最新動向/市場予測

景気先行指数は低下中:米国リセッション見通しアップデート/インフレ再考:連動しない原油価格とピークアウトするシリコン・サイクル

リスクインテリジェンス メールマガジン Vol.84(2022年7月)

リスクの概観と金融規制の動向に係る概観について、留意すべき特徴点を炙り出すと同時に、有限責任監査法人トーマツ リスク管理戦略センターが考える意見も発信いたします。

リスクの概観(トレンド&トピックス)

景気先行指数は低下中:米国リセッション見通しアップデート

有限責任監査法人トーマツ
リスク管理戦略センター
マネージングディレクター
勝藤 史郎 

グローバルな経済成長見通しに対する下方リスク要因が目立ってきている。世界で高インフレが当面続く見通しであることに加え、欧州ではロシアからの天然ガス供給が途絶える懸念、英国・フランス・イタリアの内政不安定化の可能性がある。中国では新型コロナウイルス感染症や不動産市場の不確実性、日本では外需の停滞や供給制約に伴う生産・輸出見通しの下ぶれの可能性、米国ではインフレによる実質消費の減速や企業の在庫積み増しペースの調整が成長下押し要因になる可能性がある。現在当方では、今年の実質GDP成長率のベースライン予想を、米国2%半ば、中国4%程度、ユーロ圏2%半ば、日本1%前半としている。これらは3カ月前の当方ベースラインに比して0.5~1%下方に改訂したことになる。

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マクロ経済の動向(トレンド&トピックス)

インフレ再考:連動しない原油価格とピークアウトするシリコン・サイクル

有限責任監査法人トーマツ
リスク管理戦略センター
マネジャー
市川 雄介

先進国、新興国を問わず、歴史的なインフレを記録する国が相次いでいる。インフレの高止まりには複合的な要因が寄与しており、当方も含め、「インフレは近々ピークアウトする」との見方はここ数カ月裏切られ続けてきた。そこで改めて、主要国のインフレ動向を詳細にみてみよう。

まず、各国のインフレを何よりも大きく押し上げているのが原油等の商品市況高である。昨年から高騰していた原油価格は、今春以降のウクライナ危機により上昇に拍車がかかったが、世界的な景気減速懸念を背景に、6月以降は下落に転じている。こうした商品市況の低下により、各国におけるガソリン等の価格上昇圧力も早晩和らぐことが期待されている。

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グローバルな視点からみた、企業経営上の様々なリスクをチェックするリスクインテリジェンス メールマガジン(グローバル・リスク・ウォッチ)では、毎月、過去一ヶ月間に起きた事象を振り返りながら、事業リスクという視点から、多くの金融機関や事業法人が留意すべき特徴点を炙り出します。同時に、様々なリスク管理や金融規制上のトピックに関し、デロイト トーマツ グループの一員である有限責任監査法人トーマツ リスク管理戦略センターが考える意見も発信していきます。

 

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