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調査レポート
アフリカは持続可能な経済成長を遂げられるか
アフリカへの成長期待から、今後のビジネスの拡大先として注目が集まっている。アフリカでは特に15~64歳の生産年齢人口が今後2080年ごろまで緩やかに成長し続ける見込みであり、とりわけ人口増を背景とした消費市場への注目度が高い。本稿では、アフリカのこれまでの経済発展を振り返りながら、今後の経済成長の潜在力について経済構造変化の観点から分析を行った。
アフリカへの成長期待から、今後のビジネスの拡大先として注目が集まっている。JETROの日系企業を対象にした調査では、既にアフリカに進出している日系企業の半数以上が、今後の事業展開として「拡大する」意向を示しており、その背景として約5割の企業が「成長性・潜在力の高さ」を挙げている。アフリカでは特に15~64歳の生産年齢人口が今後2080年ごろまで緩やかに成長し続ける見込みであり、とりわけ人口増を背景とした消費市場への注目度が高い。そこで本稿では、アフリカのこれまでの経済発展を振り返りながら、今後の経済成長の潜在力について経済構造変化の観点から分析を行った。主な結論は次の通りである:
- これまでのアフリカは、資源・サービス業主導の経済発展で工業化が広く起きず、生産性向上が極めて乏しい上、人口増加のポテンシャルが十分に活かされてこなかった。
- 但し、個別には資源国であれ持続可能で飛躍的な成長を遂げている国もあるほか、サービス業が主なけん引役となって成長促進型の経済構造変化がみられる国もある。
- 資源国では、資源収入の適切な管理とそれを可能にする強固な制度体制の構築、またサービス業においては、豊富な雇用を創出できる業種から、高い生産性を維持できる業種まで幅広く発展ができるかが鍵。
- 消費市場を含む内需が持続的に拡大するかを見通すにあたっては、持続可能(sustainable)で包括的(inclusive)な“経済成長促進(Growth-enhancing)型”の経済構造変化が起きているか、その上で今後も増加する人口の受け皿となる雇用が生まれるかといった視点も重要。
詳しくはレポートPDFをご覧ください。
〈本レポートの構成〉
- はじめに
- キャッチアップが起きないアフリカ
- 資源・サービス業中心のアフリカ経済構造
- 成長促進型(Growth-Enhancing)の経済構造変化
- 経済成長におけるガバナンスとサービス産業の役割
- 今後のアフリカの発展の展望とビジネス上の視点
- おわりに
- 執筆者
執筆者
デロイト トーマツ リスクアドバイザリー合同会社
藤原 真名人 / Fujiwara Manato
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