サービス

AIフレームワーク「Trustworthy AI™」を活用し信頼されるAIの実現 

AIガバナンスおよびリスクコントロールを実現する倫理的な安全策の開発支援

デロイト トーマツ コンサルティングでは 、クライアントのビジネスの中心にAIを据え、変革を推進することを目指します。AIがその活用領域を拡大していくにつれ、透明性や公平性、プライバシーの侵害等、AIに関する様々なリスクにどのように対処すべきか、企業は頭を悩ましています。「Trustworthy AI™」は、AIガバナンスおよびリスクコントロールに関しての一貫した方法論を提供します。

AIガバナンスとは

AIガバナンスとは、人工知能(AI)の開発と利用を倫理的・法的・社会的基準に沿って監督・管理することで、AIによる事故やAI活用に伴うリスクへの対策を行う枠組みのことを指します。​

AIの利活用においては、社会における差別を再生産してしまう公平性の問題や、AIの脆弱性を突いた新たなセキュリティリスク、データプライバシーの問題などが認められており、大きな社会問題となっています。AI利活用を推進する企業においては、単にAIの導入を進めるだけでなく、AI活用に伴うリスクマネジメント、すなわち、AIの判断に対する説明責任やAIの適正利用対応が必要となっています。

なぜAIガバナンスが必要なのか

最近のアニュアルレポートの分析から、あるトレンドが見て取れます。Wall Street Journalの記事によると、AI(人工知能)の利用をリスク要因として報告した企業の数は、2018年において前年比が2倍に上りました。効果的なAIの活用により飛躍的な利益が期待される一方、倫理的な安全策を講じずにAIを導入した場合、企業やその顧客の「信頼」と「安全」に極めて重大な影響を及ぼす可能性があるため、AIガバナンスの重要性がますます増しています。​

AIガバナンスと重要性については、「AIガバナンス – 生成AI時代に求められる信頼できるAIの実現の道筋」で詳しく解説しています。

どのように「信頼」を作り上げるか

一般的に消費者は、ウェブページのスクロールやオンラインバンキング、カスタマーサービスへの電話などの行動を通じて、1日に何百回、何千回と組織と「取引」をしています。一見、無料であるかのよう思われるこれらの取引ですが、消費者が生み出す「データ」が対価として企業へ支払われているのです。

消費者から信頼を得るためには、これらのデータを倫理的に扱うための仕組みが必要となります。AIを活用する上で発生し得るバイアスに注目し、AIの倫理を重視していくことで、企業は顧客データを保護することができ、同時にブランドエクイティと顧客の信頼を築くことができます。

AIガバナンスに対して企業は何から取り掛かるべきか

AIの商業的な規制はまだ策定の初期段階にありますが、他社によるロードマップの作成を黙って待っていては、利益を逃すことに成り得ます。

組織の取締役会とC-suiteは、「倫理的なAIの活用方法」を無視できない必須事項と捉えるべきです。この課題に取り組むにあたり、「Trustworthy AI™」のフレームワークを活用することで、AIガバナンスを実装した状態で倫理的なAIの活用を促進し、顧客と従業員からの信頼を維持することができます。

デロイトのTrustworthy AI™フレームワーク

デロイトでは、「信頼」をすべての行動の中心に据えています。多次元的なフレームワークを整備し、主要な7つの側面から企業における倫理的な安全策の開発を支援します。これはAI活用に関連するリスクを管理し、効果を活かすための重要なステップとなります。

Trustworthy AI™では、フレームワークの7つの側面(安全性とセキュリティ、堅牢性と信頼性、アカウンタビリティ、責任、プライバシー、透明性と説明可能性、公平性と中立性)に基づき、アイデア出しから設計、開発、展開、機械学習運用(MLOps)といったAIライフサイクルの各工程にガバナンスと規制遵守を組み込みます。具体的には、各工程において、テクノロジー、プロセス、従業員トレーニングを組み込むことでAIガバナンスを実装します。これには、リスク評価、管理メカニズム、全体的なコンプライアンスを促すために、適用される規制を遵守することも含まれます。ガバナンスとコンプライアンスを組み合わせることで、企業およびステークホルダーは、AIの展開が倫理的であり、信頼できることを確認することができます。

クリックまたはタップすると、拡大版をご覧になれます


 

Trustworthy Artificial intelligence (AI) ™(原文)

Trustworthy Artificial intelligence (AI) ™ | Deloitte US

プロフェッショナル

下川 憲一/Kenichi Shimokawa

下川 憲一/Kenichi Shimokawa

デロイト トーマツ コンサルティング 執行役員 AI&D Unit Leader

総合商社、サービス業、メディア業、通信業等など幅広い業界に対して15年以上の支援を行っている。 中期経営戦略、事業戦略、新規事業開発などの戦略立案プロジェクト、業務改革、組織構造変革と連動したコスト低減、自動化推進プロジェクトを数多く手がけている。また、近年は生成AIとデジタルツールを組み合わせた業務の効率化に取り組んでいる。 戦略・計画立案だけでなく、実行サポートの経験も豊富。 >> オンライン... さらに見る

大平 匡洋/Masahiro Ohira

大平 匡洋/Masahiro Ohira

デロイト トーマツ コンサルティング 執行役員

戦略策定から業務改善、IT導入に至るまで幅広いコンサルティングサービスを20年以上にわたり提供。現在はグループ内でのデータアナリティクス(データ分析による経営決定支援)領域をリードする。 >> オンラインフォームよりお問い合わせ... さらに見る

宍倉 剛/Tsuyoshi Shishikura

宍倉 剛/Tsuyoshi Shishikura

デロイト トーマツ コンサルティング 執行役員

AIスタートアップ、国内系コンサルティング会社を経て現職。 先進技術を用いた新規ビジネス創出、業務の変革等、企業のデータドリブン・トランスフォーメーション実現に従事。データサイエンス領域における戦略策定・業務変革、組織設計・人材開発に強みを持つ。 『ビッグデータ総覧』日経BP社等、著書・寄稿多数。 関連サービス ・ストラテジー・アナリティクス・M&A >> オンラインフォームよりお問い合わせ... さらに見る

中山 嘉春/Yoshiharu Nakayama

中山 嘉春/Yoshiharu Nakayama

デロイト トーマツ コンサルティング 執行役員

製造業・金融機関を中心に財務・経理領域の業務変革や大規模グローバルシステム関連プロジェクトをリードし構想策定から業務・システム導入まで幅広い経験を持つ。近年はロボティックプロセスオートメーション(RPA)、クラウド型プラットフォームを活用したオペレーションモデル改革の取り組みを行なっており、多様な変化に応じた様々なニーズを持つクライアントへサービス提供をしている。 関連するサービス: ・エンタープ... さらに見る

吉沢 雄介/Yusuke Yoshizawa

吉沢 雄介/Yusuke Yoshizawa

デロイト トーマツ コンサルティング 執行役員

データサイエンティスト職を経て現職。自動車、消費財、EC、商社、広告代理店業界を中心に経営意思決定・マーケティング・セールス領域におけるアナリティクスやデータ、デジタルを活用した戦略策定から実行支援に強みを持つ。近年はデータ駆動型経済におけるDX戦略及び全社改革、デジタル関連企業のM&Aを中心に従事。企業活動にエビデンスに基づいた意思決定する仕組み・文化を導入することを推進している。 「パワー・オ... さらに見る