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次世代の内部監査~重要リスク(2)企業文化~
内部監査の新潮流シリーズ(13):企業戦略や目標達成のためには、企業文化も監査対象に含めることが重要です
企業文化は企業の戦略や目標の達成のために重要な要素の一つで、企業行動に影響を及ぼすことが知られています。ところが、デロイトが実施したグローバルサーベイでは内部監査部門の70%が企業文化を対象とした内部監査を実施していません。企業文化を評価するためには、その評価基準の設定や評価プロセスにおいて客観性を確保することが肝要ですが、企業内においてこの客観性を確保できるのは内部監査部門に他なりません。
デロイト トーマツでは、「内部監査の新潮流」と題して内部監査のトピックスを全24回にわたり連載いたします。前半は、内部監査の基礎となる事項をとりあげ、後半は次世代の内部監査に求められる最新のトピックスを取り上げます。全24回の詳細はこちらのページをご覧ください。
企業文化の重要性
企業文化は企業の戦略や目標の達成のために重要な要素の一つで、企業行動に影響を及ぼすことが知られています。内部監査において根本原因分析を行うと企業文化の課題に行き着くこともあります。企業においてイノベーション実現の背景には良い企業文化が根付いているとも言われます。
ところが、デロイトが実施したグローバルCAE(内部監査部門長)サーベイでは、内部監査部門の70%が企業文化を対象とした内部監査を実施していません。規制当局の要請もあり企業文化を評価している内部監査部門の多くは金融機関ですが、どの業界でも、企業文化の崩壊に起因するリスクに直面しているのです。
企業文化を対象とした内部監査の必要性
前述の通り企業文化は企業戦略や目標の達成、企業行動等に影響するもので、企業にとっては重要なリスクとなり得ます。ところが、企業文化の定義があいまいで、企業文化に係るリスクが識別されないこともあります。
そこで、企業文化に係るリスクを識別・評価し、監査対象とするためには、あいまいな企業文化を定義し、企業文化の評価基準を設定する必要があります。企業文化については多くの研究者や実務家によって、その特性や構成要素等が解明されてきました。また、様々な機関や団体によって企業文化に係るガイダンスやフレームワーク、評価基準の例も提示されています。しかしながら、企業文化は、企業が置かれている国や業界、その時代によっても異なるため、自分たちの企業にとって最適な評価基準や評価方法を検討する必要があります。
企業文化を対象にした内部監査の客観性
企業文化はあいまいで、各社各様です。企業文化をどのように定義するか、どのように評価するかは企業の考え方次第です。ただし、企業文化の評価結果やその対策に納得感を持たせるためには、その評価基準の設定や評価プロセス(インタビューやサーベイ等の実施)において客観性を確保することが肝要です。企業文化の評価プロセスでは外部の第三者も活用しつつ、客観性を高めた監査の実施が期待されています。
トーマツでは「次世代の内部監査への変革を本気で取り組もう」という会社様向けに「次世代内部監査提言サービス」を始めました。外部品質評価(診断)や内部監査ラボなどを通してInternal Audit 4.0フレームワークとのFit & Gap分析を実施し、各社の実情に合った次世代内部監査モデルを提言いたします。ご興味のある方はぜひトーマツの内部監査プロフェッショナルまでお問い合わせください。
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