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リスクアペタイト・フレームワーク(RAF)構築支援

経営戦略とリスク管理の融合

内外の刻々と変わるマクロ経済・金融・政治に係る様々な情報を分析し、主要ステークホルダーが把握すべきリスクを特定化します。また、これらに対し経営戦略として許容するレンジ(=リスクアペタイト)の設定を支援します。

導入が進むリスクアペタイト・フレームワーク(RAF)

企業経営を巡る不確実性は最近益々大きくなる傾向にあります。同時に、ステークホルダーのグローバル化・多様化が進む中で、経営の「透明性」を高める必要性も一段と高まってきました。こうした中で、金融機関を中心に、①想定外損失の回避、②リスク・リターンの向上、③ステークホルダーへの説明責任、を目的とした経営管理の枠組みである「リスクアペタイト・フレームワーク」(以下、「RAF」)の導入が進んでいます。
グローバルに活動する企業から、近年では地域金融機関においても採用する動きが広がっています。

RAFとは

リスクアペタイトとは、様々なステークホルダーの期待を踏まえて、経営者が決定する「敢えて取るリスク」を指します。

RAFでは、
1.経営戦略に潜む様々なリスクを特定化し、
2.これらが、「資本とそのバッファー」、つまりは経営が有するリスクアペタイトに照らして相応しい水準なのか否かを決定し、
3.経営が有するリスクアペタイトに沿ったKPIを設定することで、組織の末端に至るまで経営の意思に従って動くことを可能とします。

外部のステークホルダーからみてもよく分かる、(企業の)頭脳の意思決定プロセスと神経系統の働き、これこそがRAFだといえるでしょう。

リスクアペタイトの設定例(財務リスク)

リスクアペタイトの設定例(財務リスク)
※クリックで拡大表示します

 

RAF導入の効果

RAF導入の効果
※クリックで拡大表示します

 

リスク・スコープの決定とリスクアペタイトの設定が重要

実効的なRAFを構築するためには、ステークホルダーの期待を前提に、経営上重要なリスクを全て取り込む必要があります。非財務リスクなど、リスクによっては計測が困難なものも存在しますが、ストレス・シナリオを活用することで、「見える化」を行います。その上で、主要なリスクに対し、経営として目指すレンジを、リスクアペタイトとして設定します。

プロフェッショナル

勝藤 史郎/Shiro Katsufuji

勝藤 史郎/Shiro Katsufuji

デロイト トーマツ リスクアドバイザリー マネージングディレクター

リスク管理戦略センターのマネージングディレクターとして、ストレス関連情報提供、マクロ経済シナリオ、国際金融規制、リスクアペタイトフレームワーク関連アドバイザリーなどを広く提供する。 2011年から約6年半、大手銀行持株会社のリスク統括部署で総合リスク管理、RAF構築、国際金融規制戦略を担当、バーゼルIII規制見直しに関する当局協議や社内管理体制構築やシステム開発を推進。2004年から約6年間は、同... さらに見る