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サービス
AIガバナンス策定・実行支援
企業の特性に適したAIガバナンスの体制構築を実現
デロイト トーマツ コンサルティングをはじめとするデロイト トーマツ グループでは、クライアントのAIによるビジネス変革と同様に、AI導入に伴うリスクを重視し、AI活用のご支援をしています。厳しいAIガバナンスの体制が問われる状況にも対応できるよう、貴社独自の環境を考慮して機能するAIガバナンスの策定・実行支援についてご紹介します。
AIガバナンスの重要性
AIガバナンスとは、AIの開発と利用を倫理的・法的・社会的基準に沿って監督・管理することで、AIによる事故やAI活用に伴うリスクへの対策を行う枠組みのことを指します。
近年、AI技術の進化と普及に伴い、企業はこれらのテクノロジーを活用することで大きなビジネス価値を享受しています。一方で、AIの運用は新たなリスクも生み出します。これは、個人情報保護、偏見の排除、透明性といった観点から、企業やその顧客にとって重大な影響を及ぼす可能性があるため、AIガバナンスの重要性がますます増しています。また、生成AIに代表されるような特に技術の進歩が早い領域では、日々新しい論点のリスクが発生するため、企業側もAI関連リスクの迅速な整理・対策が求められます。
企業がAIガバナンスに取り組む際の課題
多くの企業がAIガバナンスの整備に力を入れる一方で、きちんと機能するAIガバナンスの確立に苦労している企業は少なくありません。その主たる原因として、AIガバナンスの体系的な整理にとどまってしまい、業界慣習や企業文化、ユースケースなどの企業が置かれた文脈を十分に考慮したうえで自社に適するAIガバナンスの在り方とは何かという検討が十分になされていないことが挙げられます。
AIガバナンスの重要性や課題について、詳細は「AIガバナンス – 生成AI時代に求められる信頼できるAIの実現の道筋」で解説しています。
デロイト トーマツでは、上述のような課題を解決すべく、各企業に適したAIガバナンスを整備するためのソリューションを有しています。以降では各企業の特性を踏まえたリスク・対策の検討からプロセス・ガイドラインの整備、時代に応じたタイムリーな更新に至るまでのエッセンスをお伝えします。
AIガバナンス策定・実行支援のプロセス
AIガバナンス導入に向けたの5つの要素をご紹介します。
1. 各企業の特性を踏まえたリスク・対策の検討
グローバルに発生しているAI関連のインシデント事例を調査し、それらを整理することで、業界・企業・ユースケース特有のリスクを特定します。その上で、リスクを最小限に抑えつつAIを安全かつ効果的に利用するための対策を提案します。このように、一企業の視点だけでなく、多角的な視野からリスクと対策を検討することで、企業がAI技術を最大限に活用するための道筋を示します。
2. 各企業独自のAIガイドラインの作成
AIの活用に関しては、多くの疑問や不確実性が存在します。社内外からの想定される質問や問題を総合的に整理し、それらに対する回答やガイダンスを提供するAIガイドラインを作成します。AIガイドラインは、AIを適切に設計・開発・運用するための道標となります。これにより、企業はAIの導入・利用における複雑さを管理し、AIが持つ潜在的なリスクを緩和することができます。AIガイドラインは、法規制・業界特有の課題・企業のビジネスモデルを踏まえて作成します。
3. AIガイドラインを機能させるためのモニタリング組織構築・プロセス設計
AIガイドラインを作成するだけでは、AIガバナンスを効かせるには不十分です。それを現場の各AIプロジェクトで具体的に活用し、リスクを適切に管理する仕組みが必要です。当社は、ガイドラインを適用し監視するための組織を設立し、プロセスを設計することを支援します。これにより、AIの開発や運用に関わる全てのステークホルダーがAIガイドラインを理解し遵守することで、AI技術の活用が適切かつ責任ある形で行われることを確保します。また、この組織とプロセスにより、AIの利用に関する問題や課題が発生した際に、迅速かつ適切な対応が可能となります。
4. 対象部署を絞ったPoCを実施し、プロセスを確立してから全社展開
AIガバナンスは組織全体に影響を与えるため、その導入と展開は慎重に行われるべきです。そのために、まずは具体的な対象部署を選定し、その部署でPoCを実施します。これにより、新しいガバナンスプロセスの適応性・有効性を検証し、必要な調整を行います。PoCに成功した後は、その知見を元に全社展開のプロセスを計画します。これは、全社規模でのAIガバナンスの適用をスムーズに進めるために必要なステップです。組織全体のニーズと期待を満たすようなガバナンスフレームワークを確立し、持続的なモニタリングと改善のプロセスを設計します。
5. 技術進歩に伴う、AIガイドライン・プロセスの更新
AIの技術は日進月歩であり、その可能性は日々広がっています。しかし同時に、その活用に伴うリスクも増大する可能性があります。このため、AIガイドラインや運用プロセスは不変のものではなく、技術や社会状況の変化に応じて更新を重ねるべきものです。当社は、そのためのサポートも提供します。定期的なレビューと更新により、企業のAIガイドラインは常に最新の状況を反映し、リスクを適切に管理しながら、AI技術の可能性を最大限に引き出すことができます。
AIガバナンス実現に向けたポイント(ステークホルダーの連携)
上記の中でも、「1. 各企業の特性を踏まえたリスク・対策の検討」に関連し、社内だけではなく社外も合わせた多様なステークホルダーを巻き込んだ、AIリスクの検討や相談を出来る環境を整えることが重要です。
AIリスクに係る検討項目は多岐に渡り、情報のアップデートが早いため、自社だけでリスクを追い続けるのは困難です。そのため、AIガバナンスにおける専門的なビジネス領域、規制、テクノロジー等に係る知見を持つ外部専門家と連携することで、効率的かつ着実にリスク・対策を収集出来ます。
デロイト トーマツでは、社内のメンバーが大学との共同研究、政府PJTへの参画等を通じ、産・官・学連携を柱とする包括的なAIガバナンスの研究・開発を行い、AIガバナンスに関する知見を蓄積しているため、クライアントへの先進性のある情報提供やプロジェクト推進が可能です。AIガバナンスについて課題を感じている企業のご担当者さまは、お問い合わせフォームよりご連絡ください。
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AI活用に必要なデータ収集、分析基盤の整備からAIの導入、運用までAIをビジネスの中核に据え、大胆な変革を一気通貫で支援します。ここでは、ビジネスへのAI活用促進の手がかりとして、デロイト トーマツのAIのユースケースを紹介しています。