最新動向/市場予測

景気の一時悪化は避けられず:新型コロナウイルス/新型コロナウイルスの影響試算:中国発の需要・供給ショック 他

リスクインテリジェンス メールマガジン Vol.55(2020年2月)

リスクの概観と金融規制の動向に係る概観について、留意すべき特徴点を炙り出すと同時に、有限責任監査法人トーマツ リスク管理戦略センターが考える意見も発信いたします。

リスクの概観(トレンド&トピックス)

景気の一時悪化は避けられず:新型コロナウイルス

有限責任監査法人トーマツ
リスク管理戦略センター
ディレクター
勝藤 史郎
 

新型コロナウイルスによる肺炎(新型肺炎)の拡大がグローバルなリスクの状況を塗り替えようとしている。2月19日現在で、中国における新型肺炎の感染者は7万4000人を超え、死者は2004人に達している。新型肺炎の拡大は、中国経済及び関係海外各国の経済成長に係るベースラインシナリオの変更と、一部リスクシナリオの蓋然性の高まりをもたらさざるを得ない。
新型肺炎のマクロ経済への影響の波及経路は概ね次のようになろう。まず中国においては、主要都市の封鎖や人の移動制限による国内消費が減少しよう。

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マクロ経済の動向(トレンド&トピックス)

新型コロナウイルスの影響試算:中国発の需要・供給ショック

有限責任監査法人トーマツ
リスク管理戦略センター
マネジャー
市川 雄介
 

新型コロナウイルスの感染拡大が足許の中国経済・グローバル経済を大きく下押している。中国国内でヒト・モノの移動が制限されることで、一義的には中国の内需が下振れしたり、他国への旅行客(海外各国にとってのインバウンド客)が急減したりする。こうした需要の減少は、貿易面・金融面のつながりを通じて他国の実体経済・金融市場に波及する。加えて、中国からの部材供給が滞ることで、供給制約として各国の生産活動を阻害することになる。

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金融規制の動向(トレンド&トピックス)

英国が気候変動リスクを考慮するストレステストの実施を計画

有限責任監査法人トーマツ
リスク管理戦略センター
シニアマネジャー
対木 さおり

英国のバンクオブイングランド(BOE)が計画している気候変動リスクを対象とするストレステストがにわかに注目を浴びている。BOEは、2021年に予定されている二年に一度の隔年エクスプロラトリー・シナリオ(Biennial Exploratory Scenario)において、気候変動リスクを対象とするための枠組みについての市中協議を年末に開始した。この気候変動ストレスシナリオは、通常のストレステストと比較すると、①複数のストレスシナリオの利用、②銀行に加え、保険会社も含む広範な金融機関の参加、③モデル対象期間が30年と中長期、④マクロ経済・金融指標に加え、気候変動の指標を用いるという点で異なっている。

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講演情報

【外部講演】

2020年2月時点の講演情報はありません

 

【寄稿・執筆】

◆中央経済社出版「気候変動リスクへの実務対応-不確実性をインテグレートする経営改革」(2020年2月26日出版)

リスク管理戦略センター ディレクター 後藤茂之編著「気候変動リスクへの実務対応-不確実性をインテグレートする経営改革」が中央経済社より出版されます。

書籍の詳細はこちらよりご覧ください。

 

リスクインテリジェンス メールマガジン

グローバルな視点からみた、企業経営上の様々なリスクをチェックするリスクインテリジェンス メールマガジン(グローバル・リスク・ウォッチ)では、毎月、過去一ヶ月間に起きた事象を振り返りながら、事業リスクという視点から、多くの金融機関や事業法人が留意すべき特徴点を炙り出します。同時に、様々なリスク管理や金融規制上のトピックに関し、デロイト トーマツ グループの一員である有限責任監査法人トーマツ リスク管理戦略センターが考える意見も発信していきます。

 

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