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SDGs (Sustainable Development Goals)

SDGsを経営に組み込むための変革支援

国連における持続可能な開発目標(SDGs)の採択は、サステナビリティイシューを“企業の社会貢献”から“経営課題”へと押し上げ、長期的な成長を目指す企業にとって無視できないものとなりました。SDGsを含めた社会課題の解決を経営戦略に昇華していくことで、2030年とその先を見据えた事業をより強健にすることが可能です。

モニター デロイトは、国連/国際NGO等との広範なグローバルネットワークを有し、SDGsや社会課題解決をテコに事業の成長を目指すCSV(Creating Shared Value)企業への経営変革において国内有数の実績・ナレッジを有しています。

サステナビリティを経営課題に押し上げたSDGs

2015年に国連が採択した「持続可能な開発目標(SDGs)」(及び気候変動に関する「パリ協定」)は、「サステナビリティ」をCSR課題から経営戦略上の課題に一気に押し上げる契機となりました。 

日本企業によるCSRの取組みは未だ、慈善的寄付色の強い活動や外部からの批判を受けた特定行為・慣行の是正が多くを占める状況です。それ自体に大いなる社会的意義はあるものの、事業目的とのつながりが不明確であることから「コスト」と位置づけられ、経営戦略上の根幹の課題に据えられにくいことも否めません。 

これに対し、社会課題解決を通じて経済活動のボトルネックを解消するという「21世紀型の経済成長」像を示すSDGsは、2030年という期限に向けて、事業活動の根幹の変革を真に迫るものです。企業から見ると、2030年に明確に設定された「未来市場」に向けて、コア事業のパーパス(目的)や事業戦略の定義に活用しやすく、社会にとって必要とされている事業価値を見定める上でも有用と捉えられます。 

またSDGの推進には、政府、NGO、学術界など多様なセクターが深く関わっていることから、SDGsはさまざまなステークホルダーとのオープンイノベーションの推進やパートナーシップの構築を手助けする「共通言語」として機能するものです。

持続可能な開発目標(SDGs) - 17の目標

SDGsで経営戦略はこう変わる

グローバル先進企業は、SDGsをCSR課題ではなく経営課題と捉えて、根本的な意識改革を含めた経営変革を進めています。SDGsを羅針盤の1つに加えた経営への変革を実践するには、以下のような取り組みが求められます。 

社会課題解決を自社の競争優位構築のレバーと捉える

社会課題解決への取り組みは、もはや立ち遅れれば大きな脅威となることが顕在化してきていますが、先行すれば市場で競争優位を構築する機会にもなり得ます。 

デロイトが長年CSV(Creating Shared Value)戦略で提唱しているように、グローバルでの大きなトレンドとして市場で競争力を発揮するレバーは「機能・品質・価格」などの商品・サービス特性に加えて、「大義力」「ルール形成力」にシフトしてきています。欧米の企業はこのトレンドを機会と捉えて着々と新たなゲームチェンジを進めていることを認識しておく必要があります。 

SDGsを起点とした価値創造を経営・事業活動の根幹組み込む

既にSDGsを経営上掲げている企業の一部では、SDGsが単なる掛け声やスローガンに留まってしまう現象が起こっています。これでは期待される成果が生まれないだけではなく、“SDGs ウォッシング”と投資家や協業者から批判されるリスクも孕んでいます。 

SDGsに向けた自社にとって重要な課題(マテリアリティ)を特定した上で、経営ビジョン、中期経営計画、事業ごとの中期戦略、イノベーション・新規事業戦略、コーポレートブランド戦略、研究開発戦略や調達・サプライチェーン戦略等と各KPIを設定し、各事業・機能の経営サイクルに落とし込む必要があります。

外部ステークホルダーと共にエコシステムを構築する

SDGsの達成は一社では行えないことから、SDGsという共通の「大義」の下、取引先・行政・NGO・場合によっては同業者と協働することで「エコシステム」を構築することが重要です。例えば社会・環境負荷の高い原料を取り扱う産業では、欧米企業を中心にビジネス慣行を問題視する行政・NGO等と協調して持続可能な調達ルールの形成を主導し、自社ではサプライヤーといち早く連携してサステナブルな調達方法を確立することで、課題解決と競争優位性の構築の両立を実現する例が先行していることは無視できません。

モニター デロイトの経営変革支援

モニター デロイトでは、SDGsを単なる社会貢献ルールとしてではなく、日本や新興国を含めた世界において新たな事業価値・事業機会を創出する上で有効な羅針盤と捉えるべきと考えます。持続的に事業利益と社会価値を生み出す経営には、簡易的なSDGsワークショップを社内で繰り返すだけでは到達しえません。 

SDGsへの経営変革に向けて、モニター デロイトでは、(1)自社にとっての重要課題を見極め先進的なリスクとオポチュニティをおさえるSustainability Sensing、(2)社会課題解決と自社の競争優位性の向上を両立するルール形成戦略やイノベーション戦略の立案、(3)自社の強みと社会課題解決によって生まれる市場の可能性を掛け合わせた骨太な新規事業戦略の立案、(4)サステナビリティドリブンのコーポレートブランド戦略の立案、(5)社会課題解決型ビジネスの理念の社内浸透・実行支援 などの広範かつ骨太なサービスを提供しています。 

モニター デロイトは、国連/国際NGO等との独自ネットワークを活用したSDGsに関する深い知見と、グローバルなネットワーク、SDGsを起点とした事業・経営戦略策定における国内有数の実績を有しており、SDGsや社会課題解決をテコに成長を目指す企業を強力に支援していきます。

プロフェッショナル

船越 義武/Yoshitake Funakoshi

船越 義武/Yoshitake Funakoshi

デロイト トーマツ リスクアドバイザリー パートナー

サステナビリティ関連アドバイザリー業務に20年以上にわたり従事し、サステナブル経営高度化に資する多数のプロジェクト責任者を務める。担当する専門領域は、非財務情報開示レギュレーション対応(SEC、CSRD、ISSB)、マテリアリティ特定、中長期目標・KPI策定、GHG排出量マネジメント、TCFD、TNFD、人権デューデリジェンスなど多岐にわたる。金融から商社、運輸、製造業など幅広い業種のクライアント... さらに見る