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システム入力業務の自動化サービス―Corporate as a Service for Automation

生産性は低く、作業負荷は高い――。そんな書類情報のシステム入力業務を、自社でのシステム投資の負担なしに自動化を実現

新たな法制度やERPの移行などを背景に複雑化するシステム入力のオペレーション。デロイト トーマツ グループはRPAと自社開発したAI-OCRを用いて、とりわけ煩雑かつ作業時間を要する書類・証憑のシステムへのインプット業務を自動化します。自社でITシステムを導入する手間や時間をかけることなしに、企業の生産性向上を支援します。

※本動画は、デロイト トーマツ リスクアドバイザリー合同会社が2024年5月から7月にオンデマンド配信したウェビナーです。

 

システム入力業務が複雑化している3つの理由

昨今、企業におけるシステム入力業務が複雑化しています。その背景として、主に3つの理由が挙げられます。
 

1.制度対応

電子帳簿保存法や消費税インボイス制度などの新法令に対応するため、各企業が業務プロセスの改善や新たなシステムの導入を進めていますが、入力項目が増加し、システム入力のオペレーションが複雑化しています。

2.書類の形式・授受方法の多様化

従来の封書やFAXで受領する紙の書類は残りつつ、メールやWeb経由で電子ファイルを受領する形式やオンライン購買プラットフォーム上での取引など、受領する書類の形式と授受方法が多様になっています。それに伴い、企業は書類の授受方法に応じた業務プロセスを併存させる必要があります。

3.SAP2027年問題

SAP ERP6.0の標準保守が2027年に終了することに伴い、日本国内でも多くのSAP ERP6.0ユーザー企業がERPの移行を進めています。それを優先するがゆえに既存のオペレーションとの整合が追い付かず、システム入力業務がより煩雑になってしまう企業も少なくありません。
 

新法令対応や書類のデジタル化、新たなERPなどは、本来は生産性の向上を意図して推進されているものです。しかしながら企業側での対応が追い付かず、結果的にオペレーションの複雑化を生み出し、業務の量やリスクの増加につながってしまっています。実際、複雑化したオペレーションに人的に対応すべく各部署単位で業務の外部委託を行うようになっている現状はまだ多く見られます。これにより複雑化したオペレーションへの対応コストがグループで最適化されず膨らむとともに、担当者による不正や情報漏えいといったインシデントの発生の増加、外部委託要員への業務属人化といったリスクが顕著になってきています。

こうした事態を深刻化させないための数々のフォローアップは、従業員の通常業務に支障をきたすことになり、生産性低下の隠れた要因となり得ます。従業員の負担を取り除き、本来の付加価値の高い業務に集中できる環境を構築することが、企業に喫緊で求められる対応と言えるでしょう。

デロイト トーマツ グループが提供する自動化サービス「Corporate as a Service for Automation」

デロイト トーマツ グループ(以下、デロイト トーマツ)は生産性向上へのアプローチとして、さまざまな書類や証憑のシステムへのインプット業務の自動化が重要と考えています。処理項目は比較的定型化されているものの、入力作業や承認の際の証憑の目視確認など人手に頼るところが大きく、集中力を要する負荷が高い業務です。優先的に自動化を進めることで、業務効率の向上および処理精度の向上を見込むことができます。

そこでデロイト トーマツは、RPAと呼ばれる業務自動化ツールと、AI技術を活用し書類の読み取りを行うAI-OCRを用いたシステム入力業務の自動化サービス「Corporate as a Service for Automation」を提供いたします。各ツールをデロイト トーマツが構築し、運用・メンテナンスまで行います。これにより、企業はツール導入に伴う設備投資や運用といった負担なしに、システムへのインプット業務の自動化を短期間で実現することができます。

Corporate as a Service for Automationの特徴

本サービスでは、企業はシステム入力対象書類をPDFファイル化し、デロイト トーマツとファイル授受するクラウドファイルストレージのフォルダに格納するだけで、システムへの入力が自動化されます。

具体的には、書類PDFファイルがフォルダに格納されると、デロイト トーマツが構築したRPAにより、ファイルが自動的にAI-OCRに読み込まれ、入力に必要なデータが抽出されます。その後、抽出されたデータをデロイト トーマツのオペレーターが確認・修正し、システムへの入力まで行います。

 

本サービスは、購買管理業務(発注処理、納品処理、支払処理)や販売管理業務(受注処理、請求書処理)といった幅広い業務で活用することが可能です。対応する書類も、見積書や納品書、注文書や請求書と、豊富に対応しています。


本サービスで対応する書類の例
※下記以外の書類についても個別のご要望としてご対応可能です

 

各部署で行っているさまざまなシステム入力業務を本サービスでまとめて自動化することにより、概ね派遣スタッフ1名分のコストで、3・4名分の業務量をカバーすることが可能になります。これにより、業務自動化による工数削減のみならず、外部委託費の最適化をも実現します。

システム入力業務を自動化した先には、さらなる生産性向上と情報の正確性・透明性の担保をデジタルで両立させる業務例として、請求書等の書類データと基幹システムのデータを突合し、人的リソースに頼ることなく3wayマッチングを実現するといったことも可能と考えられます。Corporate as a Service for Automation は、企業に負担をかけない新時代のコーポレート業務支援サービスとして、業務自動化ひいては生産性向上とガバナンス向上の両立をサポートします。

 

Corporate as a Serviceについて

コーポレート部門の多様な課題解決のため、デロイト トーマツ グループが有する会計やリスクマネジメントの専門性、デジタルアセットやオペレートセンターを活用し、課題収束、機能の安定化、業務の変革および運用(オペレーション)を一体でサポートするサービスです。

https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/risk/solutions/or/corporate-as-a-service.html

※貴社および貴社の関係会社とデロイト トーマツ グループの関係において監査人としての独立性が要求される場合、本サービス内容がご提供できない可能性があります。詳細はお問合せください。

プロフェッショナル

松本 淳/Jun Matsumoto

松本 淳/Jun Matsumoto

デロイト トーマツ リスクアドバイザリー パートナー

公認会計士 会計監査・IPO支援への関与を経て、大手投資銀行に出向。2016年まで会計系アドバイザリー業務の現地責任者として東南アジアに赴任。 会計系アドバイザリーの中で、特に経理・財務オペレーションのDigital化(Digital Controllership)や ERP導入時のユーザーサポートに強みをもつ。 ■主な著書 「実践CFO経営」共著、日本能率協会マネジメントセンター(2018年3月... さらに見る