最新動向/市場予測

インフレリスク圧力じわり:米国の消費者物価 他

リスクインテリジェンス メールマガジン Vol.70(2021年5月)

リスクの概観と金融規制の動向に係る概観について、留意すべき特徴点を炙り出すと同時に、有限責任監査法人トーマツ リスク管理戦略センターが考える意見も発信いたします。

リスクの概観(トレンド&トピックス)

インフレリスク圧力じわり:米国の消費者物価

有限責任監査法人トーマツ
リスク管理戦略センター
ディレクター
勝藤 史郎
 

当方では従前、原油価格等の一時要因を除けば実体経済におけるインフレ率上昇の懸念はないと考えてきた。しかしながら昨今の動向からは、ややインフレ警戒的な見方にスタンスを修正せざるを得ない。4月の米国消費者物価のうち、食品・エネルギーを除くコア指数は、前年比+3.0%と大幅に上昇ペースを加速させた。主に中古車価格やレンタカー料金の大幅な伸びが指数全体を押し上げた。中古車やレンタカーは、半導体供給制約による自動車生産の停滞という一時的影響とも考えられる。

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マクロ経済の動向(トレンド&トピックス)

先行3カ国にみるワクチン接種の効果

有限責任監査法人トーマツ
リスク管理戦略センター
マネジャー
市川 雄介
 

国内では新型コロナウイルスの感染状況がなかなか改善しない一方、米国や欧州の一部の国などでは、感染者数が大きく減少し、各種の制限措置が相次いで緩和されている。状況改善の大きな要因として指摘されているのがワクチン接種の進展であり、日本でも接種の加速を求める声が強まっている。もっとも、感染状況の改善は、国によっては厳格な行動制限が寄与している場合もあり、全てがワクチン接種の効果によるものではないだろう。そこで、接種が他国に先駆けて進んだイスラエル、英国、米国の3カ国を対象に、ワクチン接種の効果を検証してみよう。

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金融規制の動向(トレンド&トピックス)

米国では、ESGのSへの取り組みが加速

有限責任監査法人トーマツ
リスク管理戦略センター
シニアマネジャー
対木さおり
 

バイデン政権発足後、米国ではESGの取り組み、とりわけEの気候変動対策に注目が集まっている。他方で、ESGのうちS(社会面)の取り組みも急速に進展しており、金融規制の側面でも、特にコンダクトリスク管理などの側面で、注目度が高い。

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リスクインテリジェンス メールマガジン

グローバルな視点からみた、企業経営上の様々なリスクをチェックするリスクインテリジェンス メールマガジン(グローバル・リスク・ウォッチ)では、毎月、過去一ヶ月間に起きた事象を振り返りながら、事業リスクという視点から、多くの金融機関や事業法人が留意すべき特徴点を炙り出します。同時に、様々なリスク管理や金融規制上のトピックに関し、デロイト トーマツ グループの一員である有限責任監査法人トーマツ リスク管理戦略センターが考える意見も発信していきます。

 

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