ニュースリリース

デロイト トーマツ調査:潜在デジタル人材の割合は36%、企業のデジタル研修は一定進むも、「実践の場」提供が課題

一般企業における研修・育成の実施率は46%、学びをいかす「実践機会の提供」は31%、DX先行企業でも人事制度の整備は8%

【訂正・お詫び】2023年8月24日 調査対象企業の分類に誤りがあり訂正

 

2023年7月25日

デロイト トーマツ グループのデロイト トーマツ コンサルティング合同会社(東京都千代田区、代表執行役社長:佐瀬真人、以下、デロイト トーマツ)は、企業と個人を対象にDX(デジタル・トランスフォーメーション)時代の人材育成の実態と課題を探った「デジタル人材育成に関する実態調査2023~人的資本経営時代に取り組むべきリスキリングとは~」の調査結果を発表しました。育成の対象になる潜在デジタル人材の割合は働く人の36%で、企業のデジタル研修は一定進んでいるものの、学びをいかす「実践の場」の提供が課題になっていることが、明らかになりました。

本調査では、252社を対象にDXの取り組みや人材施策・育成などについて問い、DX銘柄企業*1とDX認定企業*2の計38社を「DX先行企業」、ほかの214社を「一般企業」として分析しました。また、デジタル人材*3(4,103人)と非デジタル人材(2,284人)から回答を得て、デジタル業務への関与意向やリスキリングの意向・課題感などを探りました。

*1 DX銘柄企業:経産省等の選定による、優れたデジタル活用の実績が表れている企業
*2 DX認定企業:情報処理推進機構による「デジタルガバナンス・コード」の基本的事項に対応する企業
*3 デジタル人材:デジタル領域の14職種のうちいずれか1つ以上経験者

主な調査結果は以下のとおりです。
 

企業に対する調査

■企業のデジタル人材育成・研修施策の実施率

企業に対する調査では、育成・研修施策を推進している実施率は一般企業で半数近く(46%)、DX先行企業で87%と高い割合でした。一方、育成・研修の前提となる「経営ビジョン」は一般企業(26%)・DX先行企業(66%)、「人材ニーズの定義」は一般企業(20%)・DX先行企業(50%)、「育成計画」は一般企業(25%)・DX先行企業(68%)、学びを活かす「実践機会の提供」は一般企業(31%)・DX先行企業(71%)と、いずれも一般企業の実施率がDX先行企業よりも大きく下回りました。一般企業では、e-learning受講環境の提供など、比較的始めやすい「学ぶ場」の提供から進めている傾向がうかがえます。

一方、DX先行企業においても、学びを促進する「コミュニケーション」は18%、評価や報酬に紐づく「人事制度」の整備は8%にとどまり、学ぶ「動機づけ」につながる施策まで着手できていない企業が大半となっている状況です。

図1:デジタル人材の育成に関する施策の実施率(企業)
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■デジタル人材育成施策の課題認識

一般企業においては、デジタル人材育成施策の課題を感じている項目は、「経営ビジョン(45%)」、「育成計画(57%)」などで、「育成・研修」より手前の施策に課題を感じる割合が高い状況となっています。

一方、DX先行企業においては、「実践機会の提供(53%)」や「人事制度(47%)」といった「育成・研修」後の施策についての課題認識が高くなっています。特に、「実践機会の提供」においては、DX先行企業の多くは実施率が71%と既に着手している一方で、依然、課題を抱えている企業も多いことが明らかになりました。

図2:デジタル人材の育成に関する施策の課題認識(企業)
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また、一般企業、DX先行企業ともに、「育成・研修」を実施している企業においては、制度導入をしてもその内容にはまだ改善の余地があると考えている割合が高い状況です。

図3:デジタル人材育成に向けた研修実施率(企業)
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■DXに対する取り組み

全体の9割以上の企業がDXを検討・推進していますが、多くは業務効率化にとどまっています。一方で、DX先行企業は、「新規製品・サービスの創出」92%、「既存製品・サービスの付加価値化」76%といった付加価値向上目的に加え、「企業文化・組織マインドの根本的な変革」といった従業員を対象とした変革にも76%が取り組んでおり、一般企業との差異が表れています。一般企業では、よりデジタル人材の必要性が読み取れます。

図4:デジタル・トランスフォーメーションに対する取り組み状況(企業)
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個人に対する調査

■潜在デジタル人材は36%

個人に対する調査は、エンジニアやデザイナー、ビジネスプランナーなど、デジタルに関する14職種の経験がある人を「デジタル人材」、当てはまらない人を「非デジタル人材」と定義し、分析しました。その結果、日本の就業人口約3,000万人のうちデジタル人材は254万人と推計されました。

次に、非デジタル人材のうち、「デジタル領域関与意向」と、デロイト独自のデジタルリテラシーアセスメントにおける「マインドスタンス」レベルの2軸から9つに分類し、両軸が「中」レベル以上の層を、デジタル人材になりえる「潜在デジタル人材」と定義し、分析しました。その結果、潜在デジタル人材は、非デジタル人材の36%と推計されました。

図5:非デジタル人材における潜在デジタル人材規模(推計)
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■働く個人のリスキリング意向と課題

デジタル技術の発展に伴い必要となるスキルを個人が習得する意味での「リスキリング」意向者は、デジタル人材では69%となっている一方、非デジタル人材では32%にとどまり、中でも非デジタル人材の半数近くがデジタル分野のリスキリングに関して課題を感じていない状況です。また、リスキリング意向者における課題については、必要なスキルや学習方法の明確化、トレーニング機会や時間確保、キャリアに活かせる機会不足が上位となっており、デジタル人材を拡大する上では学びに対する個人のレディネス(準備)や動機づけを促進する必要があると考えられます。

図6:リスキリング意向(個人)
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図7:リスキリングに関する課題(個人)
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[調査概要]

 

企業

個人

調査形式

Webアンケート方式

Webアンケート方式

有効回答数

252社
(DX先行企業*38社、一般企業214社)
*DX銘柄/DX認定企業を「DX先行企業」として分類

119,326名(スクリーニング調査)
6,387名(本調査)
・全国の20代~50代男女の勤労者
・高等学校卒業に加え、専門的な職業訓練修了以上を修了
・会社役員、会社員、契約社員・嘱託社員、自営業・フリーランスに該当する者

調査時期

2023年5月8日~5月26日

2023年5月12日~5月14日

 

■8月24日にウェビナー開催

本調査の結果については、2023年8月24日(木)13:00-14:00に、企業の人事や経営企画・経理財務・総務などの各部門責任者様向けウェビナーを開催し、より詳細な分析をもとに示唆・提言を含めた解説を行う予定です。

申込は、以下からご登録ください。参加申込の締め切り=2023年8月22日(火) 17:00

https://tohmatsu.smartseminar.jp/public/seminar/view/40741

 

お詫びと訂正

2023年7月26日
本ニュースリリースの「図8:リスキリングに関する課題(個人:リスキリング意向者)」の図の記載に誤りがありましたので正しいものに差し替えました。

訂正箇所は、図の右下の「リスキリング意向者(Q12)」の記載です。
(正) リスキリング意向者(Q12)base デジタル人材N=446、非デジタル人材N=1,847
(誤) 回答者全体base デジタル人材:N=645、非デジタル人材:N=5,742

<報道機関の方からの問い合わせ先>

デロイト トーマツ グループ 広報担当 西原
Tel: 03-6213-3210  Email: press-release@tohmatsu.co.jp

デロイト トーマツ グループは、日本におけるデロイト アジア パシフィック リミテッドおよびデロイトネットワークのメンバーであるデロイト トーマツ合同会社ならびにそのグループ法人(有限責任監査法人トーマツ、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社、デロイト トーマツ税理士法人、DT弁護士法人およびデロイト トーマツ グループ合同会社を含む)の総称です。デロイト トーマツ グループは、日本で最大級のプロフェッショナルグループのひとつであり、各法人がそれぞれの適用法令に従い、監査・保証業務、リスクアドバイザリー、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリー、税務、法務等を提供しています。また、国内約30都市に約1万7千名の専門家を擁し、多国籍企業や主要な日本企業をクライアントとしています。詳細はデロイト トーマツ グループWebサイト(www.deloitte.com/jp)をご覧ください。

Deloitte(デロイト)とは、デロイト トウシュ トーマツ リミテッド(“DTTL”)、そのグローバルネットワーク組織を構成するメンバーファームおよびそれらの関係法人(総称して“デロイトネットワーク”)のひとつまたは複数を指します。DTTL(または“Deloitte Global”)ならびに各メンバーファームおよび関係法人はそれぞれ法的に独立した別個の組織体であり、第三者に関して相互に義務を課しまたは拘束させることはありません。DTTLおよびDTTLの各メンバーファームならびに関係法人は、自らの作為および不作為についてのみ責任を負い、互いに他のファームまたは関係法人の作為および不作為について責任を負うものではありません。DTTLはクライアントへのサービス提供を行いません。詳細は www.deloitte.com/jp/about をご覧ください。

デロイト アジア パシフィック リミテッドはDTTLのメンバーファームであり、保証有限責任会社です。デロイト アジア パシフィック リミテッドのメンバーおよびそれらの関係法人は、それぞれ法的に独立した別個の組織体であり、アジア パシフィックにおける100を超える都市(オークランド、バンコク、北京、ベンガルール、ハノイ、香港、ジャカルタ、クアラルンプール、マニラ、メルボルン、ムンバイ、ニューデリー、大阪、ソウル、上海、シンガポール、シドニー、台北、東京を含む)にてサービスを提供しています。

Deloitte(デロイト)は、監査・保証業務、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリー、リスクアドバイザリー、税務、法務などに関連する最先端のサービスを、Fortune Global 500®の約9割の企業や多数のプライベート(非公開)企業を含むクライアントに提供しています。デロイトは、資本市場に対する社会的な信頼を高め、クライアントの変革と繁栄を促し、より豊かな経済、公正な社会、持続可能な世界の実現に向けて自ら率先して取り組むことを通じて、計測可能で継続性のある成果をもたらすプロフェッショナルの集団です。デロイトは、創設以来175年余りの歴史を有し、150を超える国・地域にわたって活動を展開しています。 “Making an impact that matters”をパーパス(存在理由)として標榜するデロイトの約415,000名の人材の活動の詳細については、(www.deloitte.com)をご覧ください。