ニュースリリース

デロイト トーマツ、日本と海外のミレニアル・Z世代の意識調査の結果を発表

日本のミレニアル・Z世代の5割超が経済見通しを悲観。各国共通して、今後組織が成功するために必要な人材スキルは「柔軟性・適応性」だと感じている

2021年7月14日

デロイト トーマツ グループ(東京都千代田区、CEO:永田 高士)は、グローバルで行っているミレニアル・Z世代を対象とした年次調査の最新版となる第10回「ミレニアル・Z世代年次調査2021」の結果を発表します。本調査は、世界各国のミレニアル・Z世代約22,900名を対象に、2021年1月から2021年2月にかけて実施したものです。

COVID-19のパンデミックの状況下において、世界的にも感染状況の収束の目途が立たない中、ミレニアル世代(本調査では1983~1994年生まれと定義)およびZ世代(同1995~2003年生まれと定義)といった若年層の社会観・就業観にもその影響が及んでいます。今年の調査では、例年のテーマでもある社会課題に対する意識、企業への期待や自身の就業観に加え、パンデミックを受けて各世代が感じた社会的・経済的影響や個人の意識の変化などについても回答を得ています。

詳細な調査結果については、こちらからご覧ください。

 

■日本のミレニアル世代・Z世代の5割超が経済状況に悲観的観測を持っている

今後12か月の自国経済について、グローバルでネガティブな予測となり、さらに日本のミレニアル世代・Z世代においては5割超が「自国の経済は悪化する」と予測している。この浸透する日本経済への悲観的な見通しが両世代の就業行動や消費行動にも影響していることが見込まれる。

図1: 今後12か月の自国の経済見通し
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■2年以内の離職意向が微増し、ロイヤリティの維持が課題に。企業は従業員の不安やストレスへの配慮を

現在の雇用主から「2年以内に離職したい」と考えているミレニアル・Z世代は、世界各国でCOVID-19拡大前の2019年から2020年にかけて急降下したが、今回の調査ではわずかだが増えている。離職の意向は調査時の経済環境に影響される傾向にあり、一部地域でワクチン接種が始まるなど、経済回復の道筋が示されたことで、転職への意識が出てきた可能性がある。企業においてはコロナ禍でのリモートワークを含め、人と人とのコミュニケーションの手法に制限がある中で、引き続きロイヤリティ(帰属意識) の維持・向上に向けた施策に注力していく必要がある。

図2: 2年以内離職意向の推移(時系列)
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本調査では、「ストレスを感じる頻度」が多く、また、「雇用主の身体・メンタルヘルス面でのサポートに対する評価」を悪く、回答する人は2年以内に離職する意向が高くなる傾向が認められた。(図3)

また、日本では、グローバルと比較すると、雇用主とストレスについてオープンに話したことがないとの回答が多く、ストレスを隠す文化が根強いことがうかがえる(図4)。特に長引くコロナ禍において、企業は従業員の抱える不安やストレスについて意識を向け、安心して話せる風土・環境を整え、ウェルビーイングをサポートする施策を積極的に行うことが求められている。これより、従業員のエンゲージメントを高め、リテンションを維持・向上すると共にパフォーマンスのレベルを上げていくことが肝要になっている。

図3: ストレスレベルと雇用主の身体・メンタルヘルス面でのサポートに対する評価
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図4: 雇用主とストレスについてオープンに話したことがない(COVID-19感染拡大後)
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■組織が成功するために従業員に必要なスキルでは、両世代共に「柔軟性・適応性」が1位、「デジタルへの精通」でグローバルと差が出る

2020年を踏まえ、未来を見据えた時に、組織が成功するために必要な人材のスキル・行動について質問したところ、グローバル・日本のミレニアル世代・Z世代ともに「柔軟性・適応力」が1位となった。不確実性が高まる中、リスクを分散・低減し変化に対応しながら物事を進める志向が強くなっていることがうかがえる。2位以降を見ると、グローバルと日本の回答は異なっており、特にグローバルでは両世代とも「テクノロジーへの精通」の回答が高いのに対し、日本の同回答は低くなっている(図5)。昨年は、コロナ禍で日本のデジタル化の遅れが浮き彫りになったが、ミレニアル世代・Z世代におけるデジタル化への意識は昨年同様に高くないことが認められた。企業は自社のDXを進める過程において、従業員のデジタルスキルの育成だけでなく、そのための意識改革から進めていく必要が示された。

図5: 組織で成功するために必要なスキル、行動
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【調査概要】

本調査は、デロイト グローバルが2021年1月~2021年2月に実施したもので、世界45カ国約22,900名のミレニアル世代(本調査では1983年~1994年生まれ)とZ世代(同1995年~2003年生まれ)を対象に行った調査です。

  • 調査形式 : Webアンケート方式
  • 調査時期 : 2021年1月~2月
  • 調査対象 : 22,928名(内、国内回答者は801名)
     

【訂正】

図表5の質問項目で英訳ミスがありました。それに伴い以下の訂正を2021年8月19日付で行いました。

  • 図表5 タイトル
    (誤)組織で成功するために必要なスキル、行動
    (正)組織が成功するために従業員に必要なスキル、行動
  • 図表5内 質問内容
    (誤)Q24. 2020年の出来事をふまえ、未来を見据えたときに、組織において従業員が成功するために必要な性質・行動を以下から3つ選択してください
    (正)Q24. 2020年の出来事をふまえ、未来を見据えたときに、組織が成功するためにもっとも重要となる従業員の性質・行動を以下から3つ選択してください ※より直訳的にしました
  • 第3パラグラフ小見出し
    (誤)組織で成功するスキルでは、両世代共に「柔軟性・適応性」が1位、「デジタルへの精通」でグローバルと差が出る
    (正)組織が成功するために従業員に必要なスキルでは、両世代共に「柔軟性・適応性」が1位、「デジタルへの精通」でグローバルと差が出る
  • 同説明文
    (誤)組織で成功する人材のスキル・行動について質問したところ
    (正)組織が成功するために必要な人材のスキル・行動について質問したところ
    (誤)特にグローバルでは両世代とも3位に「テクノロジーへの精通」と回答しているのに対し、
    (正)特にグローバルでは両世代とも「テクノロジーへの精通」の回答が高いのに対し、
  • 本ニュースリリースサブタイトル
    (誤)今後組織で成功するためには「柔軟性・適応性」が必要と感じている
    (正)組織が成功するために必要な人材スキルは「柔軟性・適応性」だと感じている
  • 【調査概要】説明文
    (誤)本調査は、デロイト グローバルが2019年11月~2020月5月の間、二度にわたり実施したもので、世界45カ国約22,900名のミレニアル世代(本調査では1983年~1994年生まれ)とZ世代(同1995年~2003年生まれ)を対象に行った調査です。
    (正)本調査は、デロイト グローバルが2021年1月~2021年2月に実施したもので、世界45カ国約22,900名のミレニアル世代(本調査では1983年~1994年生まれ)とZ世代(同1995年~2003年生まれ)を対象に行った調査です。

<報道機関の方からの問い合わせ先>
デロイト トーマツ グループ 広報担当 真木
Tel: 03-6213-3210  Email: press-release@tohmatsu.co.jp

デロイト トーマツ グループは、日本におけるデロイト アジア パシフィック リミテッドおよびデロイトネットワークのメンバーであるデロイト トーマツ合同会社ならびにそのグループ法人(有限責任監査法人トーマツ、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社、デロイト トーマツ税理士法人、DT弁護士法人およびデロイト トーマツ コーポレート ソリューション合同会社を含む)の総称です。デロイト トーマツ グループは、日本で最大級のビジネスプロフェッショナルグループのひとつであり、各法人がそれぞれの適用法令に従い、監査・保証業務、リスクアドバイザリー、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリー、税務、法務等を提供しています。また、国内約30都市以上に1万名を超える専門家を擁し、多国籍企業や主要な日本企業をクライアントとしています。詳細はデロイト トーマツ グループWebサイト(www.deloitte.com/jp)をご覧ください。

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