最新動向/市場予測
見通し悪化と政策対応:新型コロナウイルス/新型コロナウイルスの影響はどこまで拡大するか:試算アップデート 他
リスクインテリジェンス メールマガジン Vol.56(2020年3月)
リスクの概観と金融規制の動向に係る概観について、留意すべき特徴点を炙り出すと同時に、有限責任監査法人トーマツ リスク管理戦略センターが考える意見も発信いたします。
目次
- 見通し悪化と政策対応:新型コロナウイルス
- 新型コロナウイルスの影響はどこまで拡大するか:試算アップデート
- 米国と欧州のストレステストシナリオ~構造面での経済・市場におけるリスク分析の重要性が増す可能性も
- 講演情報
- リスクインテリジェンスメールマガジン
リスクの概観(トレンド&トピックス)
見通し悪化と政策対応:新型コロナウイルス
有限責任監査法人トーマツ
リスク管理戦略センター
ディレクター
勝藤 史郎
新型コロナウイルス感染症は今やグローバルなリスクに拡大している。当方では今月、想定するグローバル経済のベースラインシナリオを下方修正したほか、各国の景気急減速リスクの蓋然性も上昇したとみている。新型コロナウイルス感染症の感染者数は、中国ではいったん頭打ちになったものの、中国以外の各国では依然増加中である。世界保健機関(WHO)は11日、新型コロナウイルス感染症を「パンデミック」とみなせると表明した。日本、米国のほかイタリア、フランス、スペイン等の欧州各国を含む主要国でも、入国制限、イベント中止、外出禁止などの厳格な規制が矢継ぎ早に実施されている。各国の経済活動は事実上の停滞状況にある。今月号では前月に続き新型コロナウイルス感染の影響をアップデートする。
マクロ経済の動向(トレンド&トピックス)
新型コロナウイルスの影響はどこまで拡大するか:試算アップデート
有限責任監査法人トーマツ
リスク管理戦略センター
マネジャー
市川 雄介
3月入り後、新型コロナウイルスの影響が拡大している。先月中旬時点では、中国以外の国における感染はそれほど大規模なものとはならず、中国では概ね3月半ば、他の国では4月には感染がピークを迎えるとの前提に立っていた。その下で、中国経済への負のショックは1四半期にとどまり、各国への波及効果は、定量的に見れば世界的な景気後退をもたらすほどではないと分析していた(詳細はリスクインテリジェン・メールマガジン2月号(以下「2月号」)ご参照)。しかし、足許の状況をみると、経済への悪影響は拡大することが避けられなくなっている。当初想定との違いは、具体的には、1.中国経済の下振れ、2.他国における感染急増による内需の減少、3.新型コロナウイルスをきっかけとした金融システム不安、という3つの側面に分けられる。
金融規制の動向(トレンド&トピックス)
米国と欧州のストレステストシナリオ~構造面での経済・市場におけるリスク分析の重要性が増す可能性も
有限責任監査法人トーマツ
リスク管理戦略センター
シニアマネジャー
対木 さおり
米国FRB(連邦準備理事会)と欧州EBA(欧州銀行監督局)は、2020年2月、それぞれ銀行向けストレステストシナリオを公表した。当然だが、それぞれのシナリオには、現在グローバル経済を大きく揺るがしている新型コロナウイルス感染症によるリスクは考慮されていない。もっとも、どちらのストレステストも、これまで金融市場に蓄積されたリスクと景気後退リスクを考慮して作成されており、すでにグローバル各国で蓋然性が高まりつつある景気後退局面での経済・金融面でのリスクを網羅する内容となっている。以下で内容を紹介してみよう。
講演情報
【外部講演】
◆株式会社セミナーインフォ主催「<緊急開催>LIBOR移行の最新動向と金融機関の実務対応」(2020年4月10日:九段プラザビル)
有限責任監査法人トーマツ リスク管理戦略センター ディレクター 勝藤史郎が、有限責任監査法人トーマツ ディレクター小山敦史、シニアマネジャー 尾方哲郎と共同で、LIBOR移行対応の各社への影響と、移行対応の戦略的・実務的な進め方について解説します。
詳しくはこちら(外部サイト)をご覧ください。
◆株式会社セミナーインフォ主催「金融機関のコンダクトリスク管理高度化への実務とリスクカルチャーの醸成」(2020年4月22日:九段プラザビル)
有限責任監査法人トーマツ リスク管理戦略センター ディレクター 勝藤史郎がコンダクトリスクの概念、金融庁の「コンプライアンス・リスク」に関する考え方をご紹介するとともに、コンダクトリスクの更なる高度化の枠組みについて解説します。
詳しくはこちら(外部サイト)をご覧ください。

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グローバルな視点からみた、企業経営上の様々なリスクをチェックするリスクインテリジェンス メールマガジン(グローバル・リスク・ウォッチ)では、毎月、過去一ヶ月間に起きた事象を振り返りながら、事業リスクという視点から、多くの金融機関や事業法人が留意すべき特徴点を炙り出します。同時に、様々なリスク管理や金融規制上のトピックに関し、デロイト トーマツ グループの一員である有限責任監査法人トーマツ リスク管理戦略センターが考える意見も発信していきます。
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