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機械学習の利用による製薬企業におけるプロモーション活動の適正化の推進

「OLFACE」による日報分析と知見の最新化

販売情報提供活動ガイドラインや課徴金制度など、プロモーション活動の適正化に対する規制強化

2018年9月に厚生労働省より発出された「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」において、製薬企業は販売情報提供活動に関する様々な対応が求められることとなりました(※)。更に、2019年11月に改正医薬品医療機器等法案が成立し、虚偽・誇大広告による医薬品等の販売に対する課徴金制度の創設など、製薬企業におけるプロモーション活動は更なる適正化が求められる状況となっています。
 

※販売情報提供活動ガイドライン(骨子)

<ガイドラインの目的>

販売情報提供活動における広告・広告類似行為の適正化

<医薬品製造販売業者等の責務>

・経営陣の責務

・社内体制の整備

・資材等の適切性

・評価・教育等

・監督指導

・手順書・業務記録

・不適切活動への対応

・苦情処理

・委託先等への働きかけ

これら規制上の要請を踏まえつつ、プロモーション活動の適正化を推進するために、社内体制の整備・強化(図1)において、下記のような取組みを効率的かつ継続的に実施することが必要であると考えています。

  • 現場から得られた情報の分析・評価による知見の更新
  • 資材開発・MR教育をとおした最新の知見の現場へのフィードバック
  • 最新の知見に基づく販売情報提供活動

このサイクルを実現するためには、データの蓄積と知見の最新化をどのように実現していくかが重要な課題となります。
 

図1 体制の整備・強化(例)

体制の整備・強化(例)
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データの蓄積と知見の最新化を支援するデータ統制の仕組みが求められる

デロイト トーマツが開発したOLFACE(商標登録出願中)は、目視だけでは困難な大量の日報の分析を可能にするソリューションであり、得られた知見をシステムに蓄積・還元することにより、データの蓄積と知見の最新化を実現します。

データの分析・評価

  • ON・OFFとされた単語・文章に関する蓄積された情報と、日報の類似度を判断し、ON・OFFの程度を推測
  • 当該推測値を単語ごと、文章ごとに色付け表示
  • 単語ごと・文章ごとの評価を総合し、日報ごとにスコアを付与
  • 医薬品・MR・組織・地域等の単位で集計、グラフ表示

知見の最新化

  • OLFACEの分析結果をモニタリング担当者等が更新した場合、更新内容を学習モデルへ取り込む
     

図2 データに基づく分析・評価のサイクル

データに基づく分析・評価のサイクル
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■OLFACE日報選択画面イメージ

  • 各日報の単語/文章ごとに、ON・OFFの程度を推測し、色分けして表示される
  • OLFACEによる評価結果に基づき、モニタリング担当者等が日報の追跡調査を実施し、適宜、ON・OFFの判断を更新することができる
  • 更新した結果はOLFACEの学習モデルに反映させることができる

OLFACEイメージ画面
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■OLFACEの概要

  • より高い精度を実現する複数の機械学習アルゴリズムの採用
  • 使いやすい画面の提供、画面・集計軸の追加が可能な設計

OLFACEの概要
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■OLFACEの特徴

  • 複数の機械学習アルゴリズムを採用
    複数の機械学習アルゴリズムを採用することで、特定のアルゴリズムへ依存しない、より精度の高い推測値を得やすくなります
  • ユーザ独自辞書の利用
    通常の一般辞書・医薬品辞書に加えてユーザ独自の辞書の追加が可能です
  • スコアリング機能
    複数の機械学習アルゴリズムのスコアを独自のロジックで集計し、日報ごとにスコアを表示します
    スコアを確認することにより、総合的に把握できます
  • 複数の切り口による集計
    MR日報分析結果を多様な切り口で集計します。これにより医薬品ごとや地域ごとの傾向・教育の効果などを素早く確認できます

 

■プロジェクト計画(例)

  • プロジェクト初期の段階で、代表的な医薬品について予め収集した日報を使用し、OLFACEの機能検証(PoC)を実施
  • PoCの実施結果に基づき、日報モニタリングについて実務的な運用を設計
  • 日報を登録するCRMシステムとのデータ連携や、画面カスタマイズ検討なども行う

プロジェクト計画例

プロフェッショナル

貞本 康裕/Yasuhiro Sadamoto

貞本 康裕/Yasuhiro Sadamoto

デロイト トーマツ リスクサービス株式会社 パートナー

企業におけるITガバナンス・情報戦略策定、データリスクアドバイザリー、BPR及びシステム導入全般における変革シナリオ策定やプロジェクト運営支援などに従事。オブジェクト指向業務分析やアプリケーションシステムデザインが専門領域。1999年の部門異動を契機にライフサイエン業界や消費財業界を中心に活動し、多数のデジタル化プロジェクトをリード。    ... さらに見る