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電子帳簿保存法 令和5年度税制改正のポイント ~改正後 電子帳簿等・スキャナ保存・電子取引対応の通達・Q&A公表を受けて

Japan Tax Newsletter:2023年7月11日号

令和5年度税制改正による電子帳簿保存法の改正に伴い、国税庁は令和5年6月30日に、改正後電子帳簿保存法を踏まえた「電子帳簿保存法取扱通達」及び「電子帳簿保存法Q&A(一問一答)」の改訂を公表した。本ニュースレターでは、公表により明らかとなった点を中心に主要な改正項目を解説する。

 

Executive Summary

  • 令和5年度税制改正による電子帳簿保存法の改正に伴い、国税庁は令和5年6月30日に、改正後電子帳簿保存法を踏まえた「電子帳簿保存法取扱通達」及び「電子帳簿保存法Q&A(一問一答)」の改訂を公表した
  • 電子帳簿保存制度では過少申告加算税の軽減措置を受けるためのいわゆる「優良帳簿」の対象となる帳簿の範囲が見直され、改正電子帳簿保存法において「仕訳帳、総勘定元帳その他必要な帳簿」に限定される形となったが、今回の改正通達では「その他必要な帳簿」の具体例が明らかになった
  • スキャナ保存では改正後も引き続き求められるスキャンデータの解像度の要件を満たすことを事後的に確認・証明する方法が示された他、検索要件、タイムスタンプ代替要件に関する補足が追加されるなどしている
  • 電子取引では、改正により新たに設けられた検索要件の緩和措置や猶予措置の適用をする場合に具体的に求められる対応や留意事項が新たに明らかになった
  • 電子取引情報の書面印刷による保存を認める宥恕措置の廃止が令和5年12月31日に迫っている中、各社で電子取引情報の電子保存体制の確立が急がれる

 

※本記事は、掲載日時点で有効な日本国あるいは当該国の税法令等に基づくものです。掲載日以降に法令等が変更される可能性がありますが、これに対応して本記事が更新されるものではない点につきご留意ください。

(PDF, 1.3MB)
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