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解説記事(US/米国会計基準) 2023

デロイト米国事務所が発行するニュースレターをご紹介します。

Heads Up ニュースレター(英語版)

デロイト米国が発行する、最新の米国会計情報について解説したニュースレター、「Heads Up」をご紹介します。このニュースレターは、随時発行されます。

Volume30, Issue 24 (2023 12. 15)  FASBが暗号資産の会計処理と開示に関するASUを発行
当Heads upでは、FASBが最近発行したAccounting Standards Update(ASU) No.2023-08 「暗号資産の会計処理と開示」 について解説しています。ASUは、特定の暗号資産を公正価値で測定し、公正価値の変動を各報告期間の純損益として計上することを企業に求めています。さらに、企業は特定の暗号資産の保有に関する追加開示の提供が要求されています。

Volume30, Issue 23 (2023 12. 10) 2023 AICPA & CIMAカンファレンスのハイライト
当Heads upでは、最近のSEC及びPCAOBの情勢に関するAICPA & CIMAカンファレンスの内容を紹介しています。カンファレンスでは、主に、投資家とのコミュニケーション、新SEC規則(クローバックチェックボックスを含む)、セグメント報告に関する新ガイダンス、キャッシュ・フロー計算書、PCAOB検査のトレンドと監査品質等について協議されました。

Volume30, Issue 22 (2023 11.30 : 更新2023 12.19) FASBが報告セグメント開示の改善に係るASUを公表
当Heads Upは、FASBが2023年11月27日に発行した“ASU2023-07ーSegment Reporting (Topic 280): Improvements to Reportable Segment Disclosures”について説明しています。当ASUによる改訂は、主として重要なセグメント費用についての開示を強化することを通じてセグメント報告に係る開示要求の改善を図るものです。加えて、当改訂は、期中開示の要求事項の強化、損益に係る複数のセグメント指標を開示することが可能であることの明確化、単一の報告セグメントのみを有する企業体に係る新しい開示要求の提供、その他の開示要求を図るものです。

Volume30, Issue 21 (2023 11. 10) 最近のPCAOB基準設定活動のハイライト
当Heads Upは、PCAOBの基準設定、調査及びルールメイキング・プロジェクトのステータスについて記載しています。また、PCAOBの基準案に対するデロイトの考え方を提供しています。

Volume30, Issue 20 (2023 10. 25) FASBが環境クレジット制度に係る会計処理について暫定決定
当Heads Upは、環境クレジット制度の会計処理に関するFASBボードプロジェクトに係る2023年10月11日の会議での暫定的な決定事項について説明しています。これらのクレジットの取り扱いについては、US GAAP上、明確な規定がなく、企業間で相違するアプローチが採用されており、会計処理についての照会が挙がっていました。今回のボード会議にていくつかの暫定的な決定がなされました。

Volume30, Issue 19 (2023 10. 13) FASBがUS GAAPの開示の改善に関するASU No.2023-06を発行
当Heads Upは、FASBが最近発行したASU No.2023-06「開示の改善:SECの開示に関するアップデートと簡素化イニシアティブ に対応したコディフィケーションの改訂」 について説明しています。本ASUは、US GAAPにおける要求事項をSECの要求事項と整合させ、SEC登録企業によるUS GAAPの適用を促進することを目的としています。

Volume30, Issue 18 (2023 12. 5) カリフォルニア州の気候変動に関する立法による多大な影響(2023 10. 10 : 更新2023 12. 5) 
当Heads upは、カリフォルニア州知事Gavin Newsomが最近署名した3つ の新しい法案について説明しています。この法案は、カリフォルニア州で事業を行う一定の企業に対し、定量的および定性的な気候変動関連情報の開示を義務付けるものです。

Volume30, Issue 17 (2023 9. 11) FASBが暗号資産の最終基準のドラフトをスタッフに指示
当Heads Upは、ASUの無形資産ーのれん及びその他ー暗号資産に関連しFASBによる暫定的な決定について説明しています。ASU案に受け取ったコメントに基づき、FASBはスタッフに最終基準をドラフトするよう指示しました。新しいガイダンスでは、企業は、特定の暗号資産を公正価値で測定する必要があり、その後の公正価値の変動は各報告期間の純利益に含まれる、としています。

Volume30, Issue 16 (2023 9. 8) FASBがジョイント・ベンチャーの形成に関する最終基準書を発行
当Heads Upは、FASBが最近発行した、Accounting Standards Update (ASU) No. 2023-05, Business Combinations — Joint Venture Formations (Subtopic 805-60): Recognition and Initial Measurementについて説明しています。当ASUでは、ASC Master Glossaryにおけるジョイント・ベンチャーまたはコーポレート・ジョイント・ベンチャーの定義に適格な事業体は、ジョイント・ベンチャー形成時に、新たな基礎(basis)により会計処理を行うことを要求されます。

Volume30, Issue 15 (2023 8. 17) 米国企業のCSRD適用に関するFAQ
当Heads Upは、EUのサステナビリティ報告指令(Corporate Sustainability Reporting Directive (CSRD))が、EUの指令であるものの、EUにて事業活動をしているEU域外の企業についても適用となることから、米国に拠点を置く企業のCSRD適用についてよくある質問事例を取り挙げた上で解説しています。

Volume30, Issue 14 (2023 8. 8) FASBが損益計算書上の費用の細分化に関する開示の強化を提案
当Heads Upは、FASBによるASU案-損益計算書—包括利益の報告—費用の細分化開示(サブトピック220-40):損益計算書上の費用の細分化について説明しています。ASU案では、公開事業体に対して、財務諸表への注記において、さらに費用を細分化することを要求することにより、損益計算書上の費用の表示に関するガイダンスを改訂しています。

Volume30, Issue 13 (2023 7. 30:更新2023 12. 19) SECがサイバーセキュリティ開示に関する新たな要求事項を発行
当Heads Upは、SECが最近発行した最終規則 「Cybersecurity Risk Management, Strategy, Governance, and Incident Disclosure」 について説明しています。最終規則では、登録企業が、重要なサイバーセキュリティ・インシデント、重要なサイバーセキュリティ・リスクを評価、特定、管理するためのプロセス、および取締役会による当該リスクの監督についての、強化され、標準化された開示を行うことが要求されます。

Volume30, Issue 12 (2023 7. 7) FASBが金融商品-信用損失:購入した金融資産のASUを提案
当Heads Upは、FASBが最近公表したASU提案「金融商品―信用損失 (トピック326) :購入した金融資産」について説明しています。当ASU提案は、 (1) 企業結合、 (2) 資産取得、または (3) Businessではない変動持分事業体の連結において取得した金融資産の、取得時の会計処理に関するASU 2016-13 「金融商品に係る信用損失の測定」 のガイダンスを修正しています。

Volume30, Issue 11 (2023 6. 30) グローバルなESG開示基準の収斂:ISSBがIFRS S1号及びS2号を最終化
当Heads Upは、International Sustainability Standards Board’s (ISSB’s) が、企業のガバナンス、戦略、リスク管理、及びサステナビリティ関連の指標と目標に関連する開示要求事項に対応する最初の2つの基準である、IFRS S1号とS2号を公表したことについて説明しています。

Volume30, Issue 10 (2023 5. 12) FASB Profits interest awardsの会計処理に関するASU草案  
FASBにより発行された profits interest awards (及び同様のawards) の会計処理に関するASU草案について説明しています。当草案では、ASC718に従いprofits interest awardsの会計処理を行うか否かを決定する為の具体例が追加されています。当草案は (1) ASC718の適用対象となるか否かの決定における複雑性および(2)実務の多様性 を削減することを意図しています。

Volume30, Issue 09 (2023 5. 11) FASBジョイントベンチャーの形成に関する会計基準最終草案 
FASBが作成を許可した、ジョイントベンチャーの形成に関する会計基準の最終草案について説明しています。当草案では、(1) Joint ventureに対し、形成された時点において、その資産と負債を公正価値で当初測定することを要求し、(2) ASC805に基づく測定期間(measurement-period) を適用することが認められる見込みです。

Volume30, Issue 08 (2023 5. 1) FASB損益計算書の注記に関するASU草案発行の決定
FASBが公開事業会社に対して財務諸表の注記にて特定の費用項目に係る開示の細分化を要求するASUを提案することを決定したことについて説明しています。FASBの暫定的なアプローチでは、特定の費用項目に関連する表形式での定量的な情報、(表形式にて詳細が開示されていない)その他の費用に関する定性的な情報、販売費に関する分類方法等の情報を期中報告期間含めて開示することを要求しています。ASUの提案は、2023年の第2四半期の遅い時期もしくは第3四半期の早い時期にリリースが予定されています。

Volume30, Issue 07 (2023 4. 27) 2022年インフレ削減法により追加された新たな内国歳入法セクション
当Heads Upは、2022年インフレ削減法により追加された新たな内国歳入法セクション4501について説明しています。同セクションでは、2022年12月31日後に行われる株式公開企業による自社株買いに対して1%のExercise Taxを課しています。

Volume30, Issue 06 (2023 4. 25) AICPAによる暗号資産および他の関連トピックに関するPractice Aidの改訂
当Heads Upは、AICPAの改訂されたPractice Aid “Accounting for and Auditing of Digital Assets”のほか、暗号資産マイナーによる最近の財務諸表の修正再表示や、人気を集めている暗号資産取引など、暗号資産の会計処理に関するその他のトピックについて説明しています。

Volume30, Issue 05 (2023 3. 28) COSOフレームワークを利用したサステナビリティ報告に関する内部統制
2023年3月30日にCOSOが公表したAchieving Effective Internal Control Over
Sustainability Reporting(ICSR)について説明しています。ESGに関する開示がまずます求められる中で、組織化されたガバナンスや内部統制が最重要課題となっています。ここでは、COSOフレームワークの5つの構成要素と17の原則が、企業が、重要で意思決定に役立つ持続可能な事業情報に対し、有効で統合された内部統制システムを構築するのに、どのように役に立つかを明らかにしています。

Volume30, Issue 04 (2023 3. 28) FASBによる共通支配下のリース契約に関するASUの発行
FASBが新たに発行したAccounting Standards Update - Lases (Topic 842) Common Control Arrangementsについて説明しています。当ASUでは、(1)非公開会社及びConduit bond債務者ではない非営利団体に対し、リース会計適用の際に共通支配下の関係会社間での契約書面に記載された条件の利用を選択可能とする実務上の便法の提供、及び(2)共通支配下の契約におけるリース物件の改良に関する会計処理の改訂を行っています。

Volume30, Issue 03 (2023 3. 27) FASBによる暗号資産に関するProposed ASUの発行
FASBが新たに発行したProposed Accounting Standards Update - Intangibles—Goodwill and Other—Crypto Assets (Subtopic 350-60)について説明しています。現在、企業はASC350 (取得原価に減損を加味して測定)に従い、暗号資産の会計処理を行っています。この処理は、利害関係者に対し、伝統的な無形資産モデルでは、1.暗号資産の経済的価値を適切に表していないのではないか、2.減損の認識を不必要に複雑化しているのではないか、といった懸念を引き起こしています。当Proposed ASUでは、これらの懸念に対応し、一定の暗号資産については事後測定を公正価値で行うことを提案しています。

Volume30, Issue 02 (2023 3. 22) FASBによる法人税の開示要求を改訂する提案
FASBが最近公表したAccounting Standards Update(ASU)案、Improvements to Income Tax Disclosures(法人税の開示の改善)について記載しています。これは、新たな要求事項の規定に加え、一定の既存の法人税の開示の要求事項を修正または削除するものです。この提案は、財務諸表利用者にとって法人税の情報の有用性を向上させると共に、税率の調整や支払法人税に関連する開示について、一層の透明性向上や強化という投資家の要求に応えることを目的としています。ASU案に対するコメント期限は2023年5月30日です。

Volume30, Issue 01 (2023 1. 9) EU企業サステナビリティ報告指令(CSRD)の世界的展開と米国企業への影響 
EUのサステナビリティ報告指令(Corporate Sustainability Reporting Directive (CSRD))が、EU企業の他、米国企業を含むEU域外の企業に与える影響について、以下の事項を記載しています。
・CSRDの適用範囲
・開示要求
・適用規準 - 欧州サステナビリティ報告基準(European Sustainability Reporting Standards (ESRS))とそれと同等の規準
・開示の位置
・デジタルタクソノミを利用したタグ付け第三者保証
・EU域内で重要な活動を行う米国企業における考慮事項
・適用時期

 

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EITF Snapshot ニュースレター

米国の発生問題専門委員会(EITF)ミーティングにおいて議論されたトピックおよび結論について解説しています。このニュースレターは、随時発行されます。

2023年9月14日開催のEITFミーティング
当ミーティングでは、No. 23-A, “Induced Conversions of Convertible Debt Instruments”について議論されました。(Status: Consensus-for-exposure)

2023年6月15日開催のEITFミーティング
当ミーティングでは、No. 23-A, “Induced Conversions of Convertible Debt Instruments”について議論されました。(Status: Initial deliberations)

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Accounting Roundup ニュースレター

デロイト米国が発行する、米国における規制・会計基準設定の動き等のニュースを伝えるレター、「Accounting Roundup」をご紹介します。このニュースレターは、四半期毎に発行されます。また、総集編も年度ごとに発行されています。

 

2023年12月 2023年の米国における会計・監査・規制動向

2023年 9月 2023年第3四半期の米国における会計・監査・規制動向

2023年 6月 2023年第2四半期の米国における会計・監査・規制動向

2023年 3月 2023年第1四半期の米国における会計・監査・規制動向 

 

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