クラウド領域におけるデジタルガバナンスのプロフェッショナルに

デロイト トーマツ リスクアドバイザリー合同会社
デジタルガバナンス コンサルタント 〈2020年6月入社〉
SI業界出身
クラウド/ガバナンス構築/システム開発支援/デジタル人材

Q.デジタルガバナンスでの仕事内容について教えてください。

A.私が所属しているチームの仕事は、大きく2つに分けられます。
ひとつがクラウド視点でのガバナンス構築支援です。旧来のオンプレミス環境においても、企業がシステム設計をする際に全社的なルールを統一していくことは重要ですが、これをクラウド環境の視点で行います。オンプレミスとクラウドとの違いの一つに、クラウドではシャドーITと呼ばれる、社内で使用が許可されていない外部サービスを使用する、また社員が個人で所有しているデバイスで業務を行ってしまうなどの懸念が挙げられます。システムをクラウドに移行するにあたり、セキュリティ面でどのような点を考慮する必要があるのか、構築後はどのようにセキュリティを維持して運用していくのか。そういった部分のルール作りの助言を行います。
もうひとつの仕事がクラウドを使ったシステムの設計・構築・テストといった開発の支援で、実際のシステム開発の現場で適切かつ効果的にクラウドを活用するための助言を行います。どちらもクライアントの業種は様々で、ときに複数のプロジェクトを並行して担当しています。

Q.DTRAを選んだ理由を教えてください。

A. 前職では13年間、SI業界のインフラエンジニアとしてシステム設計や運用に従事していました。当時、全社的なシステム設計のルールが整っておらず、属人的な判断が障害を引き起こす要因となることがありました。ある時、ガバナンス構築による運営ルールが会社に導入され、明らかに品質が向上しました。こうしたガバナンス構築による変化を目の当たりにしたのをきっかけに、企業としてのルールや体制作りの大切さを痛感すると同時に、それを支援する業務に携わりたいと考えるようになり、ガバナンス整備を担当する職業への転職という選択に至りました。
近年、ITコンサルティング企業はコンサルティング業務だけでなくシステムの構築・運用まで担うことが多くなっていますが、DTRAはコンサルティング(アドバイザリー)案件の割合が他社と比べても高いと聞いており、前職での経験を踏まえた私の希望と合致していたことがDTRAを選んだ理由です。

Q.DTRAで働くことの魅力はどんなところですか?

A. DTRAで働く大きな魅力は、これまでの経験を活かしたクラウド領域のテクノロジーとガバナンス整備の両方に携わることができる点です。前職では現場における一介の担当者としてシステムに関わっていたのに対し、DTRAではシステム全体を俯瞰して、現場で働く方にとってプラスとなる事はもちろん、経営視点でも価値のある提案に落とし込んでいくことが必要になります。
これまでにDTRAで担当したプロジェクトでは、セキュリティに不安を抱えるクライアントに対して、業界標準に則ったセキュリティのアセスメント評価や社内の標準規程類の整備、社員へのセキュリティ教育プログラムの構築などを支援しました。アドバイザリーの仕事は前職とは大きく異なる見方が要求され、難しさを感じることもありますが、企業のセキュリティを構築するプロセスや、懸念事項などをヒアリングする際にはSIerでの経験が生きており、物事をより俯瞰的に見ることができています。私たちの提案によって大企業の根幹となるルールや規程が変更されることも少なくなく、大きな責任も伴いますが、そうした意味でも大きなやりがいを感じています。

Q.今後の目標を教えてください。

A. 昨今、シャドーITやサイバー攻撃のようなセキュリティリスクが話題となっていますが、そうしたリスクを回避するためにしっかり対策できているケースは非常に少なく、多くの企業はセキュリティリスクに不安を抱いています。こうした背景もあって、クラウド領域でのガバナンスおよびセキュリティの態勢構築、ルール整備といったニーズは非常に高まっています。プロフェッショナルとしてこのような案件をリードしていく立場になることで、デロイト トーマツ グループとしてはもちろん、私個人としてもより必要とされるIT人材を目指していきたいと考えています。

Q.この業界を目指す方へメッセージをお願いします。

A. クライアントが抱えるIT・クラウド領域の懸念事項をヒアリングしていると、自らSIerとして感じてきたことと共通している点も多くあり、前職の経験を通じて得たIT・クラウドの知識は、アドバイザリーにおいても生かせることを感じています。
私と同様にSIerでの経験を経て、DTRAの仕事に興味を持つ方へアドバイスするとすれば、IT・クラウドの理解に加えて、PMP(プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル)やCISA(公認情報システム監査人)などの資格をとっておくと、アドバイザリーの仕事をしていく上で役立つと思います。

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