、各フェーズにおける内部統制の検討を行うことが求められています。

続きは『財務・会計分野におけるRPAの活用と内部統制上の留意点【後編】』をご覧ください。

 

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本記事は、Deloitte US作成の「Internal Controls Over Financial Reporting Considerations for Developing and Implementing Bots」を元に作成しています。

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デロイト トーマツは、財務会計分野で進むRPAの適用可能性調査、導入支援など幅広くサポートします

デロイト トーマツは、財務報告や内部統制はもとより、リスクマネジメント、コンプライアンス、IT全般統制、情報セキュリティなどの多様な領域における専門家を擁しています。

これにより、財務会計分野で進むRPAの適用可能性調査、導入支援等を通じ、内部統制のより一層の効率化、高度化に向けて、具体的かつ実践的な助言を提供することが可能です。

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