激変するマーケットの中、
“これからのコンサルタント”に求められる資質とは

代表執行役社長:佐瀬 真人
2000年4月に新卒としてDTCに入社。
自動車業界を中心にコンサルティングキャリアを積み、近年はデロイトアジアパシフィックやデロイトトーマツグループのセクターリーダーを歴任し、2019年6月より代表の任に着く。

Q.DTCの特徴や強み、他のコンサルティングファームとの違いを教えてください

A.まず、サービスの提供領域が極めて広いことが特徴です。たとえば一口に競合企業といっても、戦略系やオペレーション/テクノロジー系、人事領域に特化したファームなど、プロジェクトによって競合先はさまざま。そうした中でDTCが選ばれているのは、ここ数年マーケットで起こっている変化が大きな要因だと思います。
これまでは、ある一つのイシューに対してソリューションを提供することが多かったのですが、最近は最上流の戦略立案からオペレーション変革、テクノロジーソリューションの導入にいたるEnd to Endの変革を伴走してほしいという依頼が非常に増えてきています。全てのサービスを網羅し、さらにそれをグローバルでカバーできるファームは限られますので、この点は我々の大きな強みだと言えるでしょう。

Q.なぜそのように依頼内容が変わってきているのでしょうか?

A.クライアント企業が直面している二つの大きな潮流が要因です。一つはグローバル化。少子高齢化の進む国内マーケットだけで継続成長することは難しいので、必然的に世界に打って出ることになります。そうすると、組織づくりもマーケティングも、ほぼゼロから考えなければなりません。
もう一つは、あらゆる産業においてデジタル・テクノロジーによる革新が起きていることです。自動車メーカーがシェアリングサービスに乗り出したり、AIや音声・感情認識技術を用いたまったく新しいサービスが生まれています。現代においては、デジタル・テクノロジーなくしてビジネスモデルの革新はないと言ってもいい。
グローバル化とテクノロジーの進化。この二つの要因で、企業の在り方そのものを変革していくプロジェクトが増えているのです。

Q.そうした変化が起きている中で、DTCのコンサルタントにはどういった資質が求められますか?

A.ストラテジーやM&A、マーケティングやテクノロジーなど、自らの専門性を深掘りすることはもちろん必要ですが、それだけでは十分ではありません。
イシューが複雑なプロジェクトになればなるほど、各領域の専門家がコラボレーションしながら進めていくことが必須になります。その際に重要なのが、仲間をリスペクトする姿勢。これは、コラボレーションのベースとなるマインドセットだと考えています。
個の成長の追及とチームワークの発揮という両輪が、DTCのコンサルタントとしてクライアント価値を生み出す源泉だと思います。

Q.2019年6月から代表に就任されたわけですが、社長として現在感じている課題があれば教えてください

A.改めて原点回帰しなければならないと思っています。我々の持つアセットを振り返ると、最終的には“人”しかないんです。つまり、ここで働くメンバー一人ひとり。
彼らにとってDTCがプロフェッショナルとしてのキャリアを磨く場として最高の環境なのかをもう一度見つめ直していきたい。先日エンゲージメント調査を実施した際には、評価の高い項目とそうではない項目が非常に明確に分かれる結果になりました。評価が高いのは「プロジェクトに全力で取り組んでいる」「仕事の中で成長できる機会がある」「マネジャーがサポーティブである」といった内容で、仕事そのものへの満足感はやはり高い。一方で「自分の時間のコントロール」や「サステナブルな働き方」という項目は、まだまだ改善の余地がありました。
ここは変えていかなければならないと思っています。
もちろん、そのために仕事のクオリティを落とすことがあってはならない。時間に制限をかけてやりたいことを妨げるのではなく、いかに生産性を上げていくかに尽きると考えています。
我々自身もデジタルを活用してさらなる効率化を図るとともに、一人ひとりのコンサルタントが持つ付加価値を高めていくトレーニングも充実させていくつもりです。

Q.これから入社してくる若手社員にはどのようなことを期待していますか?

A.先ほども申し上げた通り、現代はあらゆる企業が新しい姿に生まれ変わろうとしている時代です。それはつまり、過去の分析に重きを置いたコンサルティング手法は通用しなくなるということ。
以前は、それぞれの業界を深く知っていることがコンサルタントとしての大きな付加価値でした。
しかし業界の垣根を超えてまったく新しい領域に参入していこうとすると、これまでとは異なる手法で、これまでとは異なる顧客層にアプローチしなければならない。
既存の価値観や思考回路では解けない課題が増えているのです。そうなるとむしろ、消費者目線を持った若手の方が有利になるケースも出てきます。自らがサービスの利用者の視点に立ち、どういうサービスがあれば嬉しいのか、どんなビジネスを生み出せば社会がもっと良くなるのかを思い描き、実行に移す。
フレッシュな目線でクライアントと一緒に解を作っていくことは、若い世代だからこそ出せる価値だと思います。

Q.他ファームではなく、DTCのコンサルタントに向いているのはどのような人でしょうか

A.中長期的に骨太なコンサルタントになりたいと願う人には、DTCは最適な環境です。逆に3年でコンサルスキルと呼ばれるものを身につけて、その先は別のことをやりたいと割り切っている人にとってはもったいないと思いますね。
DTCは、ある領域については尖っていて他は知らないというモノカルチャーなプロフェッショナル集団ではなく、冒頭でお伝えした通りサービスも幅広いですし、新卒入社と中途入社のバランスが良い要員構成で組織が形づくられている。
グループ内にはAuditやTAXもFinancial Advisoryもあり、真の意味でのプロフェッショナルが揃っていて、彼らとコラボレーションしながら進めるプロジェクトも少なくありません。実は私自身、入社した頃には5年で辞めて自ら起業したいと考えていました。
しかし実際にDTCで働いてみると、コンサルティングは非常に奥が深く充実感に溢れた仕事であり、やればやるほど成長の余地が見えてくるんです。
それに、職位が上がっていくと自らファームを経営している感覚にもなります。パートナーになれば100人規模のユニットを担当するので、私が入社した頃のDTC全体の社長と変わらない組織規模になります。
コンサルタントとしての市場価値や専門性を高めることと、ビジネスオーナーであるという感覚。これを両立できるのがDTCの魅力だと思います。

Q.最後に、DTCの選考受験を検討されている候補者の方々へメッセージをお願いします

A.まず皆さんにお伝えしたいのは、「将来何を成し遂げたいのか」「どういうインパクトを世の中にもたらしたいのか」を、自分なりに考えてほしいということです。それこそが、なぜ自分がその仕事に就いているのかという原点になります。長い社会人人生の中では、壁にぶつかることもあるでしょう。
自らの成長を実感できない時期が来るかもしれない。そんな時にも、この原点さえしっかり持っていれば、もう一度チャレンジすることができるはずです。入社前の段階では、まだクリアに見えていなくても構いません。
DTCは、非常に多様なサービスを提供し、あらゆる業界・産業と関わっています。
ここでビジネスや社会を学んでいくうちに、人生をかけて成し遂げたい目標にきっと出会えると思います。ぜひこの場所で、価値ある一歩を踏み出してください。

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