On the Border:米国リセッション見通し再アップデート/金融リスクはどこに溜まっているか 他 ブックマークが追加されました
最新動向/市場予測
On the Border:米国リセッション見通し再アップデート/金融リスクはどこに溜まっているか 他
リスクインテリジェンス メールマガジン Vol.87(2022年10月)
リスクの概観と金融規制の動向に係る概観について、留意すべき特徴点を炙り出すと同時に、有限責任監査法人トーマツ リスク管理戦略センターが考える意見も発信いたします。
目次
- On the Border:米国リセッション見通し再アップデート
- 金融リスクはどこに溜まっているか
- 国際的な広がりを見せる気候関連リスクのストレステストやシナリオ分析~米国でも2023年に実施へ
- 講演情報
- リスクインテリジェンスメールマガジン
リスクの概観(トレンド&トピックス)
On the Border:米国リセッション見通し再アップデート
有限責任監査法人トーマツ
リスク管理戦略センター
マネージングディレクター
勝藤 史郎
米国経済が来年景気後退に陥るリスクが更に高まっている。当方がこのように考えている背景は3点ある。まず、景気後退を示唆する指標としてカンファレンスボードの米国景気先行指数が前年比マイナス圏にまで低下したこと。次に同じく、NYダウ平均が節目とみる30,000ドルを一時割り込んだこと。さらに今後の経済押し下げ要因として、FRBが当方のベースライン見通しより更に金利を引き上げるリスクが高まりつつあることである。10月中旬現在で当方のベースライン見通しは、来年2023年の米国の実質GDP成長率は前年比約1%に減速、FF金利誘導目標レンジは2023年初めに4%台前半まで引き上げられるとしている。
マクロ経済の動向(トレンド&トピックス)
金融リスクはどこに溜まっているか
有限責任監査法人トーマツ
リスク管理戦略センター
マネジャー
市川 雄介
各国中央銀行による急ピッチの利上げが続く中、景気が過度に落ち込んでしまうのではないかという懸念が強まっている。金利の上昇は、家計・企業・政府の資金調達コストを増大させて消費や投資需要を減退させるというのが教科書的な説明だ。もっとも、2008年のリーマン・ショック時のように、低金利局面で息を潜めていた何らかの歪み(不均衡)が金利の上昇をきっかけに一気に顕在化し、資産価格や景気の振幅を増大させるという事例が数多く生じてきた事実も見逃せない。金融リスクが蓄積している状況では、金利上昇は単なる需要抑制にとどまらず、金融システムに大きな影響を与えることになる。
金融規制の動向(トレンド&トピックス)
国際的な広がりを見せる気候関連リスクのストレステストやシナリオ分析~米国でも2023年に実施へ
有限責任監査法人トーマツ
リスク管理戦略センター
マネジャー
菅谷 幸一
金融当局・中央銀行が金融機関と連携して気候関連リスクに係るストレステストやシナリオ分析を実施する取組みが主要法域を中心に広がりを見せている。
米国では、9月、FRBが、気候シナリオ分析のパイロット演習を実施するとして、米銀大手6行が参加することを発表した。2023年初から年末頃にかけて実施され、その開始時に気候シナリオを構成する気候・経済・金融変数の詳細が公表される予定である。本演習は、監督当局・金融機関における気候関連金融リスクの測定・管理能力の向上を目的とするものとされており、シナリオ分析を気候関連金融リスクを評価する新たなツールに位置付けている。
講演情報
【セミナー・外部講演】
<開催予定>
GMAC金融リスクマネジメント&サイバーセキュリティーフォーラム 2022~不確実な時代の新しいリスク管理と求められるサイバー対策の高度化~(10月27日:九段会館テラスコンファレンス&バンケット)
GMAC金融リスクマネジメント&サイバーセキュリティーフォーラム 2022にて、有限責任監査法人トーマツ リスク戦略センター マネージングディレクター 勝藤史郎が、パネルディスカッション「金融機関が直面する新しいリスクの考察と対応~サイバー、ESG、データ~」にモデレーターとして登壇します。
詳細・お申し込みはこちら(外部サイト)
ISDA Japan Derivatives Forum(11月15日:大手町サンケイプラザ)
ISDA Japan Derivatives Forumにて、有限責任監査法人トーマツ リスク戦略センター マネージングディレクター 勝藤史郎が、パネルディスカッション「自己資本のレベル・プレイング・フィールド」に登壇します。
詳細・お申し込みはこちら(外部サイト)
Pensions & Investments Global Pension Symposium(11月17日:ザ・リッツ・カールトン東京)
Pensions & Investments Global Pension Symposiumにて、有限責任監査法人トーマツ リスク戦略センター マネージングディレクター 勝藤史郎が、パネルディスカッション「地政学リスクに向き合う〜プロフェッショナルの視点と年金運用への示唆〜」に登壇します。
詳細・お申し込みはこちら(外部サイト)
<開催報告>
株式会社セミナーインフォ主催「非財務リスク管理の高度化と今後の展望」(10月5日:オンライン)
株式会社セミナーインフォが開催するセミナー「非財務リスク管理の高度化と今後の展望」にて、有限責任監査法人トーマツ リスク戦略センター マネージングディレクター 勝藤史郎が、非財務リスク各分野の現状と管理手法を概観するとともに、金融機関が当局やステークホルダーの期待に応えて実施すべきアクションを解説しました。
詳細はこちら(外部サイト)
リスクインテリジェンス メールマガジン
グローバルな視点からみた、企業経営上の様々なリスクをチェックするリスクインテリジェンス メールマガジン(グローバル・リスク・ウォッチ)では、毎月、過去一ヶ月間に起きた事象を振り返りながら、事業リスクという視点から、多くの金融機関や事業法人が留意すべき特徴点を炙り出します。同時に、様々なリスク管理や金融規制上のトピックに関し、デロイト トーマツ グループの一員である有限責任監査法人トーマツ リスク管理戦略センターが考える意見も発信していきます。
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