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コーポレートレピュテーションの向上への取り組み
シリーズ “Predictions 2020-2030” 第6回
医療財政の逼迫、患者の消費者意識の高まりなどにより、ライフサイエンス企業とステークホルダーの関係が変化する2020-2030年。本稿では、その将来像の中でライフサイエンス企業がレピュテーションの向上を実現するために求められる対応について検討する。
コーポレートレピュテーション向上への取り組み
医療財政の逼迫、患者の消費者意識の高まりなどにより、ライフサイエンス企業とステークホルダーの関係が変化する2020-2030年。そこでは、「レピュテーション・マネジメント」、「レピュテーション・コントロール」という言葉は、現在よりもはるかに広い意味を持つであろう。我々は、有事に備えた受動的なリスク管理の側面は残りつつも、より能動的な「攻め」のレピュテーション管理が求められるようになるものと予想した。
自社、あるいは自社製品・サービスの価値をどのように認識・評価されたいかを顧客視点から設計した上で、それらを「ブランド」として具現化し、ステークホルダーに伝えるための「ブランディング」を行うだけではなく、そのブランドがどう見られ、評価されているのかという「レピュテーション」をモニタリング、管理していくことが、恩恵が期待される患者に自社の製品・サービスをより早く届けるために重要となるだろう。また、個々の企業および業界が一丸となりレピュテーション向上への取り組みを行うことで、イノベーションがより早く受け入れられる素地を整えることが可能になるものと考えられる。
本稿では、コーポレートレピュテーションに対する考え方やその重要性が将来どのように変わっているのかを予想し、その将来像の中でライフサイエンス企業がレピュテーションの向上を実現するために求められる対応について検討する。