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デロイト・グローバル・ヒューマン・キャピタル・トレンド2024 #9 リーダーシップの進化

人間のパフォーマンスを向上させるためのリーダーシップの進化

組織のリーダーや役員は、ビジネスと人間の成果を引き出す過程において、重要な役割を果たすことができます。

仕事はかつてないほどデジタル化され、より人間らしいユニークな能力を必要としています。組織はこれまで以上に多くの仕事や労働力のデータにアクセスできるようになり、人間のパフォーマンス(つまりビジネスの成果と人間の成果の組み合わせ)を向上させるテクノロジー、ツール、知識はますます充実してきています。

しかし、この急激な変革の中で、予期せぬ変化が起きています。テクノロジーの進歩の影響を取り込んで急激に変化する職場環境の中で、多くのリーダーや労働者は今、新たな課題に焦点を当てています。それは、人間にとってより良い仕事をするだけでなく、労働者や組織が影響を及ぼす全ての人間に対しての価値を創造することです。

テクノロジーも一役買っているものの、イノベーションと組織の成長の重要な原動力となっているのは、人間の成果と能力であることは、本年度のレポートで取り上げたトレンドからも明らかです。組織が人間の持続可能性を高めるために取り組むこと、リーダーが透明性に対して思慮深いアプローチを取ることを通じて、信頼を築くことへの期待は高まっています。多くの労働者は、自分の働き方に合ったマイクロ・カルチャーを求め、実験やイノベーションを起こすための安全なデジタルスペースを求めています。創造性や好奇心のような人間らしい能力は、かつてないほど重要になりつつあり、それに応じて人間のパフォーマンスを測定する方法も急速に変化しています。人事の専門知識をビジネスに織り込むという、境界のない人事の実現へ向けたアプローチを取ることで、人間のパフォーマンスに対して共同で責任を負うことになります。

また、人間のパフォーマンスに対するこの新たな焦点が、トレードオフではないことも明らかです。労働者やリーダーは、ビジネスの成果やビジネス上の優先事項を犠牲にしてまで仕事をより人間らしいものにしようと考えているのではなく、それらを改善するための道筋として考えています。しかし、デロイト・グローバル・ヒューマン・キャピタル・トレンド 2024調査の回答者の76%が、「組織が関わる全ての人々をより良い環境におくことは、組織の成功にとって非常に重要である、または決定的に重要である」と回答している一方で、リーダーや経営陣はこの項目の重要性を最下位に位置づけており、デジタルツールによる仕事の再構築や、労働者のパフォーマンスを測定するためのより良い方法の模索といった優先事項に劣後しています。

 

労働者やリーダーは、ビジネスの成果やビジネス上の優先事項を犠牲にしてまで仕事をより人間らしいものにしようと考えているのではなく、それらを改善するための道筋として考えています。

 

高度なテクノロジーを駆使しつつも人間主導でもあるこの新しい働き方の中で、組織を率いていかねばならない責任者にとって、これは何を意味するのでしょうか。

昨年のデロイト・グローバル・ヒューマン・キャピタル・トレンドでは、境界が崩れつつある世界を乗り切るために組織が必要とする新たな基礎に焦点を当てていました。本章では、組織がこれらの新しい現実を受け入れるにあたり、シニアリーダーと取締役、そして彼らが果たす影響力のある役割に焦点を絞っています。多くの組織において、リーダーシップが伝統的なトップダウン型からより分散型のモデルへと進化していく中でも、取締役や経営陣といったリーダーは、このダイナミックな環境を乗り切る上で極めて重要な役割を担っています。

これらのリーダーは、組織が人間の持続可能性をうまく取り入れることができるよう支援する特別な立場にあります。私たちの調査によると、ほとんどのリーダーは、人間の能力・スキルの向上、エンゲージメントの測定、ESG目標の達成に自信を持っている一方、その進捗は過大評価され、時代遅れの指標に依存している可能性があることを示しています。人間のパフォーマンスが本当の意味で優先されるようになるまでの移行過程には、課題がつきものです。例えば、調査結果では、経営陣の3分の1がいまだに各機能を独立して管理しており、時折、アドホックな取り組みや機能横断で提携する必要がある場合に協力する程度に留まっています。人間およびビジネス上の望ましい成果を達成するために、リーダーはより機能横断的なリーダーシップを目指し、馴染みがないかもしれない方法で自分自身の考え方を検証し、進化させる必要があります。 恐らく、組織全体にわたるリーダーの説明責任について、新たな尺度が必要となるでしょう。

そして、あらゆるレベルのリーダーが、新しい働き方を受け入れるだけでなく、組織の他のメンバーにとっての模範となる必要があるでしょう。そのためには、人事に対する境界のないアプローチが不可欠となり、機能横断的にあらゆるレベルのリーダーに人事に関する専門知識を浸透させる必要があります。

人間のパフォーマンスをトップから統合していく

私たちの調査によると、リーダーたちはこうした転換が必要であることを既に強く認識しているものの、実際に進めている企業はほとんどありません。回答者全体のわずか10%しか「人間の持続可能性への転換に成功している」と回答していません。その転換が「組織が人間としての価値を創造する度合」であり、「人間のパフォーマンスを引き出す鍵」であるにも関わらず、です。経営陣は、労働者よりも若干ポジティブな見方をしている(経営陣の22%がうまくいっていると回答しているのに対し、労働者は10%)ものの、まだやるべきことがたくさんあることは明らかです。

人間のパフォーマンスを優先すべきであると理解することと、それを実現するために実践することとの間のギャップを埋めるために必要な後押しは、意思決定の手綱を握っている人々にかかっています。シニアリーダーは、財務、ガバナンス、プロセス、組織の価値観、優先順位等、変革の取り組みを支援または阻害するための組織的手段を講じることができます。彼らはまた、人間の持続可能性を支える目的志向のビジョンを示し、推進する立場にもあります。

組織の変革に対する労働者の期待は、組織の行動の変化を刺激することがありますが、組織の考え方を変革するためには、草の根レベルの努力を超えたリーダーシップの関与とサポートが必要です。Verily Life Sciencesのチーフ・ピープル・オフィサーであるKerrie Perainoによると、「変化に抵抗しているのは労働者ではありません。多くの場合においてリーダーであり、それは私たちが古いパラダイムを新しい現実に適用してしまっているからです」1

2024年のデロイト・グローバル・ヒューマン・キャピタル・トレンド全体を俯瞰すると、「組織が人間のパフォーマンスに向けた新しいパラダイムを生み出すのを支援する機会と責任」について、リーダーが関与する3つの重要な領域が浮上していることがわかります。それは、組織の優先順位の再設定、ガバナンス構造の進化、そしてチームの心理的安全性の確保です。 これらの問題に対して行動を起こさないリーダーは、組織が人間のパフォーマンスを達成し発展することを阻害する可能性があります。

最も重要なことに合わせて組織の優先順位を再設定する

リーダーは重要な意思決定に対する責任を負っていますが、時代遅れの指標に依存することは意思決定を危うくしかねません。その例として、品質や意図した結果を考慮せずに、労働者の活動の主要指標として生産性を使用すること等を、レポートの「はじめに」で取り上げました。 組織の優先順位を明確に定義・測定することで、人間のパフォーマンスについて話し合うだけの状態から、具体的に行動し、リソースを割り当てることに移行できるようになります。以下の行動は、シニアリーダーや取締役のメンバーが古いモデルから抜け出し、新しい人間のパフォーマンスモデルへと移行させるのに役立ちます。

  • 全体的なビジネス戦略および人材戦略の一環として、人間の能力を運用する。まず、リーダーシップチームが、労働者に既に備わっている創造性、共感性、好奇心等、人間としての能力のレベルを理解し、そのギャップを特定することから始めます。これらの人間の能力を開発する活動に組織リソースを投入し、達成した労働者に報酬を与え、人間特有のスキルを開発し実践できる安全な空間を構築し、モニタリングし、育成します。
  • リーダーとマネージャーのインセンティブを人間の持続可能性の指標に結びつける。人間の持続可能性を進歩させるには、リーダーが説明責任を負うことが必要です。組織は人間の持続可能性に関して主要な推進要因(ドライバー)と成果指標の目標を設定し、その達成にインセンティブを与えるべきです。多くの企業は既にこれを実践しており、S&P500企業の約4分の3が、主要な持続可能性指標の達成と役員報酬を結びつけているほか2、こうしたインセンティブを全労働者に与えている企業もあります。例えばMastercardは最近、全労働者の賞与の一部を組織の持続可能性指標の達成に連動させると発表しました3
  • 時代遅れの指標を、重要な新しい指標に置き換える。新しい仕事には、新しい測定基準が必要となります。人間のパフォーマンスの測定基準は業界・業種や労働力によって異なるため、ビジネスと人間の持続可能性の成果の適切なバランスを見つけるためには、ある程度の実験が必要です。リーダーは、何が測定可能なのかでなく、何を測定すべきかについて、労働者と共に創り上げることができます。コールセンターでは、生産性は通常、1コールあたりの時間や売上数で測定されます。しかし、人間のパフォーマンスに主眼が置かれるようになると、顧客満足度、リテンション、アップセルといった従来のビジネス指標に、労働者のウェルビーイングやスキル開発といった人間の持続可能性の指標を組み合わせることで、コールセンターマネージャーは労働者が実際にどのようなパフォーマンスを発揮しているかを把握できるようになります。

何が重要かを定義する際には、本レポートの各トレンドについて、シニアリーダーシップに求められる以下の行動を検討してください。

 

重要なことを定義するためのリーダーシップの行動

ガバナンス構造の進化・適応に向けた準備をする

旧来のパラダイムから人間のパフォーマンス重視への転換を成功させるということは、組織のガバナンスに対する旧来のアプローチを放棄することも厭わない、ということです。今年のトレンドの多くは、組織の全てのレベルを意思決定に参加させ、機能横断的なガバナンス・アプローチを採用する必要性を強調しています。それはマイクロマネジメントを減らし自律性を高めること、トップダウンの指示を減らし共創を増やすことです。労働者と組織が人間のパフォーマンス向上に繋がる組織を共創していくために、リーダーは次のアクションを取ることを検討してください:

  • 人間の持続可能性のガバナンス構造を取締役会と経営陣に統合させる。人事はこれまで人材に関連する問題の主責者でありましたが、人間の持続可能性はあらゆる機能の境界を越えるものです。そのため、人事部門だけがこの責任を負うべきではなく、境界のない人事アプローチ、すなわち取締役が人間の持続可能性の目標を定義し、経営陣がその目標を達成できるように監督するという方法を推奨します。取締役が責任を負うことで、経営陣は、例えば機能間の点と点をつなぐことによって、組織の人間の持続可能性の目標を達成するオーナーシップを持つことが可能となります。
  • マネージャーに人間のパフォーマンス向上のため権限を付与する。多くの労働者は、人間のサステナビリティの問題に関しては、マネージャーの影響が大きいと答えています。実際、あるグローバル調査では、マネージャーがメンタルヘルスに与える影響は、配偶者のそれと同程度に大きいという結果が出ています4。マネージャーは人間のパフォーマンスに影響を与える特別な立場にありますが、既にオーバーワーク気味の役割に新たな責任を追加するだけでは、恐らく失敗するでしょう。代わりに、リーダーはマネージャーに、人間のパフォーマンスの向上に関連する仕事を優先する権限を与え、会社の方針、過重な仕事量、非協力的な文化等、組織の障害を取り除く手助けをすることが可能です。また、人間のパフォーマンス向上にあたり必要な人事関連の専門知識を身につけるためのトレーニングやリソースをマネージャーに与えることで、境界のない人事アプローチを取ることも有効です。
  • マイクロ・カルチャーを開花させる。リーダーによっては、働き方の自律性という新しい考え方を取り入れることが難しい場合があります。リーダーや経営陣は、既存のパラダイムで作られた目標を達成する責任を負わされることが多く、仕事の進め方に関する統制を分散させることに難色を示すかもしれません。しかし、個々の労働者やチームに権限を与えることは、組織にとって望ましい結果を生み出す良い方法であるという認識が広まっています。今回の調査では、半数以上(56%)の経営陣が、文化、流動性、アジリティ、多様性を育む最良の場として、個々のチームやワークグループに焦点を当てた取り組みを主導・拡大していると答えています。労働者の自律性と選択余地が信頼構築にもたらす価値を理解している場合、組織はその恩恵を享受することが可能です。私たちの調査によると、雇用主を信頼している労働者は、モチベーションが高く、仕事への満足度が高く、健康的で、新しい雇用機会を探す傾向が低いことが分かっています5

ガバナンスはシニアリーダーにとって重要な領域であり、以下のガイドラインは、リーダーがデロイト・グローバル・ヒューマン・キャピタル・トレンド2024の調査全体で示しているガバナンスの問題に取り組むのに役立つでしょう。

 

ガバナンスの問題に対処するためのリーダーシップ

信頼と心理的安全性を明確にする

最新のニュースの見出しにざっと目を通すだけで、組織の信頼が様々な内的・外的要因によって脅かされていることが分かります。取締役、経営陣は、組織の成功のための最も重要な課題として、労働者と組織の関係における信頼と透明性に関心が高まっていることを挙げています。しかし、「雇用主を非常に信頼している」と回答した労働者は16%に過ぎません。リーダーは、労働者との信頼関係を築くだけでなく、人間のパフォーマンスを高めるために必要な心理的安全性を組織内に作り出すという重い責任を担っています。

以下の行動は、リーダーが労働者との信頼関係を築き、心理的安全性を高めるのに役立ちます:

  • 労働者をリーダーシップと共に共創するよう促す。私たちの調査によると、労働者はしばしばフィードバックを提供するよう求められているものの、組織戦略はいまだに多くの場合はトップダウンで実行されています。経営陣のリーダーのうち、組織戦略やソリューションの策定に労働者を参加させ共創していると回答した人は、わずか30%に過ぎません。個人レベルでは、半数以下(43%)しか、自身の将来の仕事の変化に対して組織によるサポートがあると考えていません。労働者との信頼関係を構築する最も強力な手段の1つは、より有意義な方法で労働者を未来の組織作りに参加させることです。労働者個々人にとっての価値を創造するためには、組織は労働者個々人からの意見を収集する必要があります。デロイト・グローバル・ヒューマン・キャピタル・トレンド 2023で紹介したように、共創は境界のない世界で活動するために不可欠です。リーダーは、労働者が自身と組織の未来を共創し、再構築するための安全なデジタルスペースを設立することができます。それによって、例えば、人間のパフォーマンスへの取り組み、新たな測定基準の確立、責任あるデータ活用、組織構造、方針、関係の進化等のソリューションを共創することが可能となります6
  • 新しい透明性に関するテクノロジーを活用して、責任あるデータ利用を推進するための戦略を確立する。組織はかつてないほど多くの業務データと労働力データにアクセスできるようになり、組織の隅々まで前例のないほど可視化されています。そして、リーダーが人間のパフォーマンスに関する新たな指標に注目し始めると、その収集・使用に関する責任ある戦略を立てる前に、このリソースを利用したくなるかもしれません。しかし、 Deloitte Quantified Organization調査によると、労働力データの使用に関する戦略の欠如は、労働者からの信頼の欠如に直接関係しています7。労働者が、自分の組織と任意のデータを共有するかどうかを選択できる、労働者の自由意志によるデータ共有協定のような戦略を検討してみてください。これは、労働者がデータ共有に対してより積極的になることと関連があります8。リーダーと取締役会は、顧客データとAIだけでなく、労働者データとAIについても責任あるプラクティスを構築する責任があり、そのためのガバナンス体制を構築する必要があります。
  • データ収集・モニタリングに際し、新しいテクノロジーの使用をめぐる緊張状態に対処するための計画を今すぐに立てる。デロイトが実施した組織に関する定量調査によると、ほとんどの労働者は、電子メールやカレンダー、その他の既存のテクノロジーからのデータ収集には比較的慣れているものの、ウェアラブルやXRヘッドセットのような新たなテクノロジーからのデータ収集は一線を越えるものと考えています。調査対象となったリーダーの大半が、今後数年のうちにこれらのテクノロジーの導入を期待していると回答していることから、労働者との間で信頼に関する軋轢が生まれる可能性があります。新たな技術が組織内で倫理や信頼の問題を引き起こす前に、労働者との信頼関係を築き、労働者のプライバシーに関する懸念に対処し、仕事でのデータモニタリングとパーソナルな領域でのデータ監視の境界線を守る方法を検討すべきです。

組織の成功には、信頼と心理的安全性が構築され、それらが組織の最重要事項として受け入れられる必要があります。組織における心理的安全性を確立するために、デロイト・グローバル・ヒューマン・キャピタル・トレンド2024全体にわたり、次の行動を検討してください。

 

信頼と心理的安全を築くためのリーダーシップ

 

人間のパフォーマンスの最適化に向けて組織を導くことは、リーダーにとって非常に困難な挑戦であると思われるかもしれません。実際、組織の考え方を変えることは、新しい考え方や働き方を支援するために必要な調整を実施することと同じくらい難しいことです。境界のない世界で「知識」から「行動」へと移行するための鍵は、着実に現在地から手元の材料を頼りに、組織を人間のパフォーマンス最適化に導くための戦略を構築し続けることです。人間のパフォーマンスを重視した考え方への転換は時間を要すると見込まれるものの、長きにわたって組織の継続的な成功を後押しすることになるでしょう。

調査方法

デロイトのグローバル・ヒューマン・キャピタル・トレンド2024は、世界95カ国の様々な業種・業界における14,000人のビジネス・人事リーダーを対象に実施されました。基礎データを形成する広範囲な調査に加えて、今年は労働者とリーダーそれぞれに特化した調査の視点を反映し、リーダーの認識と労働者の現実とのギャップを明らかにすることを目指しました。リーダー向けの調査は、最新の組織・人事課題に関するリーダーの考え方を理解するため、Oxford Economicsと共同で、世界中の経営者と役員1,000人を対象に実施されました。更に、これらの調査データは、複数の先進的な組織のリーダーとのインタビューによって補足されています。これらの洞察により、本レポートのトレンドが形作られました。

Endnotes

1 Online interview with Kerrie Peraino, Chief people officer, Verily, 2023.

2 Ted Jarvis, Jamie McGough, and Donald Kalfen, “Incentives linked to ESG metrics among S&P 500 companies,” Harvard Law School Forum on Corporate Governance, July 20, 2023.

3 Michael Miebach, “Sharing accountability and success: Why we’re linking employee compensation to ESG goals,” Mastercard, April 19, 2022.

4 UKG, “Mental health at work: Managers and money,” accessed December 18, 2023.

5 Deloitte’s Trust ID research and platform, 2023.

6 Gartner, “Gartner survey reveals leader and manager effectiveness tops HR leaders’ list of priorities for 2023,” press release, October 12, 2022.

7 Deloitte, “Beyond productivity: The journey to the quantified organization,” May 31, 2023.

8 Ibid.

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