最新動向/市場予測

「インフレ、気候、地政学」:2022年の見通しと10大リスク/インフレの先行きを占う労働市場:賃金・ミスマッチの各国比較

リスクインテリジェンス メールマガジン Vol.78(2022年1月)

リスクの概観と金融規制の動向に係る概観について、留意すべき特徴点を炙り出すと同時に、有限責任監査法人トーマツ リスク管理戦略センターが考える意見も発信いたします。

リスクの概観(トレンド&トピックス)

「インフレ、気候、地政学」:2022年の見通しと10大リスク

有限責任監査法人トーマツ
リスク管理戦略センター
マネージングディレクター
勝藤 史郎
 

2022年は引き続きコロナ危機からの回復が進むとみる。経済成長率は米国、欧州で2021年比やや減速するもののそれぞれ4%、3%台半ばと潜在成長率を上回る、中国は前年の回復の反動もあり成長率は大幅低下して5%程度、日本はむしろ加速して3%台の成長を見込む。代わって供給制約や資源高によりインフレ率は高水準を維持、米国の金融政策の引き締めにより米国長期金利は上昇、為替市場ではドル高圧力が続こう。株式市場は金利上昇に関わらず企業業績の回復で高水準を維持するとみる。こうしたベースラインのシナリオに対する今年の10大リスクを当方で選定したものが【図表1】である。以下ではこれらのうち特に今年のリスクを象徴するといえる3つの項目を概観する。

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マクロ経済の動向(トレンド&トピックス)

インフレの先行きを占う労働市場:賃金・ミスマッチの各国比較

有限責任監査法人トーマツ
リスク管理戦略センター
マネジャー
市川 雄介

米国の投資ファンド大手が年明けに発表した2022年の「びっくり予想」では、米国FRBによる今年の利上げ回数が4回になることが挙げられていたが、今やそうした見方はベースラインシナリオとなっている。米国の金融政策を巡る見方の変化がいかに急激だったかを象徴する事例だ。金融政策の具体的な展開は当局者のスタンス等にも左右されるため、経済のファンダメンタルズのみで見通すのは難しいが、インフレが今後落ち着くかどうかが決定的な鍵を握るのは言うまでもない。

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リスクインテリジェンス メールマガジン

グローバルな視点からみた、企業経営上の様々なリスクをチェックするリスクインテリジェンス メールマガジン(グローバル・リスク・ウォッチ)では、毎月、過去一ヶ月間に起きた事象を振り返りながら、事業リスクという視点から、多くの金融機関や事業法人が留意すべき特徴点を炙り出します。同時に、様々なリスク管理や金融規制上のトピックに関し、デロイト トーマツ グループの一員である有限責任監査法人トーマツ リスク管理戦略センターが考える意見も発信していきます。

 

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