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Future of ControlsのテクノロジーエコシステムOne Data Platform
One Data Platformを構築し、高度なガバナンスとデータ利活用を促進
Future of Controls(内部統制の未来)では、最適な統制環境での企業競争力向上を追求し、コスト削減、生産性、簡潔性、自動化という目標に向かい内部統制のビジョンを設定します。そのビジョンを達成するための手段の1つである「内部統制のテクノロジーエコシステムを確立」の一例として、データ管理と利活用の高度化への有効なアプローチであるOne Data Platformを実現する具体的なテクノロジーについて紹介します。
目次
- デロイト トーマツの提唱するFuture of Controls(内部統制の未来)
- ガバナンスの強化とデータ利活用を促進するテクノロジーエコシステム”One Data Platform”
- One Data Platform構築を実現するテクノロジーの例(ECM・Deep ICR®)
デロイト トーマツの提唱するFuture of Controls(内部統制の未来)
デロイト トーマツでは、Future of Controls(内部統制の未来)を提唱し、多様化するリスクと内部統制に影響を与えている主要な外部・内部環境の傾向をグローバルレベルで検討しています。
従来の伝統的な内部統制では、統制内容が複雑でブラックボックス化し、場合によってはマニュアル作業が多く、生産性を阻害している場合が少なくなく、企業の競争力の強化に十分に寄与していないことが懸念されます。こうした中、Future of Controlsでは、最適な統制環境で、企業の競争力向上を追求します。
まず、それぞれの企業のビジネス戦略に合わせ統制を構築することで、達成したい目標を設定します。具体的には、コスト最適化、生産性向上、業務の簡潔化と自動化という目標をビジネス戦略に基づいて設定することで、目指すべき内部統制の姿を明確にすることを促します。
その後、広範なビジネス戦略・目的に整合させたFuture of Controlsのビジョンを検討し、企業の現状を評価しつつビジョンを達成するために、3つの手段(内部統制フレームワークの再構築、内部統制運用モデルの確立、内部統制のテクノロジーエコシステムの創出)を利用します。
なお、3つの手段はそれぞれ独立に存在するものではなく、場合によっては相互に連携しつつFuture of Controlsの統制目標及びビジョンの実現に貢献します。昨今では、データ管理とデータ利活用が不十分であることが原因で、Future of Controls実現の大きな障壁となっている企業が少なくありません。そのため、最適な運用モデルの確立を促しその効果を最大限に高めるために、企業の様々なコンテンツを通して緩やかにデータ連携させるテクノロジーエコシステムの一つの例として、”One Data Platform”について、ご紹介させていただきます。
ガバナンスの強化とデータ利活用を促進するテクノロジーエコシステム”One Data Platform”
多くの企業においてERPの導入やリプレイスが実施されていますが、企業全体で俯瞰すると依然として期待した業務改善効果が得られていない場合があります。その一つの理由は、ERPへのデータ入力業務や、ERP内のデータを関連書類で確認するといった、周辺の業務プロセスの効率化が不充分である点です。ERPに経営データを集約したにも関わらず、そのデータを裏付ける関連書類は業務ごとにバラバラのシステムに閉じられ、「サイロ」となっているケースは特に散見されます。業務効率の観点ではERPの導入効果が半減している場合も少なくありません。
このような場合、ERPの導入とともに、関連書類についても緩やかに一元管理し、ERPとスムーズに連携するテクノロジーエコシステムである”One Data Platform”を構築することが、真に経営データの集約とデータ利活用の高度に実現するための有効なアプローチとなります。
業務のデジタル化とともにOne Data Platformによるデータの利活用が進むと、第1線では業務の効率化に加えてシステム統制の構築などによる不正・誤謬リスクの低減、第2線ではデータドリブンなリスク領域のモニタリングによるガバナンスの強化、第3線ではデジタル内部監査の実施によってリスクにフォーカスした効果的かつ効率的な監査を実施することができます。
One Data Platform構築を実現するテクノロジーの例(ECM・Deep ICR®)
ERPを全業務横断で統一的に導入するよりも低コスト・短期間で、業務プロセスへの影響を抑えた形でOne Data Platformの構築を目指すことができる手段として、企業の様々なコンテンツ管理を行うデジタルツールECM(Entertainment Content Management)があります。
文書を中心とする企業コンテンツを電子ファイル化し管理することは一般的となっておりますが、多くの企業ではデータをファイルサーバーやクラウドストレージを用いて管理・保存しています。このような方法では、検索の不便さ、バージョン管理やアクセス権管理の不備、不十分なセキュリティ対策といったデータ管理上のリスクが残り、ファイルを1つ1つ開いて操作をしないとデータの利活用もままならない状況となります。ECMを活用することで、堅牢なセキュリティ環境下にて、コンテンツの柔軟な条件での検索、きめ細かいバージョンやアクセス権の管理が可能となります。ECMを用いて企業のシステムデータとコンテンツをゆるやかに連携することで、ECMを核としたOne Data Platformが構築されます。
デロイト トーマツが協業しているオープンテキスト株式会社(以下、OpenText)のOpenText™ Extended ECMは、文書の入手から編集・共有・更新・廃棄といったライフサイクル管理を実現する情報管理プラットフォームであり、遵法(コンプライアンス)・安全(セキュリティ)・統制(ガバナンス)に強みを持ち、SAPを始めとするERPをはじめとする様々なシステムとの連携が可能です。
デロイト トーマツが独自開発したAI-OCRソリューション「Deep ICR®」とOpenText™ Extended ECMとを連携させることで、請求書や契約書、発注書などの購買関連書類といった様々な文書管理において、電子ファイルへの属性情報付与の自動化など最適化した業務プロセスの中でECMにデータを統合的に保管しつつ、ERRなどの企業システムとも連携させてOne Data Platformを構築します。
本協業の一環で開発された調達・購買向け取引自動・効率化ソリューション「Bill. AI for One Data Platform」は、請求書の受領から支払い、電子帳簿保存法(電帳法)へ対応した管理など請求書に関わる業務プロセスを効率化するとともに、より高いガバナンス体制を構築し、PTP(Procurement to Pay)領域におけるOne Data Platformを実現するソリューションとなります。
Bill. AI for One Data Platformの詳細についてはOpenTextの以下のプレスリリースをご参照ください。
OpenText、調達・購買向け取引自動・効率化ソリューション 「Bill. AI for One Data Platform」を発表、 生成AI機能により業務の効率化を実現
Deep ICR®につきましては以下リンクで詳細をご確認できます。